転生したら、周辺環境がクソだったので、人形と共に改革していく 〜せっかく転生したのならゆっくりのんびり生きたい〜

甘夏かん

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35. 模擬戦②

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後ろから風魔法特有の暖かくも冷たくもない何とも言えない風が吹き込んだそれと同時にフォーレッタの情けない絶叫が遠ざかってゆき、ドォンと遠くで破砕音がする。これで後ろからの横槍やデバフによる妨害の心配がなくなった。
「さてナギが今のとこ俺らの中で一番活躍してるし、ここらで一丁目立って置くとしようか。」
と俺は背中から双剣を抜く
「そうだね…ここいらで先生チーム落とせたら後々他のチームも楽になりそうだしね…行くよ?ルイト君?大丈夫?」
「あぁ、バッチグーだ。サポート頼むぞ?ダイヤ。」
「はい任せてください。」
「いや、ここは私の名前をあげるところでしょ!文節的に!」
「あぁ、悪りぃ悪りぃ。まあその…た、頼りにしてるぞ!クロエ。」
と言うが、
「何で私はついでみたいな言い方されてるのかなぁ?」
となぜかキレかけていた。
「なぁ、これ以上お前らの茶番見てるのも疲れるしそろそろ攻撃してもいいか?」
と魔法授業の初めでやたらフォーレッタの肩を持っていた先生…キルクス・ノールンディ先生がつまらなさそうに言ってくる。
「随分余裕ですね。何か秘策でも?」
と聞くと、
「いや。お前らの面白い妄想が聞けて逆に面白いショーだったよ。」
と言った。
「妄想?どう言うことですか?」
とクロエが喰ってかかった。すると、先生チームの紅一点であるミレア・ルーベルトが、
「あなたたちは先ほどといっていたけど、それはあり得ないのよ。」
と言った。
「…どう言う事ですか。」
「簡潔に言うわ…もう平民側はあなたたちしかいないのよ。これであなたたちの足りない頭でも理解できるかしら?」
と言う
「…どうやら俺らで全滅させないと行けなさそうだな。」
「やられないでよね。私も回復魔法は使えるけど白魔法依存のものじゃないからナギちゃんみたいに欠損したところまでは直せないからね?気をつけてよ。」
「わかってるって!」
と言い俺は双剣を持ち飛び込んだ。
「来たぞ!焦らずフォーメーションCで完封できるぞ!」
と先生方は叫び俺を4人で取り囲むように包囲する。その瞬間、足元に魔法陣が浮かび鎖が両腕を縛り上げた。
「やべっ…死ぬ…くっそ… たった1人に対してメタりすぎだろ。」
と毒吐く。
「悪いな。先生お前らみたいなバカみたいに強い奴は怖いんだよ。」
ニタァと笑う。その間に2人がクロエに攻撃をして足止めをしている。これではクロエの援護は望めない。
(おしまいか…悪いな。みんなが俺らのことを信頼してくれたのに…)
なんて諦めの思考が頭をよぎった。そんな時だった。
「誰か忘れてませんか?」
と言う声が巨大な影と共に聞こえた。
「「え?」」
と2人とも素っ頓狂な声をあげる。俺も脳内で構築していた大規模凍結魔法の構築をミスってしまった。
「あ、」
と声を上げると同時に自分を中心にした半径5mが真っ白に凍りついていた。
「やれやれ…この程度で脳内構築をミスるとはまだまだですね…」
と言いながらダイヤと、ナギエのところにいたハズのシズが空中から降り立って俺の鎖を尻尾で断ち切った。
「お待たせしました。それでは、反撃の時間です。行きますよ?行けますか?ルイト君?」
と尋ねられた俺は
「はい、任せてください。」
と言い俺はもう一度双剣を握る手に力を入れた。
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