クソガキ、暴れます。

サイリウム

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原作開始前:崩壊編

87:あいつ、ワシより強くね?

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(うへぇ~、まーじでどうしよ。)


正直な話。剣を向けられた時点で、『喧嘩を売られた』という条件は達成している。まぁつまりどこぞの黄門様や、宇宙の帝王様みたいに『ソーレさん、ルーナさん。やっておしまい!』みたいに言って制圧。印籠替わりに背中に刻んでいただいた神の紋章でも出せば万事解決(納得しない人は“空間”行き)という形で治めることは出来るだろう。

けれどそれをすると色々また問題が起きそうなのは確かでさ……。私は正直、そこまで教会勢力に興味はないのだ。邪魔にならなければ敵対する気もないし、一緒にやっていけるのなら手を取り合うことも苦ではない。だってもうこいつらが祭ってる神ぶっ殺したし。流石に『クソ女神復活させるぜ~!』なんて言い始めたらぶん殴りにはいくけどね?


(だからほんとに、対応が面倒なんだよなぁ。……とりあえず穏便に行けるならそうした方がいっか。)

「……悪魔とはまぁ酷い言い草だね。確かに君らとは違う神を信仰している“使徒”ではあるけれど、そんな大層なものではないよ?」

「神を殺したなどと言いふらし! 我らが信徒たちを洗脳した者を悪魔と呼ばなければなんとなる!」


そう強く叫ぶ王国教会のお偉いさん方。大体……、10人弱ぐらいかな? 最初30人ほどいたお偉いさんの3分の1が明確な敵対、残りの3分の1が我関せずか諌める派閥で、残ったのが私の前で未だ五体投地決めてるのと、気絶しちゃってるの。まぁそんな感じ?

そして教会の上層部がそんな感じだから、騒ぎを聞きつけてやって来た兵や教徒の方々の反応もバラバラだ。敵っぽいので速攻で武器を抜いた教会を守る兵士みたいなのもいるし、ケガしないように隅っこで隠れてる奴もいるし、衛兵でも呼びに行ったのか外に走って行った奴もいる。もちろん脳の処理が終わらず“あわあわ”してるメメロさんもね?

……このままだと、更に兵を呼ばれて面倒なことになるだろう。王国に属する兵ならまだトップである第二王子、次期国王がこちら側なので最終的に何とかすることは出来るだろうが、騒ぎが大きくなってしまうのは確かだ。それに、上から下に情報が伝達するまで時間が掛かる事だろう。抵抗しなければ牢にぶち込まれてしまうだろうし、殺してしまえば大問題だ。


(敢えて捕まって王国側に『は? アユティナ教の私たち保護するって話どうなったの? 契約違反? ぶっ殺すぞ!』って無理矢理吹っ掛けることもできるけど、流石にマッチポンプが過ぎるからね……。)


それに捕まってしまえば、印象が悪くなるし、教会側が好き勝手言い始めるかもしれない。故にここは穏便に治めながら、同時に教会勢力を黙らせることが最適なのだろうけれど……。う~ん。ティアラちゃんってそもそも『言葉なんてなんて野蛮な! ここは穏便に暴力で……! オラァ! 死ねぇ!』ってタイプな人間だからね。会話ができないわけではないけどさ。

というわけで私は迷わずこの“暴力”を選ぶぜ! 我が忠実なるしもべ! 陽月姉妹よ! や~っておしまい!


「ソーレ、ルーナ。周りの人たちを無力化して差し上げて。あぁ、武器を捨てた相手は狙わなくていいよ。歯向かう子だけ、気絶させてあげて。」

「「はッ!」」

「教会騎士団よ! かかれぇ!!!」


私が姉妹に号令を出した瞬間、教会のお偉いさん。敵対派のリーダーっぽい人が号令を上げる。ほぼ同時に動き始める両軍であったが……。私の元でレベリングを重ね、オリアナさんの指導を受け、二度の戦争を生き抜いた二人が弱いわけがない。


「お姉ちゃん。」

「わかっ、てるッ!」


教会内の警備を担当していた兵なのだろう。槍を突き出してきた騎士団兵に向かって軽く剣を振るう妹のルーナ。即座に持っていた槍が細切れになり、動揺していた敵兵の顔に姉のソーレの拳が叩き込まれ、そのまま吹っ飛ばされる。

速度型のルーナが私を中心に動き回り、動きを止めたり武器を手放した敵兵に向かいソーレが拳や剣をぶち込んでいく。瞬く間に処理されていく仲間たちを見た敵兵たちは加速度的にその戦意を失わせて行き、気が付けば全員が気絶するか武器を手放し降伏の意志を示していた。


(教会が保有する戦力の大半は、先の聖戦に連れ出されていた。つまりここに残っているのは、せいぜい下級職レベルの雑魚。まだ上級職に上がったばかりとは言え、下級職をカンストまで伸ばし適宜『成長の宝玉』でブーストを掛けている姉妹に、勝てるわけがないよね。)

「「……終わりました、ティアラ様。」」

「ありがとう。……それで、未だに五体投地してる奴。」

「はッ! お声掛けして頂き感謝の極みでございます使徒様! なんの御用でしょうか!」


がばっと顔を上げ、とても恍惚とした顔でこちらを見上げてくるおっさん。もともと教会のお偉いさんだっただろうに、思いっきり狂信者になっておられる。それと感涙しながらこっちを見てクソデカい声でしゃべられると色々怖いから、ちょっと控えてね。お願いだから。


「そこでまだ私に向かって剣を向けようとしている奴ら、何?」

「未だ真なる神を理解できぬ哀れな者たちでございます! そしてこれまであのような悪魔を信仰してしまっていた王国教会の大司教や枢機卿でございます!」

「そう……、二人とも。」

「「はいっ!」」


私が姉妹に声を掛ければ、即座に動き始める二人。即座にお偉いさん方が持っていた武器を弾き飛ばし、腹部に一発拳を叩き込むことで完全な無力化を達成する。10秒も経たずに終わらせるとか、二人とも成長したねぇ。ティアラママ誇らしいわ! あとでヨシヨシしてあげよ。


「さて、“喧嘩”を売られたわけだから、教義に従えば別に殺してもいいのだけど……。もしかすると貴方たちが信じる神に、アユティナ様が収まるかもしれない。そうなれば、別教義だけれど、ただの仲間だ。流石に同じ信徒と成り得るものを殺すほど私は厳しい人間じゃないからね……。」


そう言いながら姉妹の手元に大きな布を丸めた物、天幕などに使用する布を“空間”から出してやる。事前に私がアユティナ様から頂いた神秘をたっぷり塗り込んで置いた素敵商品だ。

二人に出す指示は、それをもって私のこの哀れなお偉いさん方を囲め、という指示。少しこれから“光る”からね。無駄に変な影響は出さないに限る。

さてさて、では早速衣装チェンジから“使徒服”を選びまして……。


「実はちょっと光量の調節に戸惑っていてね……、練習に手伝ってもらうよ? はいチーズ!」


瞬間、発せられるのは神秘の光。出力さえ上げれば神の眼玉さえも破壊できるそれは、確実に彼らの眼に直撃する。しかしこちらも鬼ではない。失明ギリギリのラインまで光量を抑え、同時に光が纏う神秘量だけを上げる。まぁつまり、お眼々を通して直接脳みそにダイレクトアタック! アユティナ様の神秘で“幸せ”に成っちゃえ!


「あぁ、あぁッ!」
「我らはなんと言うことを……」
「そ、そうだったのか。神とは、進化とは……」

【……ティアラちゃんこれ洗脳じゃない?】
(…………洗脳っすね。で、でもこっちの方が幸せだと思います!)
【ダメです。はぁ、んじゃ治すよー。】


私がぶっ壊した人たちの脳が空から降って来た緑の光が包み、癒していく。これがどこから来ているのかを理解している。いや戦場で一度体験していた狂信者共は歓喜の声を上げ、離れて事態を伺っていた奴らは若干引いてやがる。……うん! とりあえずこれで静かになったね!

それにそれに! 神のパワー! 身をもって理解したってことは! もう何もできないね! 神は常に私たちを見ているからね! 騒げば天罰だよ! お前らは怯えるか狂信者になるしかないよ! あはー! これマッチポンプだ! 【ティアラちゃん、今後控えるように。言語で何とか出来たかもでしょ】あ、はい。ごめんなさい。


んじゃ騒ぎが大きくなる前に逃げるぞ! てったいー!







と、言うことで私たちが取った宿まで逃げ帰って来たんだけど……。


「あわ、あわ。あわわ。」

「……ねぇ姉妹ちゃん? なんでメメロさん連れて帰ってきちゃったの?」

「「え!?」」


二人して声を上げる姉妹。もう顔に『私たちやらかしちゃいましたか!?』って書いてある。い、いやまぁ別に大丈夫ではあるんだけど、この人普通に部外者というか、ただの友人みたいなもんだから連れてこなくても良かったんだけど……。というかメメロさんいつまで混乱してるの?


「ご、御友人と聞いていたものですからてっきり……。」

「連れて来た方がいいのかな、って。……ごめんなさい。」

「あぁ、いや。別に責めてるわけじゃないよ? いつか説明した方がいいな~とは思ってたわけだし。確かにあのまま放置してたら面倒なことになってたかもだからね。ありがとう。」


そんな風に二人に礼を言いながら、メメロさんと向き直る。……騒ぎから結構立ってるけど、未だ復帰しそうにない彼女。どうしよ? 胸でも揉んだら正気に……。いや流石に同性でもやめておいた方がいいか。オリアナさんもいるし、姉妹もいる。流石に変な目で見られるのは嫌だし。

……でもこのサイズを前にするとさ、色々触ってみたくなるのは解ってくれるよね? わかるよね? ……まぁいいや。とりあえずほっぺでもつねって正気に戻そう。おーい、メメロさーん。元気~?


「え!? あ、はい! 元気です! ……え! ここどこ!?」

「私たちが借りてるお宿。色々と大丈夫?」

「あ、はい大丈夫です。え、でも、さっきまで私。教会にいて、そこで……。ッ!」


ようやく脳が再起動出来たらしいメメロさん。けれどこちらの顔を見た瞬間、一瞬だけ顔に恐怖が映る。あ~、まぁ普通の人からすれば異教徒ってそんなもんだよね。しかも信仰してた神ぶっ殺したようなもんだし。いきなり声を荒上げて罵倒とかしてこない当たり、だいぶ良心的だ。


「な、何を!」

「特に何もしないよ。敵対しない限りは、ね? それに、私たちは帝国の奴らとは違う。顔合わした瞬間に殺し合うような関係でもないしね~。だから、安心していいよって言いたいんだけど……。流石に難しいか。」


この世界における宗教問題は、かなり根強い。メメロさんの反応通り、「別の神を信仰している」ということは、「帝国の神を信仰している」ということを意味してしまう。たとえ王国とも帝国とも違う神を信仰してようとも、3000年間続いた関係はそう簡単に崩れない。“異教徒=帝国”で固まってしまっており、王国と帝国は顔を会せた瞬間殺しあうような関係だ。

依然として、メメロさんの眼には恐怖が残っている。こちらに敵意などがないことは何とか伝わったようだが、教会の人間としての教育を受けた人に受け入れてもらうには、ちょっと難しい物がありそうだ。アユティナ様のいう通り、言葉でお互いを尊重できるような関係性に成ればいいんだろうけれど……。正直今の私達じゃ、後ろ盾がない。


(正式に第二王子、次期国王がこちら側に改宗したとか発表すればちょっとずつそう言うのは消えていくんだろうけど……。)


それには時間が掛かるだろうし、おそらくその時間の間に私たちの関係性は拗れてしまうだろう。そして一旦拗れた関係性は、そう簡単には治らない。……だったらもう、一番簡単に理解できる“神頼み”しかないだろう。

きっかけは胸部装甲という非常に不純な理由ではあるんですが、普通に良い人と不仲になってしまうのは、正直嫌なんです。甘えさせてもらってもいいですか、アユティナ様。


【仕方ないな……。いいよ、連れてきて。】

(感謝を。)







 ◇◆◇◆◇






「お、帰って来た。……メメロは?」

「本物の神様に聞きたいことがあるってことでちょっと残るって。」

「ほーん、やっぱ聖職者さまは色々あるんかね。」


まぁそんな感じでメメロさんをアユティナ様の元に送った帰り。部屋で待っていてくれたオリアナさんにそう返す。

最初は色々怯えながらって感じだったんだけど、面と向かって神と会話できる機会となったせいか途中からギアが上がり始めたメメロさんは、色々とアユティナ様に問いを投げかけていた。途中からちょっと宗教色というか、神学的な要素が出てきてついていけなくなった私は途中で撤退させてもらったんだけど……。良かったのかな?

今日のアユティナ様への奉納はいつもより豪華にしなくちゃ。


「ま、実際相手が“武の頂点”とかだったりしたら、私も少し手合わせしてもらいたいって気持ちがあるしな。宗教家にとって神と対話なんて、その道の頂点どころか、道そのものとの会話だろ。あの神サマってフレンドリーな所あるし、お前の友人枠となればよりお優しくなるだろうしな。」

「そういうもんですかねー。」

「そういうもんさ。」


オリアナさんとそんな会話を交わしながら、服を着替えていく。

以前アユティナ様から頂いた“衣装プリセット”の異能を起動し、選択するのは部屋着。ワンクリックで簡単に変身が終われば、そのままベットに飛び込んでしまう。これ戦闘時の装備変更にも使えるけど、日常生活でもクソ便利なんだよね……。空間に入れておけば即座に着替えられるわけだから、どんどんずぼらになっちゃう。


「あ、そう言えば姉妹ちゃんたちはー?」

「ん? あぁ部屋に戻して休ませてる。エレナっていうストッパーがいなくなっちまった以上、放っておけばぶっ倒れるまで鍛錬するだろうしな。“明日”を見越してベットに叩き込んだ。」

「あ~。姉妹ちゃんの悪癖まだ残っちゃってるのね。何とか自信つけさせてあげたいんだけど……。」


姉妹ちゃんたちの性格というか、基本的に何かしていないと落ち着かないタイプの彼女たちは時間があれば徹底的に自己の体を痛めつけようとしてしまう。オリアナさんとの鍛錬の後に、無茶な自己鍛錬を続けちゃったり、って感じだね。たぶん私達との実力が大きく離れすぎているが故に焦っちゃってるんだと思うんだけど……。こればっかりはねぇ。

エレナがいた時は上手く休息をとらせていたようだが、今彼女が帰省中。私たちもずっと姉妹を見張っていたりすることはできない。手っ取り早いのは迷宮とかで付きっ切りでレベリングさせて滅茶苦茶強くしてあげるってのが手っ取り早いんだけど、すぐには無理だしな~。


「まぁでも、今日の“護衛”でガス抜き自体は出来ただろうしな。今後も機会を見つけて“使って”やれ。あいつらの性格的に、必要にされてるってのが解る方が気も楽だろ。なんか他にやりたいこととか見つかるように上手いこと色んな場所を連れ歩いていくしかないだろ。」

「そういうもんですか~。んじゃまぁ、王都出歩くときは二人に付いて来てもらうことにしようかなー。……あ、そうだ。さっき“明日”って言ってたけど、何かあるの?」

「おっとそうだった、ほれ。お前さんが席外してる時に届いた手紙。王宮からだぞ?」


そう言いながら、丸められてた紙を投げ渡してくれる彼女。紐で軽く縛り、この国の王家の紋章が刻まれた蝋で固められている。それをぱーっと開いてみれば、書かれていたのはお呼び出しのご連絡。明日戦後処理や今後のことを合わせてお話しいましょ? っていうお誘いの書状だ。

……まぁ多分、これ以上ティアラちゃんを放置してるともっと問題が起きると判断し、速攻で書状を作って来たのだろう。文字からほんの少し、焦りや急ぐような感情が見て取れる。

まぁ教会に行くまで私達への監視が付いているのは把握してたし、そりゃ伝わるか。


「OK、んじゃ姉妹ちゃんたちも連れて一緒に行こうか。そこでオリアナさんの“相手”についての交渉も……」

「ただいま戻りました!!!」


おぅ!?

私が言葉を紡いでいる途中に、まばゆい光と共に突如出現したメメロさん。なんか恍惚というか、非常に元気なお顔をしていらっしゃる。お声もさっきの怯えた感じとは違い、すっごく元気に……。あ、アユティナ様。話中にごめん? いえいえ、構いませんとも。それと色々お任せしてすみませんでした。


「ティアラ、いえ使徒様! 私! 私! おかげさまで真に仕えるべき神をお会いすることが出来ました! アユティナ様こそ真なる神! 我らの見守って下さる神! あぁ、やっぱり! 私が抱いてきた長年の違和感は、正しかったのですね!!!」

「お、落ち着いて~!」


速攻で私の手を掴み、大きく振りながら喜びをあらわにするメメロさん。その振動で揺れる胸部に目が行き過ぎないように注意しながら、声を上げる! な、なに! どうしたのッ! あと使徒様なんて固い言い方じゃなくて、名前で呼んで! あと揺らさ! 揺らさないで! 視線が! 視線が寄っちゃうから!


「あ、ごめんなさい……。でも! アユティナ様に会わせて頂き、本当にありがとうございますティアラちゃん! 私、ずっと思ってたんです! 聖書が語る神と、その所業がどこか食い違っているというか、真に神の愛は私たち人に向いているのかとか! 神が目指すものは何なのかとか! ずっと疑問だったんです! それがようやく、ようやくわかった上に! 真にお仕えすべき神を見つけられたんです! これがどれほど幸せなのか……!!!」

「わ、解った。解ったから……!」

「いーえ! 解っていませんとも! 今すぐアユティナ様の教えを! ご意志を世界中に伝えなければ! 王国や帝国などという小さな区切りなど今はもう必要ないのです! 人が忘れてしまった信仰を! 歴史を! 私たちの手で取り戻すのです! 信徒だけでなく、聖職者もです! 私のように、神と教え、そして現実の乖離に苦しむものも多いはず……! 今こそ! 今こそその時なのです!」


あ、やべぇ! この人私よりも狂信者適正ある人だったッ!!!

ま、不味いぞ、ティアラちゃんが狂信者パワーで負けてる! 『アイツ、ワシより強くね?』状態だ! 多分これまで溜まっていたのだろう不満とかが全部爆発してパッション化してる! と、止められないッ! あとそのパッションでお胸が上下にッ! あ、ダメ! 視線が! 理性が! アユティナ様! お助けーっ!


「私だって最初は飢えぬ暮らしを求めて教会の戸を叩きました! でも教会で教えを学び奉仕活動を続けるうちに、ずっとあるべき姿について考えるようになったんです! でも階級が上がれば上がる程、信徒の皆様に向けるべき顔と、上の方々の顔! その乖離に苦しみました。だからこそ私は職に逃げ、自分から動くことをやめ、難しいことを考えるのは苦手だと言い訳してしまっておりました! ですが今は違います!!!」

「おち、おちつい」

「神の愛が! 私を包み込んでくださるこの感覚! ……ッ! もう止まってなど要られません! これよりこのメメロ! 皆様に真なる教えと神をご理解いただくため! 宣教の徒となります!!! 使徒様! いえティアラちゃん! 名残惜しいですが今日は御暇させて頂きますね!」

「あ、うん。ばいばい……」


溜まっていたのであろう感情を爆発させた後、元気に飛び跳ねながら部屋を飛び出していくメメロさん。あ、アユティナ様? あ、熱意が凄すぎて色々過去の歴史とか答えたり人に対するスタンスとか答えてたらあぁなっちゃった? そ、そうですか……。

……に、にしても。色々、色々すごかったなぁ。


「…………エロガキ。」

「ちょッ! オリアナさん!!! 不可抗力! 不可抗力だからッ!!!」


クソガキはその通りだから許容できるけど! そっちだけはやめて!!!








ーーーーーーーーーーーーーーーーーー






〇ティアラ
お願いだからその称号はやめてください……。あとちょっと狂信者レベルで負けて悔しい。

〇オリアナ
孫の恋愛対象がなんとなくそっちなんだろうなぁ、と思い始めた人。まぁ別にいいとは思うが、そういう関係は成人してからにしろよ?

〇アユティナ
使徒の友達の質問に答えてたら狂信者が出来上がった件。まぁ宣教してくれるのはありがたいけど、もうちょっと落ち着いた方が良いんじゃい? あとティアラちゃん別に狂信者レベル? ってので競わなくていいんだよ。いやほんとに。愛してくれるのは嬉しいんだけどね?

〇見てた人
……もしかしてティアラは胸が大きい方が好み? 魔法でどうにかできるかしら……。ヘイカに相談してみましょうか。

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