デュアル・ギア!

蒼猫

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プロローグ

ファースト・ギア

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カチカチッ。
ポチポチッ。
カチャカチャカチャ。
ガッチャァァン!
狭い部屋の中でそんな物音をたてるのは、火黒 コウ。
齢17の少年である
「あー、くそっ!やっぱりクソゲーだった!」

・・・今、あなたは彼が負けたと思ったんじゃないだろうか?
否、レベルオールマックス・最高難度シナリオコンプリート・サブクエスト全クリ・所持金カンストetc・・・

少年は完膚無きまでにこのゲームを遊び尽くしていた。
そこまで極めておいてクソゲーと言い放った本人は────
早速次のゲームを探していた。
「あぁ・・・全部クソゲーだ、なんかないのか、一生続けれるようなゲーム・・・。」
これまでに幾度も求めてきた、『 一生遊べるゲーム』。
期待する度にその想いを切り捨てるエンドロール。
そして少年は小さく呟く。
この世界の、禁忌に触れる言葉を────
「いっそ僕が、ゲームみたいな世界に行ければな・・・」
口にした時、端末に新ゲームの招待状が送られてきた。
「ん?なんだこれ、タイトルも何も無いじゃんか、この会社、やる気あるの?」
今までにないくらいにクソゲー感漂うが、もしかしたら面白いかもと、先程切り捨てられた期待をかけて、そのゲームをインストール。
起動してみる。
「さて・・・どんなゲームだろう?」
瞬間、画面にノイズが走る。
否、空間にノイズが走る。
「な、何だよこれ!?」
答える者の居ないはずの空間に、答えになっていない声が響く。

『 この世界に不満があるのなら、こっちの世界においで、きっと楽しませてあげれるからっ!』

光が、爆発する。
音もない、視界もただ白一色。
そして次第に白は薄くなっていき・・・。
自分が目を閉じていることに気がつく。
「うぅ、何だよ、今の・・・。」
周囲を確認すべく、再び目を開く。
そこは────空中。
それを認識した途端、体が落下を始める。
「えっ、ちょっ!?うぁぁあぁっ!!!」
地面が、近づく。
それは即ち、死が近づくという事。
それが頭をよぎったと同時、身体中の力が一斉に抜ける。
そしていよいよ地面に衝突し────
────なかった。

「・・・は?」

否、地面に激突した際、衝撃と痛みが発生しなかった。
「ど、どうなってんの・・・?」
困惑し、周りを見回し、そして新たな疑問が思い浮かぶ。

「ここ・・・どこ?」
1人、崖の上にへたり込む少年の静かな疑問に答える者は誰1人いなかった。
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