〜召喚されたが、何故か戦わないといけないなんて聞いてない〜

子瑠璃

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第一章

7

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「本当は私反対なのよ…?
貴方が戦場に行くのは……」



アメテュストが出て行くと、アヤメはそう言った。
きっと優しい人なのだと思う。




「ありがとうございます。
はっきり言うと、本当に何も出来ない自信はあります。」



「それ自信満々に言う事かしら!?」



流れるようなナイスツッコミ
私はふふふと笑った。


「だって、生活が保証されるって
しかも記憶が無いこの状況下で、断る選択肢は無いですよ。」


身体を上に伸ばしながら私は
アヤメさんもそうでしょ?と尋ねた。
するとアヤメさんは無言で頷いた。


「そうよね。ごめんなさいね
私も同じ状況だから、協力出来ることは協力するわ?
戦闘に関しても、国に関しても分かることは教えてあげる。」


だから、無理はしないようにね?
アヤメさんはそう言い、また頭を撫でた。



「ありがとうございます。
アヤメさんはお兄ちゃんみたいですね」



私がそう言うと、頭を撫でていた手が頬に来て…………思いっきりつねられた。


「いたたたた!!!?何するんですか!?」


離された頬を押さえながら、アヤメさんを見ると、ニコリと微笑んでいた。
瞳は笑っていない。


「私は、お姉さんよ?
間違ってはダメよ??」


…二度と兄とは言わないようにしよう。
私はそう心に決めた。
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