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五章
温泉 4
さて、受付嬢への報告も済ませたし。
早いとこ行きますか。
ギルドを出て、その足で大通りを抜ける。
自宅とは反対方向。
門をくぐり、街の外へ。
そのまま森の中に入った。
何故、依頼も受けてないのにこんな所に来たのか。
普段は薬草採取ぐらいでしか入らない場所。
魔物の居る様な森だし。
当然、何か建物があるなんてはずもなく。
用もないのに来るような所ではない。
もちろん理由がある。
今回、温泉までわざわざ馬車で行く気は無いのだ。
代わりに転移魔法を使う予定。
なら何処からでも行けるのでは?って話なんだけど。
念のため、ね。
転移魔法を使う瞬間とか誰かに見られたく無いし。
街の中だと色々不都合が出るのだ。
人目を避けるのが無理だとは言わないが。
仮に避けたとして。
何処かの建物に入ったまま消えたとか。
そんな噂になっても厄介。
今の俺は、ノアの事もあってかなり人目に付きやすいし。
あまり迂闊なことをして話を広められたくはない。
この世界は村社会的な側面が強い。
噂が回るのは一瞬。
街間での情報のやり取りは遅いのだけど。
その代わりにと言えばいいのか、内輪での情報共有は本当にあっという間。
もともと知ってはいたが、前回の一件で強く実感した。
わざわざ森まで出て来たのも、そんな事情があっての事。
ここなら人も多くはない。
この森に用のある人間なんてせいぜい冒険者ぐらい。
他の人間はまず立ち入らない場所。
それに、冒険者にしたって。
冬に入ったおかげか、蓄えに余裕ある人間は休養に入っている。
旅ほどじゃないが危険は危険だし。
ますます森に入る人数が減っている状況。
木々で視界も限られ。
色々なリスクを最低限に抑えられる理想的な環境なのだ。
辺りを見回す。
ざっと見た限り、人はいない。
一応、魔眼も起動。
目に魔力を流し、周囲の魔力を可視化する。
動いてるのは魔物だろうか?
人型っぽいのもいるが。
まぁ、ゴブリンかオークだろう。
よし、問題は無いな。
転移。
魔法を使用した瞬間、景色が一瞬で変わった。
でも、それだけ。
特に浮遊感を感じたりとか、転移したことで酔ったりとかはしない。
例えるならPCの画面に別の画像を表示した、的な?
もちろん出来事としては全く違うのだが。
それぐらいシームレス。
流石のチート仕様である。
多分、コップ満杯に汲んだ水をこぼさず目的地まで移動出来る。
それになんの意味があるんだって話だけど。
そんだけ快適って事だ。
ま、景色が変わったとは言っても同じく森の中なんだけど。
転移前せっかく手間を掛けて人目を避けたのだ。
これで街中とかに転移したら全くもって意味がない。
後、普通に危ないし。
転移で人と重なったりしたら悲惨である。
チート仕様のおかげで俺が傷つくことはないのだが、その代わりに転移先の空間が抉り取られる訳で。
そこに人が居たら体に人間大の穴が空くことになる。
当たりどころによっては即死。
しかも、スプラッタと見まごう様なグロい死体の出来上がり。
俺の方も血まみれになるし。
いいことなしだ。
だから、同じく人目がなさそうなここを転移先にした。
この転移魔法、事前のマーキング等は一切不要。
一度行ったことがある場所なら何処にでも行ける便利仕様。
でも、こういうデメリットもあるからね。
また行きたいなと思った時。
必ず転移先の空間に目星を付けてから帰る事にしている。
一応、こちらでも魔眼を起動。
周囲の魔力をチェック。
辺りに人は居ないな。
珍しい事に人型の反応すら無い。
ゴブリンの類はここじゃ少ないのかもしれない。
森ごとに結構生態も変わるのだ。
危険であまり研究は進んでないらしいが。
森を出て、街まで少し歩く。
門。
港町のものより更に小さなそれが見えてきた。
到着だ。
なんだかんだ手間を掛けたが。
延べ1時間も掛かってないのではなかろうか。
馬車よりよっぽど楽。
あまり雰囲気は出ないけどね。
って事で。
ビバ、温泉街!
早いとこ行きますか。
ギルドを出て、その足で大通りを抜ける。
自宅とは反対方向。
門をくぐり、街の外へ。
そのまま森の中に入った。
何故、依頼も受けてないのにこんな所に来たのか。
普段は薬草採取ぐらいでしか入らない場所。
魔物の居る様な森だし。
当然、何か建物があるなんてはずもなく。
用もないのに来るような所ではない。
もちろん理由がある。
今回、温泉までわざわざ馬車で行く気は無いのだ。
代わりに転移魔法を使う予定。
なら何処からでも行けるのでは?って話なんだけど。
念のため、ね。
転移魔法を使う瞬間とか誰かに見られたく無いし。
街の中だと色々不都合が出るのだ。
人目を避けるのが無理だとは言わないが。
仮に避けたとして。
何処かの建物に入ったまま消えたとか。
そんな噂になっても厄介。
今の俺は、ノアの事もあってかなり人目に付きやすいし。
あまり迂闊なことをして話を広められたくはない。
この世界は村社会的な側面が強い。
噂が回るのは一瞬。
街間での情報のやり取りは遅いのだけど。
その代わりにと言えばいいのか、内輪での情報共有は本当にあっという間。
もともと知ってはいたが、前回の一件で強く実感した。
わざわざ森まで出て来たのも、そんな事情があっての事。
ここなら人も多くはない。
この森に用のある人間なんてせいぜい冒険者ぐらい。
他の人間はまず立ち入らない場所。
それに、冒険者にしたって。
冬に入ったおかげか、蓄えに余裕ある人間は休養に入っている。
旅ほどじゃないが危険は危険だし。
ますます森に入る人数が減っている状況。
木々で視界も限られ。
色々なリスクを最低限に抑えられる理想的な環境なのだ。
辺りを見回す。
ざっと見た限り、人はいない。
一応、魔眼も起動。
目に魔力を流し、周囲の魔力を可視化する。
動いてるのは魔物だろうか?
人型っぽいのもいるが。
まぁ、ゴブリンかオークだろう。
よし、問題は無いな。
転移。
魔法を使用した瞬間、景色が一瞬で変わった。
でも、それだけ。
特に浮遊感を感じたりとか、転移したことで酔ったりとかはしない。
例えるならPCの画面に別の画像を表示した、的な?
もちろん出来事としては全く違うのだが。
それぐらいシームレス。
流石のチート仕様である。
多分、コップ満杯に汲んだ水をこぼさず目的地まで移動出来る。
それになんの意味があるんだって話だけど。
そんだけ快適って事だ。
ま、景色が変わったとは言っても同じく森の中なんだけど。
転移前せっかく手間を掛けて人目を避けたのだ。
これで街中とかに転移したら全くもって意味がない。
後、普通に危ないし。
転移で人と重なったりしたら悲惨である。
チート仕様のおかげで俺が傷つくことはないのだが、その代わりに転移先の空間が抉り取られる訳で。
そこに人が居たら体に人間大の穴が空くことになる。
当たりどころによっては即死。
しかも、スプラッタと見まごう様なグロい死体の出来上がり。
俺の方も血まみれになるし。
いいことなしだ。
だから、同じく人目がなさそうなここを転移先にした。
この転移魔法、事前のマーキング等は一切不要。
一度行ったことがある場所なら何処にでも行ける便利仕様。
でも、こういうデメリットもあるからね。
また行きたいなと思った時。
必ず転移先の空間に目星を付けてから帰る事にしている。
一応、こちらでも魔眼を起動。
周囲の魔力をチェック。
辺りに人は居ないな。
珍しい事に人型の反応すら無い。
ゴブリンの類はここじゃ少ないのかもしれない。
森ごとに結構生態も変わるのだ。
危険であまり研究は進んでないらしいが。
森を出て、街まで少し歩く。
門。
港町のものより更に小さなそれが見えてきた。
到着だ。
なんだかんだ手間を掛けたが。
延べ1時間も掛かってないのではなかろうか。
馬車よりよっぽど楽。
あまり雰囲気は出ないけどね。
って事で。
ビバ、温泉街!
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