37 / 276
六章
奴隷 6
しおりを挟む
護衛の申し出は断らせてもらった。
だって、必要ないし。
と言うか、むしろ邪魔まである。
仮に金目的の住人に目を付けられたとして。
自力でどうとでもなるのだ。
襲われても、ねぇ。
チート能力の前ではどうしようもあるまい。
もちろん派手に暴れたりはしないけど。
まぁ、これでも冒険者だし?
スラムの人間ぐらい追い返せても違和感はないでしょ。
やりすぎちゃったとしても。
目撃者も少ない。
最悪、全員消せば無かった事に出来るしね。
そもそも、その護衛信用できるのって話だ。
俺からしたら初対面の相手。
しかも、非正規店に付けてもらった人間である。
警戒対象が1人増えるだけでは?
それがずっとついてくると。
おそらく、スラムを出るぐらいまでの間。
いや、普通に考えて要らないよねって。
そんなわけで。
奴隷を連れ、2人。
スラムを歩く。
結構目立つらしく、行きとは違う視線を向けられる。
好奇の目。
ま、獣人は珍しいしな。
後はその格好も。
ボロボロの服。
それに、洗っていないボサボサの毛。
ここは水が豊富だ。
なんたって温泉街だし。
スラムと言えどここまでの人はあまり見ない。
分かりやすく奴隷。
そりゃ、みんな気になりますよねっていう。
まず、風呂入れないとだな。
宿に連れてって……
いや、このまま温泉入れるのはまずいか。
汚れ過ぎだ。
その前にどこかで洗わないと。
川でもいいんだが。
弱ってるし。
冷水に入れたらそのままぽっくり行きそう。
流石に勿体無い。
あ、あそこでいいや。
源泉からの流れ出し。
下流の方ならちょうどいい温度の場所もあるでしょ。
しかし、今更ながら買ってしまったなと。
奴隷。
ずっと欲しくはあったんだけど。
理性で押さえつけていたのだ。
世話できないだろ、娼館で十分だろ、と。
言い訳を見つけてしまったからね。
つい欲に負けて手を出してしまった。
さっき店員に言った言葉。
盗られる金が無いというのは、流石に言い過ぎだが。
それでもボーナスはかなり目減りした。
結構高かったからね。
ま、これだけで減ったのかと言われれば。
多分そんなこともないんだけど。
最近薬草採取サボり気味だし、それの影響という説もある。
毎日のコンビニで給料が消える的な?
分かりやすくでかい買い物したからね。
それで余計目立ってるだけ。
実はこれまでの見えない積み重ねが効いてるのかも。
まさに浪費。
降って湧いた金は身につかないと言うし。
その通りになりつつある訳だ。
過ぎたことを後悔しても仕方がない。
金は使うためにあるんだしな。
貯めてても仕方ない。
世話の方も、当てはあるのだ。
何も問題はない。
横を歩く奴隷の面を見る。
うん、可愛い。
やっぱり買ってよかった。
間違いない。
あのまま素通りしてたら絶対後悔してただろうし。
ふと、ノアのことがよぎった。
何故に?
別に面影を感じるとかは無いんだが。
……いやいや。
文句は言ってこないでしょ。
そんな筋合いないし。
何を気にしてるんだって話だ。
そもそも、付き合ってるような関係じゃない。
気を使う必要は皆無。
責任?
いや、元々同意してないしね。
嵌められただけ。
行為への同意とか、ねぇ……
あの時のテンション。
ちょっとおかしな事になってたからな。
同意書用意されてたらサインしてたかも知れないが。
振り返って同意してなければ無効である。
つまり、ほぼレイプでは?
強姦魔め。
って、これは冗談だけど。
それに、この国じゃ無理やりヤったぐらいの事。
別に大した罪にならないし。
精々禁固数年。
しかも、Aランク冒険者にDランク冒険者がって形だと。
衛兵に訴えたところで。
まぁ、十中八九放置される案件だろうな。
だって、必要ないし。
と言うか、むしろ邪魔まである。
仮に金目的の住人に目を付けられたとして。
自力でどうとでもなるのだ。
襲われても、ねぇ。
チート能力の前ではどうしようもあるまい。
もちろん派手に暴れたりはしないけど。
まぁ、これでも冒険者だし?
スラムの人間ぐらい追い返せても違和感はないでしょ。
やりすぎちゃったとしても。
目撃者も少ない。
最悪、全員消せば無かった事に出来るしね。
そもそも、その護衛信用できるのって話だ。
俺からしたら初対面の相手。
しかも、非正規店に付けてもらった人間である。
警戒対象が1人増えるだけでは?
それがずっとついてくると。
おそらく、スラムを出るぐらいまでの間。
いや、普通に考えて要らないよねって。
そんなわけで。
奴隷を連れ、2人。
スラムを歩く。
結構目立つらしく、行きとは違う視線を向けられる。
好奇の目。
ま、獣人は珍しいしな。
後はその格好も。
ボロボロの服。
それに、洗っていないボサボサの毛。
ここは水が豊富だ。
なんたって温泉街だし。
スラムと言えどここまでの人はあまり見ない。
分かりやすく奴隷。
そりゃ、みんな気になりますよねっていう。
まず、風呂入れないとだな。
宿に連れてって……
いや、このまま温泉入れるのはまずいか。
汚れ過ぎだ。
その前にどこかで洗わないと。
川でもいいんだが。
弱ってるし。
冷水に入れたらそのままぽっくり行きそう。
流石に勿体無い。
あ、あそこでいいや。
源泉からの流れ出し。
下流の方ならちょうどいい温度の場所もあるでしょ。
しかし、今更ながら買ってしまったなと。
奴隷。
ずっと欲しくはあったんだけど。
理性で押さえつけていたのだ。
世話できないだろ、娼館で十分だろ、と。
言い訳を見つけてしまったからね。
つい欲に負けて手を出してしまった。
さっき店員に言った言葉。
盗られる金が無いというのは、流石に言い過ぎだが。
それでもボーナスはかなり目減りした。
結構高かったからね。
ま、これだけで減ったのかと言われれば。
多分そんなこともないんだけど。
最近薬草採取サボり気味だし、それの影響という説もある。
毎日のコンビニで給料が消える的な?
分かりやすくでかい買い物したからね。
それで余計目立ってるだけ。
実はこれまでの見えない積み重ねが効いてるのかも。
まさに浪費。
降って湧いた金は身につかないと言うし。
その通りになりつつある訳だ。
過ぎたことを後悔しても仕方がない。
金は使うためにあるんだしな。
貯めてても仕方ない。
世話の方も、当てはあるのだ。
何も問題はない。
横を歩く奴隷の面を見る。
うん、可愛い。
やっぱり買ってよかった。
間違いない。
あのまま素通りしてたら絶対後悔してただろうし。
ふと、ノアのことがよぎった。
何故に?
別に面影を感じるとかは無いんだが。
……いやいや。
文句は言ってこないでしょ。
そんな筋合いないし。
何を気にしてるんだって話だ。
そもそも、付き合ってるような関係じゃない。
気を使う必要は皆無。
責任?
いや、元々同意してないしね。
嵌められただけ。
行為への同意とか、ねぇ……
あの時のテンション。
ちょっとおかしな事になってたからな。
同意書用意されてたらサインしてたかも知れないが。
振り返って同意してなければ無効である。
つまり、ほぼレイプでは?
強姦魔め。
って、これは冗談だけど。
それに、この国じゃ無理やりヤったぐらいの事。
別に大した罪にならないし。
精々禁固数年。
しかも、Aランク冒険者にDランク冒険者がって形だと。
衛兵に訴えたところで。
まぁ、十中八九放置される案件だろうな。
163
あなたにおすすめの小説
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主』
雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。
荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。
十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、
ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。
ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、
領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。
魔物被害、経済不安、流通の断絶──
没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。
新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
俺はクギミヤ タツミ。
今年で33歳の社畜でございます
俺はとても運がない人間だったがこの日をもって異世界に転生しました
しかし、そこは牢屋で見事にくそまみれになってしまう
汚れた囚人服に嫌気がさして、母さんの服を思い出していたのだが、現実を受け止めて抗ってみた。
すると、ステータスウィンドウが開けることに気づく。
そして、チートに気付いて無事にこの世界を気ままに旅することとなる。楽しい旅にしなくちゃな
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。