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七章
散策 7
ふー、満腹満腹。
会計を済ませ店を出た。
ちなみに割り勘。
気持ちとしては、鮭の感謝を込めて奢ってもよかったんだが。
良い年したおっさん同士だからね。
上司も部下もないし。
変に気を使っても仕方がない。
しかし、想定外に良いもん食えたな。
次は俺の番。
さて、どこに行ったものか。
連続で食事処は無しだよな。
もうかなり食ったし。
そもそも、ここより良い店も知らない。
山菜のセットだけなら、次行けたんだけどな。
おっちゃんとしてもそのつもりでこの店紹介したんだろうし。
魚が想定外。
形がいいと言っても、大きくても尺サイズだろうと。
妥当な想像である。
それが外れたのだ。
ま、俺としては魚の方がメインまであったし。
むしろ外れてくれて、あの魚を出してもらえて良かったまである。
ただ、それはそれ。
お互いにおすすめの店を紹介するって話になってるし。
このまま帰るのもちょっとなぁ。
あ、ちょうどいいや。
今回まだよってないし、あそこ行くか。
こういう時に紹介する店ではない気もするが。
イレギュラーがあったからね。
仕方がない。
おっちゃんもそう思ってくれるはず。
店を出て、大通りに戻る。
そのまま門の方へ。
この温泉街に来た時に真っ先に通る場所だ。
土産物屋なんかが並ぶ。
本当に、ザ観光街って感じの街並み。
その中の一つの店に入る。
「え、ここか?」
「そう」
不満気な顔を浮かべるおっさん。
ま、だろうな。
おすすめの店を紹介すると言われて、誰もが行くような土産屋を紹介するのはどうかと。
俺もここを紹介するのはちょっと気が引ける。
でも、灯台下暗しというか。
俺も長年この温泉街に通ってたのに鮭擬きの存在に気づかなかった訳で。
案外目につく場所に良いものがあったりするのだ。
おっちゃんの性格から言って、多分こういう店入らないでしょ。
結構面白いんだぞ。
「おっちゃん、宿の温泉気に入ってたろ?」
「まぁ」
「他のとこ行っても、酒飲みながら温泉入りたくないか?」
「そりゃ、出来るなら理想的だが」
「そんな時に、これだ」
興味なさ気に店内を見回すおっちゃん。
一つの商品を差し出す。
砂状の物体。
それが、丁寧にパッケージされたもの。
「なんだそれ」
「入浴剤」
「?」
「風呂入る時、これを入れると温泉みたいになるんよ」
「え、マジで!?」
よし、釣れた。
だろ?
興味出てきたな。
俺が今朝採掘しに行った鉱物。
あれを砕いて、不純物を取り除いたものだ。
品によっては花のオイルとかも入っている。
前世のよりクオリティーは落ちるが。
結構、馬鹿に出来ない。
ま、俺はほとんど買わないんだけど。
商品としては良いんだけどね。
これ、案外高いんよ。
観光地価格というか、なんというか。
採掘した方が圧倒的に安い。
ただ、普通の人間は源泉に近づけないからね。
それを考えればアリ。
街にあるのはしっかり管理されてるし。
森の中にあるのは街からの距離が遠い。
その上魔物も出るのだ。
流石に危険度から言って割に合わないだろう。
だから、欲しければ買う一択。
「家でゆっくり温泉に浸かりながら、お気に入りのつまみで酒を煽る」
「おぉ……」
「宿みたいな大浴槽も良いが、こじんまりとやるのもなかなか乙なもんだぜ」
「いいな、これ買いだわ」
趣味が似通っているのだろうな。
全然そそられない人間も結構いそうだが。
おっちゃんにはヒットしたらしい。
「ん? 兄ちゃん、これはなんだ?」
視線の先には、木の箱。
その横に食材。
山菜とか。
この街の付近で採れたであろう野菜が並べられている。
別に土産物屋だ。
あってもおかしくはないが。
特にパッケージされることなく剥き出し。
確かに、店内で少し浮いてるな。
「あぁ、それこの場で蒸して食えるんだよ」
「蒸して?」
「横に箱が置いてあるだろ」
「だな」
「それ、温泉が引いてあって。蒸気を利用して調理出来るって寸法」
「なるほど!」
話を聞いたおっちゃんが早速野菜を購入。
にしても、まだ食えるんか。
俺より年上だろうに、元気な人である。
「こりゃ、結構うまいな」
「だろ?」
まぁ、楽しんでるなら何より。
紹介する店としてはどうかと思うが。
結構面白いだろ。
「こういう店もいいだろ?」
「あ、バレてた?」
「まぁ、思いっきり顔に出てたからな」
「少し毛嫌いしてたが、悪くない」
観光客向けにつくられてるからね。
ここは観光街。
おっちゃんみたいに王道を避けるってのも通な楽しみ方だとは思うが。
実際そっちの方がかっこいいし。
俺も装おうとしてスラムまで行った訳で。
ただ、この街を目一杯楽しむなら。
こういうお店こそもってこいなのだ。
会計を済ませ店を出た。
ちなみに割り勘。
気持ちとしては、鮭の感謝を込めて奢ってもよかったんだが。
良い年したおっさん同士だからね。
上司も部下もないし。
変に気を使っても仕方がない。
しかし、想定外に良いもん食えたな。
次は俺の番。
さて、どこに行ったものか。
連続で食事処は無しだよな。
もうかなり食ったし。
そもそも、ここより良い店も知らない。
山菜のセットだけなら、次行けたんだけどな。
おっちゃんとしてもそのつもりでこの店紹介したんだろうし。
魚が想定外。
形がいいと言っても、大きくても尺サイズだろうと。
妥当な想像である。
それが外れたのだ。
ま、俺としては魚の方がメインまであったし。
むしろ外れてくれて、あの魚を出してもらえて良かったまである。
ただ、それはそれ。
お互いにおすすめの店を紹介するって話になってるし。
このまま帰るのもちょっとなぁ。
あ、ちょうどいいや。
今回まだよってないし、あそこ行くか。
こういう時に紹介する店ではない気もするが。
イレギュラーがあったからね。
仕方がない。
おっちゃんもそう思ってくれるはず。
店を出て、大通りに戻る。
そのまま門の方へ。
この温泉街に来た時に真っ先に通る場所だ。
土産物屋なんかが並ぶ。
本当に、ザ観光街って感じの街並み。
その中の一つの店に入る。
「え、ここか?」
「そう」
不満気な顔を浮かべるおっさん。
ま、だろうな。
おすすめの店を紹介すると言われて、誰もが行くような土産屋を紹介するのはどうかと。
俺もここを紹介するのはちょっと気が引ける。
でも、灯台下暗しというか。
俺も長年この温泉街に通ってたのに鮭擬きの存在に気づかなかった訳で。
案外目につく場所に良いものがあったりするのだ。
おっちゃんの性格から言って、多分こういう店入らないでしょ。
結構面白いんだぞ。
「おっちゃん、宿の温泉気に入ってたろ?」
「まぁ」
「他のとこ行っても、酒飲みながら温泉入りたくないか?」
「そりゃ、出来るなら理想的だが」
「そんな時に、これだ」
興味なさ気に店内を見回すおっちゃん。
一つの商品を差し出す。
砂状の物体。
それが、丁寧にパッケージされたもの。
「なんだそれ」
「入浴剤」
「?」
「風呂入る時、これを入れると温泉みたいになるんよ」
「え、マジで!?」
よし、釣れた。
だろ?
興味出てきたな。
俺が今朝採掘しに行った鉱物。
あれを砕いて、不純物を取り除いたものだ。
品によっては花のオイルとかも入っている。
前世のよりクオリティーは落ちるが。
結構、馬鹿に出来ない。
ま、俺はほとんど買わないんだけど。
商品としては良いんだけどね。
これ、案外高いんよ。
観光地価格というか、なんというか。
採掘した方が圧倒的に安い。
ただ、普通の人間は源泉に近づけないからね。
それを考えればアリ。
街にあるのはしっかり管理されてるし。
森の中にあるのは街からの距離が遠い。
その上魔物も出るのだ。
流石に危険度から言って割に合わないだろう。
だから、欲しければ買う一択。
「家でゆっくり温泉に浸かりながら、お気に入りのつまみで酒を煽る」
「おぉ……」
「宿みたいな大浴槽も良いが、こじんまりとやるのもなかなか乙なもんだぜ」
「いいな、これ買いだわ」
趣味が似通っているのだろうな。
全然そそられない人間も結構いそうだが。
おっちゃんにはヒットしたらしい。
「ん? 兄ちゃん、これはなんだ?」
視線の先には、木の箱。
その横に食材。
山菜とか。
この街の付近で採れたであろう野菜が並べられている。
別に土産物屋だ。
あってもおかしくはないが。
特にパッケージされることなく剥き出し。
確かに、店内で少し浮いてるな。
「あぁ、それこの場で蒸して食えるんだよ」
「蒸して?」
「横に箱が置いてあるだろ」
「だな」
「それ、温泉が引いてあって。蒸気を利用して調理出来るって寸法」
「なるほど!」
話を聞いたおっちゃんが早速野菜を購入。
にしても、まだ食えるんか。
俺より年上だろうに、元気な人である。
「こりゃ、結構うまいな」
「だろ?」
まぁ、楽しんでるなら何より。
紹介する店としてはどうかと思うが。
結構面白いだろ。
「こういう店もいいだろ?」
「あ、バレてた?」
「まぁ、思いっきり顔に出てたからな」
「少し毛嫌いしてたが、悪くない」
観光客向けにつくられてるからね。
ここは観光街。
おっちゃんみたいに王道を避けるってのも通な楽しみ方だとは思うが。
実際そっちの方がかっこいいし。
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ただ、この街を目一杯楽しむなら。
こういうお店こそもってこいなのだ。
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