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九章
王都 14
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席についてしばらく。
店員がグラスを持って来た。
こりゃ、酒だな。
こんな事だけ分かるのもどうかと思うが。
酒の良し悪しに関わらず。
全部、アルコールではあるからね。
飲み慣れたものにはすぐ反応してしまう。
食前酒的な?
それは和食の話な気もするが。
まぁ、どこも変わらないのだろう。
アルコールは食欲を刺激するって言うしね。
「それじゃ、乾杯」
「乾杯」
軽くグラスをあげる様な形。
ぶつけたりはしない。
起源から考えればぶつけるのが正解なんだろうけど。
このグラスうっすいから。
割れたりしたら怖いし。
形式だけ、これでいいのだ。
随分とあっさりめのお酒だ。
ワインとか日本酒とか、クセの強いものでは無い。
度数も低め。
料理の邪魔をしないタイプ。
酒飲みとしては少々寂しいけど。
飲み屋じゃ無いからね。
ここは食事を楽しむ場所である。
一品目はスープ。
運ばれて来た時点で湯気が出てないことに違和感を覚えたが。
なるほど。
これ、冷製らしい。
芋っぽいというか。
カボチャっぽいというか。
それ系の繊維を感じる。
ほんのり甘い。
かなり優しめの味だ。
満足感という意味では微妙だな。
別に嫌いじゃ無いけどね。
全部味が濃かったら舌も麻痺するし。
酒飲みが頼むつまみとは違うのだ。
しょっぱければしょっぱいほど美味いっての。
あれは完全に末期患者の感覚である。
メインまでの助走って意味も含めて。
コースってのはこんなもんだ。
ちなみに、カトラリーの一番外側はスプーンでは無かった。
スープなのに……
俺のマナー知識はやはり使い物にならないらしい。
このスープがフォークで食べる想定とかいうウルトラCの可能性も否定はできないが。
俺にそんな技術はないので。
どちらにしろ、もう気にするだけ無駄なので諦めるしかない。
二品目は、小皿に何点かの野菜。
おしゃれな盛り付けだ。
見た目から楽しませてくれる。
欠点として、ただでさえ小皿なのに余白をとってるせいで明か量が少ないって所か。
前世からのあるある。
今更これにどうこう言う気はない。
ピクルス的な?
漬物だ。
結構ハーブも効いている。
どちらかといえばクセの強い味。
それでいて浅めなのだろう。
フレッシュさを感じる。
それに、鼻に抜ける香り。
どこかスモーキーな物を感じる。
燻製にでもしたのだろうか。
いい香りだ。
王都って新鮮な食材が少ないからね。
こういう、保存食の文化が結構発展しているのだ。
その上で。
新鮮な野菜を浅めに漬けるという。
文化を土台にした上の贅沢。
流石は高級店だ。
庶民には出来ない上級国民の嗜みってやつ。
燻製とハーブのおかげだろうか。
さっきのスープとは違って、結構酒のつまみになる。
あまり量は飲めないけど。
俺の問題ではなく。
そんな大量に飲む場所じゃないからね。
あと、酒は別会計だろうし。
飲み放題なんて飽食の時代の文化なのだ。
そこまでの勇気はない。
家なら酒代気にせずがぶ飲みなんだが……
そっちだと、ちょっと。
この手のおつまみを作るののがね。
多分、材料からして高いだろうし。
ハーブ使ってる時点でお察し。
宅飲みとかで気軽に使えるような代物じゃなさそう。
店員がグラスを持って来た。
こりゃ、酒だな。
こんな事だけ分かるのもどうかと思うが。
酒の良し悪しに関わらず。
全部、アルコールではあるからね。
飲み慣れたものにはすぐ反応してしまう。
食前酒的な?
それは和食の話な気もするが。
まぁ、どこも変わらないのだろう。
アルコールは食欲を刺激するって言うしね。
「それじゃ、乾杯」
「乾杯」
軽くグラスをあげる様な形。
ぶつけたりはしない。
起源から考えればぶつけるのが正解なんだろうけど。
このグラスうっすいから。
割れたりしたら怖いし。
形式だけ、これでいいのだ。
随分とあっさりめのお酒だ。
ワインとか日本酒とか、クセの強いものでは無い。
度数も低め。
料理の邪魔をしないタイプ。
酒飲みとしては少々寂しいけど。
飲み屋じゃ無いからね。
ここは食事を楽しむ場所である。
一品目はスープ。
運ばれて来た時点で湯気が出てないことに違和感を覚えたが。
なるほど。
これ、冷製らしい。
芋っぽいというか。
カボチャっぽいというか。
それ系の繊維を感じる。
ほんのり甘い。
かなり優しめの味だ。
満足感という意味では微妙だな。
別に嫌いじゃ無いけどね。
全部味が濃かったら舌も麻痺するし。
酒飲みが頼むつまみとは違うのだ。
しょっぱければしょっぱいほど美味いっての。
あれは完全に末期患者の感覚である。
メインまでの助走って意味も含めて。
コースってのはこんなもんだ。
ちなみに、カトラリーの一番外側はスプーンでは無かった。
スープなのに……
俺のマナー知識はやはり使い物にならないらしい。
このスープがフォークで食べる想定とかいうウルトラCの可能性も否定はできないが。
俺にそんな技術はないので。
どちらにしろ、もう気にするだけ無駄なので諦めるしかない。
二品目は、小皿に何点かの野菜。
おしゃれな盛り付けだ。
見た目から楽しませてくれる。
欠点として、ただでさえ小皿なのに余白をとってるせいで明か量が少ないって所か。
前世からのあるある。
今更これにどうこう言う気はない。
ピクルス的な?
漬物だ。
結構ハーブも効いている。
どちらかといえばクセの強い味。
それでいて浅めなのだろう。
フレッシュさを感じる。
それに、鼻に抜ける香り。
どこかスモーキーな物を感じる。
燻製にでもしたのだろうか。
いい香りだ。
王都って新鮮な食材が少ないからね。
こういう、保存食の文化が結構発展しているのだ。
その上で。
新鮮な野菜を浅めに漬けるという。
文化を土台にした上の贅沢。
流石は高級店だ。
庶民には出来ない上級国民の嗜みってやつ。
燻製とハーブのおかげだろうか。
さっきのスープとは違って、結構酒のつまみになる。
あまり量は飲めないけど。
俺の問題ではなく。
そんな大量に飲む場所じゃないからね。
あと、酒は別会計だろうし。
飲み放題なんて飽食の時代の文化なのだ。
そこまでの勇気はない。
家なら酒代気にせずがぶ飲みなんだが……
そっちだと、ちょっと。
この手のおつまみを作るののがね。
多分、材料からして高いだろうし。
ハーブ使ってる時点でお察し。
宅飲みとかで気軽に使えるような代物じゃなさそう。
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