ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者

哀上

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蛇足

春風 17

「ロルフさん、ちょっと」

 羞恥に悶える受付嬢を眺め。
 こう、何とも言えない満足感を得ていた所。
 嬢に手招きされた。

 どうやら、内緒話があるらしい。
 上半身を乗り出し。
 耳を傾ける。
 俺は受付嬢の頭側にいて、嬢は足の間にいるので。
 必然。
 横たわって、スカートを脱がされて。
 その上で会話する事に。

 ……冷静に、凄い状態である。

「聞こえてなかったみたいだから、耳元で言ってあげてください」
「え?」
「こういう女の子好きなんでしょう?」
「まぁ」
「だったらちゃんと言ってあげないと」
「お、おう」
「ロルフさんの正直な気持ちを、今度は聞き逃さない様に……」

 要は、褒めろと。
 嬢の言いたい事はこれらしい。

 さっきも嬢に振られて軽くそんな話はしたけど。
 確かに。
 受付嬢完全に目を回しちゃってたし。
 とても、話が耳に入るような状況ではなかったからな。
 聞こえてはなかったかもしれない。

 にしても、マジか。

 この嬢、受付嬢への羞恥プレイ。
 まだ続けるつもりらしい。
 俺には完全にダウンしてるように見えるが。
 手を緩めるつもりはないと。

 ……鬼かな?
 いや、これでこそプロなのかもしれない。

「あー、ごほん」

 わざとらしく咳き込んでみる。
 適当に何か言おうとして、上気した肌が目に入り。
 悶えたせいで汗ばんでもいるのだろう。
 ふわりと。
 受付嬢の香りにフェロモンが乗る。

 いざやるってなるとちょっと。
 この耳元でとか、こっちまで変な気分になりそうだ。
 ただ、嬢は逃がしてくれそうにない。
 いい加減覚悟を決めなければ。

「綺麗だ、似合ってるぞ」
「へ……??」

 言った!
 しっかり耳元で、言ってやった。

 完全に何処かに意識が飛んでた様子の受付嬢。
 だが、流石に耳元で言われると。
 無理にでも頭に入って来たのだろう。

 そして、再起動した彼女と目が合い。
 う、気まずい。
 なぁなぁで始まった関係だから、そういやまともに褒めた事なかったかも。
 元々腐れ縁的な感じだったし。
 だから、余計に。

 見つめられ、嬢に助けを求めるも。
 もっとやれと言わんばかりのジェスチャー。

 まだ足りないと?

「えーっと、そういや今まで言ってなかったけど」
「っ、ひゃい!」
「俺はお前の事ちゃんと好きだからな」

 ……

 俺も恥ずいんだが?

 ってか、明らかに行き過ぎた気がする。
 そういう場面じゃなかっただろ。
 まぁ、正直な気持ちではあるし全く嘘ではないのだが。
 熱にやられた。
 と言うか、フェロモンにやられた。

 上気した肌に、香りに。
 この場の空気感。
 いつの間にかつい口をついて……

「……おい!」
「いや、今のはロルフさんが暴走しただけでしょ?」

 俺の背中を散々押してくれやがった嬢の表情を伺う。
 まぁ、それはそうではあるのだが。
 ニヤニヤと。
 それも、受付嬢ではなく俺の方を向いて悪い笑みを浮かべている。

 あー、なるほど。
 このやろう!
 確かに、俺の暴走でもあるだろう。

 ただ、それはそれとして。
 受付嬢の羞恥プレイついでに、こっちまでターゲットにしてやろうって。
 そのつもりだった説も濃厚なのでは?

 そもそも、嬢は男向けの娼館で働いているのだ。
 女もいけるとして。
 普通に男も性的対象である。
 散々お世話になってるし。
 こっちに飛んでくるのも当然ではあるか。

 と、予想は立てつつも。
 ダメだな。
 これ以上突っ込んでも火傷しかしない気がする。

 俺へのダメージは置いておいて。
 受付嬢への効果も抜群だったらしい。
 一度再起動したのだが。
 また、完全に固まってしまった。

 その間に、嬢が上半身も脱がせにかかる。
 抵抗は皆無。
 その体をとる余裕もないらしい。

 袖を通すのに邪魔なので。
 俺も手を離して自由になったのだが。
 その上で、嬢にされるがまま。

「出来た!」

 一瞬の内に脱衣が終了。
 上下ともに下着姿になった裸体を見下ろしつつ。
 満足げな表情を浮かべる嬢。

 対照的に、ハイライトのない目を浮かべる受付嬢。
 レイプ目ってやつ?
 格好も相まって。
 本当にそんな状態に見える。

 マズい、脳のよくない部分に刺激が……

 合意の上だ。
 違法性は一切無い、はず。

 にしても、察しはついていたが。
 ブラも同じくエッチな、上下のセットアップである。
 俺があげたやつだ。

 王都で買ってきたお土産。
 受付嬢にあげるつもりないとか何だかんだ言ってた気がするが。
 そもそも、初めての時着せちゃってたからさ。
 そうなればね。
 もう、変に躊躇う理由もないだろう。

 極端に布面積が少なく。
 そして、いくつもの小さな宝石が散りばめられている。
 裸体を飾り付け。
 見事に彼女の魅力を引き上げる装飾品。

 さっきの言葉。
 恥ずいのは恥ずかったけど。
 本当に綺麗だと思う。
 それにちゃんと好きでもある。
 本心だ。

 昔からの仲だからね。
 なし崩し的にこういう仲になって、言う機会逃して。
 逆に、いいきっかけだった。

 まぁ、今が適切なタイミングかどうかは怪しい所あるかもだが。
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