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世界を越えてもその手は 続6章 災禍の中の希望 4
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◆ ゾヤラの教会(11. 教会内の模様替え)
「キリシュ、何があってもユウくんを部屋から出すなよ」
「任せておけ」
「そんなに警戒しなくても、ちゃんと大人しくしてるから」
「僕、そんなに信用ないかな……」
「ない」
「キリシュくん、そんなにはっきり言わないでよ」
『(ないな)』
「ブランまで……」
「ユウくんは、たとえば避難してきた子どもが怪我をしてて、ポーションが足りないって騒いでいたら、じっとしていられる?」
「無理かも」
「でしょ。だけど、護衛としては止めないといけない」
「そうだね。ごめん」
「俺たちはユウくんのそういうところ、嫌いじゃないよ。その場合は、俺たちが持っていくから任せて」
◆ゾヤラの冒険者ギルド~ダンジョン(13. 秘密の告白)
(あったかもしれない夜の出来事)
「ウルフ? ユウくんは?」
『……』
「ユウくんが寝ているあいだ、外に行くのか?」
『……』
「えーっと、散歩? なわけないよな……」
『ユウが起きるまでには帰る。それまで部屋を出るな』
「あ、はい。え? ええ?」
「キリシュ、どうした? 何かあったのか?」
「ウルフが出かけていった」
「え? なんで? ユウくんを置いて?」
「し! ユウくんが起きる」
「起きるまでには帰ってくるから部屋を出るなって、しゃべった」
「しゃべったのか……」
「……まあ、ともかく、帰ってくるなら待とう」
「どこに行ったんだ?」
「アルさんを助けに行ったんじゃないのか?」
『マーナガルム、何しに来たんだ』
『アルが上にいる。何かあったら助けろ』
『もー、仕方ないなあ。それが用件なら、終わったよね。どっか行って』
『お、肉が旨いモンスターがいるな。ヒュン』
『ちょっと、人が楽しんでるところに』
『ガツガツ。やはりこの肉は旨い。もう一頭見つけたぞ。パシッ』
『こらー! オレの獲物を盗るなー!』
『こっちは持って帰って料理してもらうか』
『もう許さない!』
『持って帰ると外出がバレるか』
『小さいことでうるさいし、オレのことをこき使うし、何より、自分で移動できるくせにオレに乗るな!』
『お前がアルのそばから離れたせいで、ユウが心配して眠れないでいるんだが?』
『オレの契約はダンジョン内だけだ』
『お前とアルの契約など、我には関係ない。ユウを悲しませるな』
『この前オレに勝ったからって、命令するな』
『文句があるなら、我に勝ってから言え』
『もう怒った。人はいないんだから、このダンジョン壊してもいいよね。本気で行くぞ』
『受けてたとう』
『くらえ!』
『この程度の攻撃、我に効くとでも思ったか?』
『これからだよ!』
(どったんばったん)
『ん? ユウが起きるので、我は戻る』
『ちょっと待て! あ、行っちゃった。まったく、いきなり来て邪魔して、なんだったんだ。もー。暴れてスッキリしたから、まあいっか。下に行ってみよう。大きな穴が開いちゃったけど、そのうち直るよね』
「なあ、モンスターがまったく出てこなくなったぞ」
「終わったのか?」
「まだ早いだろう」
「中で神獣様がモンスターを全部倒してくださってるんじゃないのか?」
「「「ありがとうございます!」」」
「ん、ブラン?」
『ユウ、まだ早い。寝ていろ』
「んー、毛がぐしゃぐしゃ」
『起きたらブラッシングを頼む。いまは寝ろ』
「うん。すぅー」
「ウルフ、戻っていたのか」
『……』
「ん? これは、ドロップ品の肉?」
「これをどうしろと?」
『……』
「ユウくんに渡す?」
『……』
「ユウくんに知られないようにする?」
『ウォフッ』
「じゃあ、預かっておくよ」
「これって、ダンジョンのドロップ品だよな」
「つまり、ウルフは狩りに行ってきたってことか?」
「こんな状況で?」
「あのウルフにはこの程度のあふれ、大したことじゃないんだろう」
「毛がぼさぼさになっていたのはそのせいか」
「ダンジョンには神獣様がいらっしゃるんじゃないのか?」
「別のダンジョン?」
「……深く考えるのはやめよう」
「この肉は、教会に預かってもらうか」
◆ゾヤラの冒険者ギルド(14. 狼の尻尾と鼻)
「キリシュの尻尾をつかませたら、ユウくんは止まる」
「俺の尻尾は安全ベルトかよ」
「ユウくん、期待の目で見ても、普通のときはダメだからね。獣人の尻尾は触らない」
「ユウくん、そんなに見ないの」
「尻尾さわり放題」
「それは最後の手段だから」
「たぶん、ふさふさ」
「平常時はダメ」
「きっと、ふわふわ」
「敏感なところなんだよ」
「ほら、ふさふさ」
『(やめろ、毛を逆立てるな)』
「従魔が嫌がってるよ」
「しばらく尻尾貸してよ、ブラン」
◆あふれの野営地(15. 代理人)
「ティボルト、ゾヤラに行ってほしい」
「殿下、それは私のセリフです」
「私がここを離れるわけにはいかないだろう。神獣様がダンジョンにいらっしゃるのだから」
「では、私はなんのために?」
「テイマーを守ってくれ。彼に何かあると、アレックスがこの国を見限る。そうなると、神獣様もアイテムボックスも失うことになる」
「ゾヤラの領主は、物わかりのいい人物だと記憶していますが」
「だが周りの貴族までそうとは限らない。ゾヤラへの援助の見返りに、テイマーとの面会を申し込まれて、断り切れるかどうか」
「分かりました。抑えに行きましょう」
「頼む」
「くれぐれも、お気をつけください。貴方が倒れれば、国が危うくなります」
「反対勢力は一掃した。あとは兄上がなんとかしてくださる」
◆モクリークの冒険者ギルド長会議(15. 代理人)
「王子から物資を融通してほしいと連絡があった。国軍の数が多いので、補給が間に合わないらしい」
「余裕はありますか?」
「ない。だが、テイマーがいる。アイテムボックスにギルドの物資が大量に残っている。向こうもそれを分かって言ってるんだろう。テイマーに確認してみる」
「ユウさんは断らないでしょう。ですが、その前に中央教会に確認してきますので、返事は待ってもらってください」
「分かった」
「ユウさんはどうですか?」
「不安そうではあるが、シリウスが上手くコントロールしている」
「現場はどうですか?」
「国軍がタオガガのギルドマスターと話せたそうだ。かなりの被害だが、住民の半分くらいは教会とギルドに避難しているそうだ」
「無事だったのか!」
「よかった」
「タオガガからの避難は?」
「街の周りのモンスターが多すぎて、脱出は無理だそうだ。領兵がタオガガの街を守る」
「あふれの終わりまで、なんとか持ちこたえてもらうしかありませんね」
◆ゾヤラの冒険者ギルド(15. 代理人)
「聞いたか、タオガガに生存者がいたらしいぞ!」
「まじか! ギルドと連絡が取れないって聞いていたが、生きてたのか」
「急いで現場に向かおう」
「出遅れたが、下層のモンスターが出てくるのはこれからだもんな」
「二つもあふれてどうなるかと思ったが、なんとしても助けないとな」
「頑張るぞ」
「キリシュ、何があってもユウくんを部屋から出すなよ」
「任せておけ」
「そんなに警戒しなくても、ちゃんと大人しくしてるから」
「僕、そんなに信用ないかな……」
「ない」
「キリシュくん、そんなにはっきり言わないでよ」
『(ないな)』
「ブランまで……」
「ユウくんは、たとえば避難してきた子どもが怪我をしてて、ポーションが足りないって騒いでいたら、じっとしていられる?」
「無理かも」
「でしょ。だけど、護衛としては止めないといけない」
「そうだね。ごめん」
「俺たちはユウくんのそういうところ、嫌いじゃないよ。その場合は、俺たちが持っていくから任せて」
◆ゾヤラの冒険者ギルド~ダンジョン(13. 秘密の告白)
(あったかもしれない夜の出来事)
「ウルフ? ユウくんは?」
『……』
「ユウくんが寝ているあいだ、外に行くのか?」
『……』
「えーっと、散歩? なわけないよな……」
『ユウが起きるまでには帰る。それまで部屋を出るな』
「あ、はい。え? ええ?」
「キリシュ、どうした? 何かあったのか?」
「ウルフが出かけていった」
「え? なんで? ユウくんを置いて?」
「し! ユウくんが起きる」
「起きるまでには帰ってくるから部屋を出るなって、しゃべった」
「しゃべったのか……」
「……まあ、ともかく、帰ってくるなら待とう」
「どこに行ったんだ?」
「アルさんを助けに行ったんじゃないのか?」
『マーナガルム、何しに来たんだ』
『アルが上にいる。何かあったら助けろ』
『もー、仕方ないなあ。それが用件なら、終わったよね。どっか行って』
『お、肉が旨いモンスターがいるな。ヒュン』
『ちょっと、人が楽しんでるところに』
『ガツガツ。やはりこの肉は旨い。もう一頭見つけたぞ。パシッ』
『こらー! オレの獲物を盗るなー!』
『こっちは持って帰って料理してもらうか』
『もう許さない!』
『持って帰ると外出がバレるか』
『小さいことでうるさいし、オレのことをこき使うし、何より、自分で移動できるくせにオレに乗るな!』
『お前がアルのそばから離れたせいで、ユウが心配して眠れないでいるんだが?』
『オレの契約はダンジョン内だけだ』
『お前とアルの契約など、我には関係ない。ユウを悲しませるな』
『この前オレに勝ったからって、命令するな』
『文句があるなら、我に勝ってから言え』
『もう怒った。人はいないんだから、このダンジョン壊してもいいよね。本気で行くぞ』
『受けてたとう』
『くらえ!』
『この程度の攻撃、我に効くとでも思ったか?』
『これからだよ!』
(どったんばったん)
『ん? ユウが起きるので、我は戻る』
『ちょっと待て! あ、行っちゃった。まったく、いきなり来て邪魔して、なんだったんだ。もー。暴れてスッキリしたから、まあいっか。下に行ってみよう。大きな穴が開いちゃったけど、そのうち直るよね』
「なあ、モンスターがまったく出てこなくなったぞ」
「終わったのか?」
「まだ早いだろう」
「中で神獣様がモンスターを全部倒してくださってるんじゃないのか?」
「「「ありがとうございます!」」」
「ん、ブラン?」
『ユウ、まだ早い。寝ていろ』
「んー、毛がぐしゃぐしゃ」
『起きたらブラッシングを頼む。いまは寝ろ』
「うん。すぅー」
「ウルフ、戻っていたのか」
『……』
「ん? これは、ドロップ品の肉?」
「これをどうしろと?」
『……』
「ユウくんに渡す?」
『……』
「ユウくんに知られないようにする?」
『ウォフッ』
「じゃあ、預かっておくよ」
「これって、ダンジョンのドロップ品だよな」
「つまり、ウルフは狩りに行ってきたってことか?」
「こんな状況で?」
「あのウルフにはこの程度のあふれ、大したことじゃないんだろう」
「毛がぼさぼさになっていたのはそのせいか」
「ダンジョンには神獣様がいらっしゃるんじゃないのか?」
「別のダンジョン?」
「……深く考えるのはやめよう」
「この肉は、教会に預かってもらうか」
◆ゾヤラの冒険者ギルド(14. 狼の尻尾と鼻)
「キリシュの尻尾をつかませたら、ユウくんは止まる」
「俺の尻尾は安全ベルトかよ」
「ユウくん、期待の目で見ても、普通のときはダメだからね。獣人の尻尾は触らない」
「ユウくん、そんなに見ないの」
「尻尾さわり放題」
「それは最後の手段だから」
「たぶん、ふさふさ」
「平常時はダメ」
「きっと、ふわふわ」
「敏感なところなんだよ」
「ほら、ふさふさ」
『(やめろ、毛を逆立てるな)』
「従魔が嫌がってるよ」
「しばらく尻尾貸してよ、ブラン」
◆あふれの野営地(15. 代理人)
「ティボルト、ゾヤラに行ってほしい」
「殿下、それは私のセリフです」
「私がここを離れるわけにはいかないだろう。神獣様がダンジョンにいらっしゃるのだから」
「では、私はなんのために?」
「テイマーを守ってくれ。彼に何かあると、アレックスがこの国を見限る。そうなると、神獣様もアイテムボックスも失うことになる」
「ゾヤラの領主は、物わかりのいい人物だと記憶していますが」
「だが周りの貴族までそうとは限らない。ゾヤラへの援助の見返りに、テイマーとの面会を申し込まれて、断り切れるかどうか」
「分かりました。抑えに行きましょう」
「頼む」
「くれぐれも、お気をつけください。貴方が倒れれば、国が危うくなります」
「反対勢力は一掃した。あとは兄上がなんとかしてくださる」
◆モクリークの冒険者ギルド長会議(15. 代理人)
「王子から物資を融通してほしいと連絡があった。国軍の数が多いので、補給が間に合わないらしい」
「余裕はありますか?」
「ない。だが、テイマーがいる。アイテムボックスにギルドの物資が大量に残っている。向こうもそれを分かって言ってるんだろう。テイマーに確認してみる」
「ユウさんは断らないでしょう。ですが、その前に中央教会に確認してきますので、返事は待ってもらってください」
「分かった」
「ユウさんはどうですか?」
「不安そうではあるが、シリウスが上手くコントロールしている」
「現場はどうですか?」
「国軍がタオガガのギルドマスターと話せたそうだ。かなりの被害だが、住民の半分くらいは教会とギルドに避難しているそうだ」
「無事だったのか!」
「よかった」
「タオガガからの避難は?」
「街の周りのモンスターが多すぎて、脱出は無理だそうだ。領兵がタオガガの街を守る」
「あふれの終わりまで、なんとか持ちこたえてもらうしかありませんね」
◆ゾヤラの冒険者ギルド(15. 代理人)
「聞いたか、タオガガに生存者がいたらしいぞ!」
「まじか! ギルドと連絡が取れないって聞いていたが、生きてたのか」
「急いで現場に向かおう」
「出遅れたが、下層のモンスターが出てくるのはこれからだもんな」
「二つもあふれてどうなるかと思ったが、なんとしても助けないとな」
「頑張るぞ」
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