相原伊織 詩集

相原伊織

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ポピュレイション・ワン

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 それはたった一つの、ごくわずかな違和感から始まった。



 感知される違和感。
 広がりつつある矛盾。
 ずれ始める交感。
 口にしない人々。



 この村には、人口一人。



 それは拡散する、そして、正常な五感を、六感を、おかし始める。



 侵蝕される領土パーソナルスペース
 離れつつある距離。
 薄れ始める感触。
 声を上げる人々。



 でもそれはお互いに届きあわない、この町には、人口一人。



 
 それは感染する、そして、人々の知覚を、鼓動を、奪い始める。



 汚染される空気。
 隔絶された集団。
 乱れ始める周期。
 感染する人々。



 流布るふされる情報。
 惑わされた人々。
 失われ始める命。
 閉ざされた心。



 これは互いに交わることのない並行世界パラレルワールドなのだろうか、この街には、人口一人。
 
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