相原伊織

相原伊織

長編小説や、短編・掌編を書いています。 ぜひ読んでみてください。
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現代文学 連載中 ショートショート
 徒然なるままに…  いえ、必ずしも手持ち無沙汰とも限らないのですけれど。  手持ち無沙汰な気持ち、退屈な気持ちというのも、ときにはよきものですよね。  ちょうど良い加減で、按配で。わたしなりに、ときに、徒然なるままに。  相原伊織 詩集です。
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文字数 2,824 最終更新日 2023.05.08 登録日 2023.04.09
現代文学 連載中 ショートショート
 短編と呼ぶには短いショートストーリーを集めました、お楽しみください。
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文字数 10,509 最終更新日 2023.03.26 登録日 2022.08.23
大衆娯楽 連載中 ショートショート
 かつて私は音楽家でした。  作詞・作曲をし、自らギターを弾き、ベースを弾き、ドラムを演奏してコーラスを重ねました。曲によってはキーボードを叩き、ピアノでバッキングを刻んだり。扱える楽器が少なかったから、さながら4ピースのロックバンドのような編成で。  今の私はJazzを愛し、クラシックを聴きます。そして、ここで発信できるのは言葉だけです。でも、ほんとうの意味では言葉だけではない。ここで私は実際的には吹けもしないテナーサックスをスタン・ゲッツのように奇跡的に吹くし、ビックス・バイダーベックのように慎ましくコルネットを演奏するし、ときにはビル・エヴァンス・トリオのワルツ・フォー・デビーを無邪気に真似たりもするでしょう。  この場所で私は大編成のオーケストラであり指揮者であり、あるいは孤立無援のストリート・アコギ弾きであるかも知れません。  確かに、ここで発信できるのは言葉だけです。でも、読んでくれたあなたの中には幸福な音楽が溢れるかも知れません、もしかしたら。そうであればいいなと願います。ここに連ねるすべての曲たちには、実はきちんと「音」があります。キーがあり、コード進行があり、転調があり、アンサンブルがあります。そしてlyricが乗るメロディがある…。それを私は伝えることができない。でも、あなたの中にあなただけの「音楽」を紡ぎ出してくれることを少しだけ望みます。  演奏をしなくなった私は今でも音楽家です。 (こちらのコンテンツにつきましては、横読みをおすすめいたします。)
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文字数 6,045 最終更新日 2022.08.31 登録日 2019.12.17
時々遠くのほうから、列車の走る音、線路の軋みが聞こえる気がした。  その列車にはぼくの大切なひとたちが一人残らず乗っていた。大きな旅列車ではないが向かい合うボックス席はほとんど満席で、誰もがぼくとの再会を楽しみに談笑していたーーー。  四月の手紙を九月に読んだ、人間の「屑(くず)」であるぼくは、現状の打開策を模索しもがき続ける。  すべては自分次第。列車の到着を待つ者であると同時に列車の運転士でもあるぼくは、「大切なひとたち」との繋がりを思い、それを取り戻したいと願う。  敬愛すべき電影と少年CQに捧ぐ、アブストラクトな短編小説。
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文字数 11,226 最終更新日 2022.08.20 登録日 2022.08.17
 この物語の始まりは七年前にまで遡る。  健(たける)と、七海(ななみ)と、白石(しらいし)ちゃん。  この多面的な現実の世界で僕らはそれぞれ違う場所で生まれ、互いに引き合うようにつながり、そして再び離れてゆく。  この物語は我々四人(僕と、親愛なる三人の男女)のつながりを描いた物語であるーーーーー。  人が消えて数ヶ月経つ終末の世界に生きる「ぼく」と、201号室に暮らす「僕」。パラレルに描かれる彼らの世界は徐々に近づき、やがてひとつに重なり合う。  ふたつの世界を繋ぐキーワードは、モーリス・ラヴェルの名曲『ボレロ』。 「星が綺麗だね。星空か…。  ね、『誰もがいつかは行くところ』ってよく言うけどさ、七海ちゃんはあそこにいるのかな。  あたしたちに認識できるのは彼女の不在であって、行き先ではないよね。  だからあたしたちは、彼女のことをこの小さな脳みそにとどめながら、この心で想いながら、からだと心をつなぐ部分でバランスをとりながら、生きていくしかないのだよね。  それにはリズムが大事なのよ。音楽をかけることが大事なの。あたしたちの場合それは四人とも『ボレロ』だった。音楽は一度止んだから、またかけ直さなくちゃ。静かな時間も必要だけど、それだけじゃだめ。死ぬまで繰り返すの。この世界で最後の一人になったなって思っても、繰り返すの。  いい? 大丈夫だからね。  あたしたちはちゃんと、つながっているから。  星空の下にいても、ちゃんとつながっているんだよ」  人と人とをつなぐ。あなたにとっての、大切な音楽とはなんですか。
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文字数 58,455 最終更新日 2021.04.05 登録日 2021.04.05
美しい中学2年生の女と、バーテンダーの男。全てはまだ始まったばかり。うっとりするような嘘。
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文字数 14,103 最終更新日 2021.03.06 登録日 2021.03.06

 最終電車に揺られ、地下鉄の駅を降りると外は案の定雪だったーーーーー。  チェーン店のコーヒーショップにアルバイトとして勤める「僕」は、ある大雪の晩に傘も無しに帰宅せねばならなくなった。自宅の最寄り駅までの電車賃も無く、家までの道のりは十数キロ…。  雪で眼鏡が濡れてしまうことを極度に嫌う内向的な主人公の、独白のようなショート・ストーリー。 (短編集『ワーキング・クラス・ラヴァーズ』収録)
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文字数 8,219 最終更新日 2019.07.25 登録日 2019.07.25
 ホストとして幾人もの女性客を抱え、眠らない夜の街で華やかな成功を手にしていた男。しかしその成功は「本来の自分」が眠り込み、あらゆる感覚を閉ざしていたからに他ならなかったーーー。  昼の世界に放り出された「僕」に訪れた、本物の恋愛に発展するかも知れない機会。しかし「僕」は彼女に対して、飾らない「本来の自分」としてではなく、ホスト時代の自分とシャイな本来の自分を足して割ったような、中途半端な「ないまぜの男」として接してしまう。 夜の世界に置いてきたはずの自分の影が、亡霊のようにまだ僕にまとわりついていた。 (短編集『ワーキング・クラス・ラヴァーズ』収録)
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文字数 7,193 最終更新日 2019.07.12 登録日 2019.07.12
 あまり売れない小説家である日暮 又吉(ひぐらし またよし)は、かつての恋人でシングルマザーの佐織と彼女の娘・玲(れい)の住む家を、毎週日曜に訪れるようになった。  十年前に佐織から別れを切り出されて以来、彼女のことを想いながら職業的小説家を志してきた又吉。一応のデビューを果たしたものの、そんな彼の書く小説はどれも救いのない、報われない愛の物語ばかりだった…。一方で、結婚・出産・離婚を経験し女手ひとつで娘を育ててきた佐織は、日々の生活に疲弊し限界を感じていた。  ある日、又吉のもとに一本の電話が掛かってくる。それは自らがずっと心に想い続けてきた佐織からの、十年ぶりの連絡だった。その電話で又吉は、佐織がとっくの昔に離婚していたこと、一人娘の玲が最近「こわい夢」を見ては夜中に目覚めてしまい心配なのだということを知る。  又吉はそれから毎晩のように、佐織からの電話を受ける。彼は「こわい夢」を恐れて寝付けない玲のために、即席の物語を作り、佐織に送るのだった。  佐織から電話がある夜には、玲のために即席の物語を綴る。そして日曜がくるたびに車をとばして、彼女たちの住み処へとおもむく。又吉の生活は、孤独な母娘(おやこ)を中心に廻り始めつつあった。 (短編集『ワーキング・クラス・ラヴァーズ』収録)
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文字数 28,886 最終更新日 2019.07.04 登録日 2019.07.03
 27歳という、大人の男として申し分ない年齢を目前にしたアイハラと山岸。ふたりはちょっとしたきっかけで、ある岩盤浴の施設を訪れる。  何気ない日常の中で切り取られる、非日常的な別世界。岩盤浴を終えたふたりの中で、新しい何かが音を立てて廻りはじめる。新しい可能性が、心のドアを叩く。 (短編集『ワーキング・クラス・ラヴァーズ』収録)
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文字数 7,351 最終更新日 2019.07.03 登録日 2019.07.03
 叶えられなかった祈りより、叶えられた祈りのうえにより多くの涙が流されるーーーーー。  ボストンの閑静な通りに住む、老人と少女。二人の間で交わされる仲睦まじいやりとり、そして老人が選び取った結末とは。  英米文学の古典作品を現代日本語に訳すようなイメージで書かれた、クラシックなクリスマス・ストーリー。読み終えたとき、きっとあなたにもカポーティの引用の意味がわかるはずです。 …私たちはこれからもずっと、友達でいられるだろうか? (短編集『ワーキング・クラス・ラヴァーズ』収録)
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文字数 14,446 最終更新日 2019.07.03 登録日 2019.07.03
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