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恋心
しおりを挟む待ち合わせ場所へと先に着き、きみを待つ時間。出会った時の気分の高揚。
きみが到着した瞬間、すべての星々は一列に並ぶ、いい気分だ。
我々が同じ苗字になり、あるいは苗字なぞさして重要なことではないが、社会的に家族となった今も、この高揚感は薄らぐことがない。
きみは言う、わたしたちは家族になったのよ。あなたのことを信頼しているし、きちんと家族としてみているわ。
でもぼくは違う。きみのことを、今でも女性としてみている。異性として。恋愛対象として。むしろ家族なんていう括りはぼくには希薄だ、いまひとつ実感が持てない。
きみの愛はぼくに届けられた。でも、ぼくはそれをどう扱えばよいのだろう?
ごく普通に、性的に、きみに高揚してしまうのだ。
何か大切なものに触れるために与えられたこの指で、この身体の一部で、きみの大切なものをやさしく撫でたいのだ。はげしく貫きたいのだ。
それはぼくの望む形では叶えられない。ぼくにはきみの愛を、どう扱っていいのか、どこに仕舞えばいいのかも、わからないのだ。きみの静かな寝息に耳を澄ませながら、眠れず迎えた朝に鶯が鳴く。
ぼくはまた、幾許かの望みを握り締めながら、ともに眠れる夜を待ち焦がれている。
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