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復讐の序曲
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「レイン・アッシュフォード。貴様を反逆罪で有罪とする」
軍法会議の場に、判決が響いた。
俺は黙って聞いていた。
鎖に繋がれた両手が重い。三日まともに寝ていないせいで、頭がぼんやりする。
「弁明はあるか」
裁判長の声。形式的な質問だ。どうせ聞く気はない。
周囲を見渡す。
証人席には、かつての上官——バルドー将軍が座っていた。俺を告発した張本人。
目が合うと、奴は薄く笑った。
(ああ、そういうことか)
全部、分かった。
奴は俺の手柄を横取りしたかっただけだ。ノルディア会戦の勝利、ガレス砦の奪還、リベルタス峠の防衛戦——全て、俺が立てた策だった。
でも、表向きの司令官はバルドー将軍。功績は全部、奴のものになっていた。
俺がいなくなれば、「優秀な参謀を使いこなした名将」の評価が確定する。
邪魔者は消えて、栄光だけが残る。
(くだらねえ)
証拠はない。俺が策を立てたという記録は、全て「紛失」していた。証言してくれる人間も、いない。
何を言っても無駄だ。この裁判の結果は、最初から決まっている。
「——弁明はない」
裁判長が頷いた。
「よろしい。レイン・アッシュフォードを王国軍より除籍、辺境のグレイヴァル領へ流刑とする」
グレイヴァル。
北の果て、荒れ果てた土地。まともな統治者がいないことで有名な場所だ。
(死ねってことか)
まあいい。どうせ、この国に未練はない。
俺は立ち上がった。
最後に一度だけ、バルドー将軍を見た。
「将軍」
「なんだ」
「次の戦、楽しみにしてますよ」
将軍の顔が歪んだ。意味が分からない、という顔。
(分かるさ。すぐにな)
俺がいなくなった軍が、どうなるか。
見物だ。
***
護送の馬車に揺られて、五日。
グレイヴァル領に着いた時、最初に思ったのは「ひでえな」だった。
灰色の空。荒れた大地。
建物はどれも古びていて、今にも崩れそうだ。
歩いている人間の顔に、生気がない。諦めきった顔だ。
「着いたぞ。降りろ」
護送兵に促されて、馬車を降りる。
鎖は外されていた。逃げる場所もないから、意味がないのだろう。
「お待ちしておりました」
出迎えたのは、白髪の老人だった。執事のような身なりをしている。
「私はセバス。この領地の管理を任されております」
「管理っつっても、管理するもんがあるのか? ここ」
皮肉が口をついて出た。
セバスは苦笑した。
「……厳しいご指摘ですが、その通りでございます」
正直な老人だ。嫌いじゃない。
「お前以外に、誰かいるのか」
「自警団が少々。団長のガルドが、後ほどご挨拶に参ります」
自警団。
正規軍じゃなく、自警団か。つまり、ここは王国からほぼ見捨てられている。
「……なるほどな」
俺は辺りを見回した。
その時——視界の端で、何かが光った。
これは、いつからか使えるようになった力。
行動の結果が「確率」として見える。
例えば、今この場で逃げ出したら——【成功率:3%】【死亡率:87%】
意味がない選択だと、数字が教えてくれる。
逆に、この領地を立て直そうとしたら——
俺は北の方角を見た。
ぼんやりと、数字が浮かんでいる。
【この土地の発展可能性:67%】
悪くない数字だ。
やり方次第で、化ける。
「セバス」
「はい」
「この領地の問題点、全部教えろ」
セバスが目を見開いた。
「……本気で、お聞きになるのですか」
「聞かねえで何が分かる」
「前の領主様方は、一度もそのようなことを——」
「俺は俺だ」
セバスは深く頭を下げた。
「……かしこまりました」
***
領主館で、セバスから説明を受けた。
人口は約二百人。
主な産業なし。かつては小規模な農業をやっていたが、土地が痩せて収穫量が激減。
治安は悪い。盗賊が時々現れる。自警団が対応しているが、人手が足りない。
若者はほとんど出ていった。残っているのは、出ていく体力もない老人と子供だけ。
「……ひでえな」
「申し訳ございません」
「お前が謝ることじゃねえよ」
俺は地図を見つめた。
北に山。東に川。南は王国の中心部に繋がる街道。
条件は悪くない。なのに、ここまで荒廃しているのは——単純に、まともな統治者がいなかったからだ。
「この川、水量は?」
「雨季にはかなりの水量になりますが、普段は——」
「井戸は?」
「以前はありましたが、枯れてしまいまして」
「場所は?」
セバスが地図を指さした。
俺は因果視を発動させる。
【この場所で井戸を掘り直した場合】→【成功率:12%】
駄目だ。ここじゃない。
地図上を視線で追う。
北の方、山の麓あたりで——数字が跳ね上がった。
【この場所で井戸を掘った場合】→【成功率:89%】
「……ここだ」
「は?」
「ここに井戸を掘る。水脈がある」
セバスが驚いた顔をした。
「なぜ、そのようなことが——」
「勘だ」
嘘だが、説明するのも面倒だ。
「明日から動く。人手を集めろ」
「か、かしこまりました」
セバスが出ていった後、俺は窓の外を見た。
(やるか)
どうせ失うものはない。
死んだように生きるくらいなら、何かやってみるのも悪くない。
それに——俺を追い出した連中が、どうなるか。
見届けてやりたいからな。
***
翌日、自警団の団長に会った。
「ガルドだ。よろしく頼む」
四十代半ばだろうか。短く刈り込んだ髪、日焼けした肌。体つきを見れば、元軍人だと分かる。
目つきが鋭い。俺を値踏みしている。
「レインだ。流刑者の新しい領主、ってやつだな」
「ああ」
ガルドは腕を組んだ。
「で、新しい領主様。今度はどのくらいで逃げ出す? 一ヶ月か? 三ヶ月か?」
「逃げねえよ」
「そうかい」
信じていない声だ。当然だろう。何度も同じことを言われてきたんだろうから。
「まあ、好きにしろ。俺たちは俺たちでやる。邪魔だけはしてくれるな」
「待て」
ガルドが背を向けかけたところで、俺は声をかけた。
「一週間だ」
「あ?」
「一週間で結果を出す。それまで待て。結果が出なかったら、好きに言え」
ガルドが振り返った。
俺を見る目が、少し変わった。
「……一週間だけだ」
「ああ」
「期待はしてねえ。——口だけの奴は、何人も見てきたからな」
そう言って、ガルドは去っていった。
***
井戸掘りを始めた。
場所は、因果視で特定した山の麓。
住民を数人雇い、道具を揃え、掘り始める。
「本当にここで出るのか?」
作業員の一人が、疑わしそうな顔で言った。
「出る」
「根拠は?」
「勘だ」
「勘って……」
溜息をつかれた。信じていない。
まあいい。結果を出せば黙る。
三日目。
一メートルほど掘ったところで、土の質が変わった。
「おい、なんか湿ってきたぞ」
「もう少しだ。続けろ」
四日目。
水が滲み出してきた。
「出た! 水だ!」
作業員たちが歓声を上げた。
俺は黙って見ていた。
【この井戸からの水量】→【領地の需要の約150%を賄える】
十分だ。
「……すげえな、あんた」
作業員の一人が、呆然とした顔で俺を見た。
「本当に勘か?」
「ああ」
「勘だけで、こんな正確に当てるのか」
「運が良かっただけだ」
嘘だが、本当のことを言っても信じないだろう。
***
一週間後。
井戸は完成し、水が安定して供給されるようになった。
ついでに、その水を使って小規模な農地の開墾も始めた。
「レイン様、今月の報告です」
セバスが帳簿を持ってきた。
「水の供給が安定したことで、住民の生活が改善されております。農地の準備も順調です。このペースなら、来季には——」
「ああ、分かった」
俺は窓の外を見た。
井戸の周りに、住民が集まっている。子供が水を汲んで走り回っている。
三日前までは、あんな光景はなかった。
「……悪くねえな」
「は?」
「いや、なんでもない」
その時、扉が開いた。
「——お邪魔するぜ」
ガルドだった。
いつもの不機嫌そうな顔だが、どこか違う。
「一週間経った」
「ああ」
「結果は見た」
ガルドは俺の前に立った。
「……少しは見直した」
それだけ言って、背を向ける。
「待て」
「なんだ」
「自警団の訓練、見せてくれ」
ガルドが振り返った。
「なんでだ」
「この領地を守るなら、戦力の把握は必要だろ。俺は元参謀だ。何か役に立てるかもしれん」
ガルドは黙って俺を見ていた。
数秒後、口元が緩んだ。
「……ついて来い」
***
自警団の訓練場は、領地の外れにあった。
団員は十五人ほど。年齢はバラバラだ。元軍人もいれば、農民上がりもいる。
「ガルドさん、そいつは?」
「新しい領主様だ。訓練を見たいとよ」
団員たちがざわめいた。
俺を見る目には、警戒と好奇心が混じっている。
「始めろ」
ガルドの号令で、訓練が始まった。
俺は黙って見ていた。
(……なるほどな)
因果視で、各団員の動きを分析する。
癖、弱点、伸びしろ。数字となって浮かんでくる。
【この団員の潜在能力:68% 現在の発揮率:41%】
【この団員の弱点:左足の動きが遅い 改善可能性:高】
【この団員の……】
全員分のデータが、頭の中に蓄積されていく。
訓練が終わった後、ガルドが近づいてきた。
「どうだった」
「悪くない。だが、改善点はある」
「聞かせろ」
俺は一人一人について、気づいた点を伝えた。
ガルドの目が、どんどん鋭くなっていく。
「……あんた、本当に参謀だったんだな」
「ああ」
「なんで追放された」
「上官に嵌められた」
「……そうか」
それ以上は聞かなかった。
俺も、それ以上は言わなかった。
***
その夜。
領主館に戻る途中、視線を感じた。
振り返る。
誰もいない。
「……気のせいか」
歩き出そうとした時、また感じた。
右手の建物の影。誰かがいる。
俺は因果視を発動させた。
【この人物の敵意】→【低い】
【この人物の目的】→【観察】
敵ではなさそうだ。だが、何者だ?
「出てこい」
影が動いた。
現れたのは——女だった。
二十歳前後だろうか。黒いローブを纏っている。顔は見えない。
「……何者だ」
女は答えなかった。
ただ、じっと俺を見ていた。
「おい——」
俺が声をかけようとした瞬間、女は身を翻した。
驚くほどの速さで、闇の中に消えていく。
追いかけようとしたが、すでに姿は見えなかった。
「……なんだ、あれは」
因果視を発動させる。
【あの女に関わった場合の影響】→【不明】
不明。
初めて見る表示だった。
(厄介なのが来たな)
嫌な予感がした。
だが、今はどうしようもない。
俺は領主館に戻った。
背中に、まだ視線を感じながら。
***
二ヶ月が経った。
領地は少しずつ、形になり始めていた。
井戸の水で農地が潤い、最初の収穫が見え始めている。自警団の練度も上がった。住民の顔にも、活気が戻ってきた。
「レイン様、報告です」
セバスが執務室に入ってきた。
「どうした」
「王都から、情報が入りました」
セバスの顔が曇っている。
嫌な予感がした。
「バルドー将軍の件です。先月の北方遠征で——大敗されたとのことです」
「……そうか」
俺は窓の外を見た。
バルドー将軍。俺を追放した張本人。
俺がいなくなった軍が、どうなるか。予想通りだ。
「将軍は責任を問われ、現在は謹慎中とのことです」
「ふん」
笑いが漏れた。
「ざまあみろ」
俺の策がなければ、あの男は何もできない。
分かっていたことだ。分かっていたが——実際に聞くと、気分がいい。
「それと、もう一つ」
「なんだ」
「将軍が、この領地に刺客を送ったという噂があります」
空気が変わった。
「刺客?」
「はい。将軍は、自分の失態の原因がレイン様にあると考えているようで——」
「つまり、口封じか」
「そのように思われます」
俺は椅子に座り直した。
「いつ来る」
「分かりません。ただ、すでに領地の近くまで——」
その時、窓ガラスが割れた。
***
咄嗟に机の下に隠れる。
窓から投げ込まれたのは——煙玉だった。
「レイン様!」
「大丈夫だ、伏せろ!」
煙が広がる。視界が塞がれる。
足音が聞こえた。
複数。三人、いや四人か。
因果視を発動させる。
【この状況で正面から戦った場合】→【生存率:23%】
低い。相手は訓練された暗殺者だ。正面からやり合うのは愚策。
【窓から逃げた場合】→【生存率:67%】
まだ低い。外に仲間がいるんだろう。
【この煙の中で待機した場合】→【生存率:81%】
これだ。
「セバス、動くな。俺の合図まで待て」
「は、はい」
煙の中で息を潜める。
足音が近づいてくる。
(一人目、右側。二人目、左側。三人目、正面——)
位置を把握する。
因果視で、相手の動きを予測する。
【一人目が右に動く確率:78%】
【二人目が左に回り込む確率:89%】
【三人目が正面から突っ込む確率:65%】
「……今だ」
俺は机を蹴り飛ばした。
机が一人目に直撃する。同時に、俺は左に転がった。二人目の剣が、さっきまで俺がいた場所を斬る。
「セバス、窓から逃げろ! ガルドを呼べ!」
「し、しかし——」
「いいから行け!」
セバスが窓から飛び出した。
残りは俺と刺客三人。
煙が薄れてきた。相手の姿が見える。
黒装束の男が三人。
全員、剣を持っている。
「……一人か」
刺客の一人が言った。
「楽な仕事だな」
「どうかな」
俺は壁際に下がった。
背後に逃げ道はない。だが、それでいい。
「因果視」で見えている。
この状況での最適解が。
【三人が同時に斬りかかる確率:34%】
【二人が斬りかかり、一人が退路を塞ぐ確率:61%】
後者だ。
「来いよ」
刺客が動いた。
二人が前から、一人が横に回る。予想通り。
俺は——わざと隙を見せた。
「もらった!」
一人が突っ込んでくる。
その瞬間、俺は体を捻った。
刺客の剣が、壁に突き刺さる。
俺はその腕を掴み、引き寄せ——背後に投げた。
投げられた刺客が、回り込もうとしていた仲間にぶつかる。
二人がもつれて倒れた。
残りは一人。
「てめえ——!」
最後の一人が斬りかかってくる。
俺は横に飛んだ。
刺客の剣が空を切る。その隙に、俺は相手の懐に入り——膝を叩き込んだ。
刺客が膝をつく。
俺はその首に腕を回し、締め上げた。
「動くな」
他の二人に向かって言った。
「こいつの首を折る。それでいいなら来い」
刺客たちが止まった。
「……くそ」
数秒の沈黙。
その時——扉が蹴破られた。
「レイン! 無事か!」
ガルドだった。
自警団員を連れて、飛び込んできた。
刺客たちが顔を見合わせる。
「……撤退だ」
煙玉が投げられた。
再び視界が塞がれる。
煙が晴れた時——刺客たちは消えていた。
***
「怪我はないか」
「ああ、大丈夫だ」
俺は椅子に座った。
少し、手が震えている。久しぶりの実戦だった。
「……やるな、あんた」
ガルドが感心した声で言った。
「三人相手に、素手で。元参謀ってのは嘘か?」
「参謀も、前線に出ることはある」
「そうかい」
ガルドは窓の外を見た。
「あいつら、また来るぞ」
「ああ、分かってる」
バルドー将軍は諦めない。
自分の失態を隠すためには、俺を消すしかないと思っている。
「だが、今回で分かったこともある」
「なんだ」
「相手の手の内が見えた。次は——こっちから仕掛ける」
ガルドが笑った。
「いいね、そういうの。——手伝うぜ」
「頼む」
その時、視線を感じた。
窓の外。
あの女がいた。黒いローブの、謎の女。
目が合った。
女は——小さく頷いた。
そして、また闘の中に消えていった。
「おい、どうした」
「いや……なんでもない」
俺は窓から目を逸らした。
あの女は何者だ。
敵か、味方か。それすら分からない。
だが、一つだけ分かることがある。
「……静かに暮らすつもりだったんだがな」
そうもいかないらしい。
バルドー将軍の陰謀。謎の女。そして、この領地を狙う何者か。
厄介事が、向こうから押し寄せてくる。
(まあいい)
どうせ、このまま朽ちていくつもりはなかった。
来るなら来い。全部、叩き潰してやる。
これは、まだ始まりに過ぎない。
一人の男が、国を揺るがすまでの——長い物語の、序章に過ぎない。
【完】
ーーーーーーーーーー
最後までお読みいただきありがとうございます。
本作は読切として作りましたが、評価や感想などの反応次第で、長編化も考えています。
「領地経営×転生×戦略で成り上がり」がお好きな方は、こちらもぜひ。
→『【完結保証】科学で興す異世界国家~理不尽に死んだ技術者が、科学と運命点で優秀な兄たちを超えて七カ国を統べ、滅びの未来を書き換える建国譚~』
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軍法会議の場に、判決が響いた。
俺は黙って聞いていた。
鎖に繋がれた両手が重い。三日まともに寝ていないせいで、頭がぼんやりする。
「弁明はあるか」
裁判長の声。形式的な質問だ。どうせ聞く気はない。
周囲を見渡す。
証人席には、かつての上官——バルドー将軍が座っていた。俺を告発した張本人。
目が合うと、奴は薄く笑った。
(ああ、そういうことか)
全部、分かった。
奴は俺の手柄を横取りしたかっただけだ。ノルディア会戦の勝利、ガレス砦の奪還、リベルタス峠の防衛戦——全て、俺が立てた策だった。
でも、表向きの司令官はバルドー将軍。功績は全部、奴のものになっていた。
俺がいなくなれば、「優秀な参謀を使いこなした名将」の評価が確定する。
邪魔者は消えて、栄光だけが残る。
(くだらねえ)
証拠はない。俺が策を立てたという記録は、全て「紛失」していた。証言してくれる人間も、いない。
何を言っても無駄だ。この裁判の結果は、最初から決まっている。
「——弁明はない」
裁判長が頷いた。
「よろしい。レイン・アッシュフォードを王国軍より除籍、辺境のグレイヴァル領へ流刑とする」
グレイヴァル。
北の果て、荒れ果てた土地。まともな統治者がいないことで有名な場所だ。
(死ねってことか)
まあいい。どうせ、この国に未練はない。
俺は立ち上がった。
最後に一度だけ、バルドー将軍を見た。
「将軍」
「なんだ」
「次の戦、楽しみにしてますよ」
将軍の顔が歪んだ。意味が分からない、という顔。
(分かるさ。すぐにな)
俺がいなくなった軍が、どうなるか。
見物だ。
***
護送の馬車に揺られて、五日。
グレイヴァル領に着いた時、最初に思ったのは「ひでえな」だった。
灰色の空。荒れた大地。
建物はどれも古びていて、今にも崩れそうだ。
歩いている人間の顔に、生気がない。諦めきった顔だ。
「着いたぞ。降りろ」
護送兵に促されて、馬車を降りる。
鎖は外されていた。逃げる場所もないから、意味がないのだろう。
「お待ちしておりました」
出迎えたのは、白髪の老人だった。執事のような身なりをしている。
「私はセバス。この領地の管理を任されております」
「管理っつっても、管理するもんがあるのか? ここ」
皮肉が口をついて出た。
セバスは苦笑した。
「……厳しいご指摘ですが、その通りでございます」
正直な老人だ。嫌いじゃない。
「お前以外に、誰かいるのか」
「自警団が少々。団長のガルドが、後ほどご挨拶に参ります」
自警団。
正規軍じゃなく、自警団か。つまり、ここは王国からほぼ見捨てられている。
「……なるほどな」
俺は辺りを見回した。
その時——視界の端で、何かが光った。
これは、いつからか使えるようになった力。
行動の結果が「確率」として見える。
例えば、今この場で逃げ出したら——【成功率:3%】【死亡率:87%】
意味がない選択だと、数字が教えてくれる。
逆に、この領地を立て直そうとしたら——
俺は北の方角を見た。
ぼんやりと、数字が浮かんでいる。
【この土地の発展可能性:67%】
悪くない数字だ。
やり方次第で、化ける。
「セバス」
「はい」
「この領地の問題点、全部教えろ」
セバスが目を見開いた。
「……本気で、お聞きになるのですか」
「聞かねえで何が分かる」
「前の領主様方は、一度もそのようなことを——」
「俺は俺だ」
セバスは深く頭を下げた。
「……かしこまりました」
***
領主館で、セバスから説明を受けた。
人口は約二百人。
主な産業なし。かつては小規模な農業をやっていたが、土地が痩せて収穫量が激減。
治安は悪い。盗賊が時々現れる。自警団が対応しているが、人手が足りない。
若者はほとんど出ていった。残っているのは、出ていく体力もない老人と子供だけ。
「……ひでえな」
「申し訳ございません」
「お前が謝ることじゃねえよ」
俺は地図を見つめた。
北に山。東に川。南は王国の中心部に繋がる街道。
条件は悪くない。なのに、ここまで荒廃しているのは——単純に、まともな統治者がいなかったからだ。
「この川、水量は?」
「雨季にはかなりの水量になりますが、普段は——」
「井戸は?」
「以前はありましたが、枯れてしまいまして」
「場所は?」
セバスが地図を指さした。
俺は因果視を発動させる。
【この場所で井戸を掘り直した場合】→【成功率:12%】
駄目だ。ここじゃない。
地図上を視線で追う。
北の方、山の麓あたりで——数字が跳ね上がった。
【この場所で井戸を掘った場合】→【成功率:89%】
「……ここだ」
「は?」
「ここに井戸を掘る。水脈がある」
セバスが驚いた顔をした。
「なぜ、そのようなことが——」
「勘だ」
嘘だが、説明するのも面倒だ。
「明日から動く。人手を集めろ」
「か、かしこまりました」
セバスが出ていった後、俺は窓の外を見た。
(やるか)
どうせ失うものはない。
死んだように生きるくらいなら、何かやってみるのも悪くない。
それに——俺を追い出した連中が、どうなるか。
見届けてやりたいからな。
***
翌日、自警団の団長に会った。
「ガルドだ。よろしく頼む」
四十代半ばだろうか。短く刈り込んだ髪、日焼けした肌。体つきを見れば、元軍人だと分かる。
目つきが鋭い。俺を値踏みしている。
「レインだ。流刑者の新しい領主、ってやつだな」
「ああ」
ガルドは腕を組んだ。
「で、新しい領主様。今度はどのくらいで逃げ出す? 一ヶ月か? 三ヶ月か?」
「逃げねえよ」
「そうかい」
信じていない声だ。当然だろう。何度も同じことを言われてきたんだろうから。
「まあ、好きにしろ。俺たちは俺たちでやる。邪魔だけはしてくれるな」
「待て」
ガルドが背を向けかけたところで、俺は声をかけた。
「一週間だ」
「あ?」
「一週間で結果を出す。それまで待て。結果が出なかったら、好きに言え」
ガルドが振り返った。
俺を見る目が、少し変わった。
「……一週間だけだ」
「ああ」
「期待はしてねえ。——口だけの奴は、何人も見てきたからな」
そう言って、ガルドは去っていった。
***
井戸掘りを始めた。
場所は、因果視で特定した山の麓。
住民を数人雇い、道具を揃え、掘り始める。
「本当にここで出るのか?」
作業員の一人が、疑わしそうな顔で言った。
「出る」
「根拠は?」
「勘だ」
「勘って……」
溜息をつかれた。信じていない。
まあいい。結果を出せば黙る。
三日目。
一メートルほど掘ったところで、土の質が変わった。
「おい、なんか湿ってきたぞ」
「もう少しだ。続けろ」
四日目。
水が滲み出してきた。
「出た! 水だ!」
作業員たちが歓声を上げた。
俺は黙って見ていた。
【この井戸からの水量】→【領地の需要の約150%を賄える】
十分だ。
「……すげえな、あんた」
作業員の一人が、呆然とした顔で俺を見た。
「本当に勘か?」
「ああ」
「勘だけで、こんな正確に当てるのか」
「運が良かっただけだ」
嘘だが、本当のことを言っても信じないだろう。
***
一週間後。
井戸は完成し、水が安定して供給されるようになった。
ついでに、その水を使って小規模な農地の開墾も始めた。
「レイン様、今月の報告です」
セバスが帳簿を持ってきた。
「水の供給が安定したことで、住民の生活が改善されております。農地の準備も順調です。このペースなら、来季には——」
「ああ、分かった」
俺は窓の外を見た。
井戸の周りに、住民が集まっている。子供が水を汲んで走り回っている。
三日前までは、あんな光景はなかった。
「……悪くねえな」
「は?」
「いや、なんでもない」
その時、扉が開いた。
「——お邪魔するぜ」
ガルドだった。
いつもの不機嫌そうな顔だが、どこか違う。
「一週間経った」
「ああ」
「結果は見た」
ガルドは俺の前に立った。
「……少しは見直した」
それだけ言って、背を向ける。
「待て」
「なんだ」
「自警団の訓練、見せてくれ」
ガルドが振り返った。
「なんでだ」
「この領地を守るなら、戦力の把握は必要だろ。俺は元参謀だ。何か役に立てるかもしれん」
ガルドは黙って俺を見ていた。
数秒後、口元が緩んだ。
「……ついて来い」
***
自警団の訓練場は、領地の外れにあった。
団員は十五人ほど。年齢はバラバラだ。元軍人もいれば、農民上がりもいる。
「ガルドさん、そいつは?」
「新しい領主様だ。訓練を見たいとよ」
団員たちがざわめいた。
俺を見る目には、警戒と好奇心が混じっている。
「始めろ」
ガルドの号令で、訓練が始まった。
俺は黙って見ていた。
(……なるほどな)
因果視で、各団員の動きを分析する。
癖、弱点、伸びしろ。数字となって浮かんでくる。
【この団員の潜在能力:68% 現在の発揮率:41%】
【この団員の弱点:左足の動きが遅い 改善可能性:高】
【この団員の……】
全員分のデータが、頭の中に蓄積されていく。
訓練が終わった後、ガルドが近づいてきた。
「どうだった」
「悪くない。だが、改善点はある」
「聞かせろ」
俺は一人一人について、気づいた点を伝えた。
ガルドの目が、どんどん鋭くなっていく。
「……あんた、本当に参謀だったんだな」
「ああ」
「なんで追放された」
「上官に嵌められた」
「……そうか」
それ以上は聞かなかった。
俺も、それ以上は言わなかった。
***
その夜。
領主館に戻る途中、視線を感じた。
振り返る。
誰もいない。
「……気のせいか」
歩き出そうとした時、また感じた。
右手の建物の影。誰かがいる。
俺は因果視を発動させた。
【この人物の敵意】→【低い】
【この人物の目的】→【観察】
敵ではなさそうだ。だが、何者だ?
「出てこい」
影が動いた。
現れたのは——女だった。
二十歳前後だろうか。黒いローブを纏っている。顔は見えない。
「……何者だ」
女は答えなかった。
ただ、じっと俺を見ていた。
「おい——」
俺が声をかけようとした瞬間、女は身を翻した。
驚くほどの速さで、闇の中に消えていく。
追いかけようとしたが、すでに姿は見えなかった。
「……なんだ、あれは」
因果視を発動させる。
【あの女に関わった場合の影響】→【不明】
不明。
初めて見る表示だった。
(厄介なのが来たな)
嫌な予感がした。
だが、今はどうしようもない。
俺は領主館に戻った。
背中に、まだ視線を感じながら。
***
二ヶ月が経った。
領地は少しずつ、形になり始めていた。
井戸の水で農地が潤い、最初の収穫が見え始めている。自警団の練度も上がった。住民の顔にも、活気が戻ってきた。
「レイン様、報告です」
セバスが執務室に入ってきた。
「どうした」
「王都から、情報が入りました」
セバスの顔が曇っている。
嫌な予感がした。
「バルドー将軍の件です。先月の北方遠征で——大敗されたとのことです」
「……そうか」
俺は窓の外を見た。
バルドー将軍。俺を追放した張本人。
俺がいなくなった軍が、どうなるか。予想通りだ。
「将軍は責任を問われ、現在は謹慎中とのことです」
「ふん」
笑いが漏れた。
「ざまあみろ」
俺の策がなければ、あの男は何もできない。
分かっていたことだ。分かっていたが——実際に聞くと、気分がいい。
「それと、もう一つ」
「なんだ」
「将軍が、この領地に刺客を送ったという噂があります」
空気が変わった。
「刺客?」
「はい。将軍は、自分の失態の原因がレイン様にあると考えているようで——」
「つまり、口封じか」
「そのように思われます」
俺は椅子に座り直した。
「いつ来る」
「分かりません。ただ、すでに領地の近くまで——」
その時、窓ガラスが割れた。
***
咄嗟に机の下に隠れる。
窓から投げ込まれたのは——煙玉だった。
「レイン様!」
「大丈夫だ、伏せろ!」
煙が広がる。視界が塞がれる。
足音が聞こえた。
複数。三人、いや四人か。
因果視を発動させる。
【この状況で正面から戦った場合】→【生存率:23%】
低い。相手は訓練された暗殺者だ。正面からやり合うのは愚策。
【窓から逃げた場合】→【生存率:67%】
まだ低い。外に仲間がいるんだろう。
【この煙の中で待機した場合】→【生存率:81%】
これだ。
「セバス、動くな。俺の合図まで待て」
「は、はい」
煙の中で息を潜める。
足音が近づいてくる。
(一人目、右側。二人目、左側。三人目、正面——)
位置を把握する。
因果視で、相手の動きを予測する。
【一人目が右に動く確率:78%】
【二人目が左に回り込む確率:89%】
【三人目が正面から突っ込む確率:65%】
「……今だ」
俺は机を蹴り飛ばした。
机が一人目に直撃する。同時に、俺は左に転がった。二人目の剣が、さっきまで俺がいた場所を斬る。
「セバス、窓から逃げろ! ガルドを呼べ!」
「し、しかし——」
「いいから行け!」
セバスが窓から飛び出した。
残りは俺と刺客三人。
煙が薄れてきた。相手の姿が見える。
黒装束の男が三人。
全員、剣を持っている。
「……一人か」
刺客の一人が言った。
「楽な仕事だな」
「どうかな」
俺は壁際に下がった。
背後に逃げ道はない。だが、それでいい。
「因果視」で見えている。
この状況での最適解が。
【三人が同時に斬りかかる確率:34%】
【二人が斬りかかり、一人が退路を塞ぐ確率:61%】
後者だ。
「来いよ」
刺客が動いた。
二人が前から、一人が横に回る。予想通り。
俺は——わざと隙を見せた。
「もらった!」
一人が突っ込んでくる。
その瞬間、俺は体を捻った。
刺客の剣が、壁に突き刺さる。
俺はその腕を掴み、引き寄せ——背後に投げた。
投げられた刺客が、回り込もうとしていた仲間にぶつかる。
二人がもつれて倒れた。
残りは一人。
「てめえ——!」
最後の一人が斬りかかってくる。
俺は横に飛んだ。
刺客の剣が空を切る。その隙に、俺は相手の懐に入り——膝を叩き込んだ。
刺客が膝をつく。
俺はその首に腕を回し、締め上げた。
「動くな」
他の二人に向かって言った。
「こいつの首を折る。それでいいなら来い」
刺客たちが止まった。
「……くそ」
数秒の沈黙。
その時——扉が蹴破られた。
「レイン! 無事か!」
ガルドだった。
自警団員を連れて、飛び込んできた。
刺客たちが顔を見合わせる。
「……撤退だ」
煙玉が投げられた。
再び視界が塞がれる。
煙が晴れた時——刺客たちは消えていた。
***
「怪我はないか」
「ああ、大丈夫だ」
俺は椅子に座った。
少し、手が震えている。久しぶりの実戦だった。
「……やるな、あんた」
ガルドが感心した声で言った。
「三人相手に、素手で。元参謀ってのは嘘か?」
「参謀も、前線に出ることはある」
「そうかい」
ガルドは窓の外を見た。
「あいつら、また来るぞ」
「ああ、分かってる」
バルドー将軍は諦めない。
自分の失態を隠すためには、俺を消すしかないと思っている。
「だが、今回で分かったこともある」
「なんだ」
「相手の手の内が見えた。次は——こっちから仕掛ける」
ガルドが笑った。
「いいね、そういうの。——手伝うぜ」
「頼む」
その時、視線を感じた。
窓の外。
あの女がいた。黒いローブの、謎の女。
目が合った。
女は——小さく頷いた。
そして、また闘の中に消えていった。
「おい、どうした」
「いや……なんでもない」
俺は窓から目を逸らした。
あの女は何者だ。
敵か、味方か。それすら分からない。
だが、一つだけ分かることがある。
「……静かに暮らすつもりだったんだがな」
そうもいかないらしい。
バルドー将軍の陰謀。謎の女。そして、この領地を狙う何者か。
厄介事が、向こうから押し寄せてくる。
(まあいい)
どうせ、このまま朽ちていくつもりはなかった。
来るなら来い。全部、叩き潰してやる。
これは、まだ始まりに過ぎない。
一人の男が、国を揺るがすまでの——長い物語の、序章に過ぎない。
【完】
ーーーーーーーーーー
最後までお読みいただきありがとうございます。
本作は読切として作りましたが、評価や感想などの反応次第で、長編化も考えています。
「領地経営×転生×戦略で成り上がり」がお好きな方は、こちらもぜひ。
→『【完結保証】科学で興す異世界国家~理不尽に死んだ技術者が、科学と運命点で優秀な兄たちを超えて七カ国を統べ、滅びの未来を書き換える建国譚~』
ーーーーーーーーーー
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