12 / 49
11 妖精の午睡(エリーゼ視点)
しおりを挟む
眠らずに朝が来てふらつきながら登校したあと、私は体調が悪いと訴えて保健室でしばらく眠った。どうせ寝ているだけなら、休めばそれでよかったのだけれど、昨日のことをどうしても確かめたかった。
保健室で私が目覚めたのは、ちょうど昼休憩がはじまる鐘がなった直後だ。とりあえず教室に向かおうと、渡り廊下を歩いていたとき、私は望みどおり、自分の運命と2度目の邂逅を果たした。
彼女━━ハンナ・フォン・グレッツナーは、中庭のベンチに腰かけて、うつむき加減に揺れていた。こっくり、こっくり。船を漕ぐように。ゆったりとした動きは、まるで老婆のそれだった。
その微睡みを邪魔しないように、私はそっと彼女の隣に腰かける。一瞬、ベンチの影に人の気配を感じたような気がしたが、私の精神状態はすぐにそれどころじゃなくなる。
ハンナが私の隣で寝息をたてている。それだけで苦しいほどの愛しさがあふれだすのだ。
私が今日、確かたかったことはこれだ。
やはり昨日の出来事は、間違いでもなければ勘違いでもなかった。ハンナは私の運命だった━━ただし、はじまった瞬間に悲劇で終わることが決定づけられた運命。
私は自分のこの想いを、口に出すことはないだろう。
想いが叶うことは決してないだろう。
それは同性に対して抱くべきじゃない感情をかかえているという意味でもそうだけれど、同時に、結局私は貴族の娘だということだ。
私は私自身の人生を自由にすることができない。
そんな中で、もっとも望ましい選択が、ディートハルトさまと結婚することなのだ。私は知っている。ディートハルトさまが、少なくとも異常な人間ではないことを。彼は権力をふりかざして我がままに振舞う人ではないし、倫理観が壊れた人間でもない。
そしてなによりも、皇族であるディートハルトさまと結ばれれば、たいていの不幸を防ぐことがかなうだろう。たとえばそれは、ラングハイム公のような壊れた権力者からも、身を守れるということだ。
ディートハルトさまから愛されることができれば。
あと3年━━3年間、私はディートハルトさまの婚約者としての地位を守らなければならない。そして『学園』を卒業すれば、すぐにディートハルトさまと結婚する。それで私の人生は平穏を保証される。だから私は━━ハンナへの想いをいまこの場で断ち切らなければならない。
そんなふうに考えてベンチから立ち上がろうとした私は、理性とは裏腹に、自分の身体が思い通りにならないことを知る。動かないのだ。まったく、少しも、指1本すらも。
全身の細胞が叫んでいた。
ハンナから離れたくないと。
そよ風のいたずらが、妖精の香りを鼻孔に届ける━━なんと芳しき薫香だろうか。花の蜜のような甘い匂いが、隣の少女から漂ってくる。頭の中が怪しい薬におかされたように陶然となる。周りに誰もいないのが救いだった。きっと私の表情は、いまトロけて崩れきっているだろうから。
やはりハンナは人間ではないのだ。
人間の身体から、こんな妖しい香りがするはずがない。あたかも淫らな香料でも嗅いでいるような気分にさせられる。
そして決定的な事件がおこる。
こっくり、こっくり揺れていたハンナが、ふとした拍子にバランスを崩し、私の肩にもたれかかってきたのだ!
肩ごしに伝わる聖女のぬくもりに、私の心臓は爆発した。通常の10倍強く、100倍速く、鼓動が暴れだす。私の身体は瘧のように震えはじめる。だめだ、このままでは鼓動の音か、身体の震えか、どちらかでハンナを起こしてしまう。それだけは避けねばならなかった。そんな罰当たりなことをしたら、私は神罰を受けてこの地上から消滅するだろう。
ハンナの眠りを妨げるということは、それだけの重罪なのだ。
ああ神よ、いたらぬこの身に奇跡をさずけたまえ。私は祈った。この私に、世界でいちばんの演技力をおさずけになりますよう。
いまこの瞬間から、私の身体は柔らかなソファだ。人間ではない。生き物ですらない。ソファなのだ。ハンナの安らかな眠りをたすけるための、上質な家具だ。家具は鼓動を鳴らしたりしない。家具は身体を震わせたりしない。ただそこにあるだけの無機物だ。
実際そうだったら、どれほど良かっただろう。もし私が、ハンナ専用のソファとして人生を終えられるのだとしたら、私は人間であることなどやめてしまってかまわない。それはきっと、人としての生などよりも、はるかに崇高で幸福な在り方なのだ…。
くだらない妄想に身を委ねたおかげで、いつしか身体の震えはとまっていた。鼓動も少しずつ常態を取り戻しつつあった。けれどそれこそが最大の罠だった。
油断した私は、ふとハンナの寝顔を横目でとらえてしまったのだ。
至近でとらえたハンナの顔は、柔性となめらかさの両立を、一瞬にして理解させるのに充分だった。なによりもその完璧な造形は、こと愛らしさという一点において、すべての生物の頂点にたつ資格を有していた。おまけになにもかもが小さいのだ。眼も鼻も耳も唇も、すべてが人形のように小さい。まるでミニチュアだ。
「ああぁあぁあ━━━ッ」
どこか遠くで咆哮が聞こえる。ハッと我に返ると、それは気が遠くなりかけた私の叫び声に他ならなかった。どうかしている。私はハンナの耳元で、ケダモノのように雄叫びをあげたのだ。ハンナの身体がビクンと反応して、寝ぼけまなこをパチパチとしばたいている。
「んえっ?」
「あ、あなたが悪いんですのよ!」
私はあらぬことを口走った。
「このような野外で無防備に寝ているからっ。私がオオカミの真似をして、教訓を与えてさしあげたのです。感謝なさいっ」
「…それは、どうも、ありがとう?」
「ぐっ!」
まだ半分寝ぼけた顔で、小首を傾げるハンナの仕草に、私は頭を抱えてうつむくしかなかった。
保健室で私が目覚めたのは、ちょうど昼休憩がはじまる鐘がなった直後だ。とりあえず教室に向かおうと、渡り廊下を歩いていたとき、私は望みどおり、自分の運命と2度目の邂逅を果たした。
彼女━━ハンナ・フォン・グレッツナーは、中庭のベンチに腰かけて、うつむき加減に揺れていた。こっくり、こっくり。船を漕ぐように。ゆったりとした動きは、まるで老婆のそれだった。
その微睡みを邪魔しないように、私はそっと彼女の隣に腰かける。一瞬、ベンチの影に人の気配を感じたような気がしたが、私の精神状態はすぐにそれどころじゃなくなる。
ハンナが私の隣で寝息をたてている。それだけで苦しいほどの愛しさがあふれだすのだ。
私が今日、確かたかったことはこれだ。
やはり昨日の出来事は、間違いでもなければ勘違いでもなかった。ハンナは私の運命だった━━ただし、はじまった瞬間に悲劇で終わることが決定づけられた運命。
私は自分のこの想いを、口に出すことはないだろう。
想いが叶うことは決してないだろう。
それは同性に対して抱くべきじゃない感情をかかえているという意味でもそうだけれど、同時に、結局私は貴族の娘だということだ。
私は私自身の人生を自由にすることができない。
そんな中で、もっとも望ましい選択が、ディートハルトさまと結婚することなのだ。私は知っている。ディートハルトさまが、少なくとも異常な人間ではないことを。彼は権力をふりかざして我がままに振舞う人ではないし、倫理観が壊れた人間でもない。
そしてなによりも、皇族であるディートハルトさまと結ばれれば、たいていの不幸を防ぐことがかなうだろう。たとえばそれは、ラングハイム公のような壊れた権力者からも、身を守れるということだ。
ディートハルトさまから愛されることができれば。
あと3年━━3年間、私はディートハルトさまの婚約者としての地位を守らなければならない。そして『学園』を卒業すれば、すぐにディートハルトさまと結婚する。それで私の人生は平穏を保証される。だから私は━━ハンナへの想いをいまこの場で断ち切らなければならない。
そんなふうに考えてベンチから立ち上がろうとした私は、理性とは裏腹に、自分の身体が思い通りにならないことを知る。動かないのだ。まったく、少しも、指1本すらも。
全身の細胞が叫んでいた。
ハンナから離れたくないと。
そよ風のいたずらが、妖精の香りを鼻孔に届ける━━なんと芳しき薫香だろうか。花の蜜のような甘い匂いが、隣の少女から漂ってくる。頭の中が怪しい薬におかされたように陶然となる。周りに誰もいないのが救いだった。きっと私の表情は、いまトロけて崩れきっているだろうから。
やはりハンナは人間ではないのだ。
人間の身体から、こんな妖しい香りがするはずがない。あたかも淫らな香料でも嗅いでいるような気分にさせられる。
そして決定的な事件がおこる。
こっくり、こっくり揺れていたハンナが、ふとした拍子にバランスを崩し、私の肩にもたれかかってきたのだ!
肩ごしに伝わる聖女のぬくもりに、私の心臓は爆発した。通常の10倍強く、100倍速く、鼓動が暴れだす。私の身体は瘧のように震えはじめる。だめだ、このままでは鼓動の音か、身体の震えか、どちらかでハンナを起こしてしまう。それだけは避けねばならなかった。そんな罰当たりなことをしたら、私は神罰を受けてこの地上から消滅するだろう。
ハンナの眠りを妨げるということは、それだけの重罪なのだ。
ああ神よ、いたらぬこの身に奇跡をさずけたまえ。私は祈った。この私に、世界でいちばんの演技力をおさずけになりますよう。
いまこの瞬間から、私の身体は柔らかなソファだ。人間ではない。生き物ですらない。ソファなのだ。ハンナの安らかな眠りをたすけるための、上質な家具だ。家具は鼓動を鳴らしたりしない。家具は身体を震わせたりしない。ただそこにあるだけの無機物だ。
実際そうだったら、どれほど良かっただろう。もし私が、ハンナ専用のソファとして人生を終えられるのだとしたら、私は人間であることなどやめてしまってかまわない。それはきっと、人としての生などよりも、はるかに崇高で幸福な在り方なのだ…。
くだらない妄想に身を委ねたおかげで、いつしか身体の震えはとまっていた。鼓動も少しずつ常態を取り戻しつつあった。けれどそれこそが最大の罠だった。
油断した私は、ふとハンナの寝顔を横目でとらえてしまったのだ。
至近でとらえたハンナの顔は、柔性となめらかさの両立を、一瞬にして理解させるのに充分だった。なによりもその完璧な造形は、こと愛らしさという一点において、すべての生物の頂点にたつ資格を有していた。おまけになにもかもが小さいのだ。眼も鼻も耳も唇も、すべてが人形のように小さい。まるでミニチュアだ。
「ああぁあぁあ━━━ッ」
どこか遠くで咆哮が聞こえる。ハッと我に返ると、それは気が遠くなりかけた私の叫び声に他ならなかった。どうかしている。私はハンナの耳元で、ケダモノのように雄叫びをあげたのだ。ハンナの身体がビクンと反応して、寝ぼけまなこをパチパチとしばたいている。
「んえっ?」
「あ、あなたが悪いんですのよ!」
私はあらぬことを口走った。
「このような野外で無防備に寝ているからっ。私がオオカミの真似をして、教訓を与えてさしあげたのです。感謝なさいっ」
「…それは、どうも、ありがとう?」
「ぐっ!」
まだ半分寝ぼけた顔で、小首を傾げるハンナの仕草に、私は頭を抱えてうつむくしかなかった。
1
あなたにおすすめの小説
子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました
もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
『身長185cmの私が異世界転移したら、「ちっちゃくて可愛い」って言われました!? 〜女神ルミエール様の気まぐれ〜』
透子(とおるこ)
恋愛
身長185cmの女子大生・三浦ヨウコ。
「ちっちゃくて可愛い女の子に、私もなってみたい……」
そんな密かな願望を抱えながら、今日もバイト帰りにクタクタになっていた――はずが!
突然現れたテンションMAXの女神ルミエールに「今度はこの子に決〜めた☆」と宣言され、理由もなく異世界に強制転移!?
気づけば、森の中で虫に囲まれ、何もわからずパニック状態!
けれど、そこは“3メートル超えの巨人たち”が暮らす世界で――
「なんて可憐な子なんだ……!」
……え、私が“ちっちゃくて可愛い”枠!?
これは、背が高すぎて自信が持てなかった女子大生が、異世界でまさかのモテ無双(?)!?
ちょっと変わった視点で描く、逆転系・異世界ラブコメ、ここに開幕☆
寵愛の花嫁は毒を愛でる~いじわる義母の陰謀を華麗にスルーして、最愛の公爵様と幸せになります~
紅葉山参
恋愛
アエナは貧しい子爵家から、国の英雄と名高いルーカス公爵の元へと嫁いだ。彼との政略結婚は、彼の底なしの優しさと、情熱的な寵愛によって、アエナにとってかけがえのない幸福となった。しかし、その幸福を妬み、毎日のように粘着質ないじめを繰り返す者が一人、それは夫の継母であるユーカ夫人である。
「たかが子爵の娘が、公爵家の奥様面など」 ユーカ様はそう言って、私に次から次へと理不尽な嫌がらせを仕掛けてくる。大切な食器を隠したり、ルーカス様に嘘の告げ口をしたり、社交界で恥をかかせようとしたり。
だが、私は決して挫けない。愛する公爵様との穏やかな日々を守るため、そして何より、彼が大切な家族と信じているユーカ様を悲しませないためにも、私はこの毒を静かに受け流すことに決めたのだ。
誰も気づかないほど巧妙に、いじめを優雅にスルーするアエナ。公爵であるあなたに心配をかけまいと、彼女は今日も微笑みを絶やさない。しかし、毒は徐々に、確実に、その濃度を増していく。ついに義母は、アエナの命に関わるような、取り返しのつかない大罪に手を染めてしまう。
愛と策略、そして運命の結末。この溺愛系ヒロインが、華麗なるスルー術で、最愛の公爵様との未来を掴み取る、痛快でロマンティックな物語の幕開けです。
「転生したら推しの悪役宰相と婚約してました!?」〜推しが今日も溺愛してきます〜 (旧題:転生したら報われない悪役夫を溺愛することになった件)
透子(とおるこ)
恋愛
読んでいた小説の中で一番好きだった“悪役宰相グラヴィス”。
有能で冷たく見えるけど、本当は一途で優しい――そんな彼が、報われずに処刑された。
「今度こそ、彼を幸せにしてあげたい」
そう願った瞬間、気づけば私は物語の姫ジェニエットに転生していて――
しかも、彼との“政略結婚”が目前!?
婚約から始まる、再構築系・年の差溺愛ラブ。
“報われない推し”が、今度こそ幸せになるお話。
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷 むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ
偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~
甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」
「全力でお断りします」
主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。
だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。
…それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で…
一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。
令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる