もう遅い、勇者ども。万能支援職レオンは王国の柱となる

まっちゃ

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第二部 : 英雄と影の支配者編

第37話 「決別の剣、祈りの炎」

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王都・中央神殿跡。
瓦礫と血の匂いが立ち込める中、レオンは立っていた。
その背には、黒と白、二つの翼。
——神と魔、相反する力がひとつに収束している。

目の前では、元勇者パーティの残党たちが対峙していた。
聖女リアナ、剣聖カイル、そして裏切り者と呼ばれた魔導士メリア。

「レオン……あなたが、第三勢力だっていうの……本気なの?」
リアナの声は震えていた。

レオンはゆっくりと頷いた。
「神も、魔も、もう同じだ。どちらも世界を縛り、人を喰う。
 なら——俺が斬る。」

カイルが一歩前に出た。
その瞳はかつての仲間を見るものではなく、戦場で敵を見据える目だ。

「なら、ここで終わらせる。お前の“理想”ごとな。」
彼の剣が唸りを上げ、青い刃が空を裂く。

瞬間、レオンの黒翼が広がり、魔力の衝撃波が地を砕いた。
白い神光と黒い魔炎が激突する。
轟音が響き、瓦礫が宙に舞った。

「っ、これが……レオンの力……!」
リアナが息を呑む。
その隣で、メリアが冷たく笑った。

「ふふ……神を斬る者。面白いわね。なら、私も乗るわ。」
彼女の杖が輝き、魔方陣が空に広がる。
紫電の渦が、神殿跡を包み込んだ。

だが、その瞬間——天から降り注ぐ光。

「レオン・ヴァルク。あなたの存在は、世界秩序への反逆と見なす。」

光の中から現れたのは、神界の執行者《ミカエル》。
その背には、六枚の光翼。

「またお前か、神の犬。」
レオンは剣を構え直した。

ミカエルの表情に、わずかな怒りが浮かぶ。
「かつて人間であった者が、神の領域に手を伸ばすな。」

「人間だったからこそ、俺は神を赦さない。」

二人の間に、眩い閃光が走った。
神の剣と、反逆者の剣が交錯する。

雷鳴が轟き、天が割れる。
その光の中、リアナが祈るように叫んだ。

「お願い……誰も、もう死なないで!」

しかし、その祈りは——炎に呑まれた。

レオンの黒炎が爆ぜ、神光を押し返す。
神と魔の境界が崩れ、世界が震える。

ミカエルが後退しながら叫んだ。
「……この存在、神王に報告する!」

「好きにしろ。」
レオンの瞳は静かだった。
「だが次は、神王をこの手で斬る。」

風が吹き抜ける。
燃え落ちる神殿の中で、レオンは一人、剣を突き立てた。

「これが俺たちの……決別の証だ。」

——神と魔の狭間で、彼はなおも人であろうとした。
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