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第34話 虐殺の果てに
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バズーカ砲のような武器の砲口から飛び出したのはミサイルのような物体だった。
よくよく見ると、それはホテルを狙っているというよりホテルの上空へ向かい、爆発する。
さらに周囲の地球人達が悲鳴をあげた。
その時蒼介と夏映は戦闘用のゴーグルをかけていたのだが、爆破直後に自分達のシールドと、クーデター派のチャマンカ兵達のシールドが消えてしまったのに気がついたのだ。
シールドは透明だが、ゴーグルを通してなら見るのが可能だった。
反乱軍のシールドがなくなった途端驚く展開だが革命派の識別信号を出していた増援部隊は味方のはずの、先に来ていたクーデター派に対しレイガンで攻撃を開始する。
見えないビームが次々に先に来ていたクーデター派の戦士達を貫いて、見る見るうちに総員が地上に倒れた。
するとそれまで反乱軍の識別信号を出していた増援部隊は信号を出すのをやめ、代わりにガシャンテ大将直属部隊の識別信号を発しはじめる。
どうやらこれは、ガシャンテ大将直属部隊のしくんだ罠だったらしい。
予想外の援軍がやってきたのを、革命軍と戦っていた部隊が、歓声をあげて出迎えた。
蒼介と夏映は、そちらに走る。
「状況はどうなってるの?」
夏映がチャマンカ兵達に質問した。
「情け無い話ですが、このチャマンカで謀反が起きたのです。自分はマデリンカ大尉です」
オレンジ色の毛並みをした女性のチャマンカ兵が、沈鬱な顔で説明する。
外見上チャマンカ人は男女の区別が地球人にはわかりづらいが、声のトーンが男性よりも高いので判別できた。
「星会議事堂が占拠されて、永遠帝陛下が革命軍に殺されました。由々しき事態です」
感情抑制剤の効果がなければ、もっとショッキングに受け止めたかもしれないニュースだ。
「ここにいる地球人を保護してくれるんでしょう?」
蒼介が聞いた。
「無論です。そのための兵達をここに残していきます。希望者がいれば、すぐにでも地球へ帰します」
「隣の病院も保護してくれる?」
夏映が尋ねる。そこには彼女の恋人がいる。
「当然です」
マデリンカ大尉のそばにいた男のチャマンカ兵が返答する。夏映は身分証を見せた。
地球人でチャマンカ軍に協力しているのを示すカードだ。
カードを出すと、永遠帝の顔のホログラムが浮かぶ。蒼介も、同じカードを差しだした。
正直こんな物を持ちたくはない。ショードファ軍憎しの気持ちでやってきたが、いつしかおのれがチャマンカ軍に組みこまれたのを痛感していた。
「シールドが使えなくなったけど、直せないのかしら?」
夏映が兵士に質問する。
「シールドが使えなくなるのは一時的なものなので、もう使えるはずです。スイッチをもう1度オンにしてください」
チャマンカ兵の指示通りにすると、夏映のも蒼介のもシールドが復活した。
「マデリンカ大尉、大変です」
蒼介達のところへ別の兵士が現れて、声をかける。切羽詰まった声色だ。
「賊軍共の一部がショードファ人と地球人の捕虜収容所に向かっているとの情報が入りました。どうやら狙いは、捕虜の虐殺にあるようです」
よくよく見ると、それはホテルを狙っているというよりホテルの上空へ向かい、爆発する。
さらに周囲の地球人達が悲鳴をあげた。
その時蒼介と夏映は戦闘用のゴーグルをかけていたのだが、爆破直後に自分達のシールドと、クーデター派のチャマンカ兵達のシールドが消えてしまったのに気がついたのだ。
シールドは透明だが、ゴーグルを通してなら見るのが可能だった。
反乱軍のシールドがなくなった途端驚く展開だが革命派の識別信号を出していた増援部隊は味方のはずの、先に来ていたクーデター派に対しレイガンで攻撃を開始する。
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どうやらこれは、ガシャンテ大将直属部隊のしくんだ罠だったらしい。
予想外の援軍がやってきたのを、革命軍と戦っていた部隊が、歓声をあげて出迎えた。
蒼介と夏映は、そちらに走る。
「状況はどうなってるの?」
夏映がチャマンカ兵達に質問した。
「情け無い話ですが、このチャマンカで謀反が起きたのです。自分はマデリンカ大尉です」
オレンジ色の毛並みをした女性のチャマンカ兵が、沈鬱な顔で説明する。
外見上チャマンカ人は男女の区別が地球人にはわかりづらいが、声のトーンが男性よりも高いので判別できた。
「星会議事堂が占拠されて、永遠帝陛下が革命軍に殺されました。由々しき事態です」
感情抑制剤の効果がなければ、もっとショッキングに受け止めたかもしれないニュースだ。
「ここにいる地球人を保護してくれるんでしょう?」
蒼介が聞いた。
「無論です。そのための兵達をここに残していきます。希望者がいれば、すぐにでも地球へ帰します」
「隣の病院も保護してくれる?」
夏映が尋ねる。そこには彼女の恋人がいる。
「当然です」
マデリンカ大尉のそばにいた男のチャマンカ兵が返答する。夏映は身分証を見せた。
地球人でチャマンカ軍に協力しているのを示すカードだ。
カードを出すと、永遠帝の顔のホログラムが浮かぶ。蒼介も、同じカードを差しだした。
正直こんな物を持ちたくはない。ショードファ軍憎しの気持ちでやってきたが、いつしかおのれがチャマンカ軍に組みこまれたのを痛感していた。
「シールドが使えなくなったけど、直せないのかしら?」
夏映が兵士に質問する。
「シールドが使えなくなるのは一時的なものなので、もう使えるはずです。スイッチをもう1度オンにしてください」
チャマンカ兵の指示通りにすると、夏映のも蒼介のもシールドが復活した。
「マデリンカ大尉、大変です」
蒼介達のところへ別の兵士が現れて、声をかける。切羽詰まった声色だ。
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