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第57話 ミッション発動
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「ちなみにどんな作戦ですか」
「人道上の理由でクーデター派による制圧後も、ズワンカ市に電気を供給してる核融合発電所は、そのままにしてきた。が、この際電気を止めると決定したのだ」
ルーランカが、続ける。
「当然反乱兵共はズワンカ市から部隊を出して、発電所制圧に向かうだろう。その際当たり前じゃが奴らはズワンカをすっぽり覆ったシールドを一時的に解除する。そこを狙って君らの部隊が潜入するのだ。中からシールド発生装置を壊してほしい」
核融合発電所は、ズワンカ市からチャマンカ帝国の単位で約1500カンカ(地球の単位で約500キロメートル)あった。
「わかりました。われらダラパシャイ人の名誉にかけて、必ずや活躍してみせます」
「頼もしいのう」
ルーランカは、白い眉の下の目を細めて、そう答える。
ついに作戦発動の時が来た。
核融合発電所に待機しているチャマンカ帝国の正規軍部隊に守られながら、チャマンカ人の奴隷階級の発電所スタッフが、ズワンカ市への電気の供給を停めたのだ。
クーデター派の反応は早かった。
供給停止からまもなく、ズワンカ市を守るシールドが一旦解除され、ドローン部隊が一斉にズワンカ空港を飛びたったのだ。
間髪を入れず待機していたチャマンカ正規軍のドローン部隊と、ダラパシャイ人を乗せた有人の戦闘機部隊が突入する。
ドローンと有人機各5機だった。いずれもステルス戦闘機で、光学迷彩で視覚的にも見えないのだ。
シールドは再びズワンカ市を包んだが、その時には10機の戦闘機はシールド内部に入っていた。
10機はそれぞれ分散し、シールド発生装置を破壊。やがてシールドは消失する。
発生装置のそばに設置された対空ミサイルが発射された。
レーダーには映ってないが、発生装置の破損状況を瞬時にAIが計算し、戦闘機がいると思われる場所にワープミサイルを撃ちこんだ。
ワープミサイルは戦闘機を守るシールド内に転送され、10機は次々撃墜される。
最初から予想された展開だった。ズロッシャイの脳内に埋めこまれたナノメディアに、その映像が映し出される。
彼は、死んだ5人のダラパシャイ人のパイロット達を思うと、胸が張り裂けるような気持ちである。
チャマンカ帝国の支配下にある以上、ダラパシャイ人の悲劇は永遠に終わらないのだ。
シールドが消失し丸裸になったズワンカ市に向けて、ダラパシャイ人のバトル・ドール部隊を乗せたオーニソプターが飛んでいた。
ズロッシャイを含めたバトル・ドール部隊が市街地を避け、ズワンカ市にある空軍基地に降下作戦を開始する。
ズロッシャイは、オーニソプターから外に飛び出す。眼下には空軍基地が広がっていた。
基地内から対空ミサイルが上空に向けて発射されたという情報が、ナノメディアを通じて降下部隊全員に共有される。
やがて無数のミサイルが轟音をあげながら、こちらに向かって上昇してきた。
「人道上の理由でクーデター派による制圧後も、ズワンカ市に電気を供給してる核融合発電所は、そのままにしてきた。が、この際電気を止めると決定したのだ」
ルーランカが、続ける。
「当然反乱兵共はズワンカ市から部隊を出して、発電所制圧に向かうだろう。その際当たり前じゃが奴らはズワンカをすっぽり覆ったシールドを一時的に解除する。そこを狙って君らの部隊が潜入するのだ。中からシールド発生装置を壊してほしい」
核融合発電所は、ズワンカ市からチャマンカ帝国の単位で約1500カンカ(地球の単位で約500キロメートル)あった。
「わかりました。われらダラパシャイ人の名誉にかけて、必ずや活躍してみせます」
「頼もしいのう」
ルーランカは、白い眉の下の目を細めて、そう答える。
ついに作戦発動の時が来た。
核融合発電所に待機しているチャマンカ帝国の正規軍部隊に守られながら、チャマンカ人の奴隷階級の発電所スタッフが、ズワンカ市への電気の供給を停めたのだ。
クーデター派の反応は早かった。
供給停止からまもなく、ズワンカ市を守るシールドが一旦解除され、ドローン部隊が一斉にズワンカ空港を飛びたったのだ。
間髪を入れず待機していたチャマンカ正規軍のドローン部隊と、ダラパシャイ人を乗せた有人の戦闘機部隊が突入する。
ドローンと有人機各5機だった。いずれもステルス戦闘機で、光学迷彩で視覚的にも見えないのだ。
シールドは再びズワンカ市を包んだが、その時には10機の戦闘機はシールド内部に入っていた。
10機はそれぞれ分散し、シールド発生装置を破壊。やがてシールドは消失する。
発生装置のそばに設置された対空ミサイルが発射された。
レーダーには映ってないが、発生装置の破損状況を瞬時にAIが計算し、戦闘機がいると思われる場所にワープミサイルを撃ちこんだ。
ワープミサイルは戦闘機を守るシールド内に転送され、10機は次々撃墜される。
最初から予想された展開だった。ズロッシャイの脳内に埋めこまれたナノメディアに、その映像が映し出される。
彼は、死んだ5人のダラパシャイ人のパイロット達を思うと、胸が張り裂けるような気持ちである。
チャマンカ帝国の支配下にある以上、ダラパシャイ人の悲劇は永遠に終わらないのだ。
シールドが消失し丸裸になったズワンカ市に向けて、ダラパシャイ人のバトル・ドール部隊を乗せたオーニソプターが飛んでいた。
ズロッシャイを含めたバトル・ドール部隊が市街地を避け、ズワンカ市にある空軍基地に降下作戦を開始する。
ズロッシャイは、オーニソプターから外に飛び出す。眼下には空軍基地が広がっていた。
基地内から対空ミサイルが上空に向けて発射されたという情報が、ナノメディアを通じて降下部隊全員に共有される。
やがて無数のミサイルが轟音をあげながら、こちらに向かって上昇してきた。
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