「あまがみのみこと」

あまがみのみこと

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「あまがみのみこと」第十二章:真実の狼煙と覚醒の歌声

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「アッシュ」の過去が暴かれ「あまがみ」と彼の絆が深く結びついたその翌日

戦場には張り詰めた不穏な静寂が満ちていた、しかし、その静けさは長くは続かない夜明けと共に朝焼けが

まるで血に染められた布を広げ空を紅く染め上げる

その下で天と地を裂き大地を揺るがす轟音と共に空を覆う砲火そして無数の兵士たちの怒号と阿鼻叫喚の合唱がこだまし地平線まで響き渡り

それは、まるで死を呼ぶ荒れ狂う嵐の唸り声で

ついに総力戦の狼煙は血と炎と涙をもって掲げられるのであった

敵軍は、これまでの比ではない圧倒的な兵力で国境を蹂躙し失望を撒き散らしながら突破し

さながら黒き津波のごとく押し寄せてきた砲撃の嵐が空を覆い降り注ぎ剣と剣がぶつかる金属音

剣戟の火花が地上を埋め尽くし兵士たちの絶叫が入り乱れる地獄絵図が

「あまがみ」たちの目の前に広がる疲弊しきっていた味方兵士たちの眼差しには

もはや希望の光はなかった次々と膝を折り敵軍の波に押し潰され絶望の渦に飲み込まれていき士気は崩壊寸前

暗澹とした未来が戦場全体を覆い尽くそうとしていくのである

戦地の混乱の中「あまがみ」は再び冷酷なる影「リーネ」の姿を認め彼女は漆黒の嵐をまとい敵陣の中核

最前線に立ち冷徹な表情で指揮を執り王族の味方兵士たちを鋭い剣閃でただ容赦なく斬り伏せ命を刈り取っており

その目は、あたかも氷のように冷たく感情を失った人形だった「リーネ」の視線は兄である「アッシュ」に向けられ眼差しさえも憎悪と拒絶の色に染められ「アッシュ」も

また「リーネ」の存在に気づき一瞬その動きが鈍り

その隙を突き敵の一隊が「あまがみ」へと迫る

「あまがみ様!」

「アッシュ」は咄嗟に剣を振るい迫る敵をなぎ払う

鋭く正確な一太刀は恐怖を伴い忍び寄る敵に対し「アッシュ」は剣を掲げた

「【カンラセン神裂閃】」

閃光が走る刹那、視界に収める事すら困難な速度で放たれた剣閃は夜空を裂く雷であり一直線に伸びた

その軌跡には白銀の残光が尾を引き敵を斬り裂いた後も

なお残滓だけが空間に震えて残る神速を以て放たれる疾風迅雷の閃撃「あまがみ」は危険が迫る時に「アッシュ」の剣が及ぶ範囲で手を翳す

「【聖歌セイクリッド・カンティクル】」

こがね色の光が明日への希望をはらんで彼女の身体を覆い周囲の兵士たちの傷を癒し戦意を取り戻させ

その微光は「アッシュ」の背にまで伸びて深く心に刻まれた痛みを和らげる

だが、その時「リーネ」の声が戦場に響き渡った

「兄上!まだ気づかぬのか!この戦は偽りの理想に踊らされた茶番に過ぎぬ!真の敵は……我らの故郷を奪い民を苦しめるあの王族の支配なのだ!……」

「リーネ」の叫びは戦場の混沌そして咆哮の中で

でも不思議と「あまがみ」の耳に届き、その言葉は稲妻のごとく「あまがみ」の胸を打つ偽りの理想?王族の支配?「あまがみ」は混乱した今まで信じてきた玉座の地の正義が守るべきと教えられてきた王国の旗その物の根底が揺らぎ始める「アッシュ」の剣は揺蕩う表情は怒りと苦痛そして深い葛藤に歪んでいた彼は「リーネ」の言葉に反論する事なく

ただその場で剣を握りしめ唇を噛む怒りと悲嘆そして言葉にできぬ迷いが彼の眼差しを曇らせた「リーネ」の叫びは真実なのか

それとも呪詛か答えを見出せぬまま戦の庭の炎は広がっていく「リーネ」は「アッシュが」動揺している隙を見計らい鉄の心で指揮下の精鋭部隊を率いて王族の味方本陣へと奇襲の突撃を展開していく

「【レイジンブ霊刃舞】」

「リーネ」の剣が一閃し空気を切り裂く敵を薙ぎ払う氷の様に冷たい眼差しと共に戦線に鋭い緊張を生む「アッシュ」も歯を軋ませ怒りと悲嘆そして葛藤を抱えながら剣を握るが味方の列は総崩れし混乱は極点に達する士気は瓦解寸前で絶望の黒い霧が兵士たちの心を締め付ける戦況はよりいっそう

そして一気に劣勢に傾き味方兵士たちの間に動揺が広がり思わずもれる「あまがみ」の囁き

「そんな……まさか……偽り?……じゃあ私たちは……何のために戦っているの?……」

「あまがみ」は自らの信じていたものが崩れ去るような感覚に襲われた

しかし、その絶望が支配する混乱の中で彼女の歌唱は新たな意味を帯び始め開眼の歌声を解き放っていく

「希望の光よ~闇を照らせ~失われた夢を~取り戻せ~!【ルーメン・セレスティア ~光の鎮魂歌~】」

その瞬間、戦野を覆う喧騒の嵐が切り裂かれる光が大地に降り注ぎ兵士たちの心に直接響く旋律は剣よりも鋭く盾よりも強靭で感情の極限に沈む兵士たちは立ち上がり再び戦う力を取り戻す

それは、ただ癒すだけでなく一点の曇りもない答えを求め未来を切り開くための詩吟へと変貌を遂げようとしていた「アッシュ」もまた「リーネ」の言葉と「あまがみ」の動揺を感じ取りながらも彼女を守り抜くという決意を新たにする

「……たとえ真実がどうであろうと俺は君と君が信じるものを共に守る……「あまがみ様」……」

「アッシュ」のその言葉は彼女の胸を震わせ揺らぐ「あまがみ」の心を強く支え
「リーネ」の言葉は

この戦乱の背後にある、より大きな陰謀の存在を示唆し

この総力戦はもはや単なる領土争いではなくなった

二人の愛と「あまがみ」の吟詠が、やがて隠された闇を暴き妹と兄

愛と憎しみ、そして忠誠と裏切り魂の裂け目となり一欠けの曇りもない本質をめぐる戦いであり天上の歌と剣が命運を決する世界を大きく変える事になる「アッシュ」は「あまがみ」を護衛しつつ怒涛の勢いで敵を打ち倒していき

まるで嵐の中の灯台のように敵の猛攻を次々と切り裂いていく彼の剣は「リーネ」との再会そして自身の過去の痛みによって

かつてないほどの激しい闘志を宿らせ鋭さを増していた

しかし彼一人では、この圧倒的な物量の差を覆すことはできない「アッシュ」の顔にも、ついに焦りの色が浮かび始めたその時

彼の隣で震えていたはずの彼女の肩はもう揺れず静まり「あまがみ」は静かに立ち上がった「アッシュ」の痛みを共有した今まさに自身の朗唱が希望を繋ぐ使命と知った彼女の心に燃え上がるのは自らもまた戦うべきだという思い

これまでの悲しみや戸惑いを全て乗り越え覚悟と死屍累々の場で救いのない現状を打ち破る強い決意を纏う

「……私はみんなを……生かしたい!……みんな生き延びて!……」

「あまがみ」は大地に両足を踏みしめ天へと向かって深く息を吸い込み魂の底から歌い始めそして、その声は解き放たれたのであった

「希望の光よ~闇を照らせ~失われた夢を~取り戻せ~【コウハンセンリツ光絆旋律】」

「アッシュ」と「あまがみ」の共鳴した力が戦地

全体に広がり兵士たちを奮い立たせ剣と歌の連携が奇跡を生み暗雲を吹き飛ばすように希望の光が闘いの庭を覆った

「アッシュ」はその光に包まれ剣に冬を越した種子のごとし力を宿す

「【シンケンテンショウ真剣天翔】」

彼の剣が嵐のように振るわれ「リーネ」の攻撃と圧倒的兵力を切り裂き味方を守りながら前進する過去の痛みと悲劇を胸に剣技はこれまでにない鋭さを増した

修羅場の空気を一変させ士気を再び燃え上がらせる

二人の愛と信念と歌声そして剣が隠された陰謀による妹と兄の関係まさに真実をめぐる戦いを決定づける

その瞬間その歌声は軍の庭を覆う耳をつんざくような喧騒の嵐を切り裂き

まるで黒雲の下に差し込む朝の陽光のように天空から光が降り注ぎ大地を照らし兵士たちの心に直接

響き渡り、その旋律は刃の如き切れ味と鋼鉄の如き堅牢さであり最初はざわついていた兵士たちが次第に動きを止め

その歌声に耳を傾け人々の心を絡め取っていた光なき世界は砕かれ「あまがみ」の体からあふれ出し放たれる光は美声と共にますます強く輝き出す

まるで戦場を覆う暗澹たる影を一掃し広がり疲弊しきっていた兵士たちの体に失われていた力が再び血潮のごとく全身に満ちていくのを感じ

変化が訪れ深い傷を負って倒れていた者達が、その痛みを忘れて立ち上がり絶望の淵にあり恐怖に震えていた兵士が前を向いて剣を握り直し兵士たちは再び希望を見出す

その光景はまさしく奇跡であり熱望の炎を点じ血に濡れた戦場を一つの祈りへと変えていった

そして、これまでの癒しの歌声とは異なり、ただの憩いを超越し魂を奮い立たせ揺り起こす啓示の音色が人々を未来へと駆り立てる神話の調べとなって戦地を支配し「アッシュ」もまた

その歌唱に全身を包まれ彼の剣は妹の悲劇を抱えながらも「あまがみ」の歌に導かれ嵐の中の灯台になり揺るぎない漲る確かな輝きの力を感じ「リーネ」の叫びと想い人の天籟

二つの矛盾する声が彼の胸を引き裂きながらも新たな決意を芽生えさせ彼の心奥は再び勝利への確信を感じ取る「あまがみ」の覚醒の歌声と剣技の共鳴そして戦乱を超え覆す頻伽は戦いの舞台の空気を一変させ味方兵士たちは再び士気を取り戻し一丸となって敵へと向い戦局は

ゆっくりと、しかし確実に味方へと傾き始めていた彼女の旋律は総力戦の切り札となり

この最後の聖戦の行方を左右する最後の砦となり世界を変える始まりの序章であることを誰もが悟っていた
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