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「あまがみのみこと」「魔王との戦い」終わりと始まり
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闇が押し寄せ全てを呑み込もうとする、その瞬間なおも誰かは祈りを捨てられずにいた砕け散った魂が集い、ひとつの旋律となり
それは夜を切り裂く光となる、これは終焉に咲いた歌であり未来を呼び覚ます希望の詩だった戦場は血と炎と絶望の渦に沈んでいった幾重にも広がる大地は黒く焦げ空は裂け雷鳴のような咆哮が轟き天を揺らす剣戟の残響すらも消え
ただ呻きと風の音だけが虚無のように響いている
「あまがみ」達は限界まで戦い抜き剣もオカリナも傷だらけで
まるで過ぎ去った悪夢の破片のように地面に横たわっていた
まともに呼吸すら叶わぬほどに追い詰められ 鼓動はかすれ視界は暗転し、もはや一歩を踏み出す事すら叶わない
それでも、まだ終われない 砕けかけた心は最後の灯火を必死に掴もうとしていた、だが、その刹那「あまがみ」達の身体が淡く輝き出す砕け散った魂の欠片が解き放たれ星屑のように宙を舞い
やがて夜空を突き破るように一筋の光となっていった
その光は大地を抱きしめるように降り注ぎ荒れ果てた戦地に一つの形を結んでいく銀の髪を揺らし「歌姫」は降り立つのであった
歌姫視点
闇の底で私は祈りを聞いた、それは切実で必死で助けを求める叫びだった倒れ伏した者たちが
されども、なお未来を欲する声その音吐が私を呼び戻した散り散りとなった私の魂の欠片が再び集い合い一つの器を形づくる私は光となり歌となり戦線に立った
その目に映るのは疲弊した戦士たち、しかし、それにも拘わらず
彼らの瞳には、まだ消えぬ炎が宿る姿があった小さく細く今にも絶えそうであっても確かに
そこに生きていた私はその炎に寄り添い静かに口を開いた
「「銀髪の歌姫ラチカ」を呼ぶ歌が零れました」
それは祈りであり刃であり魂を共鳴させる音色で 大気を震わせ倒れた者たちの胸を打つ絶望の闇に沈んでいた心に再び小さな火が灯る
主人公視点
耳に届いた歌声に私はハっと息を呑んだ柔らかいのに鋭く心の奥に突き刺さる響き消えかけていた炎は魂へ与える調べで身体は、まだ動かない
だが胸の奥で何かが蘇る仲間たちの顔にも変化が宿っていた 伏せた瞳に再び光が差し込んでいく 誰もが、もう立てぬと思っていたはずなのに
「……まだ終わっていない「レイミラチカ」……」
その声は誰のものだったか、 いや、きっと皆の心が同じ言葉を放ったのだろう
たった一つの声が響いた気がした迫り来る魔王が 闇そのものを纏い大地を呪い息吹で世界を削る存在に歌姫ひとり
では抗えぬほどの巨大さ、だが歌がある未来を呼ぶ調律がある、それを信じ私たちは最後まで彼女を見届ける
歌姫視点
魔王の影は濃く歩むたびに大地は裂け空気は軋む 私の歌もまた
その重圧に押し潰されそうになる、けれど恐れはなかった彼らが私を呼んだのだ 倒れても
そのうえ未来を信じた声に私は応えたい、たとえ、この身が再び砕け散ろうとも歌を紡ぐ声は震え空を震わせ光の波紋となって駆け抜ける 仲間たちの胸に響き運命の鎖を打ち破っていく魔王の憤怒の響きは逆巻く闇と歌を呑み込まんとする力の奔流それでも私は歌を止めない
「歌姫」は神聖なホルン角笛ホルンピスを具現化し手に取り美しい曲節を奏で精霊を呼び出す
「具現ホルンピス~生命と尊厳の守り~【ルーメン・メディカ~光の精霊「ルミナ」召喚~】」
澄んだ光の精霊ルミナが姿を現し歌姫の淡雪の降る曲調に共鳴する光の波紋となって疾風のように闇の深き業を包み込み仲間たちの深淵に木霊し希望の力を分け与えた
主人公視点
光と闇がぶつかり合う 「歌姫」の声が天を満たし魔王の呪詛が大地を裂く
その狭間で私は、ただ見開いた瞳で全てを刻む
もはや剣は振るえない、ただ見届ける事しかできない彼女を信じ委ねる誇り
けれど不思議と悔しさはなかった、ここまで来たのだ
そして今は未来を託すべき存在が確かに歌っている
その姿は儚く美しかった、まるで世界の果てに咲く最後の花のように
歌姫視点
闇が押し寄せる、だが私は知っている、これは私ひとりの戦いではない
ここにある全ての魂が 倒れても、さらに燃え続ける炎が私の中で呼応している彼らの声を背に私は最後の荒波の如き音の調子を紡ぐ命の欠片と希望の断片それら全てを束ねて私は叫ぶ
「あなたの中にも……かつては光があったはず……これが私たちの未来~【聖歌セイクリッド・カンティクル ~終焉ノ祈リ創世ノ詩篇~】」
その瞬間、世界が一瞬、静止した、次の瞬間、眩い光が爆ぜ足元に広がる崩壊寸前の大地が震え聖なる魔法陣が浮かび上がり光の花弁が吹き上がるように舞い上がり空が裂け光輪の波紋が幾千もの円を描いて天へと昇る
それは光でも闇でもない魂の色で幾千の祈りが織り重なり涙と痛みと希望が旋律へと変わっていく歌は凍てついた境界線を越え時を越え無数の並行世界へと共鳴していく
その中心で私の身体は淡く透け声が音ではなく世界そのものの律動となって響き一音ごとに闇の瘴気が砕け祈りの光が血に染まった地を清めていく光の花弁が散り無数の夜空を満たし蒔かれる
しかし闇はまだ終わっていなかった魔王の雄叫び
その声は空間そのものを歪ませ絶望の邪気が世界を飲み込もうとする黒き翼を広げようとするが、その闇は光に溶かされていく
夜空が花開くように光が迸り天地開闢を加速させ幾億から無限の星々が生まれ戦野の闇が静かに崩れ落ちていった、それは滅びの歌ではなく再生の調べ
「お前の希望の歌は呪いと共にある「アマネレイミラチカ」」
魔王の声が名を呼ぶと同時に私の胸懐に宿る光が脈動した凄みがあり迫る低い声が震え光が広がる雷鳴のようであり悲鳴のようでもあった魔王の叫喚と共に闇は崩れ去り残響だけが天へと還っていった
主人公視点
まばゆい光に包まれながら私は最後まで目を閉じなかった 「歌姫」と魔王が、ぶつかり合い
その果てに訪れるものは勝利か終焉か光が消えた時そこに立つ者はいなかった
ただ歌だけが残っていた未来へと響く微かな旋律に涙が頬を伝う 仲間も
また同じように涙を流していた 声なき声で「ありがとう」と告げながら私は気づく、この歌は終わっていない
むしろ、ここから始まるのだ「銀髪の歌姫アマネレイミラチカ」の魂は再び散り無数の世界に種を蒔く 新たな物語が又どこかで芽吹こうとしているのであった
緒言そこに悪意と希望がある限り……
それは夜を切り裂く光となる、これは終焉に咲いた歌であり未来を呼び覚ます希望の詩だった戦場は血と炎と絶望の渦に沈んでいった幾重にも広がる大地は黒く焦げ空は裂け雷鳴のような咆哮が轟き天を揺らす剣戟の残響すらも消え
ただ呻きと風の音だけが虚無のように響いている
「あまがみ」達は限界まで戦い抜き剣もオカリナも傷だらけで
まるで過ぎ去った悪夢の破片のように地面に横たわっていた
まともに呼吸すら叶わぬほどに追い詰められ 鼓動はかすれ視界は暗転し、もはや一歩を踏み出す事すら叶わない
それでも、まだ終われない 砕けかけた心は最後の灯火を必死に掴もうとしていた、だが、その刹那「あまがみ」達の身体が淡く輝き出す砕け散った魂の欠片が解き放たれ星屑のように宙を舞い
やがて夜空を突き破るように一筋の光となっていった
その光は大地を抱きしめるように降り注ぎ荒れ果てた戦地に一つの形を結んでいく銀の髪を揺らし「歌姫」は降り立つのであった
歌姫視点
闇の底で私は祈りを聞いた、それは切実で必死で助けを求める叫びだった倒れ伏した者たちが
されども、なお未来を欲する声その音吐が私を呼び戻した散り散りとなった私の魂の欠片が再び集い合い一つの器を形づくる私は光となり歌となり戦線に立った
その目に映るのは疲弊した戦士たち、しかし、それにも拘わらず
彼らの瞳には、まだ消えぬ炎が宿る姿があった小さく細く今にも絶えそうであっても確かに
そこに生きていた私はその炎に寄り添い静かに口を開いた
「「銀髪の歌姫ラチカ」を呼ぶ歌が零れました」
それは祈りであり刃であり魂を共鳴させる音色で 大気を震わせ倒れた者たちの胸を打つ絶望の闇に沈んでいた心に再び小さな火が灯る
主人公視点
耳に届いた歌声に私はハっと息を呑んだ柔らかいのに鋭く心の奥に突き刺さる響き消えかけていた炎は魂へ与える調べで身体は、まだ動かない
だが胸の奥で何かが蘇る仲間たちの顔にも変化が宿っていた 伏せた瞳に再び光が差し込んでいく 誰もが、もう立てぬと思っていたはずなのに
「……まだ終わっていない「レイミラチカ」……」
その声は誰のものだったか、 いや、きっと皆の心が同じ言葉を放ったのだろう
たった一つの声が響いた気がした迫り来る魔王が 闇そのものを纏い大地を呪い息吹で世界を削る存在に歌姫ひとり
では抗えぬほどの巨大さ、だが歌がある未来を呼ぶ調律がある、それを信じ私たちは最後まで彼女を見届ける
歌姫視点
魔王の影は濃く歩むたびに大地は裂け空気は軋む 私の歌もまた
その重圧に押し潰されそうになる、けれど恐れはなかった彼らが私を呼んだのだ 倒れても
そのうえ未来を信じた声に私は応えたい、たとえ、この身が再び砕け散ろうとも歌を紡ぐ声は震え空を震わせ光の波紋となって駆け抜ける 仲間たちの胸に響き運命の鎖を打ち破っていく魔王の憤怒の響きは逆巻く闇と歌を呑み込まんとする力の奔流それでも私は歌を止めない
「歌姫」は神聖なホルン角笛ホルンピスを具現化し手に取り美しい曲節を奏で精霊を呼び出す
「具現ホルンピス~生命と尊厳の守り~【ルーメン・メディカ~光の精霊「ルミナ」召喚~】」
澄んだ光の精霊ルミナが姿を現し歌姫の淡雪の降る曲調に共鳴する光の波紋となって疾風のように闇の深き業を包み込み仲間たちの深淵に木霊し希望の力を分け与えた
主人公視点
光と闇がぶつかり合う 「歌姫」の声が天を満たし魔王の呪詛が大地を裂く
その狭間で私は、ただ見開いた瞳で全てを刻む
もはや剣は振るえない、ただ見届ける事しかできない彼女を信じ委ねる誇り
けれど不思議と悔しさはなかった、ここまで来たのだ
そして今は未来を託すべき存在が確かに歌っている
その姿は儚く美しかった、まるで世界の果てに咲く最後の花のように
歌姫視点
闇が押し寄せる、だが私は知っている、これは私ひとりの戦いではない
ここにある全ての魂が 倒れても、さらに燃え続ける炎が私の中で呼応している彼らの声を背に私は最後の荒波の如き音の調子を紡ぐ命の欠片と希望の断片それら全てを束ねて私は叫ぶ
「あなたの中にも……かつては光があったはず……これが私たちの未来~【聖歌セイクリッド・カンティクル ~終焉ノ祈リ創世ノ詩篇~】」
その瞬間、世界が一瞬、静止した、次の瞬間、眩い光が爆ぜ足元に広がる崩壊寸前の大地が震え聖なる魔法陣が浮かび上がり光の花弁が吹き上がるように舞い上がり空が裂け光輪の波紋が幾千もの円を描いて天へと昇る
それは光でも闇でもない魂の色で幾千の祈りが織り重なり涙と痛みと希望が旋律へと変わっていく歌は凍てついた境界線を越え時を越え無数の並行世界へと共鳴していく
その中心で私の身体は淡く透け声が音ではなく世界そのものの律動となって響き一音ごとに闇の瘴気が砕け祈りの光が血に染まった地を清めていく光の花弁が散り無数の夜空を満たし蒔かれる
しかし闇はまだ終わっていなかった魔王の雄叫び
その声は空間そのものを歪ませ絶望の邪気が世界を飲み込もうとする黒き翼を広げようとするが、その闇は光に溶かされていく
夜空が花開くように光が迸り天地開闢を加速させ幾億から無限の星々が生まれ戦野の闇が静かに崩れ落ちていった、それは滅びの歌ではなく再生の調べ
「お前の希望の歌は呪いと共にある「アマネレイミラチカ」」
魔王の声が名を呼ぶと同時に私の胸懐に宿る光が脈動した凄みがあり迫る低い声が震え光が広がる雷鳴のようであり悲鳴のようでもあった魔王の叫喚と共に闇は崩れ去り残響だけが天へと還っていった
主人公視点
まばゆい光に包まれながら私は最後まで目を閉じなかった 「歌姫」と魔王が、ぶつかり合い
その果てに訪れるものは勝利か終焉か光が消えた時そこに立つ者はいなかった
ただ歌だけが残っていた未来へと響く微かな旋律に涙が頬を伝う 仲間も
また同じように涙を流していた 声なき声で「ありがとう」と告げながら私は気づく、この歌は終わっていない
むしろ、ここから始まるのだ「銀髪の歌姫アマネレイミラチカ」の魂は再び散り無数の世界に種を蒔く 新たな物語が又どこかで芽吹こうとしているのであった
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