ガンダム語り

九情承太郎

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刹那・F・セイエイ「お前、ガンダムだろ」 エアリアル「ち、違います〜」

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(機動戦士ガンダム 水星の魔女 2022年10月9日 第2話「呪いのモビルスーツ」視聴後)

 ガンダムなのにガンダムではないと言い張られるエアリアル。
 不憫ですね。
 不憫ついでに、エアリアルと違ってガンダムじゃないのにガンダムと言い張る、逆のケースを列挙してみませう。


 ガンダムF91(機動戦士ガンダムF91)
 実は開発元『サナリィ』上層部から、「ガンダムには、愚連隊の非公式部隊の悪いイメージが付いているから、連邦政府直属組織のサナリィの開発する機体として、ガンダムの名前では呼ぶな」という伝達が為されている上に、歴代ガンダムを開発している老舗アナハイム・エレクトニクスから「紛らわしいから、F91はガンダムと呼ぶなよ」と言われているので、劇中の技術者はガンダムとは呼びません。
 あくまで、F91。
 だがしかし。
 そんな事情を全然知らなかった整備艦スペース・アークの艦長代理が、「昔、こんな顔のモビルスーツがあったわよねえ。ガンダム!」と、ノリで決めちゃいました。
 以上は、知らなくて全然構わない豆知識。


 Vガンダム(機動戦士Vガンダム)
 民間のレジスタンス組織「リガ・ミリティア」がガンダムに似せて製造した量産型で、敵からは一貫して「ガンダムもどき」呼ばわり。
 敵のキーパーソンであるクロノクルに至っては、ガンダムに似せた機体を使ってくる事に初回から激おこ。V(ヴィクトリー)ガンダムをガンダム呼ばわりした部下にマジ説教をする始末。
 ちなみに量産型の悲しさか、これまでのガンダムと違って、敵の通常攻撃で機体が破損しまくります。
 その破損を瞬時に交換して戦線に復帰できるので、最強の量産型とも言えますが。
 つーか、アナハイム・エレクトニクスやサナリィの技術者が設計に関わっているから、スペックは高性能という設定。
 やはりガンダムと呼んでよかですたい。


 刹那・F・セイエイ(機動戦士ガンダムOO)
 彼は人間です。
 モビルスーツではありません。
 でも、自称ガンダム。
「俺がガンダムだ」
 が、決め台詞。
 というか、信仰の発露。
 刹那・F・セイエイにとって、ガンダム=救世主。
 刹那・F・セイエイもガンダムで戦って救世主になるから、刹那・F・セイエイ=ガンダム。
 ええ、そうです。
 刹那・F・セイエイは、重症のガンダムオタクです。
 手遅れの、ガンダムオタクです。
 その重症ぶりがリボンズ(古谷徹さんの声を持つ敵のガンダムマイスター)の目に留まり、ガンダムのパイロットに採用されてしまった、真性のガンダムオタクです。
 だから、
「俺がガンダムだ」
 の決め台詞は、迷いなく本気で言っています。
 無口なので、たぶん普通の台詞より、
「俺がガンダムだ」
 と言っている時間が長いです。

 そんな刹那・F・セイエイが、「ガンダムじゃないっすよ」と言い張る水星の魔女勢とスパロボで共演したら、どうなるのか?
 見ものでっせ(笑)
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