九情承太郎の「この映画を勧めるぜ」

九情承太郎

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ミッドウェー

ミッドウェー 前編 ♪愛は奇跡を信じる力よ〜

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 行こうかどうかは、結構迷っていました。
 気乗りしませんでした。
『パールハーバー』の二の舞だったら、WOWOWで放送されるまで待てばいいし。
 行って観たら、傑作でした!
 子供が遊ぶ原っぱでの軍議とか、有りませんでしたし(笑)

 開戦以来連戦連勝で、油断しまくった日本海軍が、遂に大負けした戦史として有名な「ミッドウェーの戦い」を題材にしていますから、米軍寄りの描写になると思いきや、なんと公平に日米両軍を扱っておりました。
 めっちゃ公平。
 むしろ日本海軍の方が、扱い良いかも。
 え、もしかして監督、アメリカ人じゃないとか?
 パンフレットを読んで、ローランド・エメリッヒ監督がドイツ人だって、初めて知りました。『インディペンデンス‘デイ』を観て以来、てっきりアメリカ人だとばかり。失礼しました!!(土下座)
 てな訳で、綿密なリサーチが行われた本作は、本当に公平に両軍が描かれています。


 冒頭は、戦前の日本から。
 山本五十六が、米国の情報士官レイトンと親しく会話を交わし、お互いに戦争には突入したくない心情を吐露し合います。
 後の展開を考えると、ここは切ないなあ。
 だって考えようによっては、レイトンの育て上げた情報機関が、山本五十六の死に関わってくる訳ですから。

 そして話は、真珠湾攻撃直前まで進みます。
 主人公一人、ベスト大尉がいるのは、空母エンタープライズ。
 太平洋戦争の最初から最後まで戦い抜く事になる歴戦の名空母。スター・トレックの旗艦に、その名が付く程に有名な空母です。
 で、空母というと様々な戦闘機が出て来そうですが、この作品ではベスト大尉の乗る艦上爆撃機ドーントレスにだけ焦点が当てられます。
 米国サイドの話は、ニミッツ提督&レイトンの情報戦と、ベスト大尉の艦上爆撃機ドーントレスの活躍を中心に回っていきます。

 意外ですよ、他の戦闘機をあまり出さないという演出は。

 艦上爆撃機は、上空から急降下して爆撃するのが仕事ですから、零戦との戦いはドッグファイトではなく「零戦の攻撃を避けながら、後部座席の機銃で迎撃し、敵艦への爆撃を成功させる」という、ラグビー選手のような戦い方になります。
 ズタボロ必至。
 味方の戦闘機が零戦を完全に防いでくれるという保証は全く無いどころか、この頃の米軍は、零戦に負けっ放しの状態。
 この映画では、米軍の航空部隊が幾度も日本海軍から壊滅させられて、敗北する様子が描かれます。
 太平洋戦争の開始から半年は、日本優位のまま進んで行ったという事を、この映画ではキチンと描いてくれています。南雲が大失敗をやらかしそうだという伏線も(笑)
 真珠湾攻撃からミッドウェーに関して描いて欲しかった日本の事を、全て拾って入れています。
 ここ好感度高いですよ。


 途中、ドゥーリトル襲撃隊のイベントも挟まれますが、ここで早合点なさいますな。
 ドゥーリトル襲撃隊の爆撃が成功しても、当人たちは作戦遂行に必死で、過剰なガッツポーズとか無いです。『パールハーバー』とは、大違い。
 しかも、ドゥーリトルが「俺たちのした事で、状況が悪化したのか?」と自問するシーンまで。『パールハーバー』とは、大違い。
 日本側が敵機を撃墜しても、同様に過剰に喜ぶシーンは入れていませんね。そういう事で高揚させる気は全く無い戦争映画という点も、好感度高いです。


 本当に、安心して観賞できる戦争映画です。
 日米どちらも落とさずに、公平に、丹念に、失礼の無いように描かれています。

 さあ、後編は、是非是非、作品を観賞してから、お進み下さい。
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