九情承太郎の「この映画を勧めるぜ」

九情承太郎

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信虎

信虎  虎だ! お前は虎になるのだ!! 

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 傑作の匂いに我慢しない事、風の如く
 映画館で静かに鑑賞する事、林の如く
 映画館で食うポテトセット、火の如く
 左後方の座席を確保する事、山の如く

 という訳だ。
 2021年11月13日、TOHOシネマズ日本橋で、朝一で観て参りました。
 都内の映画館は、二十代三十代で頻繁に利用しましたが、TOHOシネマズ日本橋は初めてです。
 都内に通勤しなくなって五年以上経ちますので、ご無沙汰ぶりな上に、感染症対策で都内には疎遠になっておりまして。
 第六波が来る前の凪の間合いを好機とばかりに、行ってまいりました!
 ちなみに、ワクチンは接種済みです。

 TOHOシネマズ日本橋の、新築ならではの綺麗な佇まいと、質量共にキリリと仕上がったスタッフに挨拶され(朝イチなので、全員整列した中で)、充分なサービスを満喫…十メートルおきにスタッフがいると、放屁しにくくて油断できない…いえ、田舎者の愚痴です。こんなコメントを拾って、サービスの何かを変えないで。

 もう、作品の紹介に移ろう。
 映画のエッセイだぞ、これは。


「信虎」
 タイトルだけで、武田信虎(武田信玄の父親)だって思い浮かべられる人って、何%?
 歴史ジャンルが大好きな層でないと、付いていけない作品であろうか?
 あらすじを読んで、なんと仰天。
 武田信玄よりも信虎が長生きしていたばかりでなく、甲斐武田に戻って当主に返り咲くつもりだった(笑)
 八十歳でも戦国大名の生き様、変わらず!
 ヤバいですよ、このニッチな題材!
 教科書には勿論、大河ドラマでも全然扱わないイベント!
 松平源三郎康俊で長編小説(『鬼面の忍者 三方ヶ原の終戦』絶賛発売中)を書くような俺が感心するレベルのニッチさですよ!

 まあ、勘違いは訂正される訳ですが、三十年ぶりに会った甲斐武田の息子・重臣たちは、信虎と違って、重大な事を理解しているかどうかで、分断されている訳。
 
 織田信長の戦力。

 織田信虎は、流れ流れて足利将軍に仕え、京暮らしが長いので、織田信長が上洛してから勢力を拡大する様をリアルタイムで見てきたし、足利将軍の配下として戦っているから、戦力を超良く理解している訳。

 武田の勢力は、四カ国。
 織田・徳川の勢力は、十四カ国。

 もう、勝てない。
 戦っていたら、武田の方が滅ぼされる。
 重臣の中で最も頭の良い春日弾正忠が、
「織田・徳川から奪った領地を返し、和睦しましょう。そして北条と戦い、関東を支配する」
 という、信虎も大絶賛の策を披露。
 織田・徳川には勝てないから、勝てる北条を攻めようぜ、って事です。
 合理的でしょ?
 北条には迷惑だろうけど。
 ところが、現在の甲斐武田を仕切る勝頼と側近たちは、脳筋。
「武田は、最強です。織田になんか負けません」
 ダメです。
 合理的な思考、出来ませ~ん。
 武田の最強時代が長かったので、勝頼&側近たちは、増長マックス。織田信長の怖さを全然理解してくれません。
 「戦国BASARA」では声が若本規夫だって、理解してくれません。

 はい、ここで作品の主人公である信虎は、方針転換。
 武田家は滅びるけど、命が無事なら、後世で再興は目指せる!
 上杉へ、北条へ、そしてやがて攻めてくるであろう織田・徳川へと、子供や孫たちを逃して生き長らえさせる為に、残り寿命の少ない信虎が、ここでは言えないような活躍をするので、観賞してね。


 なお、お勧めのシーンは、春日弾正忠が「徳川に返上した城には、松平源三郎康俊を任せましょう」と言うシーン。
 松平源三郎康俊。
 家康の異父弟で、武田へ人質に出された経験もある、超マイナーな人物です。
 彼の詳しい活躍を知りたい方は、松平源三郎康俊の視点で三方ヶ原の戦いを描いた大長編歴史娯楽小説
『鬼面の忍者 三方ヶ原の終戦』
 を、お勧めします。
 はい、俺の作品です。
 便乗で紹介しますね。
 「信虎」で派手なイケメンとして目立ちまくった一条信龍も、大活躍しております。
 武田の最後と、再興に繋がるエピローグも用意しておりますので、どうぞ購読をお願いします。


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