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本編
褒めてのばす?
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謎の機械音声が聞こえ始めてから3日、とりあえず今日も俺は元気だ。
朝の挨拶で好感度が上がらないことがわかりどうしようかと思ったが、どうやら朝は自動モードにならないみたいだった。
よかった……。朝はおはようくらいしか思いつかないぞ……。
それより今日は絶対に乗り切らないといけない授業がある。そう、俺と柿本は体育の他にひとつだけかぶっている授業があるのだ。
それは美術。おい、柿本!キラキラ系は皆スポーツとか、音楽とかとってたじゃねえか!なんで!お前は!美術なんだよ!!
と、八つ当たりをしても意味が無い。
さて、どう乗り切るか……。
昨日の体育のように自動モードに入るのは不安すぎる。もし勝手に俺が柿本にボディタッチとかして本気で引かれたら……
俺は、確実に変態になってしまう。
変態扱いになるとか心が死ぬ。だってイケメンに許可なく触った変態というレッテルを背負ってこの学校で生きていくなんて平凡に生きてきた俺にはできないんだ。
はぁ、困る。
来て欲しくない時間ほどすぐに来てしまう。美術室に移動してすぐに授業が始まった。
今日はペアでデッサンし合うようだ。
そしてペアが自由、と……。
「なぁ、楠野?1人?一緒に描かねぇ?」
「え?あ、あぁ!一緒に描こう!」
なんか、昨日も思ったけど俺は運がいいのか悪いのか……。
『対象を確認致しました。──────只今の好感度13%。好感度を上昇させるために接触してください。』
今日は絶対に自動モードにさせない!
そして向かいあって描き始めた。イケメンに見つめられるのって照れるな……。
自慢ではないが、俺は絵が上手い。なんて言うか、見たまんまとか描くの得意なんだよな。
お互いに描き終わって見せることになった。まずは俺からだ。
「ほら、どうよ?」
柿本にバッと見せる。
「え?!うまっ!!」
「だろ?俺絵の才能あるんだよなぁ。」
「俺この後に見せるの?」
「早く見せろよぉ、柿本!」
「はぁ、絶対に笑うなよ……。」
柿本が渋々といったように見せる。その絵を見た瞬間俺の腹筋は崩壊するかと思った。
「柿本……これ、これが、俺?」
「………………あぁ。」
「いや、あはは、ごめん、ふふ、笑わ、ないように、と思ってるんだけどはははは、これは笑っちゃう!」
「笑うなと言ったのに……」
柿本の絵は下手ではない。ただ、なんというか柿本が描いたとは思えないほど可愛らしいのだ。イラスト化したみたいな?
笑っていると柿本が拗ねた。ほぉ、イケメンって唇尖らしてもイケメンなのね。
「まさか、柿本がこんな絵を描くなんて。」
「……どうせお前も意外だとか言うんだろ。似合わねえとか。」
「確かに意外だとは思うけど、俺はこの絵、可愛くて好き!」
ツボに入った名残で満面の笑みで柿本に言う。
柿本は軽く目を見開きこちらをじっと見た。
「楠野、俺の絵好きなの?」
「うん、もっと色々描いてね。あ、でもギャップに慣れるまで吹き出すと思うからそこは許して。」
「笑うのかよ!」
お互いに笑いあって美術が終わる。
『お疲れ様でした。──────只今の好感度45%。この調子で頑張ってください。』
よっしゃァァァァ!まさか30%も上がるなんて、自動モードより自分で動いた方が好感度高いのか。それとも褒められるのそんなに嬉しかった?
まぁ、いいや。俺が変態にならなければ。
朝の挨拶で好感度が上がらないことがわかりどうしようかと思ったが、どうやら朝は自動モードにならないみたいだった。
よかった……。朝はおはようくらいしか思いつかないぞ……。
それより今日は絶対に乗り切らないといけない授業がある。そう、俺と柿本は体育の他にひとつだけかぶっている授業があるのだ。
それは美術。おい、柿本!キラキラ系は皆スポーツとか、音楽とかとってたじゃねえか!なんで!お前は!美術なんだよ!!
と、八つ当たりをしても意味が無い。
さて、どう乗り切るか……。
昨日の体育のように自動モードに入るのは不安すぎる。もし勝手に俺が柿本にボディタッチとかして本気で引かれたら……
俺は、確実に変態になってしまう。
変態扱いになるとか心が死ぬ。だってイケメンに許可なく触った変態というレッテルを背負ってこの学校で生きていくなんて平凡に生きてきた俺にはできないんだ。
はぁ、困る。
来て欲しくない時間ほどすぐに来てしまう。美術室に移動してすぐに授業が始まった。
今日はペアでデッサンし合うようだ。
そしてペアが自由、と……。
「なぁ、楠野?1人?一緒に描かねぇ?」
「え?あ、あぁ!一緒に描こう!」
なんか、昨日も思ったけど俺は運がいいのか悪いのか……。
『対象を確認致しました。──────只今の好感度13%。好感度を上昇させるために接触してください。』
今日は絶対に自動モードにさせない!
そして向かいあって描き始めた。イケメンに見つめられるのって照れるな……。
自慢ではないが、俺は絵が上手い。なんて言うか、見たまんまとか描くの得意なんだよな。
お互いに描き終わって見せることになった。まずは俺からだ。
「ほら、どうよ?」
柿本にバッと見せる。
「え?!うまっ!!」
「だろ?俺絵の才能あるんだよなぁ。」
「俺この後に見せるの?」
「早く見せろよぉ、柿本!」
「はぁ、絶対に笑うなよ……。」
柿本が渋々といったように見せる。その絵を見た瞬間俺の腹筋は崩壊するかと思った。
「柿本……これ、これが、俺?」
「………………あぁ。」
「いや、あはは、ごめん、ふふ、笑わ、ないように、と思ってるんだけどはははは、これは笑っちゃう!」
「笑うなと言ったのに……」
柿本の絵は下手ではない。ただ、なんというか柿本が描いたとは思えないほど可愛らしいのだ。イラスト化したみたいな?
笑っていると柿本が拗ねた。ほぉ、イケメンって唇尖らしてもイケメンなのね。
「まさか、柿本がこんな絵を描くなんて。」
「……どうせお前も意外だとか言うんだろ。似合わねえとか。」
「確かに意外だとは思うけど、俺はこの絵、可愛くて好き!」
ツボに入った名残で満面の笑みで柿本に言う。
柿本は軽く目を見開きこちらをじっと見た。
「楠野、俺の絵好きなの?」
「うん、もっと色々描いてね。あ、でもギャップに慣れるまで吹き出すと思うからそこは許して。」
「笑うのかよ!」
お互いに笑いあって美術が終わる。
『お疲れ様でした。──────只今の好感度45%。この調子で頑張ってください。』
よっしゃァァァァ!まさか30%も上がるなんて、自動モードより自分で動いた方が好感度高いのか。それとも褒められるのそんなに嬉しかった?
まぁ、いいや。俺が変態にならなければ。
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