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好きを伝えたくて
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何を言い出すのかと思ったけど、若波が言うんだからやっぱりそれは
確かな事なんだろうけど。
今、改めて言われると…とても嬉しくて顔がにやけてしまう。
好き好き言ってきた訳でもないから、
こんなに近くで想いが沸き立ち続ける事って、実は今まで無かったのかもしれない。
「俺は、若波だったら誰でもいいって事無いけど…でも若波だからもの凄く弱くなるし。」
何が言いたいのかもしっちゃかめっちゃか。
なんでそんな優しい視線で、見つめてくるかなぁ。
こんなんじゃ、意識しちゃってご飯も喉を通らなくなりそう。
『いすかは、俺の事眩しそうに見てくるね』
言われてみれば、思い当たる節がある。
金髪なのも関係あるのかな?
大好きなお日様の光にも似た、若波のオーラには惹きつけられてしまう。
自分には、絶対的に足りないものでしかなくて。
あったかくて、優しい。
守られてる気さえする。
「癖、かな。…ね、それよりもお口に合う?俺の料理」
内心ヒヤヒヤもので聞いてみた。
しばらく若波は食事を味わってか、無言だった。
俺も、なるべく邪魔をしないようにと食事に集中した。
横顔が、クオーターと言うだけあって本当に綺麗で
今、俺とこうして食事をしてる事が不思議にさえ思える。
俳優にも、モデルにも何にだってなれそうなスター性の持ち主が
松原若波だから。
遺伝子が言う事聞いちゃうのかな?とか思っていたけど
全くそうではなかった。人間的魅力を持ってる若波が輝いているのを
見ているのが好き。
静かで、あたたかな食事が終わると若波は椅子を少しだけ俺の方に回して
『久しぶりに、誰かの手料理を食べて…心が動いた。ご馳走様、いすか。』
ただ、単純に嬉しくて俺は馬鹿みたいに笑顔になった。
「もっと、レパートリー増やすからね。楽しみにしてて」
『…あ、言い忘れるところだった。いすかのIDは、この世界には存在しない。だから、
しばらくは遠出もできないし、役所に申請も出来ないから色々と制約が多いけど、
俺が何とかするから、安心してほしい。』
急に、現実的な話をされて、頭に内容が入ってこない。
「怪我や病気に、気をつけなきゃだね。」
『その通り。メディカルキットや、サプリメントの調合を出来る機器は手元にある。
実は、タイムマシンの開発に着手したものの、この世界では失敗続きで…その際に
事故の影響を受けた過去の人間が、被害に遭っている話も、あるんだ。おそらくは、
いすかの身に起きたことも、その現象の一つだと思う。』
若波の話を聞いていると、過去に行く事は、時々成功しているのだと言う。
俺には、無関心な分野だから、黙って若波の話を聞き流していた。
漫画や、映画の世界の話に思えたけど。現実なんだよね?
ここ、未来だし。
『ウオッチは、ペアリングしてあれば俺がオーナーとして登録されているからほとんどの
機能を使える。』
「便利すぎて、使うことないよ~。」
『ま、これはいわゆる…奥さん・パートナーに持ってもらうペアと言う認識として、広まって
いるから気楽にな。監視社会とは、また違う構造の世界だけど。それ程の不自由もない。ただそれだけだ。』
「結婚指輪より、この時計でプロポーズとかしてないよね?」
『まさか。でも、中にはそんな価値観の人もいるだろうから…一概には言えないな。』
俺は、若波とずーっと一緒に居ることのないこの世界で
何の偶然か、若波の部屋に突然現れて…。
「ここじゃ本当の俺は、どうしてるのかな?アイドルしてないの?若波知ってたら教えて欲しいんだけど。」
椅子から降りて、食器をシンクに片しながら若波の返事を待つ。
カウンターを拭きながら、若波は言いよどんでいる感じがした。
何かを、知っている事には間違いないらしい。
『いすかは、アイドルだった。』
だった、ってのは今はもう違うんだね。
「うん…。」
『それが、消息不明らしいんだ…。』
俺が、この世界では消息を絶っている?
鳥肌が立った。
「そ、なの?」
『もう三年になる…。引退後から、しばらくは活動もしていたんだけどな。』
心なしか、若波も苦しそうに見える。
「もしかしてさ、俺の…ファンだったの?若波」
若波は、両手を組んで視線を下にしていたけれど
俺の視線から逃れるように顔を逸らす。
「…やっぱり!だって、ツアーグッズのタオル見つけたよ?かなり前のなのに
すごく綺麗に使ってるんだなぁって。」
『しょーがないだろ…あ、の、竹本いすかだぞ?俺のベッドに寝てて卒倒しなかっただけでも
俺は自制心あったんだって思ったよ。』
「俺を間近で見て鼻血ブーってする男の人、たまにいるからさ。安心してよ。」
『…173センチのいすか、体重は』
「えっと、58キロくらいかな?」
『ヤバイ、俺いま…いすかの質量をリアルに感じたいって思ってる。』
わぁ…。やっぱり変態になるんだよねー。俺の男性ファンって。
「別に、いいけど?でも、シャワー浴びてからでもいい?」
さすがに、このまま近づかれるのは気になる。
『服の用意はしておくから、色々あって疲れただろうし。お湯はりしてあるから
ゆっくりして来てくれ。』
「やったぁ、ありがとう若波。」
俺は随分と気が楽になって、部屋着(ほぼジャージかな)のまま
脱衣所に案内された。
考えてみると、外にはあんまり人が歩いていない気がした。
さっきの注意報のせいかな?と、あまり考えずにいた。
服を脱いで、軽くたたんで脱衣かごに置く。
鏡に映った自分の姿を見つめる。
「違う世界に来ても、体には影響しないものなのかな?」
うーん、と考えながらくるりと一周してみると同時に
脱衣所のドアが開いた。
「『!?』ぇ、なになに?」
バン!とドアが閉められて、俺は慌てて浴室に入った。
若波、来るの早くない?
えー---…気まずい。
シャワーで、体にかけ湯をしていると脱衣所のライトが点いた。
『ごめん、来るの早すぎた…。』
シャワーを止めて、俺はバスタブに身を沈めながら
「平気だよ?ありがとう。…見たの?俺の体」
『…多分、でも肌が白いのしか覚えてない。頭真っ白で。』
「あははっ、正直でよろしい…。本当はね?よく一緒にお風呂にも入ってたんだよ。」
こんなこと言うのは、ズルいのかもしれないけど。
でも、本当のことは、知ってて欲しいって願望もある。
バスオイルの匂いが、とっても優しくてまるで元の世界に帰ったみたい。
「お風呂、ありがとう…かなりあったまったよ。バスオイルまで俺の好みだし。」
若波は、PC?の様なものを操作していた。
インナーの上にスエットを着てるけど、下にはルームソックスだけ。
『…寒くない?特に下、』
「すかすかするね。まさかノーパンで過ごす事になるとは…」
若波は、両手で顔を覆っている。
あー、多分笑いそうなんだろうな?こんにゃろ。
『あ、アウトドア用に買ってまだ履いてないスパッツならあるな』
「洗ってある?」
『確か、ちょっと持ってくる。』
「さすがに、このままじゃお腹冷えちゃうからね…ありがとう」
クローゼットから持って来てくれたチャコールグレイの
スパッツを、若波の前で履いてみた。
『…いやいや、今ちらっと見えたから』
「ぇ、嘘~?あっち向いててよ変態。」
『サイズ感…気になってさ。ウエスト余るだろ、結構』
「言うほどでもないよ。インナー中に入れれば気にならないし。安心した、パンツ大事だね。」
若波は、くすくす笑って俺の頭を撫でてきた。
寂しいよ、ちょっとでもいいから元の世界の記憶が
今の若波に、転送されたらいいのに。
ぎゅ、と抱き締められてやっぱりドキドキする。
安心するし、顔も熱いよ。
ね…、このままキスしても良いんだよ?
そう言えれば、良いのにな。
「駄目、すき過ぎるよ…」
『お前さ、目がハートになってる。』
「うん。だって、若波がそうさせるんだからね。」
大好きって、どうやって伝えてた?
抱き締めあう事?言葉で?それとも、キスやSEXで?
もう、思い出せない。
ただ…目の前の若波が愛おしい。
引き合う引力には、抗えない。
そっと目を閉じて…若波からのキスを受け入れた。
確かな事なんだろうけど。
今、改めて言われると…とても嬉しくて顔がにやけてしまう。
好き好き言ってきた訳でもないから、
こんなに近くで想いが沸き立ち続ける事って、実は今まで無かったのかもしれない。
「俺は、若波だったら誰でもいいって事無いけど…でも若波だからもの凄く弱くなるし。」
何が言いたいのかもしっちゃかめっちゃか。
なんでそんな優しい視線で、見つめてくるかなぁ。
こんなんじゃ、意識しちゃってご飯も喉を通らなくなりそう。
『いすかは、俺の事眩しそうに見てくるね』
言われてみれば、思い当たる節がある。
金髪なのも関係あるのかな?
大好きなお日様の光にも似た、若波のオーラには惹きつけられてしまう。
自分には、絶対的に足りないものでしかなくて。
あったかくて、優しい。
守られてる気さえする。
「癖、かな。…ね、それよりもお口に合う?俺の料理」
内心ヒヤヒヤもので聞いてみた。
しばらく若波は食事を味わってか、無言だった。
俺も、なるべく邪魔をしないようにと食事に集中した。
横顔が、クオーターと言うだけあって本当に綺麗で
今、俺とこうして食事をしてる事が不思議にさえ思える。
俳優にも、モデルにも何にだってなれそうなスター性の持ち主が
松原若波だから。
遺伝子が言う事聞いちゃうのかな?とか思っていたけど
全くそうではなかった。人間的魅力を持ってる若波が輝いているのを
見ているのが好き。
静かで、あたたかな食事が終わると若波は椅子を少しだけ俺の方に回して
『久しぶりに、誰かの手料理を食べて…心が動いた。ご馳走様、いすか。』
ただ、単純に嬉しくて俺は馬鹿みたいに笑顔になった。
「もっと、レパートリー増やすからね。楽しみにしてて」
『…あ、言い忘れるところだった。いすかのIDは、この世界には存在しない。だから、
しばらくは遠出もできないし、役所に申請も出来ないから色々と制約が多いけど、
俺が何とかするから、安心してほしい。』
急に、現実的な話をされて、頭に内容が入ってこない。
「怪我や病気に、気をつけなきゃだね。」
『その通り。メディカルキットや、サプリメントの調合を出来る機器は手元にある。
実は、タイムマシンの開発に着手したものの、この世界では失敗続きで…その際に
事故の影響を受けた過去の人間が、被害に遭っている話も、あるんだ。おそらくは、
いすかの身に起きたことも、その現象の一つだと思う。』
若波の話を聞いていると、過去に行く事は、時々成功しているのだと言う。
俺には、無関心な分野だから、黙って若波の話を聞き流していた。
漫画や、映画の世界の話に思えたけど。現実なんだよね?
ここ、未来だし。
『ウオッチは、ペアリングしてあれば俺がオーナーとして登録されているからほとんどの
機能を使える。』
「便利すぎて、使うことないよ~。」
『ま、これはいわゆる…奥さん・パートナーに持ってもらうペアと言う認識として、広まって
いるから気楽にな。監視社会とは、また違う構造の世界だけど。それ程の不自由もない。ただそれだけだ。』
「結婚指輪より、この時計でプロポーズとかしてないよね?」
『まさか。でも、中にはそんな価値観の人もいるだろうから…一概には言えないな。』
俺は、若波とずーっと一緒に居ることのないこの世界で
何の偶然か、若波の部屋に突然現れて…。
「ここじゃ本当の俺は、どうしてるのかな?アイドルしてないの?若波知ってたら教えて欲しいんだけど。」
椅子から降りて、食器をシンクに片しながら若波の返事を待つ。
カウンターを拭きながら、若波は言いよどんでいる感じがした。
何かを、知っている事には間違いないらしい。
『いすかは、アイドルだった。』
だった、ってのは今はもう違うんだね。
「うん…。」
『それが、消息不明らしいんだ…。』
俺が、この世界では消息を絶っている?
鳥肌が立った。
「そ、なの?」
『もう三年になる…。引退後から、しばらくは活動もしていたんだけどな。』
心なしか、若波も苦しそうに見える。
「もしかしてさ、俺の…ファンだったの?若波」
若波は、両手を組んで視線を下にしていたけれど
俺の視線から逃れるように顔を逸らす。
「…やっぱり!だって、ツアーグッズのタオル見つけたよ?かなり前のなのに
すごく綺麗に使ってるんだなぁって。」
『しょーがないだろ…あ、の、竹本いすかだぞ?俺のベッドに寝てて卒倒しなかっただけでも
俺は自制心あったんだって思ったよ。』
「俺を間近で見て鼻血ブーってする男の人、たまにいるからさ。安心してよ。」
『…173センチのいすか、体重は』
「えっと、58キロくらいかな?」
『ヤバイ、俺いま…いすかの質量をリアルに感じたいって思ってる。』
わぁ…。やっぱり変態になるんだよねー。俺の男性ファンって。
「別に、いいけど?でも、シャワー浴びてからでもいい?」
さすがに、このまま近づかれるのは気になる。
『服の用意はしておくから、色々あって疲れただろうし。お湯はりしてあるから
ゆっくりして来てくれ。』
「やったぁ、ありがとう若波。」
俺は随分と気が楽になって、部屋着(ほぼジャージかな)のまま
脱衣所に案内された。
考えてみると、外にはあんまり人が歩いていない気がした。
さっきの注意報のせいかな?と、あまり考えずにいた。
服を脱いで、軽くたたんで脱衣かごに置く。
鏡に映った自分の姿を見つめる。
「違う世界に来ても、体には影響しないものなのかな?」
うーん、と考えながらくるりと一周してみると同時に
脱衣所のドアが開いた。
「『!?』ぇ、なになに?」
バン!とドアが閉められて、俺は慌てて浴室に入った。
若波、来るの早くない?
えー---…気まずい。
シャワーで、体にかけ湯をしていると脱衣所のライトが点いた。
『ごめん、来るの早すぎた…。』
シャワーを止めて、俺はバスタブに身を沈めながら
「平気だよ?ありがとう。…見たの?俺の体」
『…多分、でも肌が白いのしか覚えてない。頭真っ白で。』
「あははっ、正直でよろしい…。本当はね?よく一緒にお風呂にも入ってたんだよ。」
こんなこと言うのは、ズルいのかもしれないけど。
でも、本当のことは、知ってて欲しいって願望もある。
バスオイルの匂いが、とっても優しくてまるで元の世界に帰ったみたい。
「お風呂、ありがとう…かなりあったまったよ。バスオイルまで俺の好みだし。」
若波は、PC?の様なものを操作していた。
インナーの上にスエットを着てるけど、下にはルームソックスだけ。
『…寒くない?特に下、』
「すかすかするね。まさかノーパンで過ごす事になるとは…」
若波は、両手で顔を覆っている。
あー、多分笑いそうなんだろうな?こんにゃろ。
『あ、アウトドア用に買ってまだ履いてないスパッツならあるな』
「洗ってある?」
『確か、ちょっと持ってくる。』
「さすがに、このままじゃお腹冷えちゃうからね…ありがとう」
クローゼットから持って来てくれたチャコールグレイの
スパッツを、若波の前で履いてみた。
『…いやいや、今ちらっと見えたから』
「ぇ、嘘~?あっち向いててよ変態。」
『サイズ感…気になってさ。ウエスト余るだろ、結構』
「言うほどでもないよ。インナー中に入れれば気にならないし。安心した、パンツ大事だね。」
若波は、くすくす笑って俺の頭を撫でてきた。
寂しいよ、ちょっとでもいいから元の世界の記憶が
今の若波に、転送されたらいいのに。
ぎゅ、と抱き締められてやっぱりドキドキする。
安心するし、顔も熱いよ。
ね…、このままキスしても良いんだよ?
そう言えれば、良いのにな。
「駄目、すき過ぎるよ…」
『お前さ、目がハートになってる。』
「うん。だって、若波がそうさせるんだからね。」
大好きって、どうやって伝えてた?
抱き締めあう事?言葉で?それとも、キスやSEXで?
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