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⑭記憶
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思い出す行為なんて、今の2人の生活にはもう
必要ないかと思っていたのに。
真っ白い壁の中にひと際目立つ天井のステンドグラス。
そう言えば、学生の頃に1度だけ目にした事があった。
中学生の頃の記憶。
「こんなに、綺麗だったんだ。」
ノビが棒立ちになった僕の傍に来て
教会では無い事を教えてくれた。
カラーのパンフレットを見せてくれて
『教会、だって思うよな。もとは、個人が所蔵していたもので
その人の遺言により、市に寄贈されたんだ。』
「ノビと僕が見た時は、確か…」
『まだ、寄贈品として展示されてるだけだったな。』
「きっと、誰かが言ったんじゃないかな。だってこんなに
綺麗で…ただ学習センターに飾っておくには勿体ないから。」
陽が差し込むととガラスを透過して、色とりどりの柔らかな光が
木目の床に、白い壁に映し出される。
『修学旅行で、千寿がぽっぴんを買うキッカケになったんだよな。』
あまりにも、懐かしい話。
僕でも忘れかけていた記憶。
でも、ノビは少しだけ笑ってる。
「せっかく、買ったのにさ。僕、割ってしまって…思い出した。」
『綺麗な色で、ステンドグラスと似た色合いまで見つけたってのに。』
心地いい、ちょっと昔の話だけれど。
記憶の糸が繋がる瞬間が嬉しい。
「やっぱり、ノビと居ると楽しい。」
生まれて初めての友人は、もうずっと一緒に生きていると言っても
大袈裟ではない気がする。
夏休みのずっと延長線みたい。
親は仕事で、たった2人きり。
自分の世話を自分でして、果てしなく自由な気持で暮らした
あの頃が、今でも続いてる。
『お前が好きそうな洋食屋見つけたから、寄って帰るか。』
「え、…あ、もしかして聞こえた?」
『今朝早起きしてたからな。お腹空いてるだろ。』
恥ずかしい、と言えば恥ずかしい。
恋人では無いけれど。
ふわっと笑うノビの姿には、年に数回目をみはる事もあるけど。
淡色のベージュのスーツが嫌味の無い着こなしで
仕事の時のやや重めの色味とのギャップが、今の季節に
とても良く映っている。
「(ノビ、ごめんなさいやっぱり僕は…君の人生を歪めてしまっているよね)…ありがとう。楽しみ。」
必要ないかと思っていたのに。
真っ白い壁の中にひと際目立つ天井のステンドグラス。
そう言えば、学生の頃に1度だけ目にした事があった。
中学生の頃の記憶。
「こんなに、綺麗だったんだ。」
ノビが棒立ちになった僕の傍に来て
教会では無い事を教えてくれた。
カラーのパンフレットを見せてくれて
『教会、だって思うよな。もとは、個人が所蔵していたもので
その人の遺言により、市に寄贈されたんだ。』
「ノビと僕が見た時は、確か…」
『まだ、寄贈品として展示されてるだけだったな。』
「きっと、誰かが言ったんじゃないかな。だってこんなに
綺麗で…ただ学習センターに飾っておくには勿体ないから。」
陽が差し込むととガラスを透過して、色とりどりの柔らかな光が
木目の床に、白い壁に映し出される。
『修学旅行で、千寿がぽっぴんを買うキッカケになったんだよな。』
あまりにも、懐かしい話。
僕でも忘れかけていた記憶。
でも、ノビは少しだけ笑ってる。
「せっかく、買ったのにさ。僕、割ってしまって…思い出した。」
『綺麗な色で、ステンドグラスと似た色合いまで見つけたってのに。』
心地いい、ちょっと昔の話だけれど。
記憶の糸が繋がる瞬間が嬉しい。
「やっぱり、ノビと居ると楽しい。」
生まれて初めての友人は、もうずっと一緒に生きていると言っても
大袈裟ではない気がする。
夏休みのずっと延長線みたい。
親は仕事で、たった2人きり。
自分の世話を自分でして、果てしなく自由な気持で暮らした
あの頃が、今でも続いてる。
『お前が好きそうな洋食屋見つけたから、寄って帰るか。』
「え、…あ、もしかして聞こえた?」
『今朝早起きしてたからな。お腹空いてるだろ。』
恥ずかしい、と言えば恥ずかしい。
恋人では無いけれど。
ふわっと笑うノビの姿には、年に数回目をみはる事もあるけど。
淡色のベージュのスーツが嫌味の無い着こなしで
仕事の時のやや重めの色味とのギャップが、今の季節に
とても良く映っている。
「(ノビ、ごめんなさいやっぱり僕は…君の人生を歪めてしまっているよね)…ありがとう。楽しみ。」
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