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暗雲と白雲
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ザッ、ザッ、
泥に塗れた全身を
引きずりながら
それでも何とか生きながらえた身体で歩を進める。
『はぁ…げほ…っ、』
頭が割れそうに痛い。
血が出ているのか?
『…安芸。風呂を沸かして来い。』
座敷で書物を見ていた葵が安芸に命じる。
突然、何事かと訝しげに安芸は葵を見た。
「はぁ。分かりました。」
『頼む。』
言われるままに風呂を沸かす準備をする。
外は、雷雨だ。
どうも嫌な天気だ。
こんな日は、葵も外出をしない。
静かに、書を読んで過ごすのがお決まりだった。
薪で火を起こし、焚き付けていた所に
葵がやって来た。
『おい、少し手伝ってくれないか…?美祢が、大変なことに』
美祢が…?
「何で、美祢が?」
とりあえず、風呂はそのままにして慌てて屋敷の玄関に向かう。
「⁉︎これ、本当に…美祢か?」
泥だらけで、着物も
ずぐずぐだ。
どこか、出血しているらしく紅く染まった部分が多い。
『とにかく着物も脱がせて風呂にて洗い流す。湯はあまり熱くするなよ?』
「あぁ。医者、呼ぶか?」
美祢に駆け寄り意識を失っているらしく
そのまま風呂へと連れて行った。
『いや、私が…なんとかしよう。』
泥水を吸った着物は
かなり重くなっていて
脱がすのにも一苦労だ。
この着物も、もう着られないだろうな。
「傷口があるなら、綺麗にしないとな。」
安芸の手によって着ていた物は全部脱がされて身体へとお湯を掛けていく。
身体も、ほとんど冷え切ってしまっている。
お湯を掛け続けて、四肢も
かなり綺麗になっている。
「美祢…そろそろ目ぇ覚ましてくれ。」
横抱きにして、手拭いで
美祢の顔を綺麗に拭く。
『ん…っ、』
重く、ゆっくりと
美祢の眼が開く。
「美祢…」
状況が、さっぱり分からないらしく
美祢は、目が点になっていた。
まぁ、それもそうだ。
『あき…?なにしてるの?』
「お前、死にかけてんじゃねーか。どういう事だ?これは。」
美祢が、まさか
こんな酷い目に合わされる日が来るとは露知らず。
「綺麗にしたら、葵に診て貰う。多分頭に傷があるみたいだな。」
あまりに、酷い姿を見てしまった安芸は
動揺していた。
まさか、こんな子供に
こんな仕打ちをするなんて。
もしや、暗躍しているのが
バレてしまったのか?
だとしたら、これから先も狙われる可能性がある。
『俺、俺は何もしてない。ただ…絡まれたのを無視したら後ろから何かで頭を殴られて』
「お前、それは暴漢だったんだろ。理不尽過ぎる。」
『しばらく失神してて。目覚ましたら変な橋の下に居た。』
「どんな奴がしたのか、見なかったのか?」
『顔は、覚えてないよ。さすがに怖かったかな。今回のは。』
力無く笑う美祢を見ていると胸が張り裂けそうだった。
「髪も、すすがせてくれ。じゃなきゃ頭の治療を葵に頼めないんだ。」
『はい、お願いします。』
「本当、とんだ災難だったな。美祢…」
美祢を後ろから支えて、
ざばっ、と頭にお湯を手桶で何度もかける。
ザラザラしていた髪が
やっと蘇った気がした。
『実はさ、変なこと言われたんだ。その暴漢に。それで無視したから…怒ったんだろな。』
「一体、何言われたんだよ。」
『まぁ…下世話な事。』
安芸からしてみれば、
美祢にそれを言った輩の勇気に感服した。
「相手、選べって話だな。」
やれやれ、とため息をついて
美祢の頭部の傷口を確認する。
『血は、かなり止まったみたいだ。』
「あぁ。でも、あちこち擦りむいてて痛々しいな。しみるだろ?」
それを安芸には
見せない美祢の意地っ張りなのか、我慢強いのか
分からない性格が
かえって、愛しい。
『大丈夫だ、実はさ…あんまり感覚が無くって。』
『美祢…失礼するぞ。』
葵だ。
戸、一枚向こうにやって来たらしい。
『あっ、…はい。』
なんとも気まずいような
状況かもしれないが。
今は、そんな事は
どうでもいいだろう。
『!びっくりした。お前達…かなりいかがわしく見えてるぞ。』
裸足で、風呂場の床を
ひたひた歩いて美祢の前に葵が屈む。
『安芸よ、前くらい隠してやったらいいものを…。』
「…意識してるみたいで、余計気持ち悪いだろ。」
『どれ…。』
特に言及する事無く、
葵は美祢の頭の傷口を確認している。
「美祢、寒くないか?」
『…平気。』
『あぁ、あった。酷いな。しかし直ぐにくっつくだろう。』
傷口を閉じるように
くっつける。
「痛そう…。」
葵が、傷口に触れただけで
その箇所は何事もなかったように、再びくっついてしまった。
「いつ見ても…大した力だよ。」
『いつも、身体を張って頑張ってくれている美祢に報いたい。』
『そんな、勿体無いお言葉…』
あっさりと治癒してしまった事に、美祢も喜んだ。
こうして、着実に葵は
美祢から信頼を得ていくのだ。
この世に、カミさまが
いるとしたら…きっとそれは葵様だ。
と。
意図していたかは、誰にも分からないが
両者の間に、奇妙な信頼関係が、築かれていったのは
間違いなかった。
「さ、綺麗になったし。傷口も塞がった。本当に良かった。柄にもないけどな、かなり焦った。」
安芸が葵様の仮住まいに
勤めていたのは、かろうじて知っていた。
おぼろげな記憶を、
思い出して…酷い姿になってもそこには、なんとか
辿り着いたんだ。
葵の、計らいで
美祢は、一、二日泊まらせてもらう事になった。
頭を負傷しただけに、
周りも心配していた。
どんな輩が美祢を狙ったのかも、まだ分からないため
葵も、安芸も神経質に
なっていた。
『良かった…死ななくて。俺、まだ何も果たせて無いから。もっと頑張りたいのに。』
布団に入っている美祢の
瞳の輝きが、いつもより
弱く思えた。
当たり前だろう。
心無い人間に、踏みにじられた心が、痛くて
辛くて悲しいのだろう。
笑っている顔でさえ、泣きそうに見える。
「お前、刀下げて無かったんだな。今は、どこへ行くにも必ず帯刀して行け。世が変わろうとしている最中だからな。警戒しておくに、越したことは無い。」
『まさか、一般の人にも悪いよ。それは。』
「一般に、まぎれて襲おうとしてくるんだからな?油断は禁物だろ。」
うっ、と
痛いところをつかれた
ように苦笑して美祢が頷く。
『一人で出歩くのが危険だなんて。』
「当然だ。今日ので、分かったろ?」
頭では、理解できても
どこか理解したくない心境なのか。
美祢は視線を天井に移した。
『目を覚ますと…雪が降っててさ。橋の下には雪は無いけど。すごく寒くて、身体が凍えてて。初めて、誰かに助けて欲しいって思ったんだ。』
「美祢…。」
『おかしな話だよな。真っ先に、安芸の顔が思い浮かぶんだ。』
思いがけない美祢の弱音に
安芸も、面くらった表情になる。
「らしくないな?でも、やっと年相応な反応だと思うぜ。そっか、怖かったな、美祢…。」
遠慮がちに美祢が安芸へと手を伸ばして、
安芸は
すんなりと、その手を両手で握る。
『そばに居て、守ってなんて言わない。けど…時々でもいいから、俺を気にかけてくれたら、嬉しいかも。』
不器用すぎる、飾り気のない美祢の言葉は、
安芸の心の奥に深く深く
突き刺さる。
「そうか。相変わらず控え目だけど大胆な事言う奴だよ、美祢は。」
『…どうしてかな?安芸、俺は頭を殴られて、おかしくなったかな。よく分からないんだけど離れちゃいけなかった気がするんだよ。』
「美祢…まさか」
『嫌だ。俺は、どうしてアンタに囚われるのか分からない。あんなに避けてきたのに、どうして今更。』
温かい手のぬくもりも、
いつかの昔
感じた事があったはずだ。
分からない。
自分の本能で、美祢は
安芸を求めていたなんて。
「俺からは、何も言えない。ただ…俺は思うんだ。お前と俺は、昔同じ命を二人で分け合うように生きて来たんだったら、ってな。」
『何だそれ、何のおとぎ話?』
えっ?と、
意外そうに笑う美祢。
「俺は、信じてるんだよ。そして、次に出会ったならば次こそは、同じ時間を共に生き続けようって。」
安芸、安芸の言う
同じ命を二人で分け合うっていうのは分からないけど。
もし、それが叶うんだったらどんなに幸せだろう。
「俺には、終わりが無い命なんだ。意味、分かるか?」
意味深な笑みに、美祢が戸惑う。
『もしかして…安芸も、葵様みたいに?』
「そうだな、もしお前が選ばれたなら…いずれ話すかもしれない。」
今は、まだ
全てを話せない。
とりあえず、次こそは
美祢を傷付けさせない。
出来るだけ、傍に居たい。
『この國を本当の意味で操っているのは…まさか』
「…美祢。俺はお前だけは守りたいし、味方だ。この意味を、しっかり考えてくれ。」
『安芸…。』
「少し話し過ぎたな。ちょっと寝た方が良い。また、後で食事持って来る。おやすみ、美祢。」
すり、と安芸が美祢の頬を一撫でして微笑む。
やんわりと、握っていた手が解かれていく。
安芸の目は、どこか
悲しげだった。
全部、知っているのか?
問い正せば、安芸なら
言ってくれないかな。
まだまだ、安芸が遠い。
手を伸ばせない、
届かない。
本当の安芸は
どれですか?
俺の髪を撫でてくれた安芸ですか?
それとも、
冷酷な暗殺者としての
安芸?
どこからどこまでが本当?
誰を信じて、進む?
安芸、
俺の信じてる安芸と
本当の安芸は
同じですか?
泥に塗れた全身を
引きずりながら
それでも何とか生きながらえた身体で歩を進める。
『はぁ…げほ…っ、』
頭が割れそうに痛い。
血が出ているのか?
『…安芸。風呂を沸かして来い。』
座敷で書物を見ていた葵が安芸に命じる。
突然、何事かと訝しげに安芸は葵を見た。
「はぁ。分かりました。」
『頼む。』
言われるままに風呂を沸かす準備をする。
外は、雷雨だ。
どうも嫌な天気だ。
こんな日は、葵も外出をしない。
静かに、書を読んで過ごすのがお決まりだった。
薪で火を起こし、焚き付けていた所に
葵がやって来た。
『おい、少し手伝ってくれないか…?美祢が、大変なことに』
美祢が…?
「何で、美祢が?」
とりあえず、風呂はそのままにして慌てて屋敷の玄関に向かう。
「⁉︎これ、本当に…美祢か?」
泥だらけで、着物も
ずぐずぐだ。
どこか、出血しているらしく紅く染まった部分が多い。
『とにかく着物も脱がせて風呂にて洗い流す。湯はあまり熱くするなよ?』
「あぁ。医者、呼ぶか?」
美祢に駆け寄り意識を失っているらしく
そのまま風呂へと連れて行った。
『いや、私が…なんとかしよう。』
泥水を吸った着物は
かなり重くなっていて
脱がすのにも一苦労だ。
この着物も、もう着られないだろうな。
「傷口があるなら、綺麗にしないとな。」
安芸の手によって着ていた物は全部脱がされて身体へとお湯を掛けていく。
身体も、ほとんど冷え切ってしまっている。
お湯を掛け続けて、四肢も
かなり綺麗になっている。
「美祢…そろそろ目ぇ覚ましてくれ。」
横抱きにして、手拭いで
美祢の顔を綺麗に拭く。
『ん…っ、』
重く、ゆっくりと
美祢の眼が開く。
「美祢…」
状況が、さっぱり分からないらしく
美祢は、目が点になっていた。
まぁ、それもそうだ。
『あき…?なにしてるの?』
「お前、死にかけてんじゃねーか。どういう事だ?これは。」
美祢が、まさか
こんな酷い目に合わされる日が来るとは露知らず。
「綺麗にしたら、葵に診て貰う。多分頭に傷があるみたいだな。」
あまりに、酷い姿を見てしまった安芸は
動揺していた。
まさか、こんな子供に
こんな仕打ちをするなんて。
もしや、暗躍しているのが
バレてしまったのか?
だとしたら、これから先も狙われる可能性がある。
『俺、俺は何もしてない。ただ…絡まれたのを無視したら後ろから何かで頭を殴られて』
「お前、それは暴漢だったんだろ。理不尽過ぎる。」
『しばらく失神してて。目覚ましたら変な橋の下に居た。』
「どんな奴がしたのか、見なかったのか?」
『顔は、覚えてないよ。さすがに怖かったかな。今回のは。』
力無く笑う美祢を見ていると胸が張り裂けそうだった。
「髪も、すすがせてくれ。じゃなきゃ頭の治療を葵に頼めないんだ。」
『はい、お願いします。』
「本当、とんだ災難だったな。美祢…」
美祢を後ろから支えて、
ざばっ、と頭にお湯を手桶で何度もかける。
ザラザラしていた髪が
やっと蘇った気がした。
『実はさ、変なこと言われたんだ。その暴漢に。それで無視したから…怒ったんだろな。』
「一体、何言われたんだよ。」
『まぁ…下世話な事。』
安芸からしてみれば、
美祢にそれを言った輩の勇気に感服した。
「相手、選べって話だな。」
やれやれ、とため息をついて
美祢の頭部の傷口を確認する。
『血は、かなり止まったみたいだ。』
「あぁ。でも、あちこち擦りむいてて痛々しいな。しみるだろ?」
それを安芸には
見せない美祢の意地っ張りなのか、我慢強いのか
分からない性格が
かえって、愛しい。
『大丈夫だ、実はさ…あんまり感覚が無くって。』
『美祢…失礼するぞ。』
葵だ。
戸、一枚向こうにやって来たらしい。
『あっ、…はい。』
なんとも気まずいような
状況かもしれないが。
今は、そんな事は
どうでもいいだろう。
『!びっくりした。お前達…かなりいかがわしく見えてるぞ。』
裸足で、風呂場の床を
ひたひた歩いて美祢の前に葵が屈む。
『安芸よ、前くらい隠してやったらいいものを…。』
「…意識してるみたいで、余計気持ち悪いだろ。」
『どれ…。』
特に言及する事無く、
葵は美祢の頭の傷口を確認している。
「美祢、寒くないか?」
『…平気。』
『あぁ、あった。酷いな。しかし直ぐにくっつくだろう。』
傷口を閉じるように
くっつける。
「痛そう…。」
葵が、傷口に触れただけで
その箇所は何事もなかったように、再びくっついてしまった。
「いつ見ても…大した力だよ。」
『いつも、身体を張って頑張ってくれている美祢に報いたい。』
『そんな、勿体無いお言葉…』
あっさりと治癒してしまった事に、美祢も喜んだ。
こうして、着実に葵は
美祢から信頼を得ていくのだ。
この世に、カミさまが
いるとしたら…きっとそれは葵様だ。
と。
意図していたかは、誰にも分からないが
両者の間に、奇妙な信頼関係が、築かれていったのは
間違いなかった。
「さ、綺麗になったし。傷口も塞がった。本当に良かった。柄にもないけどな、かなり焦った。」
安芸が葵様の仮住まいに
勤めていたのは、かろうじて知っていた。
おぼろげな記憶を、
思い出して…酷い姿になってもそこには、なんとか
辿り着いたんだ。
葵の、計らいで
美祢は、一、二日泊まらせてもらう事になった。
頭を負傷しただけに、
周りも心配していた。
どんな輩が美祢を狙ったのかも、まだ分からないため
葵も、安芸も神経質に
なっていた。
『良かった…死ななくて。俺、まだ何も果たせて無いから。もっと頑張りたいのに。』
布団に入っている美祢の
瞳の輝きが、いつもより
弱く思えた。
当たり前だろう。
心無い人間に、踏みにじられた心が、痛くて
辛くて悲しいのだろう。
笑っている顔でさえ、泣きそうに見える。
「お前、刀下げて無かったんだな。今は、どこへ行くにも必ず帯刀して行け。世が変わろうとしている最中だからな。警戒しておくに、越したことは無い。」
『まさか、一般の人にも悪いよ。それは。』
「一般に、まぎれて襲おうとしてくるんだからな?油断は禁物だろ。」
うっ、と
痛いところをつかれた
ように苦笑して美祢が頷く。
『一人で出歩くのが危険だなんて。』
「当然だ。今日ので、分かったろ?」
頭では、理解できても
どこか理解したくない心境なのか。
美祢は視線を天井に移した。
『目を覚ますと…雪が降っててさ。橋の下には雪は無いけど。すごく寒くて、身体が凍えてて。初めて、誰かに助けて欲しいって思ったんだ。』
「美祢…。」
『おかしな話だよな。真っ先に、安芸の顔が思い浮かぶんだ。』
思いがけない美祢の弱音に
安芸も、面くらった表情になる。
「らしくないな?でも、やっと年相応な反応だと思うぜ。そっか、怖かったな、美祢…。」
遠慮がちに美祢が安芸へと手を伸ばして、
安芸は
すんなりと、その手を両手で握る。
『そばに居て、守ってなんて言わない。けど…時々でもいいから、俺を気にかけてくれたら、嬉しいかも。』
不器用すぎる、飾り気のない美祢の言葉は、
安芸の心の奥に深く深く
突き刺さる。
「そうか。相変わらず控え目だけど大胆な事言う奴だよ、美祢は。」
『…どうしてかな?安芸、俺は頭を殴られて、おかしくなったかな。よく分からないんだけど離れちゃいけなかった気がするんだよ。』
「美祢…まさか」
『嫌だ。俺は、どうしてアンタに囚われるのか分からない。あんなに避けてきたのに、どうして今更。』
温かい手のぬくもりも、
いつかの昔
感じた事があったはずだ。
分からない。
自分の本能で、美祢は
安芸を求めていたなんて。
「俺からは、何も言えない。ただ…俺は思うんだ。お前と俺は、昔同じ命を二人で分け合うように生きて来たんだったら、ってな。」
『何だそれ、何のおとぎ話?』
えっ?と、
意外そうに笑う美祢。
「俺は、信じてるんだよ。そして、次に出会ったならば次こそは、同じ時間を共に生き続けようって。」
安芸、安芸の言う
同じ命を二人で分け合うっていうのは分からないけど。
もし、それが叶うんだったらどんなに幸せだろう。
「俺には、終わりが無い命なんだ。意味、分かるか?」
意味深な笑みに、美祢が戸惑う。
『もしかして…安芸も、葵様みたいに?』
「そうだな、もしお前が選ばれたなら…いずれ話すかもしれない。」
今は、まだ
全てを話せない。
とりあえず、次こそは
美祢を傷付けさせない。
出来るだけ、傍に居たい。
『この國を本当の意味で操っているのは…まさか』
「…美祢。俺はお前だけは守りたいし、味方だ。この意味を、しっかり考えてくれ。」
『安芸…。』
「少し話し過ぎたな。ちょっと寝た方が良い。また、後で食事持って来る。おやすみ、美祢。」
すり、と安芸が美祢の頬を一撫でして微笑む。
やんわりと、握っていた手が解かれていく。
安芸の目は、どこか
悲しげだった。
全部、知っているのか?
問い正せば、安芸なら
言ってくれないかな。
まだまだ、安芸が遠い。
手を伸ばせない、
届かない。
本当の安芸は
どれですか?
俺の髪を撫でてくれた安芸ですか?
それとも、
冷酷な暗殺者としての
安芸?
どこからどこまでが本当?
誰を信じて、進む?
安芸、
俺の信じてる安芸と
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