ツンデレJKみやびちゃん

硯羽未

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5 イマジナリーフレンド 🐰

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「それはお前のイマジナリーフレンドだな」
 仕事終わりに飲みに行った先で、同僚の星野が断言した。何気なく洩らしたみやびの存在に対して、非常に懐疑的な目を僕に向けているのだ。
「イマジナリーフレンド?」
「想像上の友達ってか、お前の場合は彼女なのか?」
「──彼女!? 誰が?」

 そもそもみやびは想像上の人物ではないが、彼女と思ったこともなかった。
 酒の入った星野は、僕にしつこく絡んでくる。
「まずさあ、宮田はなんでそのJKのことを気軽に呼び捨てしてるんだ?」
「駄目か?」
「馴れ馴れしい! いい年した社会人が、十以上も年の離れた子に対して。恥を知れ恥を」

 星野はゆずレモンサワーの入ったグラスを飲み干し、ダン! とそれをテーブルに勢い良く置いた。酔っ払っている。
「いやそれは、僕の意思じゃないというか。みやびがそう呼べって」
「イマジナリーフレンド! はい確定!」
「星野……おい、ちょっとうるさい」
 周囲の目が気になって仕方ない。

「なんで? お前が超絶イケメンとか、将来有望なエリートとかならわかるよ? でもどこからどう見ても普通の会社員。モブでも良いくらいだ」
「モブってあんまりだな」
「じゃあ会社員A」
 しかし星野の言い分もわからないでもない。どうしてみやびが僕にかまってくるのか、その理由が明確ではない。

 うーん、と考えてしまった僕に、ふと星野が突っ込んできた。
「本当にその子が実在するとして、お前自身はどう思ってんのよ、そのみやびちゃんのことを」
「──え、可愛いなって。素直じゃないけど、そこがまたいいのかな」
「彼女にしたいとかは?」
「まさか……捕まっちゃうよ。相手は未成年」

「もし成人してたらどうなん?」
「いや、もしとかないよ。星野そういうのやめてくれる? 変に意識しちゃったらどうするんだよ」
 星野はアルコールでだらしなくなった顔をにやつかせながら、ごめんごめんと笑った。
 まったく、余計なことを言う奴だ。大体みやびに失礼だ。話すんじゃなかった。変な話題に巻き込んでごめん。ここにいないみやびに心の中で謝罪する。

「甘いねえ、甘い。俺みたいな恋愛の手練れは、好きになったら年齢も性別も関係ないわぁ」
「星野は手練れじゃなくて、単に失恋経験豊富なだけだろ」
 もうこの話題は終わらせてしまいたかった。星野は生返事をして、やがて僕の隣でウトウトし出してしまった。
 ここで寝るのはやめてくれ。今夜はそろそろ切り上げよう。明日もみやびに会えるだろうか。
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