【セックス&マジック】 魔法の発達した未開拓惑星に到着しました!スキル【魅了】で女の子たちをくわしく調査♡します

須賀和弥

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第二章「魔法学園の劣等生 入学編」

第51話「入学式は波乱の予感」 ※イラストあり〼

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 魔法学園はこの国の重要な教育機関だ。
 いかに優秀な魔法使いを育成できるか。それが結果として国力を左右することになる。
 優秀な魔法使いは百人の騎士に勝る。
 人魔大戦で大きく国力の低下した折、国の再興に貢献したのは魔法使いであった。
 魔法学園の生徒数は約千人。その内の五百人がシルバー以上の生徒だということだ。
 オレ達は新入生ということで席についている。周囲には在校生が、新入生を歓迎するために……もしくは値踏みする為に表面上は歓迎という形でオレたちを迎え入れてくれた。
 マヤとシスティーナはいない。マヤは初等部の首席合格者だ。優秀すぎる妹を持つと兄としては悩みどころが多い。

「マヤちゃんが出てきましたよ」

 隣にいるミーシャがオレの肘をつつく。

「新入生代表、マヤ」

 ラップ学園長の紹介。
 思ったとおり、首席合格者としてマヤが姿を現すと会場がざわめいた。
 可憐な容姿にあどけない笑顔。初等部のほぼ全てがブロンズという中で、シルバーであるマヤの存在は一際輝きを放っていた。
 マヤが壇上に立つと同時、彼女の周囲に魔方陣が浮かび上がった。

「拡声の魔法です」

 アンナがこっそりと説明してくれる。あれで音を拡大するということらしい。
  マヤが小さな口を開いた。いよいよ彼女の代表者挨拶が始まるのだ。
 
「人との出会いは多くの輝きと感動に満ちています。ラップ学園長をはじめ、先生方、先輩方、緊張していた私達に多くの励ましの言葉をくださりありがとうございました。
 私達新入生は先輩方の背中を追いかけお互い良い影響を与え、良い刺激をし合える関係になります。
 魔法は世界に満ちる偉大なる力です。その力を正しく使うために私達は学ばなければなりません。
 温かいご指導を、これからどうぞよろしくお願いいたします」

 マヤが挨拶を述べると会場は割れんばかりの拍手で満たされた。マヤがこちらに向かって手を振る。

「素晴らしい挨拶でしたね」

 立派に育って……と、ミーシャがハンカチで涙を拭う。お前はあいつのお母さんか。
 新入生の挨拶を終え、講師の案内が始まる。
 またも会場にざわめきが生じた。

「今回、特別講師として赴任することになりました。聖騎士のシスティーナ先生です」

 ラップ学園長の紹介と共にシスティーナが姿を現す。
 銀の甲冑に身を包んだシスティーナは神々しいまでの輝きを放っていた。
 見慣れているオレでさえ一瞬見惚れてしまうほどだ。他の生徒からすれば崇拝レベルの粋だろう。現に周囲からはため息とも取れる声がいくつも聞こえた。

「システィーナさん、素晴らしいです」

 アンナが素直な感想を口にする。
 オレは頷くしかなかった。
 黙って立っていれば素敵な女聖騎士様。ドレスを着せればご令嬢。ネグリジェを脱げばご淫乱。オレがバージル卿の養子になったことで、妻の座を虎視眈々と狙い始めたお嬢様である。
 システィーナは教師としての心構えを説いたあとに、ゆっくりと全員を見渡した。
 その力ある瞳に魅了されてしまいそうだった。

「全員がこの魔法学園の生徒であると同時にこの国の大切な宝だ。私は諸君らを育てると共に命をかけて守ることをここに誓おう!」

 締めくくりの言葉と共にまたも会場は拍手で満たれた。
 二人のおかげで学園は入学式から大いに盛り上がった。
 式が終わったあとも、生徒たちの熱は冷めない。
 入学式のあとは会場の外でマヤを待つ約束をしていた。
 魔法学園は初等部、中等部、高等部と三つの学年部に別れていた。明確な年齢制限はないが、初等部が十五歳くらいまで、中等部が二〇歳くらいまでとなっている。これはあくまでも人間を基準にしたものであり、長命な種族になるとその限りではないのだ。

「すごい人ですね」

 アンナが感心ようにつぶやいた。
 その理由はオレがよく知っている。
 本人は気づいていないだろうが、周囲に人だかりができているのはアンナとミーシャのせいでもあった。
 竜人族の巫女。銀髪に紅の瞳。神秘的な雰囲気を醸し出す彼女は注目の的だ。そして何より腕に輝くミスリルのブレスレット。これで注目されない訳がない。
 兎人族のミーシャも人目を引いていた。その愛くるしい容姿もさることながら、腕につけているゴールドのブレスレット。中等部はシルバーのブレスレットがほとんどだ。その中でゴールドとミスリルの存在は羨望の的でしかない。
 そう、その中にいるブロンズのオレだけが異質なのだ。
 
 ――ううっ、みんなの視線痛いぜ。

「あの、死んだ魚のような目をした男は一体誰だ?」

「もしかして、召使い?」

「いや、ストーカーもしれないぞ」

「彼女たちを助けてあげないと」

 ヒソヒソと周囲が勝手なことを呟いている。
 彼女たちとヤリまくっているなどと言ったら……ここを生きては出られないだろう。

「お兄ちゃん!」

 マヤがこちらに向かって駆けてきた。その後を何人かの男達が追いかけてくる。
 マヤはオレの元にたどり着くと背中に隠れてしまった。

「お兄ちゃん! 助けてください!」

 そこにあるのは兄の背に隠れるか弱い女の子の姿だった。
 傍から見ればそう見えるだろうが、誰もこいつの力がそこら辺の騎士など片手で蹴散らしてしまえる程だということを知らない。

「おい、ブロンズ。そこをどけ!」

 先頭の男がオレを見るなり威圧的な態度で言ってきた。
 相手を格下だと認め、態度を変えてくる骨川少年のようなタイプのやつだ。だとすると剛田少年のようなやつもいるに違いない。

「おい、いったいどうしたんだ?」

 なんとなく状況は分かったが、ここはしっかりとマヤの口から事情を聞いておく必要があった。

「あの人たちがいきなり私に話があるって、腕をつかまれて……」

 マヤが震えながら小声で言った。

「アイザック様がマヤさんに話があるとおっしゃられているのだ」

 アイザック? どちら様ですかなそれは?

「フッ、庶民の中に私のことを知らない者がいたとは……驚きだな」

 髪をかきあげポーズを決める。典型的な三流キャラが目の前に現れた。
 殺していいですか? とアンナが目で訴えてくる。YESと言ったら本気で殺りそうなのでやめた。

「全くです。アイザック様」

「不届き者ですね。アイザック様」

 取り巻きがうるさい。

「あ~、ナップサック様」

「アイザックだ!」

「ウチの妹がどうかしましたか?」

 さらりとマヤの肩を抱き引き寄せた。

「あん♡」

 嬉しそうにマヤが身をスリスリしてくる。
 ぶわりと周りの特に男共の殺気が増した。
 あれ? 予想以上に周囲を敵に回したのか?

「こんなところで抱きつくなんて羨ましい!」

「後で私もノゾミ様に抱きしめてもらわないと!」

 ミーシャとアンナの呟きはこの際無視する。

「どうやら、妹が迷惑してあるみたいなんで……リュックサック様、非常に邪魔なんでこの場から消えてもらいませんか?」

 オレは丁寧にへりくだって相手にお願いしてみた。

「ふ、ふ、ふざけるなぁぁぁ!!!」

 それはそれは、大変なお怒り様でございました。
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