【セックス&マジック】 魔法の発達した未開拓惑星に到着しました!スキル【魅了】で女の子たちをくわしく調査♡します

須賀和弥

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第三章「魔法学園の劣等生 魔法技術大会編」

第124話「飛行レース ②」

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 飛行レース(フリーゲン)はいかに飛ぶかを追求した競技だ。方法は様々、風魔法で自身を浮かせ強制的に飛行する。何かしらの魔具を用いる。などの方法がある。
 そして、タニアが選択したのは、火魔法の爆風で飛ぶというもの。
 オレの話を聞いて、タニアは文字通り棒立ちとなった。

「障害物レース?」

「そうだ。試合の要項見てないのか?」

 タニアは涙目になりながらふるふると首を振る。正確には身体ごと左右に向きを変えただけなのだが、無駄に芸が細かい。
 アホじゃないか。タニアも大概だが、学園内でその辺の話をしないはずがない……はずだ。

「よく。学園側がOKしたな……」

 タニアの計画を聞けばそれなりに問題点なりなんなり見つかりそうなものだが……

「ふふふ。学園はボクが大丈夫だと信じているのさ!」

 今その期待を見事に裏切ろうとしていますよね。
 
「ノゾミン。発明に大切な物はなんだい?」

「はい?」

 どこかで聞いたことあるぞ。

「99%の閃きと、1%の努力さ!」

「ただの思いつきじゃねーか!」

 もっと努力しよーぜ。

「ボクは不死鳥! 何度でも蘇る奇跡の鳥!」

「なんだと! ならばそのロケットの名はフェニックスか?」

 これは手強い。勝てるか不安になってきた。

「このロケットの名は――H2Oロケット!」

 水じゃねーか!不死鳥関係ないし。

「どちらにしろ勝利はボクらのものさ。策はある! せいぜい高みの見物でもしているんだな!」

 謎のセリフを残し立ち去るタニア。せめてロケットの姿でなければ、せめて途中で転ばなければそれなりに格好良かったのに……
 
「それでは、第一飛行者――バストーク魔法学園のタニア選手」

 アナウンスが流れた。
 飛行レースの発射台は小高い丘の上からだ。そこからおおよそ二十キロメートル先の丘の上の巨木を回りこちらへと帰ってくる。途中にジグザグの木があったり、トゲありの渓谷を通過したりと障害も多かった。最も危険なのは最後の森だ。魔物の森と呼ばれ、多くの飛行系モンスターが出没する地点を通過しなければならない。

「うおおお! 姐さーん!」

 タニアが――正確にはピンクの大きなロケットが発射台にのせられる。

「頑張れよ!」

 敵ではあるが知らない仲ではない。ここは応援しておいてやるか。

「ありがとうノゾミン!」

 ピンクロケットの横が開き腕が飛び出した。グッと親指を立てる。こちらが見えているのか……それによくオレの声が聞こえたな……恐るべし!
 しかし、ピンクのロケットから顔だけ出てる姿はなかなかにシュールだった。

「あれ……前見えてないですよね……」

 アープルが心配そうに言う。
 飛ぶときに顔を出しておく意味があるのか?

「大丈夫。発射台があるから飛ぶ方向さえ間違わなければ……」

 問題は各々の障害物だ。それを一体どうやって回避するのか?
 秘策があるようだが、果たして。

「三……ニ……一……スタート!」

 カウントダウンと同時に、ロケットのお尻の部分から炎が吹き出した。

「ボクは星になる!」

 タニアの叫び。星になるなよ!

「はっしゃ――――っ!」

 叫びと共にロケットが信じられないほどの加速で飛び出していった。

 ゴゴゴゴゴ!

 爆音が轟く。ロケットは一直線に折り返し地点を目指して飛んでいく。スピードは恐らくだが今回のレースでは最速を記録するはずだ。

 飛行の様子は巨大な白く四角い石柱に映し出された映像によって見ることができた。

 そろそろジグザグコースにさしかかる。
 障害物は等間隔に大地に突き立てられた石柱だ。ロケットは石柱に向かって真っ直ぐに飛んでいく。

「まずい……ぶつかるぞ!」

 ガロウが叫んだ。
 瞬間。大地が燃えた。
 爆炎が上がり石柱がなぎ倒されていく。

「おいおい……」

 障害物への攻撃とかありなのか?
 アナウンスは聞こえてこない。
 審判たちがざわついているところを見ると、どうやらかなりモメているらしい。

「えーっ、競技の結果……石柱への攻撃は「有り」だということです」

 まじか。問題に関して力で解決とかいいのかそれで!
 これが「策」か。恐るべしタニア。

「姐さん……滅茶苦茶だ……!」

 ガロウが青ざめているが……本当に「作戦通り」だったのだろうか。もしかして、全部爆発で解決とか……いきあたりばったりなそんなアホなことにはならないだろう。
 折返し地点の巨木が見えてきた。

 そして――

 ロケットが巨木を通過し、爆発。真っ二つになった。

「おおっと、タニア選手が爆発した! 大丈夫なのか!」

「姐さ――ん!」

 ガロウが叫んだ。
 やっぱり爆発で方向を変えようとしたのか……そして自分に爆風を当て自爆したというところか。

「無茶苦茶だ……」

 ガロウは爆散するロケットを呆然と見つめている。まあ、タニアなら無事だろう。あれくらいで倒れるはずがない。
 巨木の根本あたり、ちょうどロケットの残骸が落ちたあたりから土煙が上がった。

「タニア選手……無事でした!」

 アナウンスも興奮気味だ。

「どうやら……タニア選手走ってレースを継続しているようです!」

 映像を見れば、なんとロケットの先端部を被ったタニアが物凄いスピードで走る姿が映し出された。
 木々をなぎ倒し森の中を爆走するタニア。

「あ、姐さん凄すぎっス!」

 ガロウの叫びが会場内に響き渡った。
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