【セックス&マジック】 魔法の発達した未開拓惑星に到着しました!スキル【魅了】で女の子たちをくわしく調査♡します

須賀和弥

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第三章「魔法学園の劣等生 魔法技術大会編」

第125話「飛行レース ③」

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 走ってる……壊れたロケットの先端部を抱えた女が森の中を走ってる。
 笑顔で……走っている。
 渓谷を越え魔物の森を笑顔で走り抜ける。
 爆炎が森で起こる。
 逃げ出す動物たちとモンスター。
 彼女が走れば環境破壊。
 まさしく走る大災害だ。

 どごごーん!

 爆音と共にゴール。

「やったぁ! ゴールしたよ!」

 タニアが走り寄ってきた。いや、オレの方ではなく仲間の方に行けよ。ガロウが寂しそうにこっちを見てるぞ。

「よくも姐さんを……ノゾミ……許すまじ!」

 ガロウが凄い形相でこちらを睨みつける。
 ほら……勝手に敵が増えてるし。

「記録は……なんとこれまでの飛行レースの最短記録です!」

 アナウンスの言葉に、おお。と周囲でざわめきが起こる。

「ふふん。どうだ凄いだろ!」

 タニアが胸を張った。
 くそう! けしからん胸だ。後で揉んでやるか。

「……なのですが、今回タニア選手は後半は走って帰ってきましたので、失格となります!」

「なんですと!」

 それはそうだろう。飛行レースで走ってゴールしたら普通は失格だ。

「なぜだ!」

 ガロウが吠えた。うん。君も何が間違っていたのかよく考えてみようね。
 タニアがひらめいたとばかりにポンと手を打つ。

「そうか! 爆風で吹き飛びながらゴールすればよかったのか……」

 なんだその危険思想は。
 爆発しながら迫ってきたら危険だろうが。
 さすがは99%ひらめきの女。もうちょっと考えましょう。
 とにかく早々にタニアにはご退場願った。
 しぶしぶといった感じで、タニアとガロウがいなくなる。
 やっと、静かになった。

「続いてはザーパト魔法学園のインセクター選手です」

 アナウンスがあり一人の少年が姿を現す。
 ザーパト魔法学園は西の魔法学園だ。インセクター選手は見た感じ普通の少年に見えた。
 おどおどとした目で周囲を見回している。

「インセクター選手どうぞ!」

 アナウンスが流れるがインセクター君は一向に動こうとしない。

「インセクター選手どうされましたか?」

 少年はオロオロとしたままその場に立ち尽くしている。

「おい……大丈夫なのか……」

 これは緊張のしすぎで動けなくなってしまったのではないか……
 
「誰かあの少年を……」

 オレが言いかけたその時。少年に走り寄る小さな影があった。
 それは女の子だった。お下げ髪の似合う女の子。

「この――バカタレがぁぁぁ!」

「ぐへぇっ!」

 スカートがめくれるのも構わない。くま柄パンツを見せながらの正義のキックが少年の腹にヒットする。それはそれは格闘の教本に載っていそうなほどに見事なドロップキックだった。
 
「そんな腑抜けた態度でどうする! お前は我が学園のエースなのだぞ!」

 女の子は仁王立ちになり少年にビシッと指をさす。

「無理ですよ学園長!」

 少年は泣きそうな顔で叫ぶ。
 あの女の子――学園長なのか!

「ザーパト魔法学園の学園長は小人族なんだよ。名前はチャン学園長」

 タニアが説明してくれた。というか、失格になったんだから帰ればいいものを、まだいたのかタニア姫。

「お前が……立たねば……今まで倒れていった仲間たちはどうなる!」

 チャン学園長の言葉に少年はハッとなる。

「ボ、ボクが……やらなきゃ……」

 ふらりと……しかし、力強い足取りでインセクターは立ち上がった。
 彼らの学園でいったい何があったというのか。もししたら、選手になるための選抜過程で血で血を洗う闘争があったのかもしれない。その激しい闘争を勝ち抜き彼はここに立っているのだ。

「風邪で倒れた仲間のためにも、お前は勝たねばならんのだ!」

 凄くショボい理由だった。

「分かりました……ボクやります!」

 いいからはよ飛べ!

「お前はやる時はやる男だと信じているぞ!」

 チャン学園長はインセクター少年に帽子を手渡す。

「うん。やるよ学園長!」

「馬鹿者! 二人の時はそんな呼び方をするな」

「分かったよ。チャン姉ちゃん!」

 なんかチャン!リン♪!シャン!みたいな響きだな。

「えーっと……インセクター選手大丈夫でしょうか?」

「はい。大丈夫です!」

 そこには今でクヨクヨしていた少年の姿はなかった。

「ボクは立派なムシモンマスターになるんだ!」

 ムシモンマスター?
 聞き慣れない言葉だ。なんか聞いたことある響きのような……いや、気のせいだ。きっとそうだ。

「ハッ、もしかして彼は……あの有名な……」

 タニアが目を見開く。まだいたのか!

「ムシモンマスターのインセクター!」

 どうやら巷では有名らしい。

「彼は蟲使いの中でも特に有名なハチ使いなんだよ」

 タニアはしたり顔でいう。
 いや、その前にムシモンって……

「蟲のモンスターで略してムシモン! 結構有名なんだよ」

 へぇー、それは知らなかった。
 
「ムシモンは他にも色々あるんだよ。カードゲームとか」

 カードゲーム?

「蟲のカードで対戦するムシモンバトルとかがアツくてね。激レアのカードなんか一枚で金貨と同等の価値があるといわれているくらいだよ」

 すんごく詳しいんですが……タニアさん。もしかしてマニア?

「外野が騒がしいぞ!」

 チャン学園長がこちらを睨みつける。
 オレを押しのけて、タニアが前に出た。しまった出遅れた。彼女が絡むとろくなことがないことは経験済みだ。

「おお、インセクター君。ボクたちのロケットチーム【ロケット団】に入らないかい? 今なら団員募集中だよ!」

 タニアさん、その名前スペシャルデンジャー。
 今から出場する選手を勧誘するとは……しかも、学園長の目の前で!

「お前は……さっきの爆裂キテレツ娘」

「だぁれが爆裂キテレツ娘だ! ノゾミン今こそ君に力を見せてやれ!」

 いや、なんでオレ? 出場する選手に手出しちゃダメでしょ。

「タニア……とにかくここはおとなしく引き下がろう」

「なぜだ! ボクは悪くない! 悪いのは世間だよ!」

 お前は悪徳政治家か!
 タニアの口を押え、蔓でぐるぐる巻きにする。
 呆然とするガロウに引き渡した。

「しっかり押さえていてくれ」

「あん♡ そんな放置プレイなんて♡」

 誰かこいつを黙らせろ。
 帽子を被ったインセクターはポケットから「君に決めた!」とか言いながら赤と白のカラーリングのボールを取り出した。
 いや、この流れまずくね? 色々と設定が被ってね?

「あっ、ムシモンボール!」

 うん。その名前も危険だよ。
 タニアはいつの間にか蔓から抜け出していやがった。見ればガロウがその場に倒れている。ガロウ……弱すぎ。

「あのボールみたいなのは?」

「あれは蟲使い用の召喚魔具だよ。蟲使いはあれで様々な蟲を召喚できるんだ」

「もしかして……蟲を捕まえる時にもあの魔具を使う?」

 タニアは「そうだよ」と頷いた。

「一つ聞いていいか」

「なんだい?」

「もしかして蟲を捕まえた時って決め台詞とかあるの?」

 オレの推理が正しければ……
 オレとタニアは頷きあった。

「「ムシモンゲットだぜ!」」
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