45 / 86
銀狐の章
第037話「目覚め」
しおりを挟む
目覚ましの音でオレは目を覚ます。
その時に感じた――違和感。
――身体が動かない!?
金縛りだ。オレは力を振り絞って目を開ける。
「おはようモー君」
「お主様、おはようございますじゃ」
金縛り 正体見たり 痴女二人
「ぬおおおお!何やっとんじゃ!」
オレは下着姿の二人に抱きつかれたまま朝を迎えていたのだった。
「昨晩は……凄かったのじゃ」
シェンが俯きながらのたまう。
「モー君激しすぎ♡」
あーちゃん先輩も「お腹いっぱい」みたいな顔をしている。
そりゃそうだ。あれから二時間オレは二人に【食の大切さ】についてコンコンと説教したのだから。
「早く服を着ろ!」
「モー君、せっかくだから続きをしよ♡」
「ははう。昨晩だけではまだ、食の大切さが分からなかったみたいですね先輩」
オレの睨みにあーちゃん先輩は「ご、ごめんさい」とすごすごとベッドから這い出た。
「わ、我様は大切じゃと思うておるぞ」
シェンはオレを見上げながら言う。
「そうか、ところでシェン……」
「ん?なんじゃ、もしかしてこの姿に欲情したのか?」
シェンは下着姿だった。スポーツブラに白いパンツ。
昨日買った物を早速着てみたらしい。
昨晩はそれどころではなかったが……
しかし、それよりも気になることがあった。
「この部屋のドアには鍵をかけていたはずなんだが……」
「……コン?」
シェンが青ざめる。
スススッとオレから離れていこうとする。
やっぱりこいつが原因か。
「え、ええっと……」
シェンがオレから視線を外す。
ガシッ!
オレはシェンの頭を掴んだ。
「コ、コン?」
「いったい、誰が・どうやって・何のためにドアの鍵を開けたのかな?」
ギギギギ!顔を背けそうになるシェンの顔をこちらに向かせる。
「そ、それはじゃな……小娘にそそのかされて……夜は人肌が恋しかろうと……我様の奇跡の力で鍵を開けて……じゃな……」
空手チョップ!
「ふぉっくす!」
「こんなところで奇跡を起こすんじゃねぇ!」
こいつ、今まで見せたことのない【力】をこんなくだらない事に使ったのか。
――アホだ……本物のアホがいる……
使いどころは他にあるだろ!
奇跡の無駄遣いをするなよ!
その時に感じた――違和感。
――身体が動かない!?
金縛りだ。オレは力を振り絞って目を開ける。
「おはようモー君」
「お主様、おはようございますじゃ」
金縛り 正体見たり 痴女二人
「ぬおおおお!何やっとんじゃ!」
オレは下着姿の二人に抱きつかれたまま朝を迎えていたのだった。
「昨晩は……凄かったのじゃ」
シェンが俯きながらのたまう。
「モー君激しすぎ♡」
あーちゃん先輩も「お腹いっぱい」みたいな顔をしている。
そりゃそうだ。あれから二時間オレは二人に【食の大切さ】についてコンコンと説教したのだから。
「早く服を着ろ!」
「モー君、せっかくだから続きをしよ♡」
「ははう。昨晩だけではまだ、食の大切さが分からなかったみたいですね先輩」
オレの睨みにあーちゃん先輩は「ご、ごめんさい」とすごすごとベッドから這い出た。
「わ、我様は大切じゃと思うておるぞ」
シェンはオレを見上げながら言う。
「そうか、ところでシェン……」
「ん?なんじゃ、もしかしてこの姿に欲情したのか?」
シェンは下着姿だった。スポーツブラに白いパンツ。
昨日買った物を早速着てみたらしい。
昨晩はそれどころではなかったが……
しかし、それよりも気になることがあった。
「この部屋のドアには鍵をかけていたはずなんだが……」
「……コン?」
シェンが青ざめる。
スススッとオレから離れていこうとする。
やっぱりこいつが原因か。
「え、ええっと……」
シェンがオレから視線を外す。
ガシッ!
オレはシェンの頭を掴んだ。
「コ、コン?」
「いったい、誰が・どうやって・何のためにドアの鍵を開けたのかな?」
ギギギギ!顔を背けそうになるシェンの顔をこちらに向かせる。
「そ、それはじゃな……小娘にそそのかされて……夜は人肌が恋しかろうと……我様の奇跡の力で鍵を開けて……じゃな……」
空手チョップ!
「ふぉっくす!」
「こんなところで奇跡を起こすんじゃねぇ!」
こいつ、今まで見せたことのない【力】をこんなくだらない事に使ったのか。
――アホだ……本物のアホがいる……
使いどころは他にあるだろ!
奇跡の無駄遣いをするなよ!
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
108
1 / 3
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる