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16章 世界一の10代
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城之内は今日も自慢の長い赤髪を輝かせて教室の窓辺に居た。窓辺で、自慢の長い赤髪をさらさらとそよ風に靡かせていたのだ。
「ん~気持ちいですわ!」
城之内は自慢の長い赤髪のお手入れを始めた。城之内は宝石を手入れするように入念に髪の毛を手入れした。朝な夕なに長い髪の毛をお手入れするのが城之内の生きがいなのである。
「今日は、この自慢の長い赤髪が世間にもようやく認められる日がやってきましたの!」
城之内は宝くじで1等が当たった人のようにご機嫌であった。一方で、慈美子も窓辺で長い三つ編みをつやつやと靡かせていた。学校に入ってくる外来の車が慈美子の目に留まった。
「あら?何かしら?」
そう口にした慈美子だけでなく、他の学生たちも珍しい車の来客に気が付いていた。勿論、関都もである。関都は不思議そうに呟く。
「お客さんか?珍しい車だな。何だろう」
その車の正体が分かっている学生は、城之内ただ1人だけであった。無論、先生たちはその車の正体を知っていた。城之内は、その来客を校長先生と一緒に出向けた。
「ようこそおいで下さいました!クラスにご案内致しますわ!」
城之内は来客をクラスに迎え入れた。まるでお客さまを接待する部長の様である。関都は城之内に疑問をぶつけた。
「その人たちは誰だ?」
「おっほん!何を隠そう、ギネスの公式認定員ですの!!」
「な、なんだって~!!!」
その言葉にクラス中がざわめいた。城之内は自慢の長い後ろ髪を左肩から前に垂らしたり、右肩から前に垂らしたり、また、左肩から前に垂らしたりを繰り返し、自慢の長い髪の毛をクラスに見せつけた。
関都は驚きながらも、城之内にさらに質問する。
「なんのギネス記録なんだ?」
「それは勿論この髪の毛よ!…ですわ!」
公式認定員は城之内の髪の毛の長さをギネス認定にしに来たのだった。城之内は髪の毛を歌舞伎のように振り回しながら説明を続けた。
「彼らは、この長い長い赤髪の長さを測りに来たんですの!そして、『世界一髪の毛の長い10代』に認定してもらうんですの!」
城之内は天を仰ぎ、長い髪の毛をバサーと垂らした。公式認定員はさっそく城之内の髪の毛の長さを測った。
「記録更新です!凄い!前の記録保持者の倍以上の長さがあるわ!」
「ほほほほほ!!!」
「見事ギネス記録更新です!おめでとうございます!」
パシャ!パシャ!!
教室には新聞記者やテレビ局までもが駆けつけていて、城之内の姿を撮影していた。城之内はそれに応えるように髪の毛を見せつけ自慢した。
「ほほほほほ!!生まれてから1度も切らずに伸ばし続けていたんですもの!当然ですわ!両親が綺麗な髪の毛を切りたくなくて物心つく前から1度もカットせずに伸ばし続けてくれてたんですの!それを物心がついた後も大切に伸ばし続けてきて現在に至るんですの!宇宙一の美女になれますようにって願をかけて伸ばしてますのよ~!」
テレビや新聞の記者たちは城之内にインタビューを開始した。まるでオリンピックの金メダリストであるかのような質問攻めである。
「シャンプーとトリートメントは何を使っていますか?」
「ほほほほ!1本3万円以上する高級シャンプーと高級トリートメントを使ってますのよ!」
「髪の毛のお手入れは大変でしょう?」
「ほほほ!毎日3回もヘアサロンに通ってますの!毎日欠かさず4時間以上は髪の毛のお手入れをしていますわ!髪の毛を朝な夕なにお手入れする事はわたくしの生きがいですの!」
「その髪型セットするのは大変じゃないですか?」
「ほほほ!セットするのに毎日2時間近くかかりますの!」
城之内の髪の毛は足元まで大きく歪曲しており、横から見るとD字に見えるようなシルエットなのである。しかも、かなり横長に引っ張られたDの形をしているのだ。それだけ城之内の髪の毛が大きく長く歪曲しているのだ。
「付き合っている人は居ますか?」
「残念ながら、ただいま彼氏募集中ですの!」
「好きな人とかは居ますか?」
「ほほほ、内緒ですの!秘密は女を美しくしますの!ただ、クラスにいるとだけ申し上げておきますわ!」
「好きな食べ物はなんですか?」
「ほほほ!キャビアにファグラにトリュフに松茸に燕の巣にフカヒレ!高級な食材を使った料理ならなんでも大好きですわ!」
「得意な事は何ですか?」
「料理・洗濯・掃除・裁縫・編み物・アイロンがけなんでも得意ですわ!料理教室・掃除教室・家庭科教室に通っていますのよ!おほほ!」
「逆に苦手な事は何ですか?」
「そうですわね…スキーとテニス以外の運動全般が苦手ですわ……」
記者たちはどんどん質問をぶつけた。まるで永遠に続く尋問の様である。しかし、城之内は上機嫌で全ての質問に丁寧に答えるのであった。
「ご趣味は何ですか?」
「ショッピングですの!断っておきますけれど、浪費癖はありませんの!何も買わなくても見ているだけで幸せな気分になれますの!」
「好きな言葉は何ですか?」
「たくさんありますの!『海千山千』・『怜悧狡猾』・『跳梁跋扈』・『不羈奔放』・『慇懃無礼』ですの!」
全て城之内を表す四文字熟語であった。かつて他人に言われた言葉であるが、城之内は全部褒め言葉だと思いこんでいた。質問はさらに続いた。そして、全ての質問を終えると、城之内は校内をパレードのように凱旋した。
「ほほほほほ!皆様わたくしの輝く宝石のように美しいロングへアを御覧なさいまし!わたくしの真っ赤な長い美髪は世界の宝石なのですわ~ん!」
城之内は髪の毛を揺らし、ベリーダンスを踊りながら、校内を回り歩いた。その様子もしっかり撮影されていた。城之内は自慢の長い赤髪を振り乱して、全校・全学生に見せつけた。
「髪は女の命!ましてやわたくしの髪の毛は命より大切ですのよ~!」
城之内は跳んだり跳ねたりして、校内を隅々まで周って歩いた。踊りゆく城之内は、まるでディズニーランドのパレードの様である。
そして一周りして教室に戻ってくると、いよいよ授与式である。表彰状を手渡そうとした公式認定員はふと窓に目をやった。
「あら?」
公式認定員の目に留まったのは、慈美子の三つ編みである。公式認定員はある事に気が付いた。
「あなたの三つ編みも身長より長いわね!」
「え?ええ」
「一応測って見てもいいかしら」
「はい。どうぞ」
慈美子は両方の三つ編みを解き、天を仰いだ。長い赤髪がバサーと垂れている。公式認定員が長さを測った。すると驚くべき事実が判明する。
「やだぁ~!城之内さんよりこの娘の方が7mm髪の毛が長いわ!」
公式認定員のその言葉に城之内は目玉が飛び出そうなくらいに驚愕した。なんと慈美子に7mmも記録を上回られてしまったのだ。それもちょうど調理実習と肝試しで焼失した長さ分の差である。
「おめでとうございます!あなたがギネス記録更新者です!」
公式認定員の宣告を聞き、それまで城之内にべったり取り憑いていた記者たちは一目散に慈美子の元にインタビューしに向かった。城之内の周りは忽然とガランとしてしまった。
記者たちは一斉に慈美子に質問攻めを開始する。
「ギネス更新おめでとうございます!お気持ちはいかがですか?」
「えーと…夢のようです!」
「髪の毛のお手入れは大変でしょう?」
「ええ!毎日4時間以上は1人で入念にお手入れしてるわ!」
「ご趣味は何ですか?」
「特にありあません!」
「彼氏は居ますか?」
「好きな人はクラスに居ますけれど内緒です!」
「ギネス記録を更新したご感想は?」
「髪の毛を生まれたころから1度も切らずに伸ばし続けた甲斐がありました!両親が私の綺麗な赤髪を切るのが勿体なくて、1度も切らなかったんです。そのまま両親の気持ちを大切にして、伸ばし続けて今では私の長い赤髪は命よりも大切です!宇宙一の美人になれるようにって願をかけて伸ばして続けてます!」
(い~!!わたくしのエピソードと丸被りですわ~~!!!)
城之内は悔しそうに、慈美子を見つめた。まるで彼氏を寝取られた負けヒロインのようである。しかし、そんな城之内の事などもはや誰も見て居なかった。
こうして今日の夕刊と今日の夕方のニュース番組で、慈美子がギネス記録を樹立した事が報道されるのであった。当然、城之内の事はバッサリカットされていた。
一方、街では慈美子のニュースがすっかり噂になっていた。
「この女の子、ミス織姫にも選ばれた娘じゃないか?!」
「本当に綺麗だよなぁ!こんな娘がこの街に居るなんて信じられないよなあ!」
「好きな人はクラスにいるらしいが、こんだけ髪が長くて綺麗な上に顔も美しけりゃその意中の子も射止められるだろうな」
「こんな娘に惚れられている子が羨ましい!逆にその子を好きな他の女の子はかわいそうだな!こんなんじゃ絶対に勝ち目がない!」
その人々の言葉を耳にして悔しそうな顔をする城之内であった。城之内は美しい顔が美女の顔とは思えない程に恐ろしい形相になっていた。
(く~!覚えてらっしゃい!今に見てなさいよ~~~!!!)
ヒソヒソヒソ
(あの娘も凄く髪の毛長いよな…)
(でも凄い怖い顔だ…髪が勿体ない…)
(髪の長さは新聞の娘にも引けを取らないが、顔は似ても似つかないな…)
そのひそひそ声を聞いて地獄耳の城之内の表情はさらに歪んで凄い顔芸になるのであった。
「ん~気持ちいですわ!」
城之内は自慢の長い赤髪のお手入れを始めた。城之内は宝石を手入れするように入念に髪の毛を手入れした。朝な夕なに長い髪の毛をお手入れするのが城之内の生きがいなのである。
「今日は、この自慢の長い赤髪が世間にもようやく認められる日がやってきましたの!」
城之内は宝くじで1等が当たった人のようにご機嫌であった。一方で、慈美子も窓辺で長い三つ編みをつやつやと靡かせていた。学校に入ってくる外来の車が慈美子の目に留まった。
「あら?何かしら?」
そう口にした慈美子だけでなく、他の学生たちも珍しい車の来客に気が付いていた。勿論、関都もである。関都は不思議そうに呟く。
「お客さんか?珍しい車だな。何だろう」
その車の正体が分かっている学生は、城之内ただ1人だけであった。無論、先生たちはその車の正体を知っていた。城之内は、その来客を校長先生と一緒に出向けた。
「ようこそおいで下さいました!クラスにご案内致しますわ!」
城之内は来客をクラスに迎え入れた。まるでお客さまを接待する部長の様である。関都は城之内に疑問をぶつけた。
「その人たちは誰だ?」
「おっほん!何を隠そう、ギネスの公式認定員ですの!!」
「な、なんだって~!!!」
その言葉にクラス中がざわめいた。城之内は自慢の長い後ろ髪を左肩から前に垂らしたり、右肩から前に垂らしたり、また、左肩から前に垂らしたりを繰り返し、自慢の長い髪の毛をクラスに見せつけた。
関都は驚きながらも、城之内にさらに質問する。
「なんのギネス記録なんだ?」
「それは勿論この髪の毛よ!…ですわ!」
公式認定員は城之内の髪の毛の長さをギネス認定にしに来たのだった。城之内は髪の毛を歌舞伎のように振り回しながら説明を続けた。
「彼らは、この長い長い赤髪の長さを測りに来たんですの!そして、『世界一髪の毛の長い10代』に認定してもらうんですの!」
城之内は天を仰ぎ、長い髪の毛をバサーと垂らした。公式認定員はさっそく城之内の髪の毛の長さを測った。
「記録更新です!凄い!前の記録保持者の倍以上の長さがあるわ!」
「ほほほほほ!!!」
「見事ギネス記録更新です!おめでとうございます!」
パシャ!パシャ!!
教室には新聞記者やテレビ局までもが駆けつけていて、城之内の姿を撮影していた。城之内はそれに応えるように髪の毛を見せつけ自慢した。
「ほほほほほ!!生まれてから1度も切らずに伸ばし続けていたんですもの!当然ですわ!両親が綺麗な髪の毛を切りたくなくて物心つく前から1度もカットせずに伸ばし続けてくれてたんですの!それを物心がついた後も大切に伸ばし続けてきて現在に至るんですの!宇宙一の美女になれますようにって願をかけて伸ばしてますのよ~!」
テレビや新聞の記者たちは城之内にインタビューを開始した。まるでオリンピックの金メダリストであるかのような質問攻めである。
「シャンプーとトリートメントは何を使っていますか?」
「ほほほほ!1本3万円以上する高級シャンプーと高級トリートメントを使ってますのよ!」
「髪の毛のお手入れは大変でしょう?」
「ほほほ!毎日3回もヘアサロンに通ってますの!毎日欠かさず4時間以上は髪の毛のお手入れをしていますわ!髪の毛を朝な夕なにお手入れする事はわたくしの生きがいですの!」
「その髪型セットするのは大変じゃないですか?」
「ほほほ!セットするのに毎日2時間近くかかりますの!」
城之内の髪の毛は足元まで大きく歪曲しており、横から見るとD字に見えるようなシルエットなのである。しかも、かなり横長に引っ張られたDの形をしているのだ。それだけ城之内の髪の毛が大きく長く歪曲しているのだ。
「付き合っている人は居ますか?」
「残念ながら、ただいま彼氏募集中ですの!」
「好きな人とかは居ますか?」
「ほほほ、内緒ですの!秘密は女を美しくしますの!ただ、クラスにいるとだけ申し上げておきますわ!」
「好きな食べ物はなんですか?」
「ほほほ!キャビアにファグラにトリュフに松茸に燕の巣にフカヒレ!高級な食材を使った料理ならなんでも大好きですわ!」
「得意な事は何ですか?」
「料理・洗濯・掃除・裁縫・編み物・アイロンがけなんでも得意ですわ!料理教室・掃除教室・家庭科教室に通っていますのよ!おほほ!」
「逆に苦手な事は何ですか?」
「そうですわね…スキーとテニス以外の運動全般が苦手ですわ……」
記者たちはどんどん質問をぶつけた。まるで永遠に続く尋問の様である。しかし、城之内は上機嫌で全ての質問に丁寧に答えるのであった。
「ご趣味は何ですか?」
「ショッピングですの!断っておきますけれど、浪費癖はありませんの!何も買わなくても見ているだけで幸せな気分になれますの!」
「好きな言葉は何ですか?」
「たくさんありますの!『海千山千』・『怜悧狡猾』・『跳梁跋扈』・『不羈奔放』・『慇懃無礼』ですの!」
全て城之内を表す四文字熟語であった。かつて他人に言われた言葉であるが、城之内は全部褒め言葉だと思いこんでいた。質問はさらに続いた。そして、全ての質問を終えると、城之内は校内をパレードのように凱旋した。
「ほほほほほ!皆様わたくしの輝く宝石のように美しいロングへアを御覧なさいまし!わたくしの真っ赤な長い美髪は世界の宝石なのですわ~ん!」
城之内は髪の毛を揺らし、ベリーダンスを踊りながら、校内を回り歩いた。その様子もしっかり撮影されていた。城之内は自慢の長い赤髪を振り乱して、全校・全学生に見せつけた。
「髪は女の命!ましてやわたくしの髪の毛は命より大切ですのよ~!」
城之内は跳んだり跳ねたりして、校内を隅々まで周って歩いた。踊りゆく城之内は、まるでディズニーランドのパレードの様である。
そして一周りして教室に戻ってくると、いよいよ授与式である。表彰状を手渡そうとした公式認定員はふと窓に目をやった。
「あら?」
公式認定員の目に留まったのは、慈美子の三つ編みである。公式認定員はある事に気が付いた。
「あなたの三つ編みも身長より長いわね!」
「え?ええ」
「一応測って見てもいいかしら」
「はい。どうぞ」
慈美子は両方の三つ編みを解き、天を仰いだ。長い赤髪がバサーと垂れている。公式認定員が長さを測った。すると驚くべき事実が判明する。
「やだぁ~!城之内さんよりこの娘の方が7mm髪の毛が長いわ!」
公式認定員のその言葉に城之内は目玉が飛び出そうなくらいに驚愕した。なんと慈美子に7mmも記録を上回られてしまったのだ。それもちょうど調理実習と肝試しで焼失した長さ分の差である。
「おめでとうございます!あなたがギネス記録更新者です!」
公式認定員の宣告を聞き、それまで城之内にべったり取り憑いていた記者たちは一目散に慈美子の元にインタビューしに向かった。城之内の周りは忽然とガランとしてしまった。
記者たちは一斉に慈美子に質問攻めを開始する。
「ギネス更新おめでとうございます!お気持ちはいかがですか?」
「えーと…夢のようです!」
「髪の毛のお手入れは大変でしょう?」
「ええ!毎日4時間以上は1人で入念にお手入れしてるわ!」
「ご趣味は何ですか?」
「特にありあません!」
「彼氏は居ますか?」
「好きな人はクラスに居ますけれど内緒です!」
「ギネス記録を更新したご感想は?」
「髪の毛を生まれたころから1度も切らずに伸ばし続けた甲斐がありました!両親が私の綺麗な赤髪を切るのが勿体なくて、1度も切らなかったんです。そのまま両親の気持ちを大切にして、伸ばし続けて今では私の長い赤髪は命よりも大切です!宇宙一の美人になれるようにって願をかけて伸ばして続けてます!」
(い~!!わたくしのエピソードと丸被りですわ~~!!!)
城之内は悔しそうに、慈美子を見つめた。まるで彼氏を寝取られた負けヒロインのようである。しかし、そんな城之内の事などもはや誰も見て居なかった。
こうして今日の夕刊と今日の夕方のニュース番組で、慈美子がギネス記録を樹立した事が報道されるのであった。当然、城之内の事はバッサリカットされていた。
一方、街では慈美子のニュースがすっかり噂になっていた。
「この女の子、ミス織姫にも選ばれた娘じゃないか?!」
「本当に綺麗だよなぁ!こんな娘がこの街に居るなんて信じられないよなあ!」
「好きな人はクラスにいるらしいが、こんだけ髪が長くて綺麗な上に顔も美しけりゃその意中の子も射止められるだろうな」
「こんな娘に惚れられている子が羨ましい!逆にその子を好きな他の女の子はかわいそうだな!こんなんじゃ絶対に勝ち目がない!」
その人々の言葉を耳にして悔しそうな顔をする城之内であった。城之内は美しい顔が美女の顔とは思えない程に恐ろしい形相になっていた。
(く~!覚えてらっしゃい!今に見てなさいよ~~~!!!)
ヒソヒソヒソ
(あの娘も凄く髪の毛長いよな…)
(でも凄い怖い顔だ…髪が勿体ない…)
(髪の長さは新聞の娘にも引けを取らないが、顔は似ても似つかないな…)
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