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はて、婚約とは編
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しおりを挟むそんな訳で今、私と殿下のお茶会がスタートしたわけですけれども、いつの間にか二人きりにされてたのは何故ですか?
うん、国王陛下の「あとは若いふたりで」って言うお言葉は覚えてます。
ついでに苦虫をこれでもかとかみ潰したような顔のカイン兄様にシュノ兄様も覚えております。
さらに言えばお父様とお母様も不承不承と言った顔で出ていったよ…
我が家が反王家派閥じゃなくて良かったですね…
「さて、ノアージュ嬢。君の質問に応えようじゃないか。凄く気になっている顔だしね。」
「ええ、それはもう沢山気になることがございますわ、で…「ルーでしょ?」ルー様…。」
「敬称も要らないんだけど、まあそこは追々ね。」
笑顔が怖いしどす黒いわ。こんな人がほんとにこの国の次期国王なの?嫌だなぁ…
「ルー様、どちらで私のことを…?お恥ずかしながら私、未だデビューをしておりませんの。つい先日8つになったばかりですから…。」
「8つの少女がここまで聡明だと、王家にも噂は回ってくるものだよ。それに、マダム・ベルベッカを紹介したのはうちの母でね。君の母君とは旧知の仲だろう?」
「ええ、それはお伺いしたことがございます…。しかしそれだけで何故…?」
「婚約の話かな?それは、まあ、言いづらいんだけど、マダム・ベルベッカに強請って、君の話を聞いたんだ。しかしマダムの口から出るのは、記憶の中の君と全然違って、密偵を寄越したんだ。3日ほどだけど。」
「マダムが当家を離れたのは2年も前の話ですが、密偵とはそのすぐ後にいらしたネズミさんのことでございましょうか?それと、ルー様の記憶とは?」
「ああ、密偵の話は本当だったんだね。わずか齢いくつかの少女に密偵の存在を気づかれるなんて、僕も子飼いを見直そうかな。記憶については追々ということで…。」
「確かに彼の方は気配がだだ漏れでしたけれど、それは彼の方の油断故。ルー様の落ち度ではございません。それに、我が家にも優秀な隠密さんないらっしゃいますから。」
「そう易々と赦しを与えるものでは無いよ、ノアージュ嬢。」
「これは赦しなどではございません。自己否定感の強い貴方様を諭しているのです。さて、お紅茶でもいかがですか。さっぱりとしたダージリンティーをご用意致しますわ。」
なんだかムカつく殿下だけれど、なぜか憎めないのよね。
まあ、紅茶でも飲んでスッキリするべきよ。記憶についても聞かなければならないしね。
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