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学院生活 前学期編
22. 俺を捕まえたのは…
しおりを挟むあれから10分。制限時間を半分過ぎたところで、俺は捕まりました。
誰にって?知りたい?そんなに?
わんこ書記だよ…
「っか、ま…た」
「千藤って、運動得意なの隠してんの?今日の俊足はなんなの…?」
「ぉれ、はや、ぃ?きょ、や… つかま、ぇた…う、れし…」
「うん、超速い。まあいいよ、デートね。行きたいとこだけ決めといてね。
よし、体育館戻ろっか。」
「ぅん…!」
移動する間、千藤は一生懸命に話しかけてきて、拙くも伝えようとする姿にキュンとしたり、意外にダジャレを言ったりするところにびっくりしたりと、退屈することなく過ごした。
体育館に戻った頃には鬼ごっこ自体も終わりに近づいていたのもあり、多くの生徒がざわざわとしていた。
前方から2つの塊がやってきたかと思えば、俺と千藤の親衛隊が何やら揉めながら向かっているようだった。
「千佳さまっ!!なぜその男などを捕まえたのですかっ!?脅されたのですかっ?!今すぐ制裁をっ!!」
「親衛隊をお持ちの榊様に制裁はできない決まりだろう。何よりも我々がそのようなことを見過ごすわけがない。」
「…きょ、ゃ…、なに…れ、?」
「これな~… 俺もよく分からん。多分ポッと出の俺が千藤の隣に居るのが、お前の親衛隊は気に入らないんじゃねえの?」
「…だめ…、ちがぅ…。おれが…いぃ、言っ、た…。」
「なっ!?千佳さまっ!何故そのようなことを仰るのですかっ?」
「そもそも親衛隊ってのは対象の日常生活をサポートしながら対象を見守るもんじゃねえの?偏見だけど。
だとしたら、お前ら現段階で立派に千藤の日常を邪魔してんよ。」
俺の言葉にぐうの音も出ないのか、おし黙る千藤親衛隊。
対して俺の親衛隊は俺のスケジュール確認に取り掛かった。
「榊様、本日のご予定は紺野先生でよろしいですね?
この鬼ごっこでのお約束であるデートはいつ頃にされますか?直近ですと今週の日曜日がフリーとなっております。」
「あー、じゃあそこかな。千藤は大丈夫か?」
「(コクリ)」
「うん、じゃあ日曜日で調整しといて。その日は誰の予定も拒否していいから。
真野っちありがとね。」
「いえ、榊様のご予定を把握することが嗜好でございますので…///」
「うん、真野っちは俺のとこじゃなかったら危険人物だよ?気をつけよーな?」
「心得ております。」
「よーし、千藤はデートで行きたいとこ決まったらメッセージ送ってね。
閉会式終わったら俺部屋に直帰するから、紺野にはそう伝えておいて。」
憂鬱な一晩が幕開けするぜみんなっ!
ちなみに、過激なプレイが苦手な人のために別作品のページに後日掲載されるぞっ!
ここじゃないからねっ!そして明日公開でもないからねっ!
間違えないでねっ!明日の更新は千藤とのデートだぞっ!☆
あばよっ!!!
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