47 / 47
最終話「クライマックスアワー~都市伝説終末譚~」
12-4.end
しおりを挟む
外に出ると、先ほどよりずっと風が強くなっている。空を見上げれば、あの目玉はもうすぐでこの小学校の真上を通過するところだ。奴から生える竜巻の数も大分増えている。このままでは……。
走り出した駆人はそのまま校門を抜け、目当ての物を探すために辺りを駆け回る。しかし物を探そうにもスーパーマーケットはおろか、コンビニまでもが閉まっている。破壊されている建物も多いし動き回るのも難しい。
スーパーマーケットに入ることができれば大抵のものはそろうだろうが、緊急事態とはいえ無理やり侵入するわけにもいかない。
ほとんどあてもなく走り続けていると、民家の入り口に何かを見つけた。
農家の無人直売所だ。お目当ての物も置いてある。これ幸いと近づいて、ポケットから財布を取り出す。中には……、五百円が一枚。……。その五百円を代金を入れる用のかごに入れて、売り物のレモンの袋を一ついただく。こんなところにレモンを作っている人がいるとは知らなかった。
子供達が提示した弱点の一つ、『レモン汁を目にかける』。あの目玉の大きさを考えればこの量では少々心もとないが、持ち合わせがない以上仕方がない。
あとはこれをもって都市伝説と戦うだけだ。小学校へ戻るため走り出す。
「相変わらず几帳面な奴じゃな。お金ぐらい後で持ってくればよいであろうに」
聞きなれた、安心する声。振り返るとTシャツにジーパン。長い金髪の女性がリアカーを引いてやってきた。
「天子様!来てくれたんですね」
「おうともよ!それと、お主に必要なのはこれじゃろ」
そう言って天子はリアカーにかけていたシートをはがす。そこには山積みにされたレモンが!
「天子様……。これは……」
「シオリに電話をもらってな。ちょいと怒られたが。お主がまだあきらめていないと聞いては黙っておれん。まだ閉まってない所を回って買い占めてきたんじゃ」
「でも、レモンだなんて……」
「お主の考えることは大体分かる。わしじゃからな!さ、後ろから押してくれ!結構重いんじゃ」
「……、はい!」
レモン満載のリアカーを引いて、二人は一路小学校へ向かう。
小学校に着くころには、目玉はすでに上空に差し掛かるところだった。
校庭には先ほどの子供達の集団が出てきている。栞も一緒だ。
「七生クン!それに天子さんも。そのリアカーが奴への対抗手段?」
「らしいぞ。で、まずはどうするんじゃ?いきなり投げつけるのか?」
「いえ。まずは奴の動きを止めましょう」
子供達に号令をかけ校庭に一列に並ばせる。誠と真紀奈、それに空子とぽん吉も暇そうにしてたので混ざってもらった。さらに運動会かなにかで使うのであろう長い棒を皆に持たせる。一番内側を真紀奈が抑え、周りを時計の針のように回ってもらう寸法だ。
当然外側の方が早く回る必要があるので、真紀奈以外の怪奇ハンター組は外側に集まる。
「俺最近ちょっとのことで目が回るようになっちまったんだけど……」
「つべこべ言わずにやらんか!」
ちょうど目玉が校庭の真上に位置したとき、号令をかける。それを合図に一斉に走り出した。
第一の弱点『目を回させる』、だ。
とにかく走って棒を何周も回転させる。三分ほど走っただろうか、奴の黒目が小刻みに震え、移動を止めた。ぽん吉も目を回して倒れこんだ。
しかし、奴はこちらを完全に敵だと認識したようだ。目の脇から竜巻をこちらに向かって伸ばしてきた。いままで周りの建物を壊してきた物よりも大きく見える。
子供たちはもちろん、避難してきた大人たちも大きく悲鳴をあげる。都市伝説が見えない人にも、竜巻は見えるらしい。
しかし、駆人達はひるまない。天子の持ってきたリアカーからレモンをつかみ取り、子供たちを含めた全員に配る。
「皆!あの目玉に向かってレモンを投げるんだ!」
第二の弱点『レモン汁を目にかける』。
真上に向かってレモンを次々に投げつける。雲の高さにいる奴には流石に届かないと思われたが、伸びる竜巻にうまいこと吸い上げられ、レモンがつぶされながら目玉にかかる!
レモン汁の飛沫が目玉全体にかかり、奴は苦悶の声をあげ、涙を流している。
「おお!きいちょるようじゃな!」
そのあとも次々とレモンを投げつけていると、後ろから人が近づいてきた。
「こら!君達!なにやってるんだ!」
その声に子供達の手が止まる。声の主はこの小学校の教師だ。
「あ、強井先生……」
強井先生は駆人が小学生だったころの学年を担当していた教師。悪さをする生徒に怒っているイメージが先行する教師で、生徒からは恐れられていた。
「誰かと思えば、七生君か、久しぶりだね」
「あ、どうも。ご無沙汰しております」
「食べ物を粗末にしてはいけない!……、と言いたいところだが、あれを見てしまうとそうは言えないな」
そう言って上、つまり目玉を指さす。
「先生にも見えているんですか!?」
「子供達の噂を聞いてね。そしたら見えるようになった。子供達の話を頭から否定するようでは、教育者として失格だからな」
なるほど。それなら話が早い。最後の弱点だ。
「それでは先生。あの目玉を怒鳴ってもらえませんか?」
「……。なるほどな。それでは……」
思いきり息を吸い込む。子供達の中には耳をふさごうとする者もいる。
「コラー!さっさとやめないかー!人に迷惑をかけることはしてはいけないといつも言っているだろー!」
最後の弱点『強井先生の怒鳴り声』。子供達の間でも弱点として挙げた子が多かったものだ。
怒鳴り声が響いた瞬間、目玉はビクリと震え、言葉を浴びせられるたびに段々と縮んでゆく。
「聞いてるみたいだ。……、これで先生も都市伝説ですね」
「ははは。この学校の中には僕の噂話がたくさんあるから一つくらい増えたところでなんともないよ」
そういえばそうだ。駆人がいたときも、この人についての噂はいくつも流れていた。牛乳を丸ごと飲んだとか、くだらないものばかりだが。それは学校内の都市伝説ともいえるものかもしれない。
「さあ!とどめじゃ!お主らの力も借りるぞ!」
天子の号令に、駆人達が集まる。
「はい!」「ええ!」「おう!」「うん!」「はいな!」「ああ!」
天子が空へ向けてまっすぐ伸ばした腕に、六人が手を添える。
「行くぞ!」
「狐火ーム!!!」
声を合わせて力をこめる。天子の手のひらから白い光線が発射される。みんなの力を合わせたことでいつもより何倍も太く、力強い。
空に浮かぶ巨大な目玉に光線が直撃する。目玉はやられまいとほんの少し抵抗するが、力及ばず光の中に消えてゆく。
光線が雲を貫き、天空を穿つ。
やがて光線が消えると、そこには都市伝説の姿はなく、ぽっかりと空いた雲の穴からは、青空がのぞいていた。
「やった……。やったぞ!わしらの勝利じゃ!」
校庭中から歓声があがる。駆人達もハイタッチしたり抱き合ったり、思い思いの方法で勝利を讃える。
「カルトよ。今回もお主に助けられてしまったな」
「いえ。天子様のおかげですよ。あのままでは倒せたかどうか……」
「お主がいなければ戻ってこようとは思わんかった。まったく、お主は強いな」
「天子様……」
「さ、今日は帰ろう。あちこち走り回って疲れた。空子~。おやつを用意してくれ~」
いつの間にか風もおさまり、空いた雲の穴は広がり続け、どこまでも続く青空に浮かぶ太陽がこの町を照らしていた。
都市伝説を倒したといっても、それが残した傷跡は大きかった。世間一般には単なる災害として認知されてはいるが、竜巻に破壊された家屋は多く、その復旧には時間がかかる。駆人達の高校も夏休みが少し伸びたため、その期間は天子達と共に復旧作業の手伝いをしていた。
その作業中に都市伝説の話題にもなった。どうやら天子の調べではあの目玉はこの町に起きた都市伝説騒動のパワーが結集したものらしく、あれを倒したことでこの町ではもう都市伝説が実体化することはないらしい。
「そうなればわしらはやはりお役御免じゃ。後はお主らでよろしくやってくれ」
「……。はい。短い間でしたけど、ありがとうございました。天子様」
「それはこちらのセリフじゃ。ありがとう。カルト」
そうして駆人のタダでは終わらない夏休みは幕を閉じた。
駆人達の通う学校も秋の学期が始まり、今日は最初の登校日。最初ということで今日はいつもより早く学校が終わり、駆人は家路についていた。
夏休みの前と同じように四葉駅からの道を歩くが、違うのは登下校を栞と共にすることになったことだ。
「それにしても、とんでもない夏休みだったよね。命の危険も何度か感じたし」
「うん。何もないと退屈だけど、あんなスリルはもうごめんかな」
「そんなこと言って寂しいんじゃないの?ずっとあそこにいたもんね」
「……、確かにそうかな。とは言ってももう過ぎたこと。あの場所も……」
夏休みの最後の日に天子と空子は次の仕事の場所へ神社と共に旅立った。
駆人が指さす、あの神社があった場所には、夏休みの間とは違って朱に塗られた鳥居が……。
あった。
「ある!?」
二人は声をそろえて驚きの声をあげる。
それを聞きつけたのか神社の中から天子が慌てた様子で飛び出してきた。
「おお~!カルトではないか!助けてくれ!また都市伝説が出たんじゃよ~!」
泣きそうな顔で天子が抱き着いてきた。
「シオリもいるのか!ちょうどいい!中で話しを聞いてくれ!」
駆人と栞は、天子に強引に引っ張られながら顔を見合わせて笑いあう。
オカルトアワーから始まったこの怪奇譚は、やはりタダでは終わらないらしい……。
走り出した駆人はそのまま校門を抜け、目当ての物を探すために辺りを駆け回る。しかし物を探そうにもスーパーマーケットはおろか、コンビニまでもが閉まっている。破壊されている建物も多いし動き回るのも難しい。
スーパーマーケットに入ることができれば大抵のものはそろうだろうが、緊急事態とはいえ無理やり侵入するわけにもいかない。
ほとんどあてもなく走り続けていると、民家の入り口に何かを見つけた。
農家の無人直売所だ。お目当ての物も置いてある。これ幸いと近づいて、ポケットから財布を取り出す。中には……、五百円が一枚。……。その五百円を代金を入れる用のかごに入れて、売り物のレモンの袋を一ついただく。こんなところにレモンを作っている人がいるとは知らなかった。
子供達が提示した弱点の一つ、『レモン汁を目にかける』。あの目玉の大きさを考えればこの量では少々心もとないが、持ち合わせがない以上仕方がない。
あとはこれをもって都市伝説と戦うだけだ。小学校へ戻るため走り出す。
「相変わらず几帳面な奴じゃな。お金ぐらい後で持ってくればよいであろうに」
聞きなれた、安心する声。振り返るとTシャツにジーパン。長い金髪の女性がリアカーを引いてやってきた。
「天子様!来てくれたんですね」
「おうともよ!それと、お主に必要なのはこれじゃろ」
そう言って天子はリアカーにかけていたシートをはがす。そこには山積みにされたレモンが!
「天子様……。これは……」
「シオリに電話をもらってな。ちょいと怒られたが。お主がまだあきらめていないと聞いては黙っておれん。まだ閉まってない所を回って買い占めてきたんじゃ」
「でも、レモンだなんて……」
「お主の考えることは大体分かる。わしじゃからな!さ、後ろから押してくれ!結構重いんじゃ」
「……、はい!」
レモン満載のリアカーを引いて、二人は一路小学校へ向かう。
小学校に着くころには、目玉はすでに上空に差し掛かるところだった。
校庭には先ほどの子供達の集団が出てきている。栞も一緒だ。
「七生クン!それに天子さんも。そのリアカーが奴への対抗手段?」
「らしいぞ。で、まずはどうするんじゃ?いきなり投げつけるのか?」
「いえ。まずは奴の動きを止めましょう」
子供達に号令をかけ校庭に一列に並ばせる。誠と真紀奈、それに空子とぽん吉も暇そうにしてたので混ざってもらった。さらに運動会かなにかで使うのであろう長い棒を皆に持たせる。一番内側を真紀奈が抑え、周りを時計の針のように回ってもらう寸法だ。
当然外側の方が早く回る必要があるので、真紀奈以外の怪奇ハンター組は外側に集まる。
「俺最近ちょっとのことで目が回るようになっちまったんだけど……」
「つべこべ言わずにやらんか!」
ちょうど目玉が校庭の真上に位置したとき、号令をかける。それを合図に一斉に走り出した。
第一の弱点『目を回させる』、だ。
とにかく走って棒を何周も回転させる。三分ほど走っただろうか、奴の黒目が小刻みに震え、移動を止めた。ぽん吉も目を回して倒れこんだ。
しかし、奴はこちらを完全に敵だと認識したようだ。目の脇から竜巻をこちらに向かって伸ばしてきた。いままで周りの建物を壊してきた物よりも大きく見える。
子供たちはもちろん、避難してきた大人たちも大きく悲鳴をあげる。都市伝説が見えない人にも、竜巻は見えるらしい。
しかし、駆人達はひるまない。天子の持ってきたリアカーからレモンをつかみ取り、子供たちを含めた全員に配る。
「皆!あの目玉に向かってレモンを投げるんだ!」
第二の弱点『レモン汁を目にかける』。
真上に向かってレモンを次々に投げつける。雲の高さにいる奴には流石に届かないと思われたが、伸びる竜巻にうまいこと吸い上げられ、レモンがつぶされながら目玉にかかる!
レモン汁の飛沫が目玉全体にかかり、奴は苦悶の声をあげ、涙を流している。
「おお!きいちょるようじゃな!」
そのあとも次々とレモンを投げつけていると、後ろから人が近づいてきた。
「こら!君達!なにやってるんだ!」
その声に子供達の手が止まる。声の主はこの小学校の教師だ。
「あ、強井先生……」
強井先生は駆人が小学生だったころの学年を担当していた教師。悪さをする生徒に怒っているイメージが先行する教師で、生徒からは恐れられていた。
「誰かと思えば、七生君か、久しぶりだね」
「あ、どうも。ご無沙汰しております」
「食べ物を粗末にしてはいけない!……、と言いたいところだが、あれを見てしまうとそうは言えないな」
そう言って上、つまり目玉を指さす。
「先生にも見えているんですか!?」
「子供達の噂を聞いてね。そしたら見えるようになった。子供達の話を頭から否定するようでは、教育者として失格だからな」
なるほど。それなら話が早い。最後の弱点だ。
「それでは先生。あの目玉を怒鳴ってもらえませんか?」
「……。なるほどな。それでは……」
思いきり息を吸い込む。子供達の中には耳をふさごうとする者もいる。
「コラー!さっさとやめないかー!人に迷惑をかけることはしてはいけないといつも言っているだろー!」
最後の弱点『強井先生の怒鳴り声』。子供達の間でも弱点として挙げた子が多かったものだ。
怒鳴り声が響いた瞬間、目玉はビクリと震え、言葉を浴びせられるたびに段々と縮んでゆく。
「聞いてるみたいだ。……、これで先生も都市伝説ですね」
「ははは。この学校の中には僕の噂話がたくさんあるから一つくらい増えたところでなんともないよ」
そういえばそうだ。駆人がいたときも、この人についての噂はいくつも流れていた。牛乳を丸ごと飲んだとか、くだらないものばかりだが。それは学校内の都市伝説ともいえるものかもしれない。
「さあ!とどめじゃ!お主らの力も借りるぞ!」
天子の号令に、駆人達が集まる。
「はい!」「ええ!」「おう!」「うん!」「はいな!」「ああ!」
天子が空へ向けてまっすぐ伸ばした腕に、六人が手を添える。
「行くぞ!」
「狐火ーム!!!」
声を合わせて力をこめる。天子の手のひらから白い光線が発射される。みんなの力を合わせたことでいつもより何倍も太く、力強い。
空に浮かぶ巨大な目玉に光線が直撃する。目玉はやられまいとほんの少し抵抗するが、力及ばず光の中に消えてゆく。
光線が雲を貫き、天空を穿つ。
やがて光線が消えると、そこには都市伝説の姿はなく、ぽっかりと空いた雲の穴からは、青空がのぞいていた。
「やった……。やったぞ!わしらの勝利じゃ!」
校庭中から歓声があがる。駆人達もハイタッチしたり抱き合ったり、思い思いの方法で勝利を讃える。
「カルトよ。今回もお主に助けられてしまったな」
「いえ。天子様のおかげですよ。あのままでは倒せたかどうか……」
「お主がいなければ戻ってこようとは思わんかった。まったく、お主は強いな」
「天子様……」
「さ、今日は帰ろう。あちこち走り回って疲れた。空子~。おやつを用意してくれ~」
いつの間にか風もおさまり、空いた雲の穴は広がり続け、どこまでも続く青空に浮かぶ太陽がこの町を照らしていた。
都市伝説を倒したといっても、それが残した傷跡は大きかった。世間一般には単なる災害として認知されてはいるが、竜巻に破壊された家屋は多く、その復旧には時間がかかる。駆人達の高校も夏休みが少し伸びたため、その期間は天子達と共に復旧作業の手伝いをしていた。
その作業中に都市伝説の話題にもなった。どうやら天子の調べではあの目玉はこの町に起きた都市伝説騒動のパワーが結集したものらしく、あれを倒したことでこの町ではもう都市伝説が実体化することはないらしい。
「そうなればわしらはやはりお役御免じゃ。後はお主らでよろしくやってくれ」
「……。はい。短い間でしたけど、ありがとうございました。天子様」
「それはこちらのセリフじゃ。ありがとう。カルト」
そうして駆人のタダでは終わらない夏休みは幕を閉じた。
駆人達の通う学校も秋の学期が始まり、今日は最初の登校日。最初ということで今日はいつもより早く学校が終わり、駆人は家路についていた。
夏休みの前と同じように四葉駅からの道を歩くが、違うのは登下校を栞と共にすることになったことだ。
「それにしても、とんでもない夏休みだったよね。命の危険も何度か感じたし」
「うん。何もないと退屈だけど、あんなスリルはもうごめんかな」
「そんなこと言って寂しいんじゃないの?ずっとあそこにいたもんね」
「……、確かにそうかな。とは言ってももう過ぎたこと。あの場所も……」
夏休みの最後の日に天子と空子は次の仕事の場所へ神社と共に旅立った。
駆人が指さす、あの神社があった場所には、夏休みの間とは違って朱に塗られた鳥居が……。
あった。
「ある!?」
二人は声をそろえて驚きの声をあげる。
それを聞きつけたのか神社の中から天子が慌てた様子で飛び出してきた。
「おお~!カルトではないか!助けてくれ!また都市伝説が出たんじゃよ~!」
泣きそうな顔で天子が抱き着いてきた。
「シオリもいるのか!ちょうどいい!中で話しを聞いてくれ!」
駆人と栞は、天子に強引に引っ張られながら顔を見合わせて笑いあう。
オカルトアワーから始まったこの怪奇譚は、やはりタダでは終わらないらしい……。
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(2件)
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
妻に不倫され間男にクビ宣告された俺、宝くじ10億円当たって防音タワマンでバ美肉VTuberデビューしたら人生爆逆転
小林一咲
ライト文芸
不倫妻に捨てられ、会社もクビ。
人生の底に落ちたアラフォー社畜・恩塚聖士は、偶然買った宝くじで“非課税10億円”を当ててしまう。
防音タワマン、最強機材、そしてバ美肉VTuber「姫宮みこと」として新たな人生が始まる。
どん底からの逆転劇は、やがて裏切った者たちの運命も巻き込んでいく――。
異世界ランドへようこそ
来栖とむ
ファンタジー
都内から車で1時間半。奥多摩の山中に突如現れた、話題の新名所――「奥多摩異世界ランド」。
中世ヨーロッパ風の街並みと、ダンジョンや魔王城を完全再現した異世界体験型レジャーパークだ。
26歳・無職の佐伯雄一は、ここで“冒険者A”のバイトを始める。
勇者を導くNPC役として、剣を振るい、魔物に襲われ、時にはイベントを盛り上げる毎日。
同僚には、美人なギルド受付のサーミャ、エルフの弓使いフラーラ、ポンコツ騎士メリーナなど、魅力的な“登場人物”が勢ぞろい。
――しかしある日、「魔王が逃げた」という衝撃の知らせが入る。
「体格が似てるから」という理由で、雄一は急遽、魔王役の代役を任されることに。
だが、演技を終えた後、案内された扉の先にあったのは……本物の異世界だった!
経営者は魔族、同僚はガチの魔物。
魔王城で始まる、まさかの「異世界勤務」生活!
やがて魔王の後継問題に巻き込まれ、スタンピードも発生(?)の裏で、フラーラとの恋が動き出す――。
笑えて、トキメいて、ちょっと泣ける。
現代×異世界×職場コメディ、開園!
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
第一部完結お疲れ様でした!これにてちょうど一クール分とちょうどいい感じでしたね。でもまた続きがあることを示唆する終わり方をしてくれたので、彼らの新たな物語を楽しみに待っています。
コミカルでハイテンポ、一話完結型で読みやすく面白い!一話あたりのボリュームも長すぎず短すぎずいい塩梅です。キャラ達も魅力的な人ばかりでグイグイ読めます。特に天子ちゃんが好き。