誰かが望んだ楽園の迷い人

AI異世界小説家

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第4章:魔法剣と、異世界の焼き肉パーティー

エリアとミア

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4-3
そんな大勢での食事のさなか、エリアがミアを連れて俺の前にやってきた。
「シンジ、今日この後、ミアがうちに来たいって言うから……連れてきてもいいかな?」
「いいぞ。プライベートはエリアの好きにして良いんだからな」
「ありがとう、シンジ!」
どうやら目的は、昨日の「アサシャン」と「お風呂」のようだった。
家に帰ると、すぐに風呂場から二人の楽しそうな声が聞こえてきた。
「エリア、これは何?」
「こっちの緑の容器がシャンプーで、透明なのがリンスだよ。こっちの白色のが体を洗う石鹸。シンジが作ってくれたの」
「すごーい! すっごい泡立つ!」
キャッキャとはしゃぐ声。
しばらくして、俺がリビングでくつろいでいると、二人がやってきた。
「お風呂気持ちよかったか?」
俺が振り返ると――そこには、下着姿の二人が立っていた。
「ブッ……!!」
俺は飲みかけたお茶を吹き出しそうになった。
「エリア、やっぱり恥ずかしいよぅ」
ミアがもじもじしている。
二人が着ているのは、昨日俺がエリアに買い与えた、貴族街の高級ランジェリーショップの下着だ。
ピンクのおそろいのデザインで、フリルとレースがあしらわれている。
この世界の庶民的な女性の下着といえば、麻のサラシと短パンのような色気のないものだが、これは違う。しっかりと胸をホールドし、女性らしい曲線を強調するデザインだ。
「みてシンジ! ミアにもプレゼントしたの。いつも冒険者の情報をいただいてるお礼にって」
エリアは少し誇らしげだ。
確かに、ミアの冒険者情報は役に立っているし、彼女たちには苦労してほしくない。
それにしても……破壊力が凄い。
「ないすエリア」と言いそうになるのをぐっと飲み込む。
二人の体には、まだ冒険者としての古傷や、苦労の跡が残っている。だが、こうして綺麗な下着を身に着け、肌をケアすることで、彼女たちは「自分は美しい存在なんだ」と自尊心を取り戻そうとしているのだ。
俺が変な目で見れば、それは王様と同じになってしまう。
「……二人とも、よく似合ってるよ。でも、湯冷めするから早く上着を着なさい」
俺は精一杯の理性を保ち、素っ気なく、しかし優しく言い放って視線をそらした。
呪いの話やミア達の過酷な境遇を聞いていなければ、理性が消し飛んでいたかもしれない。危ないところだった。
「はーい」
二人は顔を見合わせてクスクス笑いながら脱衣場に戻っていき、上着を着て戻ってきた。
お風呂からでてきたミアを見て、俺は驚いた。
泥と脂で黒っぽく見えていた彼女の髪は、洗ってみると実は美しい銀髪だったのだ。
「ミア、その髪……銀髪だったのか」
「えへへ、ずっと洗ってなかったから……」
せっかくだからと、俺は前世の知識を活かしてヘアアレンジをしてやることにした。
某騎士王のキャラクターのように、髪を編み込んでまとめ、お団子状にするシニヨンヘアだ。
「動いても邪魔にならないし、兜をかぶっても崩れにくいぞ」
「わぁ……鏡見てくる!」
ミアは鏡の前で自分の姿を見て、目を潤ませて喜んでくれた。
エリアもお揃いの髪型にしてやると、二人はまるで美しい姉妹のようだった。
翌朝。
エリアがミアに化粧をしてやり、三人でギルドに向かった。
待ち合わせ場所にいたデイジーたちが、ミアを見て呆然とした。
「あの……そちらの美しい方はどなたですか?」
「ゾーイ、私よ! ミアよ!」
「ええっ!? 嘘でしょ!?」
銀髪の美少女に変身したリーダーを見て、パーティメンバーたちは顎が外れんばかりに驚愕していた。
俺とエリアは顔を見合わせて笑った。
日常の小さな変化が、やがてこの世界の常識をひっくり返す大きな波紋になることを、彼女たちはまだ知らない。
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