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第10章:最後の旅路で見つけた、折れない盾
聖騎士
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10-2
「とりあえず、治療と休息だ。……『クリエイト・ハウス』!」
ズズズズズ……!
何もない荒野に、突如として人が住めそうな大きめのログハウスが出現する。
その光景に、リースとクロエは目を剥き、顎が外れんばかりに口を開けた。
「な、なんだこれは!? 魔法で家を……!? 見たことない魔法だ!?」
「細かいことは中で話そう。まずは傷の手当だ」
俺たちは呆然とする二人を連れて家に入った。
傷の手当てを軽く済ませた後、恒例の「儀式」の時間だ。
「リースさん、クロエさん。まずは汗と泥を流して、さっぱりしましょう!」
「え? い、いや私は……」
「いいからいいから!」
エリアとリリスが、抵抗するリースと、おずおずとするクロエを強引に浴室へと連行していく。
一時間後。
「し、信じられん……これが、私なのか?」
リビングに戻ってきたリースは、姿見の前で絶句していた。
ボサボサで脂ぎっていた黒髪は、最高級シャンプーで洗われ、リリスと同じように濡れたカラスの羽のような、艶やかで美しい黒髪のロングヘアに変わっていた。
こびりついた泥汚れが落ちた肌は、白磁のように白く透き通り、凛とした美貌が露わになっている。
エリアの見立てで、俺が錬成した貴族風のドレスを着て、頬を赤らめている姿は、綺麗な女性に生まれ変わっていた。
隣のクロエも同様だ。小奇麗なワンピースを着て、髪を整えた彼女は、どこかの町娘のように可愛らしい。
「シンジ様、見てください。二人とも、素材が良すぎて磨きがいがありました!」
エリアが誇らしげに二人をエスコートする。
仕上げに、俺は二人の髪をセットした。クロエは編み込みを入れ、リースは凛々しさを残しつつも女性らしいハーフアップに。
俺はリースのステータスを確認し、パーティへの加入申請を行った。
【システム通知:パーティメンバー『リース』が加入しました】
【勇者の加護により、メンバーの状態異常『男の力(能力抑制)』を上書き・解除します】
カッ!
リースの身体から、眩い黄金の闘気が立ち昇った。
彼女の中で眠っていた、本来の力が覚醒する。
「力が……溢れてくる。体が軽い。これが、本来の聖騎士の力……」
ステータスプレートの文字が書き換わる。『見習い』の文字が消え、正真正銘の『聖騎士(パラディン)』へ。
「リース、これを使ってくれ」
俺は『無限収納』から、一組の鎧と大剣を取り出した。
それは、以前グランヴェルで予備に使うこともあるだろうと買っておいた、重騎士装備セットだった。
「これは……ミスリル!? グランヴェルでは王族の近衛騎士くらいしか持っていない、最高級の装備じゃないか! こ、こんな国宝級のものを、私に?」
リースが後ずさる。店で買えば金貨数百枚は下らない代物だ。
「仲間だからな。それに、その力があれば使いこなせるはずだ。俺の背中を守ってくれるか?」
俺が微笑むと、リースは瞳を潤ませ、震える手で大剣を受け取った。
装備をリースの体に合わせて調整する。ミスリルのプレートアーマーは彼女の身体に合わせていくつかサイズ調整ができ、装着すると神々しい銀の輝きを放った。
「すごい……。これなら、皆を守れる」
リースは試しにスキルを発動させた。
「我が盾は砕けぬ! 『ブレイブ・シールド』!」
彼女の前に出現したのは、城壁のような巨大な光の盾。
エリアの剣技とも、リリスの魔法とも違う、絶対的な防御。
「聖なる刃よ! 『ホーリー・スラッシュ』!」
大剣を振るうと、光の斬撃が荒野の岩を一刀両断にした。
前衛の壁役(タンク)でありながら、強烈な一撃も放てる最強の盾。
これで、最後のピースが埋まった。
「シンジ……。私に、生きる意味と力をくれてありがとう。この剣と盾は、貴方のために捧げる。私の命ある限り、貴方に指一本触れさせはしない」
リースはその場に片膝をつき、最敬礼である騎士の礼をとった。
その姿はあまりにも美しく、尊かった。
「クロエも、ここまで送ってくれてありがとう。これからは仲間としてよろしくな」
「は、はいっ! 私も、お料理とかでお手伝いします! ずっとついていきます!」
勇者、魔法剣士、上級魔導師、大司祭、そして聖騎士。
最強の布陣が整った。
窓の外を見やる。
遥か北の空には、禍々しい黒雲が渦巻き、紫色の雷光が走っている。
あそこに、あいつがいる。全ての元凶、悪魔神官が。
「行くぞ、みんな。あそこに全ての答えがあるはずだ」
俺たちは力強く頷き合った。
決戦の時は、もう目の前に迫っていた。
「とりあえず、治療と休息だ。……『クリエイト・ハウス』!」
ズズズズズ……!
何もない荒野に、突如として人が住めそうな大きめのログハウスが出現する。
その光景に、リースとクロエは目を剥き、顎が外れんばかりに口を開けた。
「な、なんだこれは!? 魔法で家を……!? 見たことない魔法だ!?」
「細かいことは中で話そう。まずは傷の手当だ」
俺たちは呆然とする二人を連れて家に入った。
傷の手当てを軽く済ませた後、恒例の「儀式」の時間だ。
「リースさん、クロエさん。まずは汗と泥を流して、さっぱりしましょう!」
「え? い、いや私は……」
「いいからいいから!」
エリアとリリスが、抵抗するリースと、おずおずとするクロエを強引に浴室へと連行していく。
一時間後。
「し、信じられん……これが、私なのか?」
リビングに戻ってきたリースは、姿見の前で絶句していた。
ボサボサで脂ぎっていた黒髪は、最高級シャンプーで洗われ、リリスと同じように濡れたカラスの羽のような、艶やかで美しい黒髪のロングヘアに変わっていた。
こびりついた泥汚れが落ちた肌は、白磁のように白く透き通り、凛とした美貌が露わになっている。
エリアの見立てで、俺が錬成した貴族風のドレスを着て、頬を赤らめている姿は、綺麗な女性に生まれ変わっていた。
隣のクロエも同様だ。小奇麗なワンピースを着て、髪を整えた彼女は、どこかの町娘のように可愛らしい。
「シンジ様、見てください。二人とも、素材が良すぎて磨きがいがありました!」
エリアが誇らしげに二人をエスコートする。
仕上げに、俺は二人の髪をセットした。クロエは編み込みを入れ、リースは凛々しさを残しつつも女性らしいハーフアップに。
俺はリースのステータスを確認し、パーティへの加入申請を行った。
【システム通知:パーティメンバー『リース』が加入しました】
【勇者の加護により、メンバーの状態異常『男の力(能力抑制)』を上書き・解除します】
カッ!
リースの身体から、眩い黄金の闘気が立ち昇った。
彼女の中で眠っていた、本来の力が覚醒する。
「力が……溢れてくる。体が軽い。これが、本来の聖騎士の力……」
ステータスプレートの文字が書き換わる。『見習い』の文字が消え、正真正銘の『聖騎士(パラディン)』へ。
「リース、これを使ってくれ」
俺は『無限収納』から、一組の鎧と大剣を取り出した。
それは、以前グランヴェルで予備に使うこともあるだろうと買っておいた、重騎士装備セットだった。
「これは……ミスリル!? グランヴェルでは王族の近衛騎士くらいしか持っていない、最高級の装備じゃないか! こ、こんな国宝級のものを、私に?」
リースが後ずさる。店で買えば金貨数百枚は下らない代物だ。
「仲間だからな。それに、その力があれば使いこなせるはずだ。俺の背中を守ってくれるか?」
俺が微笑むと、リースは瞳を潤ませ、震える手で大剣を受け取った。
装備をリースの体に合わせて調整する。ミスリルのプレートアーマーは彼女の身体に合わせていくつかサイズ調整ができ、装着すると神々しい銀の輝きを放った。
「すごい……。これなら、皆を守れる」
リースは試しにスキルを発動させた。
「我が盾は砕けぬ! 『ブレイブ・シールド』!」
彼女の前に出現したのは、城壁のような巨大な光の盾。
エリアの剣技とも、リリスの魔法とも違う、絶対的な防御。
「聖なる刃よ! 『ホーリー・スラッシュ』!」
大剣を振るうと、光の斬撃が荒野の岩を一刀両断にした。
前衛の壁役(タンク)でありながら、強烈な一撃も放てる最強の盾。
これで、最後のピースが埋まった。
「シンジ……。私に、生きる意味と力をくれてありがとう。この剣と盾は、貴方のために捧げる。私の命ある限り、貴方に指一本触れさせはしない」
リースはその場に片膝をつき、最敬礼である騎士の礼をとった。
その姿はあまりにも美しく、尊かった。
「クロエも、ここまで送ってくれてありがとう。これからは仲間としてよろしくな」
「は、はいっ! 私も、お料理とかでお手伝いします! ずっとついていきます!」
勇者、魔法剣士、上級魔導師、大司祭、そして聖騎士。
最強の布陣が整った。
窓の外を見やる。
遥か北の空には、禍々しい黒雲が渦巻き、紫色の雷光が走っている。
あそこに、あいつがいる。全ての元凶、悪魔神官が。
「行くぞ、みんな。あそこに全ての答えがあるはずだ」
俺たちは力強く頷き合った。
決戦の時は、もう目の前に迫っていた。
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