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竜人の国へ
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「なんと! 獣人国からも援軍を取り付けたのか! なんと素晴らしい! これもフェイ殿。貴公のおかげじゃ!」
エルフ国に帰った時、王は大喜びをした。
「いえ。闘って勝ったのはシャロです。シャロを褒めてやってください」
「何をおっしゃいますか。フェイ様。獣人王は紛れもない強者でした。フェイ様から授かったこの聖剣レーヴァテインがなければ私でも勝てていたかどうか」
「そうか……役に立てたなら嬉しいよ」
「うむ! 勝てるぞ! この様子じゃと大帝国からの侵略を退けられる! そんな気がするのじゃ!」
国王は大喜びだった。
「お父様。まだ何も始まっておりませぬ。それに、まだ準備は盤石とは言えません。我々の勝利を確固としたものにしなければなりませぬ」
「うむ。そうだな。ユース。まだまだじゃ。まだ時間はある。もっと。もっとできる事があるはずじゃ」
開戦予定日までは二週間を切っていた。開戦まではまだ時間がある。それまでにできうる限りの事をしておくべきだった。
「次はどうするかの。どこに援軍を頼もうか。時間的には使者を送れるとしても一種族程度だろう」
「でしたらお父様。竜人はいかがでしょうか?」
「なに? 竜人とな」
「竜人は人のような見た目をしておりますが、竜に変化する事のできる強力な亜人種です。その為、戦闘では強力な戦力になると思います」
「うむ。竜人か。しかし竜人は怒らせると怖いからのぉ。その戦闘力がこの身に降りかかってくるかもしれぬ。下手な手は打てぬ。だが、リスクを犯さなければなにもできないだろう。良いだろう! 行ってくるがよい! 竜人の国へ!」
「はい!」
こうして俺達は竜人国へと向かった。前回と同じメンバーである。俺とユース、それからシャロである。
◆◆◆◆◆
竜人国は普通の人間ではたどり着けない程高所にその国を構えていた。
「ぜぇ、はぁ」
「大丈夫? ユース?」
「ええ。何とか」
ユースはいつも着ている白いドレスではなくもっと動きやすい恰好をしていた。煌びやかな恰好ではとても山登りなどできない。とはいえ対面する時はちゃんとした格好をしなければならない事だろう。
「み、見えたぞ! あれが竜人の国だ!」
――と、その時だった。突如、巨大な竜が姿を現した。
「うわっ! なんだっ!」
赤い竜が俺達を睨む。炎属性の竜レッド・ドラゴンだ。
「や、やばいっ! 殺される、もしくは食われる!」
俺は死を覚悟した。しかし、竜は器用に籠を取り出し、俺達を押し込めた。
「え? 何これ?」
「やったーーーーーーーーーーーーーーーーーーー! 餌ゲットーーーーーーーーーーーーーーーーー! これで竜人王様に褒められるううううううううううーーーーーーーーーー!」
女の子の声が思念波のように聞こえてきた。
「このドラゴン、竜人か」
「ええ。恐らくは竜人です」
「じゃあ、餌もゲットしたし帰るよ」
ものすごい風圧を感じる。火竜は大空へと飛び立った。そして、瞬く間に竜人の国へと連れて行ったのである。当然客人としてではない。捕らえた餌としてだ。
◆◆◆◆◆
「竜人王様ーーーーーーーーーーーーーー! 餌だよーーーーーーーーーーーーー! フレイム餌取ってきたよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
「ん?」
黒髪の美女のところに、赤竜は降りて行った。火竜は姿を変化させる。人の形だ。
赤髪をした物凄い美少女。天真爛漫な印象を受ける、活発な女の子だ。だが、その恰好が頂けなかった当然のように全裸になっていた。ぷるぷると乳房を揺らし、無邪気に駆け回っている。
「フェイ様! あまり見ないでください!」
ユースが妬いてきた。
「そういう問題じゃないだろ! 俺達もうすぐ餌として食べられてしまうんだ。それどころじゃないよ!」
「なんや。その人間とエルフやないかい」
「うん。人間とエルフ! 新鮮でおいしそうだよねーーーーー! じゅるりっ」
舌なめずりをする。確かフレイムと言ったか。あの竜人の少女。顔は可愛いが言っている事は怖い。
「確かにうまそうやな。今日はエルフと人間のごった煮鍋にするか」
「うんうん! おいしそう! ごった煮鍋! フレイム食べたい!」
「余計に恐ろしい話になってきた」
俺は頭を抱えた。
「お待ちください竜人王!」
「なんや?」
黒髪の美女は答える。
「我々はエルフ国からの使者です。大帝国から侵略戦争を受けそうなのです! その為是非ご助力を!」
「なんや。うちらには関係ないやん。負けた弱いやつは強いやつに食われる。弱肉強食、それがこの世の摂理や」
もっともな事を言われる。
「待ってください! ですから何らかの条件の末にエルフ国に協力して欲しいのです! 食べ物でしたら他においしいものを援助します! だからとりあえず食べないでください!」
「フレイム。仕方ないの。とりあえず人間を解放してやれ。後、服着ろや」
「はーーーーーーーい!」
フレイムは俺達を解放する。
「やっほーーーーーーーーーー! 服着るーーーーーーーーー!」
そして建物の中に入って行った。
「初めましてや。うちの名は竜人王バハムート。竜人を統べる王や」
「初めまして。私はユースティア。エルフ国の王女です。こちらが妹のシャロティア。そして人間の鍛冶師フェイ様です」
「「はじめまして」」
「そうか。それでうちらと取引したいってわけやな?」
「はい」
「うちらは結構満足した生活をしているんや。だから欲しいものはそんなにない。だけどそれでもお腹は減る。身体が大きいさかい。食べる量も半端ないねん。うちらを満足させるような、大量のおいしい食べものを用意してきてくれたら、力貸してやるわ」
「わかりました。食料を用意すればいいのですね」
「そうや。おいしい食い物を大量にな」
確かに俺らを見るや否やフレイムは食糧だと思って問答無用で捕らえにきたものな。
相当に竜人は飢えているようだった。だが、俺達も時間がない。残り二週間しかないのだ。竜人の説得に長い時間はかけられない。戦争が始まってしまう。
「仕方ない。近場で俺達だけで何とか食糧を用意するしかない」
「はい。そうですね。フェイ様」
「何とかするしかなさそうです」
こうして俺達は竜人を満足させられるだけの食糧を探し始めた。
エルフ国に帰った時、王は大喜びをした。
「いえ。闘って勝ったのはシャロです。シャロを褒めてやってください」
「何をおっしゃいますか。フェイ様。獣人王は紛れもない強者でした。フェイ様から授かったこの聖剣レーヴァテインがなければ私でも勝てていたかどうか」
「そうか……役に立てたなら嬉しいよ」
「うむ! 勝てるぞ! この様子じゃと大帝国からの侵略を退けられる! そんな気がするのじゃ!」
国王は大喜びだった。
「お父様。まだ何も始まっておりませぬ。それに、まだ準備は盤石とは言えません。我々の勝利を確固としたものにしなければなりませぬ」
「うむ。そうだな。ユース。まだまだじゃ。まだ時間はある。もっと。もっとできる事があるはずじゃ」
開戦予定日までは二週間を切っていた。開戦まではまだ時間がある。それまでにできうる限りの事をしておくべきだった。
「次はどうするかの。どこに援軍を頼もうか。時間的には使者を送れるとしても一種族程度だろう」
「でしたらお父様。竜人はいかがでしょうか?」
「なに? 竜人とな」
「竜人は人のような見た目をしておりますが、竜に変化する事のできる強力な亜人種です。その為、戦闘では強力な戦力になると思います」
「うむ。竜人か。しかし竜人は怒らせると怖いからのぉ。その戦闘力がこの身に降りかかってくるかもしれぬ。下手な手は打てぬ。だが、リスクを犯さなければなにもできないだろう。良いだろう! 行ってくるがよい! 竜人の国へ!」
「はい!」
こうして俺達は竜人国へと向かった。前回と同じメンバーである。俺とユース、それからシャロである。
◆◆◆◆◆
竜人国は普通の人間ではたどり着けない程高所にその国を構えていた。
「ぜぇ、はぁ」
「大丈夫? ユース?」
「ええ。何とか」
ユースはいつも着ている白いドレスではなくもっと動きやすい恰好をしていた。煌びやかな恰好ではとても山登りなどできない。とはいえ対面する時はちゃんとした格好をしなければならない事だろう。
「み、見えたぞ! あれが竜人の国だ!」
――と、その時だった。突如、巨大な竜が姿を現した。
「うわっ! なんだっ!」
赤い竜が俺達を睨む。炎属性の竜レッド・ドラゴンだ。
「や、やばいっ! 殺される、もしくは食われる!」
俺は死を覚悟した。しかし、竜は器用に籠を取り出し、俺達を押し込めた。
「え? 何これ?」
「やったーーーーーーーーーーーーーーーーーーー! 餌ゲットーーーーーーーーーーーーーーーーー! これで竜人王様に褒められるううううううううううーーーーーーーーーー!」
女の子の声が思念波のように聞こえてきた。
「このドラゴン、竜人か」
「ええ。恐らくは竜人です」
「じゃあ、餌もゲットしたし帰るよ」
ものすごい風圧を感じる。火竜は大空へと飛び立った。そして、瞬く間に竜人の国へと連れて行ったのである。当然客人としてではない。捕らえた餌としてだ。
◆◆◆◆◆
「竜人王様ーーーーーーーーーーーーーー! 餌だよーーーーーーーーーーーーー! フレイム餌取ってきたよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
「ん?」
黒髪の美女のところに、赤竜は降りて行った。火竜は姿を変化させる。人の形だ。
赤髪をした物凄い美少女。天真爛漫な印象を受ける、活発な女の子だ。だが、その恰好が頂けなかった当然のように全裸になっていた。ぷるぷると乳房を揺らし、無邪気に駆け回っている。
「フェイ様! あまり見ないでください!」
ユースが妬いてきた。
「そういう問題じゃないだろ! 俺達もうすぐ餌として食べられてしまうんだ。それどころじゃないよ!」
「なんや。その人間とエルフやないかい」
「うん。人間とエルフ! 新鮮でおいしそうだよねーーーーー! じゅるりっ」
舌なめずりをする。確かフレイムと言ったか。あの竜人の少女。顔は可愛いが言っている事は怖い。
「確かにうまそうやな。今日はエルフと人間のごった煮鍋にするか」
「うんうん! おいしそう! ごった煮鍋! フレイム食べたい!」
「余計に恐ろしい話になってきた」
俺は頭を抱えた。
「お待ちください竜人王!」
「なんや?」
黒髪の美女は答える。
「我々はエルフ国からの使者です。大帝国から侵略戦争を受けそうなのです! その為是非ご助力を!」
「なんや。うちらには関係ないやん。負けた弱いやつは強いやつに食われる。弱肉強食、それがこの世の摂理や」
もっともな事を言われる。
「待ってください! ですから何らかの条件の末にエルフ国に協力して欲しいのです! 食べ物でしたら他においしいものを援助します! だからとりあえず食べないでください!」
「フレイム。仕方ないの。とりあえず人間を解放してやれ。後、服着ろや」
「はーーーーーーーい!」
フレイムは俺達を解放する。
「やっほーーーーーーーーーー! 服着るーーーーーーーーー!」
そして建物の中に入って行った。
「初めましてや。うちの名は竜人王バハムート。竜人を統べる王や」
「初めまして。私はユースティア。エルフ国の王女です。こちらが妹のシャロティア。そして人間の鍛冶師フェイ様です」
「「はじめまして」」
「そうか。それでうちらと取引したいってわけやな?」
「はい」
「うちらは結構満足した生活をしているんや。だから欲しいものはそんなにない。だけどそれでもお腹は減る。身体が大きいさかい。食べる量も半端ないねん。うちらを満足させるような、大量のおいしい食べものを用意してきてくれたら、力貸してやるわ」
「わかりました。食料を用意すればいいのですね」
「そうや。おいしい食い物を大量にな」
確かに俺らを見るや否やフレイムは食糧だと思って問答無用で捕らえにきたものな。
相当に竜人は飢えているようだった。だが、俺達も時間がない。残り二週間しかないのだ。竜人の説得に長い時間はかけられない。戦争が始まってしまう。
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