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断章Ⅱ〜最終兵器にアイの花を〜
「何度生まれ変わったって」
「……って事で、ゴルゴダ機関に入ることになった……つったって、なあ……」
「ゴルゴダ……きかん……?」
……そう、それはつい先程。
ゴルゴダ機関に……機密情報ダダ漏れの秘密組織の手先の男より、あの……ロストとか言う物体を討伐した時の報酬を貰ったのだ。
僅か5000パス通貨だったが、とりあえず生活するのには十分だろう。
「ああ、そうだ、まあとりあえず、金が稼げるように……なったんだよ、これでご飯も食べれるな」
「……ニトイ、ごはん、いらない」
「またそれか、何言ったって、とりあえず何か買ってくるからなっ!!」
家に帰り、ニトイと少しばかり話した後、もう一度外に出て向かったのは都内の小さなスーパー。
ドアが開いた瞬間、涼しい風が吹き込んできたことが思い出される。
……年がら年中、夏みたいな暑さを纏っている帝都にとって、あそこはやはり天国でしかなかった。
買ったのは今日の夕食、ただのカップラーメン、そしておやつとしてりんご2つほど。
……まあ、ニトイと分けて食べる分にはいいだろう。
「ただいまー」
「ただ、いま……?」
……さて、家に帰ってきたはいいものの、ニトイは首を傾げる。今の言葉の意味を理解していないようだった。
「あのなあ、ただいまって言うのは……あいさつだ、あいさつだよ、自分が帰ってきた時に言うんだ」
すると、ニトイは急に外へと飛び出す。
何事か、とドアへ近寄ると、直後ドアが開き、
「ただいま……!」
……なんて口にした。
…………かわいい、非常に愛くるしい行動なのだが、コイツ本当に人間か、とも感じれるほどの機械的な行動に、気味悪さも感じていた。
「お、おお……それで……あってるぞ」
「ただいま、ツバサ……!」
……どうすればいいのやら。
「ほら、カップラーメン作るから待っとけよ」
作り方は……お湯を入れて待つだけ。ちょー簡単だ。なぜか、この簡単な操作が一瞬———今の俺には、できないかのように思えたのだが。
「カップラーメン……のむ!」
「おいダメだよせっ!」
◆◆◆◆◆◆◆◆
「……んで、そろそろ3分経ったかな」
「のんでいい?」
「……箸、持ってくるからな?」
「…………」
「って、もう飲んでるし……熱くないのかよっ?!」
「ぱあっ、おいしい……! あつくて、おいしい……!」
ほのかに赤く染まった頬。いかにも美味しそうに、ニトイはその汁を啜っていた。
「お、おう……?」
…………それならスープでいいんじゃないか、とも思ってしまった。
「はあ、食った食った……こんなの食ったのは初めて…………じゃないか、何言ってんだ俺」
「………………待って、排泄……出る……!」
「はい?!」
「排泄、出る……!」
「トイレ行けトイレに!!!!」
「トイレ…………なに、それ」
「だーもうっ! トイレはな……」
…………なあ、俺はコイツに対して1つ、疑問を思い浮かべたんだ。
……なんで、なんでコイツさ、
「なんでオマエさ、人前の、それも男の前で、今から…………う……の付くやつをさ、大の方のお花摘みをさ、します、だなんて言えるんだよっ!!
しかも俺、一応見ず知らずの人間だぞ? ちょっとはこっちの気持ちぐらい、考えてくれたっていいだろ!!」
「そんな、茶色くて下品な、もの、じゃない」
トイレのドアの向こう側から、少し篭った声が漏れ出す。
……いや、バレてんのね。
「だからってそれを俺の前で言うな、恥ずかしい」
いくらクソではないとは言えど、それを俺の前で言う事自体が問題なんだってば……
「……それに、見ず知らずじゃ、ない」
「いや、見ず知らずだろ?」
「……ちがう。ア……ツバサは、運命の人」
……はい?
それって、あれ?
赤い糸で結ばれた、運命の人ってやつ?
「何度生まれ変わったって……何度繰り返そうとも……私を愛して、くれる、運命の人」
「……なんなんだ、なあ、なんなんだよ一体、そろそろ教えてくれたっていいだろ!
お前は誰だ、素性を明かしてくれよ!運命の人ってなんなんだよ、生まれ変わったって……なんなんだよ、俺がお前を愛するって、一体全体どういう風の吹き回しなんだよ!」
「…………分からない。ニトイにも、ツバサにも、まだ」
「ちくしょう……なんだってんだよ一体……風呂入っとくから、俺が出るまで風呂場に行かずにそこに待機な! いいな!」
「べんきで……たいき? ダジャレ?」
…………もう反応しないことにした。
つーかなんでトイレが分からずに、ダジャレを知ってるんだよ……
そんなこんなで、ようやく眠りにつく事ができたのだが。
……ゴルゴダ機関、か。
『んじゃ、明日朝8時に、ここまで来てくれよな!』
そう言われて、あの橙色の髪をした男より渡されたのが、この帝都中心部までの地図。
手書きだったが、イマイチ不気味で得体の知れないものだったゴルゴダ機関にも、ちゃんと人間がいるんだなと確認できたいい材料だった。
…………そう、その図の下手さ加減から。
…………そうか、俺、ゴルゴダ機関で働くのか。明日から。
でも、そうならコイツは……ニトイはどうする?
ここに置いていく……? いや、それじゃダメだろう。ならば連れていく……? いや、それは殺される……直感がそう囁いてる。
どうすればいいんだ、最善の道を選んでも家宅捜索→無事死亡エンドしか思いつかねえぞ?!
……まあいいか、明日、明日にでも考えて……
混乱する頭など完全に無視し、朧げなままの意識をもって目覚ましをかけ、そのまま寝てしまった。
「ゴルゴダ……きかん……?」
……そう、それはつい先程。
ゴルゴダ機関に……機密情報ダダ漏れの秘密組織の手先の男より、あの……ロストとか言う物体を討伐した時の報酬を貰ったのだ。
僅か5000パス通貨だったが、とりあえず生活するのには十分だろう。
「ああ、そうだ、まあとりあえず、金が稼げるように……なったんだよ、これでご飯も食べれるな」
「……ニトイ、ごはん、いらない」
「またそれか、何言ったって、とりあえず何か買ってくるからなっ!!」
家に帰り、ニトイと少しばかり話した後、もう一度外に出て向かったのは都内の小さなスーパー。
ドアが開いた瞬間、涼しい風が吹き込んできたことが思い出される。
……年がら年中、夏みたいな暑さを纏っている帝都にとって、あそこはやはり天国でしかなかった。
買ったのは今日の夕食、ただのカップラーメン、そしておやつとしてりんご2つほど。
……まあ、ニトイと分けて食べる分にはいいだろう。
「ただいまー」
「ただ、いま……?」
……さて、家に帰ってきたはいいものの、ニトイは首を傾げる。今の言葉の意味を理解していないようだった。
「あのなあ、ただいまって言うのは……あいさつだ、あいさつだよ、自分が帰ってきた時に言うんだ」
すると、ニトイは急に外へと飛び出す。
何事か、とドアへ近寄ると、直後ドアが開き、
「ただいま……!」
……なんて口にした。
…………かわいい、非常に愛くるしい行動なのだが、コイツ本当に人間か、とも感じれるほどの機械的な行動に、気味悪さも感じていた。
「お、おお……それで……あってるぞ」
「ただいま、ツバサ……!」
……どうすればいいのやら。
「ほら、カップラーメン作るから待っとけよ」
作り方は……お湯を入れて待つだけ。ちょー簡単だ。なぜか、この簡単な操作が一瞬———今の俺には、できないかのように思えたのだが。
「カップラーメン……のむ!」
「おいダメだよせっ!」
◆◆◆◆◆◆◆◆
「……んで、そろそろ3分経ったかな」
「のんでいい?」
「……箸、持ってくるからな?」
「…………」
「って、もう飲んでるし……熱くないのかよっ?!」
「ぱあっ、おいしい……! あつくて、おいしい……!」
ほのかに赤く染まった頬。いかにも美味しそうに、ニトイはその汁を啜っていた。
「お、おう……?」
…………それならスープでいいんじゃないか、とも思ってしまった。
「はあ、食った食った……こんなの食ったのは初めて…………じゃないか、何言ってんだ俺」
「………………待って、排泄……出る……!」
「はい?!」
「排泄、出る……!」
「トイレ行けトイレに!!!!」
「トイレ…………なに、それ」
「だーもうっ! トイレはな……」
…………なあ、俺はコイツに対して1つ、疑問を思い浮かべたんだ。
……なんで、なんでコイツさ、
「なんでオマエさ、人前の、それも男の前で、今から…………う……の付くやつをさ、大の方のお花摘みをさ、します、だなんて言えるんだよっ!!
しかも俺、一応見ず知らずの人間だぞ? ちょっとはこっちの気持ちぐらい、考えてくれたっていいだろ!!」
「そんな、茶色くて下品な、もの、じゃない」
トイレのドアの向こう側から、少し篭った声が漏れ出す。
……いや、バレてんのね。
「だからってそれを俺の前で言うな、恥ずかしい」
いくらクソではないとは言えど、それを俺の前で言う事自体が問題なんだってば……
「……それに、見ず知らずじゃ、ない」
「いや、見ず知らずだろ?」
「……ちがう。ア……ツバサは、運命の人」
……はい?
それって、あれ?
赤い糸で結ばれた、運命の人ってやつ?
「何度生まれ変わったって……何度繰り返そうとも……私を愛して、くれる、運命の人」
「……なんなんだ、なあ、なんなんだよ一体、そろそろ教えてくれたっていいだろ!
お前は誰だ、素性を明かしてくれよ!運命の人ってなんなんだよ、生まれ変わったって……なんなんだよ、俺がお前を愛するって、一体全体どういう風の吹き回しなんだよ!」
「…………分からない。ニトイにも、ツバサにも、まだ」
「ちくしょう……なんだってんだよ一体……風呂入っとくから、俺が出るまで風呂場に行かずにそこに待機な! いいな!」
「べんきで……たいき? ダジャレ?」
…………もう反応しないことにした。
つーかなんでトイレが分からずに、ダジャレを知ってるんだよ……
そんなこんなで、ようやく眠りにつく事ができたのだが。
……ゴルゴダ機関、か。
『んじゃ、明日朝8時に、ここまで来てくれよな!』
そう言われて、あの橙色の髪をした男より渡されたのが、この帝都中心部までの地図。
手書きだったが、イマイチ不気味で得体の知れないものだったゴルゴダ機関にも、ちゃんと人間がいるんだなと確認できたいい材料だった。
…………そう、その図の下手さ加減から。
…………そうか、俺、ゴルゴダ機関で働くのか。明日から。
でも、そうならコイツは……ニトイはどうする?
ここに置いていく……? いや、それじゃダメだろう。ならば連れていく……? いや、それは殺される……直感がそう囁いてる。
どうすればいいんだ、最善の道を選んでも家宅捜索→無事死亡エンドしか思いつかねえぞ?!
……まあいいか、明日、明日にでも考えて……
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