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断章Ⅱ〜最終兵器にアイの花を〜
願いと呪い
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「…………お……ま……え、は……」
『……本当に……本当に———迷惑をかけました……
私のこと……ながら、貴方に謝罪しなければならないようです、白郎』
「まさか、本当に……本当に……そこにいるって言うのか……そうなんだな、師匠!」
ああ、この話し方、声色、呼び方……全部師匠のものだった。
『……あまり近付かない方がいいです。いつヤツに戻るか、私にも分かりませんから』
「いや……でも…………そこ、に、いる……のは、師匠……なんだろ、師匠———なんだよな……?」
『———はい。
……いやあ、あの時と同じですね、周りが血だらけ———だなんて、はは』
———久し、ぶりだ。
そんな笑う顔を見たのは。
ここ最近ずっと、不敵に笑う不気味な顔しか見てなかったから。
そんな———昔の貴方みたいに、無邪気に笑ってみせたのを……とても懐かしく思って。
「ぁ…………ぅ、あぅ…………っ、」
『泣いて……いるのですか……仕方ありませんね、数年ぶりの再会なのですから。
———でも』
「で……も………………?」
『貴方は、私を———殺さなければならない。
……分かって、いますよね』
「———あぁ」
『よく聞いていてください。いつまで保つか分からないので。
……もう既に誰かから伝え聞いているかもしれませんが———この体は、無数の人間の呪い———魂より変質したソレによって、その命が肩代わりされている状態です。
これを止めるには、一つしかない。……そう、その全てを———貴方が殺し尽くす、と言うことしか。
……だから……頼みます。この体を、何度も何度も何度も何度も、切り刻んで殺し尽くしてください。
貴方には酷なことかもしれません。様々な思い出が邪魔をするかもしれません。
……でも、終わらせて———ほしいのです。
貴方に託しましたよ、私の弟子の———貴方に。…………もちろん、『もう誰も傷付かない、みんなが笑顔で暮らせる世界』のことも———貴方には任せられる。
雪斬流の教え———分かりますか?』
教え………………アレかな。
「無辜の者を……守る剣。罪のない者に振るわないための———力」
『そう……ですね。
ですが、もう私は———数えきれないほどの罪を重ねました。
だから……殺してください。
せめて最後は、貴方の手で逝きたいのです』
本当に。
本当に、それでいいのだろうか。
俺は———俺だって、多分貴方より、数えきれないほどの罪を抱えている。
何人だって殺した。何人だって切り裂いた。何人だって食べてきた。
でも、こうして生きている。
サナと話してて、分かったんだっけな……自分なりの幸せを見つけるために生きる。それを贖罪にする、って。
師匠、貴方は———俺を救ってくれた。貴方がいなければ、俺はこんなところまでは来れなかった。
だからこそ、その恩返しがしたい。いつもいつも、ずっとずっと考えていた。できることなら、生きているのなら、その恩返しをしたいんだって。
———でも、いるぞ。
今そこに、師匠はいる。
例え刹那の意識に紛れていたとしても、あの体の中に、師匠の意識は———ある。
だったら、救ってやりたい。
俺がしたのと同じように、師匠を———あの中から、助け出してやりたい。
この俺の手で。例えどれだけ時間がかかったとしても、希望が見えたんだ。
殺すわけには、いかない。償えない罪があると言うのなら、どれだけ長い時を生かしてでも償わせる。
……だから。
「…………いいや、ごめんな師匠。……その約束、守れないよ」
『———、残念です』
……いいや、残念に思わないような結果にしてやる。
ここまで———ことごとく奇跡は起きなかった。
ずっと、現実は非情で。俺に何度も何度も別れを経験させてきた。
……だったら、せめて最後くらいは———奇跡を起こしてやる。
救ってやるんだよ、師匠を。
『…………お話は、終わりましたか?』
「———ああ。
テメェをブチ殺す決意は、整ったよ」
『……本当に……本当に———迷惑をかけました……
私のこと……ながら、貴方に謝罪しなければならないようです、白郎』
「まさか、本当に……本当に……そこにいるって言うのか……そうなんだな、師匠!」
ああ、この話し方、声色、呼び方……全部師匠のものだった。
『……あまり近付かない方がいいです。いつヤツに戻るか、私にも分かりませんから』
「いや……でも…………そこ、に、いる……のは、師匠……なんだろ、師匠———なんだよな……?」
『———はい。
……いやあ、あの時と同じですね、周りが血だらけ———だなんて、はは』
———久し、ぶりだ。
そんな笑う顔を見たのは。
ここ最近ずっと、不敵に笑う不気味な顔しか見てなかったから。
そんな———昔の貴方みたいに、無邪気に笑ってみせたのを……とても懐かしく思って。
「ぁ…………ぅ、あぅ…………っ、」
『泣いて……いるのですか……仕方ありませんね、数年ぶりの再会なのですから。
———でも』
「で……も………………?」
『貴方は、私を———殺さなければならない。
……分かって、いますよね』
「———あぁ」
『よく聞いていてください。いつまで保つか分からないので。
……もう既に誰かから伝え聞いているかもしれませんが———この体は、無数の人間の呪い———魂より変質したソレによって、その命が肩代わりされている状態です。
これを止めるには、一つしかない。……そう、その全てを———貴方が殺し尽くす、と言うことしか。
……だから……頼みます。この体を、何度も何度も何度も何度も、切り刻んで殺し尽くしてください。
貴方には酷なことかもしれません。様々な思い出が邪魔をするかもしれません。
……でも、終わらせて———ほしいのです。
貴方に託しましたよ、私の弟子の———貴方に。…………もちろん、『もう誰も傷付かない、みんなが笑顔で暮らせる世界』のことも———貴方には任せられる。
雪斬流の教え———分かりますか?』
教え………………アレかな。
「無辜の者を……守る剣。罪のない者に振るわないための———力」
『そう……ですね。
ですが、もう私は———数えきれないほどの罪を重ねました。
だから……殺してください。
せめて最後は、貴方の手で逝きたいのです』
本当に。
本当に、それでいいのだろうか。
俺は———俺だって、多分貴方より、数えきれないほどの罪を抱えている。
何人だって殺した。何人だって切り裂いた。何人だって食べてきた。
でも、こうして生きている。
サナと話してて、分かったんだっけな……自分なりの幸せを見つけるために生きる。それを贖罪にする、って。
師匠、貴方は———俺を救ってくれた。貴方がいなければ、俺はこんなところまでは来れなかった。
だからこそ、その恩返しがしたい。いつもいつも、ずっとずっと考えていた。できることなら、生きているのなら、その恩返しをしたいんだって。
———でも、いるぞ。
今そこに、師匠はいる。
例え刹那の意識に紛れていたとしても、あの体の中に、師匠の意識は———ある。
だったら、救ってやりたい。
俺がしたのと同じように、師匠を———あの中から、助け出してやりたい。
この俺の手で。例えどれだけ時間がかかったとしても、希望が見えたんだ。
殺すわけには、いかない。償えない罪があると言うのなら、どれだけ長い時を生かしてでも償わせる。
……だから。
「…………いいや、ごめんな師匠。……その約束、守れないよ」
『———、残念です』
……いいや、残念に思わないような結果にしてやる。
ここまで———ことごとく奇跡は起きなかった。
ずっと、現実は非情で。俺に何度も何度も別れを経験させてきた。
……だったら、せめて最後くらいは———奇跡を起こしてやる。
救ってやるんだよ、師匠を。
『…………お話は、終わりましたか?』
「———ああ。
テメェをブチ殺す決意は、整ったよ」
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