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第三章 王子の秘密
賭け
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エレナに付き添われてエルネスト王子への謝罪を済ませたり、フェンシング大会での移動ルートを暗記したりしているうちに、とうとう大会当日がやってきた。王子には今後一切ヒラソル宮に近づかないということで一応お許しをいただいたし、ルートも完全に頭に入っている。いろいろあったけれど、なんとか今日までにやるべきことはすべて済ませることができた。
あとは今日、クロエと一緒にルート通りにフェンシング大会を見て回り、王子とフェルナンドの好感度を上げていけば良いだけだ。
大会開始前、リディアとエレナは取り巻きたちと一緒に、試合を控えたキコたち三人の陣中見舞いに訪れていた。この後一緒に行動するクロエもすでに合流済みで、取り巻きたちの一歩後ろに控えていた。
「フランシスコさんたちも、試合頑張ってくださいね。わたくしは観戦できませんけれど」
キコたちにそう告げると、本人たちは「がんばります」と爽やかに返してくれたが、フェリシアは複雑な顔をする。
「そんな他人事みたいに……。フランシスコ様たちが誰のせいでこんな面倒なことになっていると思っているんですの?」
反論の余地がないのでリディアが苦笑いして誤魔化していると、向こうからアルボス家の兄妹がやってきた。
「やあキコ。君も同じBブロックだったね。どうだい? 僕と当たるまで勝ち上がって来られそうかい?」
キコは曖昧な笑みで応じる。
「かなり望みは薄いですけど、もちろん勝ち上がるつもりで挑みますよ」
「おいおい、つまりは『ダメでもともと』ってことかい? そんな弱気でいいのかな? ――君の人生が賭かっているというのに」
「人生? どういうことですの?」
テオバルドの言葉が気になって、リディアは思わず口を挟んだ。するとテオバルドは視線をキコからリディアに移し、意地の悪い笑みを浮かべた。
「彼ら三人の誰一人として俺の順位を超えられなかったときは、彼の指輪を我が妹に差し出す、という賭けをしているんですよ、ご令嬢」
指輪というのは、もちろん堅信礼でもらった指輪に違いない。儀式によって己の魔力量に応じた大きさで現出した宝石を嵌めたあの指輪。エレナの説明によれば、本当に心から愛する人、この人と一生添い遂げようと思える人に贈るためのものだということだった。だから指輪を賭けたということは、負ければキコはテオバルドの妹と結婚しなければならない。
「ちょ、ちょっと。主人に無断で何を賭けているんですの? 代々我がエチェバルリア家の執事長を務める由緒あるハビリス家の子息が、アルボス家ごとき成り上がり者と釣り合うわけがないでしょう」
リディアが言うと、フェリシアまでが口を挟む。
「そ、そうですわ。フランシスコ様にはアルボス侯爵家のような、数代前まで子爵だった家の方とは釣り合いません。同じ侯爵家でももっと歴史があって、しかもエチェバルリア家との縁も深い家柄でないと」
ちなみにエチェバルリアの一門で侯爵以上の家柄の未婚女性は、リディアとフェリシアしかいない。
リディアたちのそんな抗議を意に介さず、テオバルドはニヤリと笑う。
「そちらが勝てばなにも問題ない。もっとも、一番勝ち目のありそうなキコは三回戦で前回優勝者とぶつかるし、残りの二人は二回戦で早くもお互い潰し合うとあっては、その可能性は極めて低いけどね」
テオバルドの横で黙っていた妹も、リディアに満面の笑みを向ける。
「わたくし、あなたに感謝しなければなりませんわね。あなたが愚かにもわたくし達に喧嘩を売ってくださったおかげで、フランシスコ様から指輪をいただけそうですわ」
ああ、本当にこの人に喧嘩さえ売らなければ。とリディアは後悔した。自分が軽率だったせいで、キコが自分の人生を賭けることになってしまった。
「ごめんなさいフランシスコさん。そんなことになっていると知っていれば、わたくしがお止めしましたのに」
リディアなら止められたはずなのだ。アルボス家の兄妹に頭を下げて謝罪しさえすれば、こんな勝負をする理由がなくなる。今からでも謝罪すべきだろうか。でも兄妹は自分たちの勝ちを確信している。キコの指輪が間もなく手に入りそうだというのに、今さらリディアが謝罪したところで勝負を反故にするだろうか。
「心配なさらないでください。私はラエルテス様にもテオバルドさんにも負けるつもりはありませんし、アルフォンソ様たちも本当にお強くなられていますから」
それに、とキコは付け加えた。
「ハビリス家の者の命はエチェバルリア家のためにあります。私が自分の指輪を賭けることで、お嬢様が胃に沿わぬ相手に頭を下げずに済むなら本望です」
リディアはそれを聞くとアルフォンソとダミアンの方へ向き直り、二人に対して拝むように手を合わせた。
「お聞きの通り、わたくしのせいでフランシスコさんが不本意な賭けをすることになってしまいました。どうかわたくしとフランシスコさんを助けると思って、全力で戦って少しでも上へ勝ち上がってくださいませ」
アルフォンソは、普段は傍若無人なリディアが低姿勢で頼み込んでくるのに少し驚いたようだったが、力強く頷いてくれた。
「はい。二回戦でどちらが勝ち上がるかわかりませんけれど、必ず最善を尽くします。キコ先輩には親切に指導していただいた恩もありますし」
ダミアンの方は事の重大さが分かっているのかいまいち謎だったが、「僕はいつだって試合には全力ですよ」と応じてくれた。
二人のうちどちらかが前回大会三位のテオバルドより上位に勝ち進む可能性は極めて低いけれど、こうなってはリディアにできるのは祈ることだけだ。
「あの、フランシスコ先輩たちのことがご心配なら、新聞部の手伝いは私が一人でいたしましょうか」
今まで影のように静かに後ろに控えていたクロエがおずおずと口を開いた。リディアはキコたちの応援をしたいだろうからと気を遣ったのだろう。
「お気持ちはありがたいですが、エレナに書いた記事の運び手になってもらわないと時間的に間に合いませんし。わたくしは一度引き受けた仕事は完遂する主義ですわ」
主義以外にも、クロエの側にいて彼女をハーレムルートへ導かなければならないという事情もある。まあ、キコがアルボス家の令嬢に指輪を渡してしまうと、キコの攻略に失敗しているのでやはりハーレムルートは無理な気もするが、そちらはリディアが応援してもどうにもならないだろう。
「そういう訳で、わたくしとクロエは新聞部の手伝いに行きます。これにてお暇いたしますが、――あなた達」
リディアは声を低くして、アルボス家の兄妹を睨みつけた。
「賭けの結果がどうなろうと、わたくしを怒らせたことに関しては、どんな手を使ってでも必ず後悔させて差し上げますので、楽しみになさってくださいね」
リディアの眼光に兄弟が思わず怯んだのを見届けてから、リディアはクロエを促してその場を去った。
去り際に、後ろの方でフェリシアが兄弟にこんなことを言うのが聞こえてきた。
「ご愁傷さま。本気で怒ったリディア様は人間の皮を被った悪魔ですから、死ぬよりも恐ろしい目に遭いますわよ」
あとは今日、クロエと一緒にルート通りにフェンシング大会を見て回り、王子とフェルナンドの好感度を上げていけば良いだけだ。
大会開始前、リディアとエレナは取り巻きたちと一緒に、試合を控えたキコたち三人の陣中見舞いに訪れていた。この後一緒に行動するクロエもすでに合流済みで、取り巻きたちの一歩後ろに控えていた。
「フランシスコさんたちも、試合頑張ってくださいね。わたくしは観戦できませんけれど」
キコたちにそう告げると、本人たちは「がんばります」と爽やかに返してくれたが、フェリシアは複雑な顔をする。
「そんな他人事みたいに……。フランシスコ様たちが誰のせいでこんな面倒なことになっていると思っているんですの?」
反論の余地がないのでリディアが苦笑いして誤魔化していると、向こうからアルボス家の兄妹がやってきた。
「やあキコ。君も同じBブロックだったね。どうだい? 僕と当たるまで勝ち上がって来られそうかい?」
キコは曖昧な笑みで応じる。
「かなり望みは薄いですけど、もちろん勝ち上がるつもりで挑みますよ」
「おいおい、つまりは『ダメでもともと』ってことかい? そんな弱気でいいのかな? ――君の人生が賭かっているというのに」
「人生? どういうことですの?」
テオバルドの言葉が気になって、リディアは思わず口を挟んだ。するとテオバルドは視線をキコからリディアに移し、意地の悪い笑みを浮かべた。
「彼ら三人の誰一人として俺の順位を超えられなかったときは、彼の指輪を我が妹に差し出す、という賭けをしているんですよ、ご令嬢」
指輪というのは、もちろん堅信礼でもらった指輪に違いない。儀式によって己の魔力量に応じた大きさで現出した宝石を嵌めたあの指輪。エレナの説明によれば、本当に心から愛する人、この人と一生添い遂げようと思える人に贈るためのものだということだった。だから指輪を賭けたということは、負ければキコはテオバルドの妹と結婚しなければならない。
「ちょ、ちょっと。主人に無断で何を賭けているんですの? 代々我がエチェバルリア家の執事長を務める由緒あるハビリス家の子息が、アルボス家ごとき成り上がり者と釣り合うわけがないでしょう」
リディアが言うと、フェリシアまでが口を挟む。
「そ、そうですわ。フランシスコ様にはアルボス侯爵家のような、数代前まで子爵だった家の方とは釣り合いません。同じ侯爵家でももっと歴史があって、しかもエチェバルリア家との縁も深い家柄でないと」
ちなみにエチェバルリアの一門で侯爵以上の家柄の未婚女性は、リディアとフェリシアしかいない。
リディアたちのそんな抗議を意に介さず、テオバルドはニヤリと笑う。
「そちらが勝てばなにも問題ない。もっとも、一番勝ち目のありそうなキコは三回戦で前回優勝者とぶつかるし、残りの二人は二回戦で早くもお互い潰し合うとあっては、その可能性は極めて低いけどね」
テオバルドの横で黙っていた妹も、リディアに満面の笑みを向ける。
「わたくし、あなたに感謝しなければなりませんわね。あなたが愚かにもわたくし達に喧嘩を売ってくださったおかげで、フランシスコ様から指輪をいただけそうですわ」
ああ、本当にこの人に喧嘩さえ売らなければ。とリディアは後悔した。自分が軽率だったせいで、キコが自分の人生を賭けることになってしまった。
「ごめんなさいフランシスコさん。そんなことになっていると知っていれば、わたくしがお止めしましたのに」
リディアなら止められたはずなのだ。アルボス家の兄妹に頭を下げて謝罪しさえすれば、こんな勝負をする理由がなくなる。今からでも謝罪すべきだろうか。でも兄妹は自分たちの勝ちを確信している。キコの指輪が間もなく手に入りそうだというのに、今さらリディアが謝罪したところで勝負を反故にするだろうか。
「心配なさらないでください。私はラエルテス様にもテオバルドさんにも負けるつもりはありませんし、アルフォンソ様たちも本当にお強くなられていますから」
それに、とキコは付け加えた。
「ハビリス家の者の命はエチェバルリア家のためにあります。私が自分の指輪を賭けることで、お嬢様が胃に沿わぬ相手に頭を下げずに済むなら本望です」
リディアはそれを聞くとアルフォンソとダミアンの方へ向き直り、二人に対して拝むように手を合わせた。
「お聞きの通り、わたくしのせいでフランシスコさんが不本意な賭けをすることになってしまいました。どうかわたくしとフランシスコさんを助けると思って、全力で戦って少しでも上へ勝ち上がってくださいませ」
アルフォンソは、普段は傍若無人なリディアが低姿勢で頼み込んでくるのに少し驚いたようだったが、力強く頷いてくれた。
「はい。二回戦でどちらが勝ち上がるかわかりませんけれど、必ず最善を尽くします。キコ先輩には親切に指導していただいた恩もありますし」
ダミアンの方は事の重大さが分かっているのかいまいち謎だったが、「僕はいつだって試合には全力ですよ」と応じてくれた。
二人のうちどちらかが前回大会三位のテオバルドより上位に勝ち進む可能性は極めて低いけれど、こうなってはリディアにできるのは祈ることだけだ。
「あの、フランシスコ先輩たちのことがご心配なら、新聞部の手伝いは私が一人でいたしましょうか」
今まで影のように静かに後ろに控えていたクロエがおずおずと口を開いた。リディアはキコたちの応援をしたいだろうからと気を遣ったのだろう。
「お気持ちはありがたいですが、エレナに書いた記事の運び手になってもらわないと時間的に間に合いませんし。わたくしは一度引き受けた仕事は完遂する主義ですわ」
主義以外にも、クロエの側にいて彼女をハーレムルートへ導かなければならないという事情もある。まあ、キコがアルボス家の令嬢に指輪を渡してしまうと、キコの攻略に失敗しているのでやはりハーレムルートは無理な気もするが、そちらはリディアが応援してもどうにもならないだろう。
「そういう訳で、わたくしとクロエは新聞部の手伝いに行きます。これにてお暇いたしますが、――あなた達」
リディアは声を低くして、アルボス家の兄妹を睨みつけた。
「賭けの結果がどうなろうと、わたくしを怒らせたことに関しては、どんな手を使ってでも必ず後悔させて差し上げますので、楽しみになさってくださいね」
リディアの眼光に兄弟が思わず怯んだのを見届けてから、リディアはクロエを促してその場を去った。
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