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16話 ゾクゾクする*

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「……へぇ? 突っ込んで闇雲に腰振る以外の芸ができんだ? あー、いいよいいよ。どうぞオレのことはお構いなく。オレはオレで好きにさせてもらうから……」

 オレはそう言って、さらに身体を前に倒して前傾姿勢を取る。相神の脚の間に手を着くと、ようやく体重をチンポの上から分散させることが出来てホッと息を吐いた。これであの快楽地獄から抜け出せる……と思ったら、オレの下から抜け出した相神が、腰を掴んでバックでガン掘りしてきやがった。

「おまえが好きなのは、ここと……ここか?」

 わざと先っぽが前立腺を抉るように腰をグラインドさせて、そのまま一番奥の弱いところまでチンコを押し込まれる。

「っ……!! ん゛っ……ぉお゛、……オレのことはいーんだよっ。てめぇ一人で、勝手に気持ち良くなってろっ」

 前は、ただ闇雲に腰を振っていただけの相神が、こんな時に限って、オレの弱いところを的確に刺激してくる。オレは目の前のシーツを力いっぱい握りしめた。

「ああ、だからここをこうやって擦ったら……」

 一度腰を引いた相神が、また同じ動きを繰り返す。一突きされるだけで、チカチカと目の前に星が散る。

「こんなふうに中がイイ具合に締まるんだわ。ほら、わかるだろ?」

 今度は押し込んだチンコで奥をぐるりと掻き回された。

「んひいぃぃぃ……!!」

 なんなんだよ、その腰つきは。前の時と全然違い過ぎるじゃねぇかよ。
 クソ気持ち良すぎて、耐えてた声が思わず出ちまったことにも腹が立つ。

「あー、何? イってんの?」

 あ゛あ゛あ゛、こいつは今更何言ってんだ!! 相神のチンポを咥え込みながら甘イキなんてもう何回したかわっかんねぇよ!! つーか、そのグリグリをやめろ!! 中でイくのが止まらねぇんだよっ!!

「んぐっ、……オレってば、ちょー優秀な身体してっからな!! 感度良好でイイだろ? つーか、何休んでんの? オレのことヨがり狂わせようとしてんなら、全然足りてねぇけど? サボってねぇで、真面目に腰振れば?」

 気を紛らわせようと、テキトーなことを言ってみたけれど、気持ち良さで頭ラリってて自分でも何言ってんのかよくわかんねぇ。

「あ、そ? じゃ、こっちの体勢のほうがヨかったんだけど」

 そう言うと、相神はオレの身体を抱え起こして、自分の胡坐の上に乗せて後ろから抱き込んだ。折角、背面騎乗位から逃げたってのに、背面座位でまた自重でチンポを深く咥え込む形になってしまって、目の前がチカチカと明滅する。

「んああぁぁあ……!!」
「オレ、これ好き」

 ん゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ……!! そんな甘い声で好きとか言ってんじゃねぇ……!! 変な気分になるだろーが!! ついでに、首筋を後ろから舐めんなっ!! そんなところは性感帯じゃないはずなのに、ゾクゾクする。

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