極道アルファは極上オメガに転生して、愛に啼く

夏芽玉

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15話 もういいのか?*

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「オナニーはもういいのか?」

 顔を上げると、ニヤついた顔をした相神がオレを見ていた。
 オレが相神を使って勝手に気持ち良くなっていたのはバレバレだったらしい。……まぁ、流石に気付くよな。目の前で、一心不乱にチンポしゃぶりながら尻穴を掻き回してたんだから。

「おかげさまで、すげぇヨかったわ。……次は、テメェが好きなだけ気持ちよくなれや」

 ちょっとだけバツが悪くなったオレは、身体を起こすと相神に背を向けて腰に跨った。これ以上、感じてる顔なんて見せられっか。オレは自分の股ぐらを覗き込んでアナルを二本の指で広げると、規格外の大きさまで育った勃起チンコを宛がった。


 ……入るよな?

 いや、入る。絶対入る。
 前はすんなりと入ったんだから、今回だってちゃんと入るハズだ!

 オレは手にしたチンコをマジマジと見てそのデカさに一瞬怯んでしまった。けれど、男に二言はない。オレは意を決して先端をアナルに押しつけた。そのまま腰を落としていく。多少の圧迫感はあるけど、相神のチンコはヌプヌプとオレの体内に潜り込んできた。

 オレの入口を極限まで開いて、アナルをミチミチに満たしながら進んでくる相神のチンコは、やっぱりただ挿入はいってるだけで気持ちがいい。ほんとー、相変わらずの規格外チートチンコだな、オイ!!

 変に動かすと、また快感に意識を持っていかれそうだったので、オレはゆっくり慎重に腰を下した。

 半分くらいチンコを収めたところで一息つこうとしたら、不意に相神に後ろから腰を掴まれて引き下ろされる。それと同時に、軽く膝を曲げた相神に下からドチュンと突き上げられた。

「~~~~~~~~~~っ!?」

 予想もしなかった衝撃に、オレは声にならない悲鳴を上げた。目の前がチカチカする。

「なっ、あ……、あぁっ!?」

 倒れ込みそうになって、オレは咄嗟に目の前にあるものに縋りついた。それは、曲げられた相神の脚だった。体勢が変わるとオレの中でチンコの当たる部分が変わって、それだけの刺激でチンコをキュンキュンと締め付けてしまう。

「んぁっ……、あ゛あ゛あ゛……」

 一番奥のイイトコロに相神のチンコが当たるものだから、勝手に腰がガクガク揺れて止まらねぇ。

「あ? もしかして、まだオナニーの最中だったか?」

 後ろから嗤い声が聞こえてきた。揶揄いの声をかけられても腰が上下するのを抑えらんねぇ。

「ち、ちげーし。つーか、急に動いてんじゃねーよ。びっくりするだろーが」
「『腰が振りたくなったら、好きに動いていい』んじゃなかったっけ?」

 下からユサユサと揺すり上げられると、わけわかんねぇくらい気持ちがいい。オレは喘ぎ声を漏らさないように必死に歯を食いしばった。

「あー、あー……そうだよ。好きなだけ動いて、テメェも気持ち良くなれや」

 腹に力を入れて、声を絞り出す。気を抜くと、あっさりと快楽に飲み込まれてしまいそうだ。
 とにかく、この体勢がマズい気がする。自重でかなり深くまで飲み込んでしまうから、オレに来る快感がエンドレスになっちまう。だから、なんとかして体勢を変えたい。

「なんなら、動きやすいように四つん這いにでもなってやろうか?」
「それは、“ケツ穴差し出すから、どうか気持ちよくしてください”の言い間違いか?」

 ああ、クソ。こいつマジで性格悪ぃな。ていうか、オレ、何でこんなことやってたんだっけ?
 最初に何を思ってたのかなんて、だんだんどーでも良くなってきた。ただ、このままオレだけ気持ちよくなるのは癪に障る。なんとかしてこいつをオレに夢中にさせて、衝動のままに腰を振らせてやりたい。
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