11 / 27
PART 1:逃走編
9th PIECE:The contact
しおりを挟む
9th PIECE:「まだ、死にたくない。」
それは突然であった。
まだ早朝であるにも関わらず、那倉家のチャイムが鳴ったのである。まだ朝の七時にもなっていないというのにだ。
「ごめん陽太、出てくれない?」
台所から作業をしている母の声が聞こえ、陽太はしぶしぶ立ち上がった。せっかく、支度を済ませあとは登校時刻(珠希の迎え)を待つだけのゆっくりとした一時を過ごしていたのに……。
「私が出ようか?」
同じく居間でくつろいでいたルナが気を利かせて彼に声をかけた。彼女は学校には通っていないが、毎朝陽太と一緒に起きているのだった。
「いや、いいよ」
彼は廊下に出るとドアの方を見た。擦りガラスの向こうに人影が見える。その人物は彼を急かす様にもう一度ドアホンを鳴らした。
「はいはい……」
外で待つ誰かに聞こえない様に声を出し、陽太はがらがらと戸を開けた。
「……?」
そこに立っていたのは見た事の無い男だった。年齢は三十代半ばから四十代前半くらいだろうか。緑色のミリタリージャケットにベージュのパンツ。頭に載るベレー帽からは銀色のぼさぼさとした髪が飛び出ている。顔には無精ひげが蓄えられていた。彼は気だるそうな目で陽太と見つめ合うと一言喋った。
「お宅の兵器を引き取りに来ました」
「……え?」
どくん、と陽太の心臓が胸の中で跳ねた。今、この人何て言った……?
兵器、って言わなかったか?
「……何を言ってるんですか?」
陽太は訳がわからなかった。よく見ると彼の後ろには他に十名ほどの男達もいた。全員目の前の男と同じ服装をしている。この人達は、ルナがここにいる事を知っている……? というか、ルナの正体を知っている……どうして? ルナが自分の事を他の誰かに喋ったのか? いや、珠希が? 剣が? だが、どうもそれは考えづらい。
まさか、この人達……!
「……ああ、言い方が悪かったですかね? それは兵器といっても、多分君が想像している様なミサイルや戦車とか、そういった類の物じゃないんです」
男は淡々と続けた。
「人間なんですよ、どっからどう見てもね。ちょうど君と同い年くらいの……女の子だ。水色の髪に青い瞳。髪はセミロング。名前は……」
ごくりと陽太は唾を飲み込んだ。冷や汗がたらりと垂れているのがわかった。
「LUNA」
「……!」
男の口から発せられた馴染みのある名前を聞き陽太は目を見開いた。この人達は……!
「……だから、何の事だかさっぱりわかんないですね……すいませんけど、間違いじゃないですか?」
そう言って立ち去ろうとした時、男は素早くドアに手をかけ陽太の行動を制した。
「とぼけるんじゃねえよ。もう調べはとっくについてんだよ」
「……!」
逃げられない……! 今この人は「調べ」と言った。調べていたんだ。何を? ルナの居場所をだ。という事は、やっぱりこの人達は……。
ルナがいた星の人達だ……!
「……ルナを……どうする気ですか」
「決まってんだろ? 兵器はもういらねえ。処分すんだよ」
「……! 彼女は、この星では兵器じゃない……!」
「はあ?」
男はあからさまに顔を歪めた。苛立ちが表れている。
「何言ってんだお前。兵器はどこ行っても兵器なんだよ」
「違うっ……! ルナは……!」
「出さねえんなら、上がらせてもらうぞ」
「ちょっ……ちょっと待って!」
強引に家に入って来ようとする男を陽太は全身で止める。
「……ちょっと待ってて下さい……!」
彼は焦りの色を浮かべて居間に戻った。手は汗ばんでいた。
「ルナ……!」
「? 何?」
「ドウシタンダヨ、血相変エテ」
「君を追ってきた人達だ……!」
「え?」
「……何?」
ルナの顔が曇った。ガルダもメカではあるが表情が変わったのがわかる。
「……そっか。見付かっちゃったんだ、私達」
「……どうしよう……!」
「……何て言ってるの?」
「ルナを出せって」
「……わかった」
彼女はすぐに腰を上げた。
「ルナ! 出て行くつもり!?」
「だって、私を呼んでるんでしょ?」
「そんな事したら君、処分……死んじゃうんだよ!」
「……」
「おーい、まだかーい、少年。おじさんそんなに我慢強くないぞー……」
玄関で男が催促してくる。相変わらず気の抜けた声だが、先ほどドアを止めた時その顔は恐ろしいほど冷酷に見えた。あの男は必要とあらば何をするにも厭わない。陽太は彼にそういう印象を持った。
「時間はもう無いみたいだよ」
「ハア~ア」
ガルダがわざとらしく大きな溜め息をつき、ぱたぱたと羽ばたき廊下へと向かっていく。
「セッカク逃ゲテキタッテノニ、コンナアッサリ見付カッチマウトハナ」
「ガルダ!」
「これ以上ここにいたら、陽太達に迷惑かけちゃう」
ルナも続いて居間を出ていく。
「ちょ、ちょっと!」
「! ……へえ~え……案外さっぱり出て来やがったな……LUNA」
彼女が家の奥から現れたのを確認した男は意地の悪い笑みを浮かべた。
「私に用があるみたいで……ええと……」
「カミヤだ。階級は大佐。以後お見知りおきを、殺戮兵器ちゃん。つっても、お前はもうすぐに処分されるんだけどな」
「……私を処理するためにこの星にやって来たと、そういう事でいいんですね?」
「ああ。わかったならとっとと付いて来い。その鳥野郎もな」
「ガルダダ馬鹿野郎」
「わかりました」
ルナは平然とした様子でカミヤの指示に従い外へと出た。抵抗する素振りは全く見えない。
「ルナ!」
陽太は思わず彼女の名を呼んだ。
「嘘だろ!? 何でそんな簡単に付いてっちゃうんだよ!」
「坊主、何でお前はそんなにこれを引き止めようとする? これは兵器だ。お前もその内これに殺されるんだぞ。いや、お前だけじゃねえ」
カミヤは門から出た所で陽太に向き直る。
「この国の奴ら、この星の奴らみんな殺されるんだぞ。星が壊れるんだ。お前、これがそんだけ恐ろしい存在だってのがわかってねーんだろ」
彼の声には今までとは違い強い感情がこもっていた。表情にも力が入っているのが見て取れる。その迫力に陽太は一瞬気圧された。
「……わかってないのはそっちだろ!」
「あ? ……まあいい。行くぞ」
「はい」
カミヤの合図にルナはまた歩き出す。その歩みに躊躇いは感じられない。
「ルナ! 何でそんな簡単に自分から死にに行くんだよ!」
「死なねーよ。これは生物じゃねーからな。処分だ処分。言葉を学べ」
「せっかくこの星に辿り着いたんだろ!? あの時……あの時君は言ったじゃないか! 兵器の自分が嫌だって!」
「……」
彼女は何も答えなかった。振り向きもしなかった。
「はっ!? 何お前、そんな事言ったの? 笑わせてくれるね~、兵器のくせにさ。人殺す事しか能が無いくせにさ」
「君は優しいから、いっつも俺達の事を考えてくれてる! だけど、自分の事だって考えろよ! 君のあの決意は何だったんだよ! そんなに簡単に諦められるのかよ!」
その時、道に出たルナの足がぴたりと止まった。
「……おい、何してる。さっさと歩け」
「君はあの時、生きると決めたんだろ!? だったら生きる道を選べよ! 簡単に死ぬ方に進むなよ!」
「…………陽太……私……」
彼女の右腕が瞬時にマシンガンに変形した。そして……。
弾丸が朝の静けさを突き破った。ルナは威嚇する様に腕を動かしながら周囲を射撃していた。カミヤは直前それに気付きすぐに道路に飛び込んで弾をかわした。他の軍人達も皆逃げる様に退いたり、電信柱の陰に隠れたりしていた。
二十秒ほどの後音がやんだ。陽太の耳にはまだ甲高い音が鳴り続けていた。硝煙の中にひとり佇んでいた少女は、ようやくその顔を彼に見せてくれた。
「私、まだ……死にたくない……!」
「……!」
陽太は衝動的に駆け出し玄関のそばに停められていた母の自転車を押して門の外に出る。
「ルナ! 乗って! 後ろ!」
「え? え?」
「ガルダも早くルナの肩に乗れ!」
「俺ニ命令スンナ!」
慣れない様子で荷台に彼女が座ったのを確認すると、彼は急いでペダルを漕いだ。
「まっ! 待て!」
軍人達の動きは一歩遅く、間に合わなかった。ふたりと一羽を乗せた自転車はどんどん遠くの方へと離れていく。カミヤは部下に迅速に指示を出した。
「ケース2に切り替え! 各班に伝達急げ!」
「はっ!」
「……ちっ、あのガキ……! まあいい……どうせ逃げられはしねー……」
それは突然であった。
まだ早朝であるにも関わらず、那倉家のチャイムが鳴ったのである。まだ朝の七時にもなっていないというのにだ。
「ごめん陽太、出てくれない?」
台所から作業をしている母の声が聞こえ、陽太はしぶしぶ立ち上がった。せっかく、支度を済ませあとは登校時刻(珠希の迎え)を待つだけのゆっくりとした一時を過ごしていたのに……。
「私が出ようか?」
同じく居間でくつろいでいたルナが気を利かせて彼に声をかけた。彼女は学校には通っていないが、毎朝陽太と一緒に起きているのだった。
「いや、いいよ」
彼は廊下に出るとドアの方を見た。擦りガラスの向こうに人影が見える。その人物は彼を急かす様にもう一度ドアホンを鳴らした。
「はいはい……」
外で待つ誰かに聞こえない様に声を出し、陽太はがらがらと戸を開けた。
「……?」
そこに立っていたのは見た事の無い男だった。年齢は三十代半ばから四十代前半くらいだろうか。緑色のミリタリージャケットにベージュのパンツ。頭に載るベレー帽からは銀色のぼさぼさとした髪が飛び出ている。顔には無精ひげが蓄えられていた。彼は気だるそうな目で陽太と見つめ合うと一言喋った。
「お宅の兵器を引き取りに来ました」
「……え?」
どくん、と陽太の心臓が胸の中で跳ねた。今、この人何て言った……?
兵器、って言わなかったか?
「……何を言ってるんですか?」
陽太は訳がわからなかった。よく見ると彼の後ろには他に十名ほどの男達もいた。全員目の前の男と同じ服装をしている。この人達は、ルナがここにいる事を知っている……? というか、ルナの正体を知っている……どうして? ルナが自分の事を他の誰かに喋ったのか? いや、珠希が? 剣が? だが、どうもそれは考えづらい。
まさか、この人達……!
「……ああ、言い方が悪かったですかね? それは兵器といっても、多分君が想像している様なミサイルや戦車とか、そういった類の物じゃないんです」
男は淡々と続けた。
「人間なんですよ、どっからどう見てもね。ちょうど君と同い年くらいの……女の子だ。水色の髪に青い瞳。髪はセミロング。名前は……」
ごくりと陽太は唾を飲み込んだ。冷や汗がたらりと垂れているのがわかった。
「LUNA」
「……!」
男の口から発せられた馴染みのある名前を聞き陽太は目を見開いた。この人達は……!
「……だから、何の事だかさっぱりわかんないですね……すいませんけど、間違いじゃないですか?」
そう言って立ち去ろうとした時、男は素早くドアに手をかけ陽太の行動を制した。
「とぼけるんじゃねえよ。もう調べはとっくについてんだよ」
「……!」
逃げられない……! 今この人は「調べ」と言った。調べていたんだ。何を? ルナの居場所をだ。という事は、やっぱりこの人達は……。
ルナがいた星の人達だ……!
「……ルナを……どうする気ですか」
「決まってんだろ? 兵器はもういらねえ。処分すんだよ」
「……! 彼女は、この星では兵器じゃない……!」
「はあ?」
男はあからさまに顔を歪めた。苛立ちが表れている。
「何言ってんだお前。兵器はどこ行っても兵器なんだよ」
「違うっ……! ルナは……!」
「出さねえんなら、上がらせてもらうぞ」
「ちょっ……ちょっと待って!」
強引に家に入って来ようとする男を陽太は全身で止める。
「……ちょっと待ってて下さい……!」
彼は焦りの色を浮かべて居間に戻った。手は汗ばんでいた。
「ルナ……!」
「? 何?」
「ドウシタンダヨ、血相変エテ」
「君を追ってきた人達だ……!」
「え?」
「……何?」
ルナの顔が曇った。ガルダもメカではあるが表情が変わったのがわかる。
「……そっか。見付かっちゃったんだ、私達」
「……どうしよう……!」
「……何て言ってるの?」
「ルナを出せって」
「……わかった」
彼女はすぐに腰を上げた。
「ルナ! 出て行くつもり!?」
「だって、私を呼んでるんでしょ?」
「そんな事したら君、処分……死んじゃうんだよ!」
「……」
「おーい、まだかーい、少年。おじさんそんなに我慢強くないぞー……」
玄関で男が催促してくる。相変わらず気の抜けた声だが、先ほどドアを止めた時その顔は恐ろしいほど冷酷に見えた。あの男は必要とあらば何をするにも厭わない。陽太は彼にそういう印象を持った。
「時間はもう無いみたいだよ」
「ハア~ア」
ガルダがわざとらしく大きな溜め息をつき、ぱたぱたと羽ばたき廊下へと向かっていく。
「セッカク逃ゲテキタッテノニ、コンナアッサリ見付カッチマウトハナ」
「ガルダ!」
「これ以上ここにいたら、陽太達に迷惑かけちゃう」
ルナも続いて居間を出ていく。
「ちょ、ちょっと!」
「! ……へえ~え……案外さっぱり出て来やがったな……LUNA」
彼女が家の奥から現れたのを確認した男は意地の悪い笑みを浮かべた。
「私に用があるみたいで……ええと……」
「カミヤだ。階級は大佐。以後お見知りおきを、殺戮兵器ちゃん。つっても、お前はもうすぐに処分されるんだけどな」
「……私を処理するためにこの星にやって来たと、そういう事でいいんですね?」
「ああ。わかったならとっとと付いて来い。その鳥野郎もな」
「ガルダダ馬鹿野郎」
「わかりました」
ルナは平然とした様子でカミヤの指示に従い外へと出た。抵抗する素振りは全く見えない。
「ルナ!」
陽太は思わず彼女の名を呼んだ。
「嘘だろ!? 何でそんな簡単に付いてっちゃうんだよ!」
「坊主、何でお前はそんなにこれを引き止めようとする? これは兵器だ。お前もその内これに殺されるんだぞ。いや、お前だけじゃねえ」
カミヤは門から出た所で陽太に向き直る。
「この国の奴ら、この星の奴らみんな殺されるんだぞ。星が壊れるんだ。お前、これがそんだけ恐ろしい存在だってのがわかってねーんだろ」
彼の声には今までとは違い強い感情がこもっていた。表情にも力が入っているのが見て取れる。その迫力に陽太は一瞬気圧された。
「……わかってないのはそっちだろ!」
「あ? ……まあいい。行くぞ」
「はい」
カミヤの合図にルナはまた歩き出す。その歩みに躊躇いは感じられない。
「ルナ! 何でそんな簡単に自分から死にに行くんだよ!」
「死なねーよ。これは生物じゃねーからな。処分だ処分。言葉を学べ」
「せっかくこの星に辿り着いたんだろ!? あの時……あの時君は言ったじゃないか! 兵器の自分が嫌だって!」
「……」
彼女は何も答えなかった。振り向きもしなかった。
「はっ!? 何お前、そんな事言ったの? 笑わせてくれるね~、兵器のくせにさ。人殺す事しか能が無いくせにさ」
「君は優しいから、いっつも俺達の事を考えてくれてる! だけど、自分の事だって考えろよ! 君のあの決意は何だったんだよ! そんなに簡単に諦められるのかよ!」
その時、道に出たルナの足がぴたりと止まった。
「……おい、何してる。さっさと歩け」
「君はあの時、生きると決めたんだろ!? だったら生きる道を選べよ! 簡単に死ぬ方に進むなよ!」
「…………陽太……私……」
彼女の右腕が瞬時にマシンガンに変形した。そして……。
弾丸が朝の静けさを突き破った。ルナは威嚇する様に腕を動かしながら周囲を射撃していた。カミヤは直前それに気付きすぐに道路に飛び込んで弾をかわした。他の軍人達も皆逃げる様に退いたり、電信柱の陰に隠れたりしていた。
二十秒ほどの後音がやんだ。陽太の耳にはまだ甲高い音が鳴り続けていた。硝煙の中にひとり佇んでいた少女は、ようやくその顔を彼に見せてくれた。
「私、まだ……死にたくない……!」
「……!」
陽太は衝動的に駆け出し玄関のそばに停められていた母の自転車を押して門の外に出る。
「ルナ! 乗って! 後ろ!」
「え? え?」
「ガルダも早くルナの肩に乗れ!」
「俺ニ命令スンナ!」
慣れない様子で荷台に彼女が座ったのを確認すると、彼は急いでペダルを漕いだ。
「まっ! 待て!」
軍人達の動きは一歩遅く、間に合わなかった。ふたりと一羽を乗せた自転車はどんどん遠くの方へと離れていく。カミヤは部下に迅速に指示を出した。
「ケース2に切り替え! 各班に伝達急げ!」
「はっ!」
「……ちっ、あのガキ……! まあいい……どうせ逃げられはしねー……」
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
サイレント・サブマリン ―虚構の海―
来栖とむ
SF
彼女が追った真実は、国家が仕組んだ最大の嘘だった。
科学技術雑誌の記者・前田香里奈は、謎の科学者失踪事件を追っていた。
電磁推進システムの研究者・水嶋総。彼の技術は、完全無音で航行できる革命的な潜水艦を可能にする。
小与島の秘密施設、広島の地下工事、呉の巨大な格納庫—— 断片的な情報を繋ぎ合わせ、前田は確信する。
「日本政府は、秘密裏に新型潜水艦を開発している」
しかし、その真実を暴こうとする前田に、次々と圧力がかかる。
謎の男・安藤。突然現れた協力者・森川。 彼らは敵か、味方か——
そして8月の夜、前田は目撃する。 海に下ろされる巨大な「何か」を。
記者が追った真実は、国家が仕組んだ壮大な虚構だった。 疑念こそが武器となり、嘘が現実を変える——
これは、情報戦の時代に問う、現代SF政治サスペンス。
【全17話完結】
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
200万年後 軽トラで未来にやってきた勇者たち
半道海豚
SF
本稿は、生きていくために、文明の痕跡さえない200万年後の未来に旅立ったヒトたちの奮闘を描いています。
最近は温暖化による環境の悪化が話題になっています。温暖化が進行すれば、多くの生物種が絶滅するでしょう。実際、新生代第四紀完新世(現在の地質年代)は生物の大量絶滅の真っ最中だとされています。生物の大量絶滅は地球史上何度も起きていますが、特に大規模なものが“ビッグファイブ”と呼ばれています。5番目が皆さんよくご存じの恐竜絶滅です。そして、現在が6番目で絶賛進行中。しかも理由はヒトの存在。それも産業革命以後とかではなく、何万年も前から。
本稿は、2015年に書き始めましたが、温暖化よりはスーパープルームのほうが衝撃的だろうと考えて北米でのマントル噴出を破局的環境破壊の惹起としました。
第1章と第2章は未来での生き残りをかけた挑戦、第3章以降は競争排除則(ガウゼの法則)がテーマに加わります。第6章以降は大量絶滅は収束したのかがテーマになっています。
どうぞ、お楽しみください。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる