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第十部「鬼と悪魔の爪」第4話
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仏教がこの国に入ってからすでに長い。
後に戦国時代と呼ばれるようになる時代。
元々この国にある神道の世界と、海外から伝わってきた一神教である仏教は異なる宗教観念の元に成り立つ。時として混じり合い、時として反発し合いながら、国の歴史の中で変容を遂げてきた。
そんな仏教が形骸化した時代でもあった。
その土地を治める城の城主によって神道と仏教の勢力が激しく塗り替えられた時代。
その村にもそんな波が流れていた。
古くから村の文化の中心となっていたのは〝富士川神社〟。その神社の二女として産まれた御寧は、神社を継がずに地元一番の大地主である大谷城家へと嫁いだ。その神社から大谷城家には過去にも嫁いだ女性はいたということだったが、御寧は久しぶりの嫁でもあった。
数年後、御寧は八代目の息子を産む。
そんな頃、七代目の現当主────左平太の元に人の出入りが激しくなっていた。それは城主からの使者。
城主は数年前から仏教に傾倒していた。城下町だけでなく藩内の各村を少しずつ仏教へと切り替えていこうとしていた。
同時に神社が潰されていく。その噂は御寧の耳にまで届き始めた。
しかし御寧はその神社の産まれ。まさか潰されるわけがないと思っていた。
そして、御寧には何も知らされることはなかった。
やがて城主からの指示が大谷城家に下る。
左平太はある夜、使用人の男手から一〇名程を従えて屋敷を出た。風の強い夜だった。行燈の明かりがやけに明るく感じられる。使用人の男たちは何も聞かされてはいなかった。ただ主人の指示に従っていただけだった。それでも噂は聞いていたからか、誰もが薄々感じ取ってはいたのだろう。
決して大きな神社ではない。
小さな村の、その中心に存在する神社。
村の営みの中心でもあった。
そんな時代。
男たちは左平太の指示で神社の周りに散らばった。
そして、周囲から一斉に火の手が上がる。
風を吸い込みながら、火柱が手を伸ばしていく。
夜空までもが明るく染まり始め、その中から悲鳴が聞こえ始めた。
左平太は悠々と鳥居を潜り、参道を進んだ。
手にしているのは大谷城家に古くから伝わる〝刀〟。武家ではなかった大谷城家だったが、それは古くから家に伝わっていた物だった。遥か昔に、先祖が村を荒らす鬼を退治した刀と伝え聞いている。
そして今の左平太にとっては、目の前の〝神〟こそが、左平太にとっての〝鬼〟だった。
仏教こそを信仰すべきだと信じた。
そうしなければ、大谷城家は潰される────。
それが城主からの指示だった。
神や神社がどうこうではなかった。
目の前の燃え盛る本殿から、次々と宮司や巫女が飛び出してくる。
左平太に迷いは無かった。
ただ無意識に刀を振り下ろす。
使用人は後に────まるで〝鬼〟のような形相だったと語った。
左平太の目の前に血飛沫が飛ぶ。
城主の指示は〝全員の殺害〟。
やがて、神社の総てが灰と化す。
そして、
誰も逃げ出せた者はいなかった。
翌日、神社が火事で無くなったことは当然村中の噂となる。
御寧は数日を泣いて暮らすしかなかった。
しかし一月もすると、その神社の跡に大工が出入りする。まるで準備でもされていたかのように、二月を過ぎた頃には真新しいお寺が建てられた。そしてその後押しをしたのが左平太だった。その話は村中にも知れ渡る。
それからしばらくの月日が流れ、いつの頃からか神社を中心に据えていた文化は形を潜め、仏教が村に染まっていく。それまでも仏教が存在しなかったわけではない。葬式と言えば仏教式の弔い方が当たり前となっていたのはあるが、そのころは神社と共に共存と住み分けが出来ていた。
今はそんなものはどこにも存在しない。
再び神社を作ろうとする空気が起これば、すぐに左平太が握り潰す。
そのためか、血生臭い事件の噂も増えた。
すでに、この村に〝神〟はいなかった。
間違った仏教が蔓延していた。
もはや誰も、仏の〝教え〟が何なのかを知る者はいない。
あるのは〝権力〟のための一神教。
一神教という名の政治。
一神教はもはや、歴史の中で人間が生み出しただけのものに他ならなかった。
村に〝鬼が徘徊する〟という話が聞こえ始めたのは、寺が出来てしばらく経った頃。
夜な夜な現れては村人を殺害し、家に火を放った。
畑を荒らされ、即席で作られた自警団も力及ばずに犠牲者を増やすのみ。
話を持ち込まれた隣町の奉行所でも太刀打ちの出来ない現状に、村人はただただ怯える日々。
静かだった村の夜に、毎晩のように悲鳴が響く。
夜、家の者たちが寝静まった頃に屋敷の離れに御寧が呼び出されたのはそんな頃だった。
御寧に声をかけてきたのは当主である左平太の妻────御雪。
そして先代の妻にあたる大祖母の御菊。
離れの別邸は隠居した御菊の居室でもある。
この頃の御寧は、すでに生きる糧を三歳になる息子にしか見出せなくなっていた。親族はすでに火事で失われ、帰る場所などない。もちろん嫁ぐ時に家は捨ててくる時代。それでも拠り所がもちろん自分の出自にあることは変わらない。特別巫女としての修行をしてきたことの無い御寧でも、やはり神事への造詣の深さからか、その胸に空いた穴を埋めることは叶わない。ましてや捻れた一神教に対する違和感は増すばかり。
現当主、左平太の妻である御雪はすでに六〇を過ぎていたが、その存在感は未だ衰えてはいない。実質的な当主と言っても差し支えない権力を持っていた。
その御雪が静かに口を開く。
「〝鬼〟の噂は聞いておろう…………すでに三〇人以上が殺されておる…………御主は巫女の血を引いておったな…………」
御寧はすぐに応えた。
「…………はい……しかし巫女ではありません…………修行をせなんだら巫女とは呼べませぬ…………」
「当家に入るまでも、しておらなんだと言うのか?」
「…………いえ…………いくばかりかは…………」
「ならそれで良い…………」
その声に、御寧は顔を上げ、向かいに離れて座る御雪の顔を見た。御雪は視線を軽く落としたまま、揺れる蝋燭の火に僅かに照らされる畳に顔を向けたまま。
そのまま御雪が続けた。
「噂には聞いておろうが…………神社を焼いたのは左平太じゃ…………」
それを聞いても御寧は驚きはしなかった。周囲からの話で知ってはいたからだ。ただ、それだけに気持ちは穏やかではいられない。
何も応えない御寧の気持ちを知ってか知らずか、御雪は言葉を繋げる。
「この国を仏教で染め上げたい城主様の御意向じゃった…………反発しようものなら、この大谷城家はどうなっていたか知れん…………」
──…………それがなんだ……………………
そう思った御寧の耳に、尚も御雪の言葉が入り込む。
「焼いただけではない…………逃げようとする者たちを斬り殺したそうじゃ…………」
──…………噂は……本当だった……………………
「左平太がおかしくなったのは、それからすぐじゃった……おかしな言動が増えてな…………やがて、夜に外出することが増えた…………気が付いたのは〝鬼〟の噂を聞くようになってからじゃ…………すでに手が付けられん…………」
「それを…………」
その御寧の低い声に、御雪は僅かに顔を上げる。
御寧が続けた。
「…………私に…………収めろと…………」
「いかにも…………鬼が左平太であることが分かれば……今度こそこの家は潰される…………左平太に取り憑いた〝鬼〟を…………祓ってはくれぬか」
その御雪の言葉に、御寧は無意識の内に口元に笑みを浮かべていた。
その口が静かに開く。
「…………私を……誰か存じての御言葉でしょうか…………私の産まれ育った家を潰したのが旦那様であれば尚のこと…………」
「…………いかにも……」
その御雪の返答は、御寧が思うよりも早かった。
御寧は、すぐに返した。
「巫女の血を引いているだけで……私は巫女ではありませんが…………それでも構わぬと…………?」
すると、今度は少し間を開けた御雪の声。
「…………それで…………充分……」
──……………………そういうこと…………
そう思った御寧は、深々と頭を下げてから、静かに応えた。
「……お引き受け……致しました…………」
すると、動いたのは御雪の隣で黙っていた大祖母の御菊。
すでに八〇を超えていると思われる御菊は背後に手を伸ばし、手にした物を御寧の目の前に差し出した。微かにその手は震えている。
視線を落としていた御寧の目の前に置かれたのは、一本ずつの刀と短刀。
御菊の声が頭に降りかかる。
「これは…………我が家に代々伝わる刀…………遥か昔に村で暴れた〝鬼〟を退治したと言われる物…………左平太が…………御主の家族を切り殺した刀じゃ…………他に入り用の物があれば────」
「いえ…………」
御寧は低い声でそう即答して二本の刀を自らの左脇にずらすと、続けた。
「…………旦那様は……」
間が空いた。
やがて、御雪の声が小さく響く。
「…………今夜はまだ…………寝床に…………」
御寧はその言葉に、再び頭を下げる。
そして、返した。
「……では…………失礼致します…………」
御寧は立ち上がると、刀を手に離れを後にした。
そして、ゆっくりと本邸に向かう。
胸に去来するものなど、何も無い。
何も考えもせずに、いつしか足は左平太の部屋へ。
襖を無造作に開けた。
部屋の真ん中で、左平太は静かに布団を首までかけて寝息を立てている。
御寧は畳の上で足袋を擦らせながら近付いた。
掛け布団を剥がしても、左平太はそのまま。
御寧は左平太の浴衣をゆっくりとずらし、その胸を露出させた。
痩せた左平太の胸には骨が浮かぶ。
畳に落ちる木製の鞘の音に、僅かに左平太の瞼が反応した直後、その胸の骨の間に、まっすぐ短刀の眩しい刃が吸い込まれていく。
声とは呼べないような呻き声を上げ、体の筋肉がその刃に抗う。
状況を理解出来ない左平太の手が、本人の意思とは関係なく御寧の着物を掴んだ直後、畳に大きな鞘の落ちる音。
震える左平太の喉に、刀の刃が押し付けられた。
何の迷いも無く、御寧はその刃を横に払う。
月明かりだけが障子から差し込む暗い部屋。
それを真っ黒い液体が遮った。
それは何度も繰り返し吹き出し、周囲を嫌な匂いが包んでいく。
そして、御寧の全身をも包み込む。
しかし、御寧は刀を逆手に掴むと、何度も左平太の体にそれを突き立てていく。
その度に、左平太の体の抵抗が刀から伝わる。
それはしだいに弱くなり、やがて、抵抗を失う。
右手に刀を持ったまま、左手で胸に差し込まれたままの短刀を抜く。
不思議なほどに、何も感じなかった。
そして、何も怖くすらない。
そのまま、御寧は夫の寝室へと向かう。
激しく開けられた襖の音に、夫は跳ね起きた。
目の前の、自分の妻とは思えないその姿に、ただ恐れ慄き、震えた声を漏らすだけ。
「…………鬼…………」
直後、立ち上がった腹部に突きつけられた短刀の痛みに意識を囚われたまま、その目の前では、御寧が何度も繰り返し刀を振り下ろす。
やがて障子を突き破り、その物音から使用人が集まった頃には、すでにそこに立つのは両手に刀を下げた御寧だけ。
屋敷内に悲鳴と怒号が響き渡っていた。
御寧は意識的か無意識か、いつの間にか自らの息子のいる自分の寝室へ。
騒ぎの音に鳴き声を上げる息子の前に立ちはだかったのは、御雪だった。
「この子はならん! この子は大谷城家を継ぐ子じゃぞ!」
そう叫びながら孫を抱く御雪に、御寧は叫んでいた。
「黙れ‼︎ 退け‼︎」
刀を振り上げる御寧に、御雪。
「気が触れたか! 御主の仇討ちは────!」
「まだだっ‼︎」
御寧は、何度も刀を振り下ろしていた。
やがて、御雪の腕が畳に落ちたことなど気付きもしない。
御雪と、息子の首から、大きく飛び散った液体に、周囲が包まれた。
月明かりに照らされた御寧の体は、真っ黒に染まっていたという。
後に使用人の一人は〝鬼のようだった〟と語った。
まだ夜は深い。
御寧は屋敷からそう遠くない小さな山へ向かっていた。
その頂上に辿り着くと、自らの首に刀の刃を突き付けた。
翌朝、事を収めたのは大祖母の御菊。
御寧以外の亡骸はすぐに葬儀を執り行い、御寧の遺体は死に場所の山の頂上に埋めるように使用人に指示した。
そして〝村を騒がせた鬼を一人の巫女が自らの命をかけて退治した〟という話を流布させる。それはこの地を収める城主にも伝わった。
御菊は御寧の呪いを恐れたのか、山の頂上に祠を建てて祀った。
やがて時は流れ、いつしかその村は〝鬼神村〟と呼ばれ、その山は〝鬼神山〟として信仰の対象となっていく。
遠くから婿養子として呼ばれた新しい大谷城家の当主ですら真実は知らない。
その真実は、最初に嫁として迎え入れられた者によって繋がれていくこととなる。
☆
「もし呪いというものが存在したとすれば…………」
萌江は、そう言って静かに説明を続ける。
「それは〝鬼〟ではありません…………〝御寧〟です…………」
萌江は柔らかい声になって続けた。
「フネさん…………あなたは先代からこう聞かされていたはず…………〝男の根〟を絶やさなければ、もっと恐ろしい〝呪い〟が降りかかると…………そして、それは智子さんにも受け継がれていたはずです」
フネも智子も顔を上げずに、黙って目の前の畳に視線を落とし続ける。
そして、萌江の言葉を繋げたのは咲恵だった。
「御寧の呪いを続けるため…………そのためにこの茶番は続けられた…………すでに大谷城家の血筋は遥か昔に絶たれていたにも関わらず、その呪いが続いているものとして受け継がれた…………そしてそれが崩れたのはフネさんの先代です」
咲恵は頭に浮かんだ光景に声を詰まらせながら、それでも続けた。
「…………長きに渡って…………男の子は必ず一年と経たずに亡くなってきた…………違います…………殺されてきたんです…………」
フネと智子以外の全員が、一斉に顔を上げて咲恵の顔を見る。
その目には涙が浮かぶ。
涙が一粒流れた直後、咲恵は口を開いた。
「でも…………フネさんのお母さんは…………殺せなかった…………三つ上のお兄さんがいましたね…………フネさん……………………目の前の、源田重三郎さんが…………あなたのお兄さんです…………」
フネは、顔を上げなかった。
僅かに丸めた背中が震える。
咲恵の言葉を繋げるのは萌江。
「この村の交番の前に、布に包まれて置かれていたのを警官が見つけ、それが重三郎さんです。時代的に決して珍しいことではなかったはずです。昭和二〇年…………終戦の混乱の中…………しかしそんな時代の記録なので残っているのか不安でしたが、辛うじて残っていました…………隣町で、幼い子供が行方不明になっています…………時代的に、それほど捜査もされてはいないでしょう…………」
「…………身代わり……」
そう呟いたのは恵那だった。
萌江が続ける。
「重三郎さんが交番の前で保護される前日の記録です。そして…………その保護された日に、大谷城家では葬儀が行われています…………その三年後に産まれたのが…………フネさんです」
重三郎は自然と体が震える感覚を初めて味わっていた。
簡単に受け入れられるわけがない。
自分が大谷城家の血を引いた人間であること。そして目の前には存在すら考えたことのない妹がいる。
思わず重三郎は声を上げていた。
「たまたま…………その日付だったということだって────」
「そうです」
即答した萌江が続ける。
「時代もあります。普通に記録だけを見ても100%の答えは出せない。でも…………それが分かるのが私たちなんです」
「そんな話で────」
重三郎は僅かに腰を浮かせ、身を乗り出したところで萌江の声に遮られる。
「重三郎さん…………あなたは祠にある木彫りの鬼の写真を見て、夢で見た鬼と同じだと言いました。優次さんもです。どうしてですか? 見たこともないはずなのに」
すると重三郎は、視線を落として腰を降ろしながら応えた。
「……確かに…………それはそうだが…………」
「ネットで調べてみましたが、まだあの木彫りの鬼の写真は、誰もネットに載せてはいませんでした。私の後ろに座っているのがその手の情報に関しては専門家なので間違いはありません。いつの間にか潜在意識に入り込むことなんてないはずです」
「じゃあ…………尚のこと鬼の呪いが…………」
「そうでしょうか…………鬼の呪いに〝身代わりの子供〟は必要ありませんよ…………」
途端に、静かになる。
瞬時にそんな空気が流れた。
そこに響くのは、やはり萌江の声。
「私は99.9%…………呪いも祟りも信じていない能力者です…………でも、だからこそ見える真実がある…………好き好んで…………自分の子供のために他人の子供を殺す光景なんて見たくない…………」
萌江は依然顔を伏せたままのフネと智子に視線を移し、言葉を繋いだ。
「どんな理由があっても…………そこに正義など存在しない…………この家に取り憑いた〝悪魔〟のやったことだ…………智子さん…………この〝呪い〟を…………あなたは本当に恵那さんに継がせたいんですか?」
すると、智子は大きく肩を震わせて声を絞り出す。
「…………そうするしか…………そうするしかなかったんです…………」
智子の着物の膝に、大粒の涙が落ち始めた。
「……お母……さん…………?」
隣の恵那はどうしていいか分からないままに、萌江に視線を送る。
すると、その横で口を開いたのは咲恵だった。
「……私が…………お話しします…………」
「かなざくらの古屋敷」
~ 第十部「鬼と悪魔の爪」第5話(第十部最終話)へつづく ~
後に戦国時代と呼ばれるようになる時代。
元々この国にある神道の世界と、海外から伝わってきた一神教である仏教は異なる宗教観念の元に成り立つ。時として混じり合い、時として反発し合いながら、国の歴史の中で変容を遂げてきた。
そんな仏教が形骸化した時代でもあった。
その土地を治める城の城主によって神道と仏教の勢力が激しく塗り替えられた時代。
その村にもそんな波が流れていた。
古くから村の文化の中心となっていたのは〝富士川神社〟。その神社の二女として産まれた御寧は、神社を継がずに地元一番の大地主である大谷城家へと嫁いだ。その神社から大谷城家には過去にも嫁いだ女性はいたということだったが、御寧は久しぶりの嫁でもあった。
数年後、御寧は八代目の息子を産む。
そんな頃、七代目の現当主────左平太の元に人の出入りが激しくなっていた。それは城主からの使者。
城主は数年前から仏教に傾倒していた。城下町だけでなく藩内の各村を少しずつ仏教へと切り替えていこうとしていた。
同時に神社が潰されていく。その噂は御寧の耳にまで届き始めた。
しかし御寧はその神社の産まれ。まさか潰されるわけがないと思っていた。
そして、御寧には何も知らされることはなかった。
やがて城主からの指示が大谷城家に下る。
左平太はある夜、使用人の男手から一〇名程を従えて屋敷を出た。風の強い夜だった。行燈の明かりがやけに明るく感じられる。使用人の男たちは何も聞かされてはいなかった。ただ主人の指示に従っていただけだった。それでも噂は聞いていたからか、誰もが薄々感じ取ってはいたのだろう。
決して大きな神社ではない。
小さな村の、その中心に存在する神社。
村の営みの中心でもあった。
そんな時代。
男たちは左平太の指示で神社の周りに散らばった。
そして、周囲から一斉に火の手が上がる。
風を吸い込みながら、火柱が手を伸ばしていく。
夜空までもが明るく染まり始め、その中から悲鳴が聞こえ始めた。
左平太は悠々と鳥居を潜り、参道を進んだ。
手にしているのは大谷城家に古くから伝わる〝刀〟。武家ではなかった大谷城家だったが、それは古くから家に伝わっていた物だった。遥か昔に、先祖が村を荒らす鬼を退治した刀と伝え聞いている。
そして今の左平太にとっては、目の前の〝神〟こそが、左平太にとっての〝鬼〟だった。
仏教こそを信仰すべきだと信じた。
そうしなければ、大谷城家は潰される────。
それが城主からの指示だった。
神や神社がどうこうではなかった。
目の前の燃え盛る本殿から、次々と宮司や巫女が飛び出してくる。
左平太に迷いは無かった。
ただ無意識に刀を振り下ろす。
使用人は後に────まるで〝鬼〟のような形相だったと語った。
左平太の目の前に血飛沫が飛ぶ。
城主の指示は〝全員の殺害〟。
やがて、神社の総てが灰と化す。
そして、
誰も逃げ出せた者はいなかった。
翌日、神社が火事で無くなったことは当然村中の噂となる。
御寧は数日を泣いて暮らすしかなかった。
しかし一月もすると、その神社の跡に大工が出入りする。まるで準備でもされていたかのように、二月を過ぎた頃には真新しいお寺が建てられた。そしてその後押しをしたのが左平太だった。その話は村中にも知れ渡る。
それからしばらくの月日が流れ、いつの頃からか神社を中心に据えていた文化は形を潜め、仏教が村に染まっていく。それまでも仏教が存在しなかったわけではない。葬式と言えば仏教式の弔い方が当たり前となっていたのはあるが、そのころは神社と共に共存と住み分けが出来ていた。
今はそんなものはどこにも存在しない。
再び神社を作ろうとする空気が起これば、すぐに左平太が握り潰す。
そのためか、血生臭い事件の噂も増えた。
すでに、この村に〝神〟はいなかった。
間違った仏教が蔓延していた。
もはや誰も、仏の〝教え〟が何なのかを知る者はいない。
あるのは〝権力〟のための一神教。
一神教という名の政治。
一神教はもはや、歴史の中で人間が生み出しただけのものに他ならなかった。
村に〝鬼が徘徊する〟という話が聞こえ始めたのは、寺が出来てしばらく経った頃。
夜な夜な現れては村人を殺害し、家に火を放った。
畑を荒らされ、即席で作られた自警団も力及ばずに犠牲者を増やすのみ。
話を持ち込まれた隣町の奉行所でも太刀打ちの出来ない現状に、村人はただただ怯える日々。
静かだった村の夜に、毎晩のように悲鳴が響く。
夜、家の者たちが寝静まった頃に屋敷の離れに御寧が呼び出されたのはそんな頃だった。
御寧に声をかけてきたのは当主である左平太の妻────御雪。
そして先代の妻にあたる大祖母の御菊。
離れの別邸は隠居した御菊の居室でもある。
この頃の御寧は、すでに生きる糧を三歳になる息子にしか見出せなくなっていた。親族はすでに火事で失われ、帰る場所などない。もちろん嫁ぐ時に家は捨ててくる時代。それでも拠り所がもちろん自分の出自にあることは変わらない。特別巫女としての修行をしてきたことの無い御寧でも、やはり神事への造詣の深さからか、その胸に空いた穴を埋めることは叶わない。ましてや捻れた一神教に対する違和感は増すばかり。
現当主、左平太の妻である御雪はすでに六〇を過ぎていたが、その存在感は未だ衰えてはいない。実質的な当主と言っても差し支えない権力を持っていた。
その御雪が静かに口を開く。
「〝鬼〟の噂は聞いておろう…………すでに三〇人以上が殺されておる…………御主は巫女の血を引いておったな…………」
御寧はすぐに応えた。
「…………はい……しかし巫女ではありません…………修行をせなんだら巫女とは呼べませぬ…………」
「当家に入るまでも、しておらなんだと言うのか?」
「…………いえ…………いくばかりかは…………」
「ならそれで良い…………」
その声に、御寧は顔を上げ、向かいに離れて座る御雪の顔を見た。御雪は視線を軽く落としたまま、揺れる蝋燭の火に僅かに照らされる畳に顔を向けたまま。
そのまま御雪が続けた。
「噂には聞いておろうが…………神社を焼いたのは左平太じゃ…………」
それを聞いても御寧は驚きはしなかった。周囲からの話で知ってはいたからだ。ただ、それだけに気持ちは穏やかではいられない。
何も応えない御寧の気持ちを知ってか知らずか、御雪は言葉を繋げる。
「この国を仏教で染め上げたい城主様の御意向じゃった…………反発しようものなら、この大谷城家はどうなっていたか知れん…………」
──…………それがなんだ……………………
そう思った御寧の耳に、尚も御雪の言葉が入り込む。
「焼いただけではない…………逃げようとする者たちを斬り殺したそうじゃ…………」
──…………噂は……本当だった……………………
「左平太がおかしくなったのは、それからすぐじゃった……おかしな言動が増えてな…………やがて、夜に外出することが増えた…………気が付いたのは〝鬼〟の噂を聞くようになってからじゃ…………すでに手が付けられん…………」
「それを…………」
その御寧の低い声に、御雪は僅かに顔を上げる。
御寧が続けた。
「…………私に…………収めろと…………」
「いかにも…………鬼が左平太であることが分かれば……今度こそこの家は潰される…………左平太に取り憑いた〝鬼〟を…………祓ってはくれぬか」
その御雪の言葉に、御寧は無意識の内に口元に笑みを浮かべていた。
その口が静かに開く。
「…………私を……誰か存じての御言葉でしょうか…………私の産まれ育った家を潰したのが旦那様であれば尚のこと…………」
「…………いかにも……」
その御雪の返答は、御寧が思うよりも早かった。
御寧は、すぐに返した。
「巫女の血を引いているだけで……私は巫女ではありませんが…………それでも構わぬと…………?」
すると、今度は少し間を開けた御雪の声。
「…………それで…………充分……」
──……………………そういうこと…………
そう思った御寧は、深々と頭を下げてから、静かに応えた。
「……お引き受け……致しました…………」
すると、動いたのは御雪の隣で黙っていた大祖母の御菊。
すでに八〇を超えていると思われる御菊は背後に手を伸ばし、手にした物を御寧の目の前に差し出した。微かにその手は震えている。
視線を落としていた御寧の目の前に置かれたのは、一本ずつの刀と短刀。
御菊の声が頭に降りかかる。
「これは…………我が家に代々伝わる刀…………遥か昔に村で暴れた〝鬼〟を退治したと言われる物…………左平太が…………御主の家族を切り殺した刀じゃ…………他に入り用の物があれば────」
「いえ…………」
御寧は低い声でそう即答して二本の刀を自らの左脇にずらすと、続けた。
「…………旦那様は……」
間が空いた。
やがて、御雪の声が小さく響く。
「…………今夜はまだ…………寝床に…………」
御寧はその言葉に、再び頭を下げる。
そして、返した。
「……では…………失礼致します…………」
御寧は立ち上がると、刀を手に離れを後にした。
そして、ゆっくりと本邸に向かう。
胸に去来するものなど、何も無い。
何も考えもせずに、いつしか足は左平太の部屋へ。
襖を無造作に開けた。
部屋の真ん中で、左平太は静かに布団を首までかけて寝息を立てている。
御寧は畳の上で足袋を擦らせながら近付いた。
掛け布団を剥がしても、左平太はそのまま。
御寧は左平太の浴衣をゆっくりとずらし、その胸を露出させた。
痩せた左平太の胸には骨が浮かぶ。
畳に落ちる木製の鞘の音に、僅かに左平太の瞼が反応した直後、その胸の骨の間に、まっすぐ短刀の眩しい刃が吸い込まれていく。
声とは呼べないような呻き声を上げ、体の筋肉がその刃に抗う。
状況を理解出来ない左平太の手が、本人の意思とは関係なく御寧の着物を掴んだ直後、畳に大きな鞘の落ちる音。
震える左平太の喉に、刀の刃が押し付けられた。
何の迷いも無く、御寧はその刃を横に払う。
月明かりだけが障子から差し込む暗い部屋。
それを真っ黒い液体が遮った。
それは何度も繰り返し吹き出し、周囲を嫌な匂いが包んでいく。
そして、御寧の全身をも包み込む。
しかし、御寧は刀を逆手に掴むと、何度も左平太の体にそれを突き立てていく。
その度に、左平太の体の抵抗が刀から伝わる。
それはしだいに弱くなり、やがて、抵抗を失う。
右手に刀を持ったまま、左手で胸に差し込まれたままの短刀を抜く。
不思議なほどに、何も感じなかった。
そして、何も怖くすらない。
そのまま、御寧は夫の寝室へと向かう。
激しく開けられた襖の音に、夫は跳ね起きた。
目の前の、自分の妻とは思えないその姿に、ただ恐れ慄き、震えた声を漏らすだけ。
「…………鬼…………」
直後、立ち上がった腹部に突きつけられた短刀の痛みに意識を囚われたまま、その目の前では、御寧が何度も繰り返し刀を振り下ろす。
やがて障子を突き破り、その物音から使用人が集まった頃には、すでにそこに立つのは両手に刀を下げた御寧だけ。
屋敷内に悲鳴と怒号が響き渡っていた。
御寧は意識的か無意識か、いつの間にか自らの息子のいる自分の寝室へ。
騒ぎの音に鳴き声を上げる息子の前に立ちはだかったのは、御雪だった。
「この子はならん! この子は大谷城家を継ぐ子じゃぞ!」
そう叫びながら孫を抱く御雪に、御寧は叫んでいた。
「黙れ‼︎ 退け‼︎」
刀を振り上げる御寧に、御雪。
「気が触れたか! 御主の仇討ちは────!」
「まだだっ‼︎」
御寧は、何度も刀を振り下ろしていた。
やがて、御雪の腕が畳に落ちたことなど気付きもしない。
御雪と、息子の首から、大きく飛び散った液体に、周囲が包まれた。
月明かりに照らされた御寧の体は、真っ黒に染まっていたという。
後に使用人の一人は〝鬼のようだった〟と語った。
まだ夜は深い。
御寧は屋敷からそう遠くない小さな山へ向かっていた。
その頂上に辿り着くと、自らの首に刀の刃を突き付けた。
翌朝、事を収めたのは大祖母の御菊。
御寧以外の亡骸はすぐに葬儀を執り行い、御寧の遺体は死に場所の山の頂上に埋めるように使用人に指示した。
そして〝村を騒がせた鬼を一人の巫女が自らの命をかけて退治した〟という話を流布させる。それはこの地を収める城主にも伝わった。
御菊は御寧の呪いを恐れたのか、山の頂上に祠を建てて祀った。
やがて時は流れ、いつしかその村は〝鬼神村〟と呼ばれ、その山は〝鬼神山〟として信仰の対象となっていく。
遠くから婿養子として呼ばれた新しい大谷城家の当主ですら真実は知らない。
その真実は、最初に嫁として迎え入れられた者によって繋がれていくこととなる。
☆
「もし呪いというものが存在したとすれば…………」
萌江は、そう言って静かに説明を続ける。
「それは〝鬼〟ではありません…………〝御寧〟です…………」
萌江は柔らかい声になって続けた。
「フネさん…………あなたは先代からこう聞かされていたはず…………〝男の根〟を絶やさなければ、もっと恐ろしい〝呪い〟が降りかかると…………そして、それは智子さんにも受け継がれていたはずです」
フネも智子も顔を上げずに、黙って目の前の畳に視線を落とし続ける。
そして、萌江の言葉を繋げたのは咲恵だった。
「御寧の呪いを続けるため…………そのためにこの茶番は続けられた…………すでに大谷城家の血筋は遥か昔に絶たれていたにも関わらず、その呪いが続いているものとして受け継がれた…………そしてそれが崩れたのはフネさんの先代です」
咲恵は頭に浮かんだ光景に声を詰まらせながら、それでも続けた。
「…………長きに渡って…………男の子は必ず一年と経たずに亡くなってきた…………違います…………殺されてきたんです…………」
フネと智子以外の全員が、一斉に顔を上げて咲恵の顔を見る。
その目には涙が浮かぶ。
涙が一粒流れた直後、咲恵は口を開いた。
「でも…………フネさんのお母さんは…………殺せなかった…………三つ上のお兄さんがいましたね…………フネさん……………………目の前の、源田重三郎さんが…………あなたのお兄さんです…………」
フネは、顔を上げなかった。
僅かに丸めた背中が震える。
咲恵の言葉を繋げるのは萌江。
「この村の交番の前に、布に包まれて置かれていたのを警官が見つけ、それが重三郎さんです。時代的に決して珍しいことではなかったはずです。昭和二〇年…………終戦の混乱の中…………しかしそんな時代の記録なので残っているのか不安でしたが、辛うじて残っていました…………隣町で、幼い子供が行方不明になっています…………時代的に、それほど捜査もされてはいないでしょう…………」
「…………身代わり……」
そう呟いたのは恵那だった。
萌江が続ける。
「重三郎さんが交番の前で保護される前日の記録です。そして…………その保護された日に、大谷城家では葬儀が行われています…………その三年後に産まれたのが…………フネさんです」
重三郎は自然と体が震える感覚を初めて味わっていた。
簡単に受け入れられるわけがない。
自分が大谷城家の血を引いた人間であること。そして目の前には存在すら考えたことのない妹がいる。
思わず重三郎は声を上げていた。
「たまたま…………その日付だったということだって────」
「そうです」
即答した萌江が続ける。
「時代もあります。普通に記録だけを見ても100%の答えは出せない。でも…………それが分かるのが私たちなんです」
「そんな話で────」
重三郎は僅かに腰を浮かせ、身を乗り出したところで萌江の声に遮られる。
「重三郎さん…………あなたは祠にある木彫りの鬼の写真を見て、夢で見た鬼と同じだと言いました。優次さんもです。どうしてですか? 見たこともないはずなのに」
すると重三郎は、視線を落として腰を降ろしながら応えた。
「……確かに…………それはそうだが…………」
「ネットで調べてみましたが、まだあの木彫りの鬼の写真は、誰もネットに載せてはいませんでした。私の後ろに座っているのがその手の情報に関しては専門家なので間違いはありません。いつの間にか潜在意識に入り込むことなんてないはずです」
「じゃあ…………尚のこと鬼の呪いが…………」
「そうでしょうか…………鬼の呪いに〝身代わりの子供〟は必要ありませんよ…………」
途端に、静かになる。
瞬時にそんな空気が流れた。
そこに響くのは、やはり萌江の声。
「私は99.9%…………呪いも祟りも信じていない能力者です…………でも、だからこそ見える真実がある…………好き好んで…………自分の子供のために他人の子供を殺す光景なんて見たくない…………」
萌江は依然顔を伏せたままのフネと智子に視線を移し、言葉を繋いだ。
「どんな理由があっても…………そこに正義など存在しない…………この家に取り憑いた〝悪魔〟のやったことだ…………智子さん…………この〝呪い〟を…………あなたは本当に恵那さんに継がせたいんですか?」
すると、智子は大きく肩を震わせて声を絞り出す。
「…………そうするしか…………そうするしかなかったんです…………」
智子の着物の膝に、大粒の涙が落ち始めた。
「……お母……さん…………?」
隣の恵那はどうしていいか分からないままに、萌江に視線を送る。
すると、その横で口を開いたのは咲恵だった。
「……私が…………お話しします…………」
「かなざくらの古屋敷」
~ 第十部「鬼と悪魔の爪」第5話(第十部最終話)へつづく ~
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