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第三章 林間合宿と主なき神獣
プロローグ
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決闘から数日後。
ゴールデンウィーク最終日の夜――。
黒髪にジト目気味の吊り目、黒い瞳、何よりアホ毛が特徴の逢真夏目は、紫色の黒髪に切れ長の吊り目の青い瞳を持つ雪平美哉と過ごすここ数日の出来事を思い返していた。
夏目との同棲が決まり、五月に入ってから共に過ごす美哉。休み中、抜群のプロポーションの肉体美を誇る彼女はこれでもかというくらいに誘惑に力を入れてくる。
お風呂に乱入は当たり前、布団に潜り込むこともお約束と言わんばかりに。
ソファーに寛いでいても唐突に身を寄せ、夏目の腕に豊満な胸を押しつけ抱きつきわざと耳に息を吹きかける。
「ふぅー」
「のわぁっ⁉」
「うふふ」
「うふふ、じゃない! なんだいきなり!」
耳を手で押さえながら顔を赤くし怒る夏目だが、当の本人こと美哉は抱きつく腕により力を込め楽しげな顔で言う。
「夏目ったら弄り甲斐があるのでつい」
「なっ⁉ 弄り甲斐ってなんだ! あと息を吹きかけるな!」
「あら? じゃあ、甘噛みはいいんですか? それならさっそく――」
「いいわけあるか! その手をやめろ!」
即答でツッコミ、手を伸ばし触れようとする美哉を阻止する夏目。
他にも、買い物へ出かける際にはキスを求めてくる。美哉曰く、ある漫画で描かれていたという、行ってきますのキス、というのに興味があり実践してみたいと。
「いや、一緒に買い物へ行くのにする必要はないんじゃ……?」
そう疑問を口にするが美哉はそんな些細なことは関係なしに強引に交わす。
「一緒に行く、行かない、なんてこと今はどうでもいいんです。それよりも……んっ、ちゅっ」
「ちょっ⁉ んんっ……!」
首に腕を回し至近距離で見つめ夏目の唇を簡単に奪う。本気で抵抗すれば防ぐことは可能なのだが、美哉に求められると上手く感情を抑制できなず結局、流されされるがままになってしまう。
出かける際、行ってきますのキスがあるのなら、おかえりのキスも当然のように求めてくる始末。玄関に買った食材が入っているエコバッグを一度、置き靴を脱ぎ上がる夏目に腕を伸ばす美哉。
「ん? なに?」
首を傾げ、腕を伸ばした格好の美哉に訊く。
「なに? ではなく、抱きしめてキスをしてください」
甘えるような声で恥ずかしげもなく要求してくる。
「……これまさかと思うけど、出かける度にしないといけないやつなのか?」
「私が満足すれば、この一回だけで終わりますよ? ただし、夏目からしてくれなければ嫌ですけど」
「随分な欲深い要求なことで……。で、俺からすればこの一回で終わりだと?」
「はい。夏目がしてくれればの話ですよ?」
「……やれやれ」
何がなんでも、夏目からしてもらいたい美哉の強引な要求を飲む。
美哉に向き直り、腰を抱き寄せお望みのままに唇を重ねた。
「ぅんっ……」
夏目は、薄っすらと目蓋を開け見つめる。長いまつ毛、整った顔立ち、重ねた唇はぷっくりとし柔らかく、隙間から美哉の小さな吐息と声が聞こえる。
(……軽く済ませたら足りないとか言い出しそう)
美哉の性格を知っている夏目からして、軽く当てる程度では彼女の言うように満足はしてくれないだろう。
(なら、やっぱりしないとダメか……)
こういう行為には奥手な夏目にとって少々、ハードルが高いが出かける度にするよりかはここで終わらせた方がいいと判断する。
「んむっ、んんっ……」
少し開いた美哉の口の中に舌を入れ絡めにいく。それに反応し、夏目の口の中にも舌が入り込み絡め合う。
数秒、キスを交わし夏目から唇を離す。
「こ、これで満足か……?」
頬を赤らめ、美哉に訊く。
「んっ、ぁはっ……。ふふっ、ええ」
艶めかしい吐息を吐き笑顔で答える。こうして、誰も止められない美哉のやりたい放題の強引さ、状況に心底楽しみ振り回される夏目であった。
誘惑に耐え続けてはいるがそろそろ我慢の限界。そこで、連休の最終日の今夜に美哉を部屋に呼びベッドの上で向き合う現状。
「美哉、いいか?」
「なんですか? 夏目」
腕を組み真剣な表情の夏目とは違い、美哉はというとワイシャツ一枚の姿で嬉しそうな顔。
(なんで、そんな格好なんだよ……! 白い脚が丸見えだし、下着がチラチラ視界に入って説教し難いだろっ! あと谷間をこれ見よがしに見せつけてくるなよ!)
と内心、口には出さず吐き出す。
美哉の格好は夏目の言うように白い脚が露出、ボタンを三個外しているため胸元と谷間も見える。足を立てて座れば下着も丸見えになる服装、今は脚を寝かして座っているため僅かに見える程度。
「コホンッ。あのな、誘惑もいい加減にしないと俺も怒るぞ?」
一つ、咳払いしてから人差し指を立てながら美哉へ告げる。
「俺たちは高校生だ。その、こういうことばかりにかまけている場合じゃないだろ。それに、神殺しとして悪神を倒さないといけないはずだ」
少しきつめに言う。しかし、美哉にはあまり効果がない。
「あら、私たちは恋人同士で将来を誓い合った仲ですよ。同意の上なら、セ○○スだってしてもいいと思いますけど」
「ぶぅっ!」
美哉の口から、セ○○スという単語が出てくるとは思わず吹き出す夏目。
「確かに夏目の言う通り、神殺しである以上は悪神を倒すことも大事なことです。でも、私も夏目も女と男。一つ屋根の下で、何も起きないことなんてありえないでしょう? それに、誘惑は私がしたいからするんです。夏目の反応が可愛くてつい、いじめたくなるので」
「……………………」
その言葉に何も言えなくなる夏目。美哉は話を続ける。
「何より、こうして夏目と一緒にいられる時間がこの上なく幸せなんです」
と、説教のはずが反省の色どころか頬を赤らめ本当に幸せそうに笑みを浮かべる。
「……っ。はあっー……」
言いたいことは山ほどあるのだが、言葉が出てこず深いため息がかわりに吐き出された。
「夏目?」
「ああ、もう分かった。美哉が幸せだと感じるなら、まあ……このままでいい。ただし、誘惑はほどほどにな?」
説教など無駄に思え夏目が折れた。
やれやれといった様子で肩を竦める夏目の胸に飛び込み抱きつく美哉。
「夏目!」
「お、おい、こら! 言ったそばから抱きつくなって!」
「うふふ。やっぱり、夏目のそばが一番温かくて幸せです」
「わ、分かったから! 離れろ、寝れないだろう!」
抱きついたまま離れない美哉。そのまま、共に眠る運びとなりまた頭を悩ませる羽目に。
(おかしい……。美哉の部屋はちゃんと用意したはずなんだが……)
毎日、夏目の部屋で寝起きする美哉。その格好は必ずワイシャツ一枚という姿で、夏目の胸に顔を埋め脚を絡め腕を回し抱きつく。
「おやすみなさい、夏目」
「はいはい、おやすみ」
しばらくして美哉から寝息が聞こえる。寝つきが良すぎて羨ましいと思う。
これはもう美哉に慣れろというお告げ、なんじゃないかと己に言い聞かせるしかない。そんなことを考えながら夏目も眠る。
何だかんだで、抱きつく美哉を優しく抱きしめ髪を撫でながら眠る夏目も甘くて相当なものだが。
ゴールデンウィーク最終日の夜――。
黒髪にジト目気味の吊り目、黒い瞳、何よりアホ毛が特徴の逢真夏目は、紫色の黒髪に切れ長の吊り目の青い瞳を持つ雪平美哉と過ごすここ数日の出来事を思い返していた。
夏目との同棲が決まり、五月に入ってから共に過ごす美哉。休み中、抜群のプロポーションの肉体美を誇る彼女はこれでもかというくらいに誘惑に力を入れてくる。
お風呂に乱入は当たり前、布団に潜り込むこともお約束と言わんばかりに。
ソファーに寛いでいても唐突に身を寄せ、夏目の腕に豊満な胸を押しつけ抱きつきわざと耳に息を吹きかける。
「ふぅー」
「のわぁっ⁉」
「うふふ」
「うふふ、じゃない! なんだいきなり!」
耳を手で押さえながら顔を赤くし怒る夏目だが、当の本人こと美哉は抱きつく腕により力を込め楽しげな顔で言う。
「夏目ったら弄り甲斐があるのでつい」
「なっ⁉ 弄り甲斐ってなんだ! あと息を吹きかけるな!」
「あら? じゃあ、甘噛みはいいんですか? それならさっそく――」
「いいわけあるか! その手をやめろ!」
即答でツッコミ、手を伸ばし触れようとする美哉を阻止する夏目。
他にも、買い物へ出かける際にはキスを求めてくる。美哉曰く、ある漫画で描かれていたという、行ってきますのキス、というのに興味があり実践してみたいと。
「いや、一緒に買い物へ行くのにする必要はないんじゃ……?」
そう疑問を口にするが美哉はそんな些細なことは関係なしに強引に交わす。
「一緒に行く、行かない、なんてこと今はどうでもいいんです。それよりも……んっ、ちゅっ」
「ちょっ⁉ んんっ……!」
首に腕を回し至近距離で見つめ夏目の唇を簡単に奪う。本気で抵抗すれば防ぐことは可能なのだが、美哉に求められると上手く感情を抑制できなず結局、流されされるがままになってしまう。
出かける際、行ってきますのキスがあるのなら、おかえりのキスも当然のように求めてくる始末。玄関に買った食材が入っているエコバッグを一度、置き靴を脱ぎ上がる夏目に腕を伸ばす美哉。
「ん? なに?」
首を傾げ、腕を伸ばした格好の美哉に訊く。
「なに? ではなく、抱きしめてキスをしてください」
甘えるような声で恥ずかしげもなく要求してくる。
「……これまさかと思うけど、出かける度にしないといけないやつなのか?」
「私が満足すれば、この一回だけで終わりますよ? ただし、夏目からしてくれなければ嫌ですけど」
「随分な欲深い要求なことで……。で、俺からすればこの一回で終わりだと?」
「はい。夏目がしてくれればの話ですよ?」
「……やれやれ」
何がなんでも、夏目からしてもらいたい美哉の強引な要求を飲む。
美哉に向き直り、腰を抱き寄せお望みのままに唇を重ねた。
「ぅんっ……」
夏目は、薄っすらと目蓋を開け見つめる。長いまつ毛、整った顔立ち、重ねた唇はぷっくりとし柔らかく、隙間から美哉の小さな吐息と声が聞こえる。
(……軽く済ませたら足りないとか言い出しそう)
美哉の性格を知っている夏目からして、軽く当てる程度では彼女の言うように満足はしてくれないだろう。
(なら、やっぱりしないとダメか……)
こういう行為には奥手な夏目にとって少々、ハードルが高いが出かける度にするよりかはここで終わらせた方がいいと判断する。
「んむっ、んんっ……」
少し開いた美哉の口の中に舌を入れ絡めにいく。それに反応し、夏目の口の中にも舌が入り込み絡め合う。
数秒、キスを交わし夏目から唇を離す。
「こ、これで満足か……?」
頬を赤らめ、美哉に訊く。
「んっ、ぁはっ……。ふふっ、ええ」
艶めかしい吐息を吐き笑顔で答える。こうして、誰も止められない美哉のやりたい放題の強引さ、状況に心底楽しみ振り回される夏目であった。
誘惑に耐え続けてはいるがそろそろ我慢の限界。そこで、連休の最終日の今夜に美哉を部屋に呼びベッドの上で向き合う現状。
「美哉、いいか?」
「なんですか? 夏目」
腕を組み真剣な表情の夏目とは違い、美哉はというとワイシャツ一枚の姿で嬉しそうな顔。
(なんで、そんな格好なんだよ……! 白い脚が丸見えだし、下着がチラチラ視界に入って説教し難いだろっ! あと谷間をこれ見よがしに見せつけてくるなよ!)
と内心、口には出さず吐き出す。
美哉の格好は夏目の言うように白い脚が露出、ボタンを三個外しているため胸元と谷間も見える。足を立てて座れば下着も丸見えになる服装、今は脚を寝かして座っているため僅かに見える程度。
「コホンッ。あのな、誘惑もいい加減にしないと俺も怒るぞ?」
一つ、咳払いしてから人差し指を立てながら美哉へ告げる。
「俺たちは高校生だ。その、こういうことばかりにかまけている場合じゃないだろ。それに、神殺しとして悪神を倒さないといけないはずだ」
少しきつめに言う。しかし、美哉にはあまり効果がない。
「あら、私たちは恋人同士で将来を誓い合った仲ですよ。同意の上なら、セ○○スだってしてもいいと思いますけど」
「ぶぅっ!」
美哉の口から、セ○○スという単語が出てくるとは思わず吹き出す夏目。
「確かに夏目の言う通り、神殺しである以上は悪神を倒すことも大事なことです。でも、私も夏目も女と男。一つ屋根の下で、何も起きないことなんてありえないでしょう? それに、誘惑は私がしたいからするんです。夏目の反応が可愛くてつい、いじめたくなるので」
「……………………」
その言葉に何も言えなくなる夏目。美哉は話を続ける。
「何より、こうして夏目と一緒にいられる時間がこの上なく幸せなんです」
と、説教のはずが反省の色どころか頬を赤らめ本当に幸せそうに笑みを浮かべる。
「……っ。はあっー……」
言いたいことは山ほどあるのだが、言葉が出てこず深いため息がかわりに吐き出された。
「夏目?」
「ああ、もう分かった。美哉が幸せだと感じるなら、まあ……このままでいい。ただし、誘惑はほどほどにな?」
説教など無駄に思え夏目が折れた。
やれやれといった様子で肩を竦める夏目の胸に飛び込み抱きつく美哉。
「夏目!」
「お、おい、こら! 言ったそばから抱きつくなって!」
「うふふ。やっぱり、夏目のそばが一番温かくて幸せです」
「わ、分かったから! 離れろ、寝れないだろう!」
抱きついたまま離れない美哉。そのまま、共に眠る運びとなりまた頭を悩ませる羽目に。
(おかしい……。美哉の部屋はちゃんと用意したはずなんだが……)
毎日、夏目の部屋で寝起きする美哉。その格好は必ずワイシャツ一枚という姿で、夏目の胸に顔を埋め脚を絡め腕を回し抱きつく。
「おやすみなさい、夏目」
「はいはい、おやすみ」
しばらくして美哉から寝息が聞こえる。寝つきが良すぎて羨ましいと思う。
これはもう美哉に慣れろというお告げ、なんじゃないかと己に言い聞かせるしかない。そんなことを考えながら夏目も眠る。
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