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第四章 神山学園のレヴィアタン
神殺しの末路(2)
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空海が仕掛けた爆発で、グラウンドの半分が巻き込まれ抉られる。
「ちっ。殺し損ねたか!」
「げほっ、げほっ……。砂が口の中に入った……」
舌打ちと共に吐き捨てる空海が見つめる先、爆発を受けながらも咳き込み無傷で立っている夏目がいた。
ただ、制服は爆破の影響で破れ上半身が露出している。その肌は、蒼く澄んだ鱗が覆い、人肌からかけ離れていた。
その姿は、蛇の擬人化そのもの。
「化け物め!」
夏目の姿を見て、顔を歪め言い放つ。
ヨルムンガンドの咄嗟の判断のお陰で大した怪我を負うことはなかった。夏目を護るべく、全身を鱗で覆いその甲斐あって空海の攻撃は無意味に等しい。
「助かった、ヨルムンガンド」
『えへへっ。護るのがボクの役目だもん!』
「頼もしいよ。さて、今度は俺たちの番だ!」
『うん!』
今度こそ、空海を仕留めに掛かる。
脚に力を込め、地を蹴り拳を握り顔面へ放つ。それを手の平で受け止め防ぐ空海だったが、片足で立つためアンバランスな体勢で反撃ができない。
「ク、クソッ……!」
苦しげな顔の空海。逆に夏目は、防がれた拳はそのままで左手を隙だらけの腹部へ一発、抉り食い込ませた。
「はあっ!」
「ごふっ……!?」
前のめりにくの字になる空海の口から血反吐が地面に吐き出され、握られていた右手もその衝撃で放れ自由になる。
自由になった両手を空海の頭を掴み固定し、顔面へ義足の左脚で膝蹴りを入れた。
「ふんっ!」
「うぶっ……!」
空海の視界は暗転し、鼻から盛大に血を吹き出し動きが更に鈍くなったところへ追撃。
頭から手を放して両手を組み、後頭部へ力任せに振り落とす。
「おらぁあっ!」
――ドゴンッ!
という鈍い音と殴った衝撃が腕全体に伝わる。
地面へ顔から崩れ倒れ込む空海へ、まだ終わるつもりのない攻撃を入れる夏目。
ボールを思い切り蹴り上げる感覚で、やはり衝撃に強く設計された義足で振り上げ蹴る。が、さすがの空海も何度も受ける気はないらしい。
「な、舐めるなっ!」
夏目の爪先を、手の平に創り出した小さな炎の球体をぶつけ相殺。
「熱っ!」
『夏目、引こう!』
「お、おう!」
一度、距離を取り爪先を焼く炎を神通力で消す。靴が焼け、足先が露わになるが火傷を負うほどではない。
呼吸を整え、未だに倒れ込む空海を見つめ次なる一手をどう放つか伺う。
「こ、これでも食らえっ!」
「さっきと同じ球体!」
空海は、手を伸ばし炎の球体を創りそれを夏目へ向け放った。飛来し、追跡機能があるのだろう回避する夏目の背後から追いかけてくる。それも、一体ではなく五体が放たれ四方から襲いくる。
「うっとしいな!」
『夏目、右から!』
「うおっ!?」
『今度は上から来るよ!』
「ちょっ、どあっ!?」
球体から逃れるのに精一杯な夏目、空海へ攻撃を入れる余裕がない。
回避行動にも限界がある。いつまでも続けられるわけではないことを理解している夏目は、飛来してくうる球体を鱗に包まれ神通力を纏った尻尾で叩き落とす。
「とりゃ!」
右からくるものには横殴りで粉砕、下からくるものは上から尻尾で地面へ叩き潰し、それを繰り返し五体の球体全てを片づける。
「ふっ、ふははははっ!」
唐突に高笑いをする空海。
「な、なんだ?」
「それはただの時間稼ぎだ、小僧!」
「は?」
言葉の意味が理解できず首を傾げる夏目に、空海は目を開き笑いながら上体を起こし両手を地面に触れる。その手は、マグマの如く赤く見るからに火傷では済まないほどの熱量を宿していた。
「な、なにを……?」
嫌な予感がする夏目は、ゆっくりと後退しつつ乾いた声で問う。
空海は笑い、それでいて苦しげな声で叫び最大火力の攻撃を放つ。
「死ねぇぇえええええええええっ!」
「ま、まずいっ!?」
地面を溶かし、赤く燃え上がるマグマが生み出され津波のように夏目へ襲い掛かる。
あの球体は、この技を放つための時間稼ぎだ。手に最大火力を引き出すため熱量を集め、地面に触れマグマの津波を創り出す。それが、空海の夏目を確実に殺すための技。
迫りくる勢いが速く、いくらヨルムンガンドの鱗を纏うからといって防ぎ切れるわけもなく、無事では済まないことを瞬時に理解し退避する夏目。
駆ける背後から襲う熱が、鱗越しに背中を焼き痛みが走る。
「じょ、冗談だろ!」
『夏目、急いで!』
命の危機を感じ、全身が総毛立つ夏目へ美哉と真冬の声が同時に掛かる。
「夏目、こちらへ!」
「逢真、こっちよ!」
二人の声がする方、フェンリルと燐と陽菜も集まる場所へ全力疾走で駆け、ズザザッと滑り込む。
「真冬!」
「分かってる! レヴィアタン!」
美哉は、厚さ三十センチの氷壁を創り出し炎の津波を防ぐ。
真冬は、レヴィアタンと共に今まで以上の水量を生み出しぶつけ鎮火を試みる。
二人の割り込みによって、空海の技が消滅していく。厚さがあるため簡単には溶かせず氷壁に阻まれ、大量の水が火力を弱らせ鎮火されていく。
その様を見て、スルトが破れたこと、夏目のことで頭がいっぱいだったために思考が回らず、今更ながら巫女の存在を思い出した。
「小娘共がぁぁああああああああああああっ!!」
声を張り上げ、叫ぶ空海だった。
「ちっ。殺し損ねたか!」
「げほっ、げほっ……。砂が口の中に入った……」
舌打ちと共に吐き捨てる空海が見つめる先、爆発を受けながらも咳き込み無傷で立っている夏目がいた。
ただ、制服は爆破の影響で破れ上半身が露出している。その肌は、蒼く澄んだ鱗が覆い、人肌からかけ離れていた。
その姿は、蛇の擬人化そのもの。
「化け物め!」
夏目の姿を見て、顔を歪め言い放つ。
ヨルムンガンドの咄嗟の判断のお陰で大した怪我を負うことはなかった。夏目を護るべく、全身を鱗で覆いその甲斐あって空海の攻撃は無意味に等しい。
「助かった、ヨルムンガンド」
『えへへっ。護るのがボクの役目だもん!』
「頼もしいよ。さて、今度は俺たちの番だ!」
『うん!』
今度こそ、空海を仕留めに掛かる。
脚に力を込め、地を蹴り拳を握り顔面へ放つ。それを手の平で受け止め防ぐ空海だったが、片足で立つためアンバランスな体勢で反撃ができない。
「ク、クソッ……!」
苦しげな顔の空海。逆に夏目は、防がれた拳はそのままで左手を隙だらけの腹部へ一発、抉り食い込ませた。
「はあっ!」
「ごふっ……!?」
前のめりにくの字になる空海の口から血反吐が地面に吐き出され、握られていた右手もその衝撃で放れ自由になる。
自由になった両手を空海の頭を掴み固定し、顔面へ義足の左脚で膝蹴りを入れた。
「ふんっ!」
「うぶっ……!」
空海の視界は暗転し、鼻から盛大に血を吹き出し動きが更に鈍くなったところへ追撃。
頭から手を放して両手を組み、後頭部へ力任せに振り落とす。
「おらぁあっ!」
――ドゴンッ!
という鈍い音と殴った衝撃が腕全体に伝わる。
地面へ顔から崩れ倒れ込む空海へ、まだ終わるつもりのない攻撃を入れる夏目。
ボールを思い切り蹴り上げる感覚で、やはり衝撃に強く設計された義足で振り上げ蹴る。が、さすがの空海も何度も受ける気はないらしい。
「な、舐めるなっ!」
夏目の爪先を、手の平に創り出した小さな炎の球体をぶつけ相殺。
「熱っ!」
『夏目、引こう!』
「お、おう!」
一度、距離を取り爪先を焼く炎を神通力で消す。靴が焼け、足先が露わになるが火傷を負うほどではない。
呼吸を整え、未だに倒れ込む空海を見つめ次なる一手をどう放つか伺う。
「こ、これでも食らえっ!」
「さっきと同じ球体!」
空海は、手を伸ばし炎の球体を創りそれを夏目へ向け放った。飛来し、追跡機能があるのだろう回避する夏目の背後から追いかけてくる。それも、一体ではなく五体が放たれ四方から襲いくる。
「うっとしいな!」
『夏目、右から!』
「うおっ!?」
『今度は上から来るよ!』
「ちょっ、どあっ!?」
球体から逃れるのに精一杯な夏目、空海へ攻撃を入れる余裕がない。
回避行動にも限界がある。いつまでも続けられるわけではないことを理解している夏目は、飛来してくうる球体を鱗に包まれ神通力を纏った尻尾で叩き落とす。
「とりゃ!」
右からくるものには横殴りで粉砕、下からくるものは上から尻尾で地面へ叩き潰し、それを繰り返し五体の球体全てを片づける。
「ふっ、ふははははっ!」
唐突に高笑いをする空海。
「な、なんだ?」
「それはただの時間稼ぎだ、小僧!」
「は?」
言葉の意味が理解できず首を傾げる夏目に、空海は目を開き笑いながら上体を起こし両手を地面に触れる。その手は、マグマの如く赤く見るからに火傷では済まないほどの熱量を宿していた。
「な、なにを……?」
嫌な予感がする夏目は、ゆっくりと後退しつつ乾いた声で問う。
空海は笑い、それでいて苦しげな声で叫び最大火力の攻撃を放つ。
「死ねぇぇえええええええええっ!」
「ま、まずいっ!?」
地面を溶かし、赤く燃え上がるマグマが生み出され津波のように夏目へ襲い掛かる。
あの球体は、この技を放つための時間稼ぎだ。手に最大火力を引き出すため熱量を集め、地面に触れマグマの津波を創り出す。それが、空海の夏目を確実に殺すための技。
迫りくる勢いが速く、いくらヨルムンガンドの鱗を纏うからといって防ぎ切れるわけもなく、無事では済まないことを瞬時に理解し退避する夏目。
駆ける背後から襲う熱が、鱗越しに背中を焼き痛みが走る。
「じょ、冗談だろ!」
『夏目、急いで!』
命の危機を感じ、全身が総毛立つ夏目へ美哉と真冬の声が同時に掛かる。
「夏目、こちらへ!」
「逢真、こっちよ!」
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「真冬!」
「分かってる! レヴィアタン!」
美哉は、厚さ三十センチの氷壁を創り出し炎の津波を防ぐ。
真冬は、レヴィアタンと共に今まで以上の水量を生み出しぶつけ鎮火を試みる。
二人の割り込みによって、空海の技が消滅していく。厚さがあるため簡単には溶かせず氷壁に阻まれ、大量の水が火力を弱らせ鎮火されていく。
その様を見て、スルトが破れたこと、夏目のことで頭がいっぱいだったために思考が回らず、今更ながら巫女の存在を思い出した。
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声を張り上げ、叫ぶ空海だった。
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