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第五章 真実に近づく者たち
幕章 裏切り者
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――群青色の髪、白銀と黒目のオッドアイの青年はある場所へ訪れていた。
廃墟となったビルの七階に、青年より先に来ていた男が彼に気づき笑顔で迎え入れる。
黒髪に、前髪には白いメッシュが入り紅色の瞳が暗い建物中でも異様に光る。
「悪いな。急な呼び出しで」
男は、青年に片手を上げ言う。青年は、首を横に振りながらこちらも笑って返す。
「構わないよ。あなたからの呼び出しなら」
「そうか。じゃあ、早速で悪いが本題に入るか。で、どうだった? 何か分かったか?」
「ふふっ。親切な手紙の内容通り調べてよ。でも、何も分からない、っていうのがオレの答えかな」
青年の答えに、男は「くくっ」と声を出して笑い言う。
「だろうな。俺たちと違って、人間だと手に入る情報なんぞ少ない」
「そうだね。だけど、その分からない情報のお陰で”真実になら辿り着いた”」
「ほう。なら、紅。お前はどうする?」
男は不敵な笑み作り、青年の名を口にし問う。
青年こと、海堂紅はただ目の前の堕天使総督を真っ直ぐ見つめ返し思案する。
あの手紙のお陰で紅は、ある真実に辿り着いた。それは、神殺しとして今までやってきたこと全てが無駄であり、意味もなければ遊ばれていたということ。
紅にとって、その行為は万死に値することだった。己の命も存在さえ弄ばれ、利用され、操り人形にされていたようなもの。
――我慢にならい。故に、紅の意思は決まった。
「ああ、そうだね。これはオレの意思で決めたことだ。誰の干渉も許さない」
その目は、揺るがぬ闘志の炎が宿る。
「オレと八岐大蛇は――――……」
と、紅の言葉を吹く風に掻き消された。しかし、堕天使総督の耳には届き満足気な表情だ。
男ことアザゼルは、吹き荒れる風で乱れる髪を押さえながら天を仰ぎ見た。
「これで、また一つのピースが揃ったな」
そう独り言をもらすのだった――。
廃墟となったビルの七階に、青年より先に来ていた男が彼に気づき笑顔で迎え入れる。
黒髪に、前髪には白いメッシュが入り紅色の瞳が暗い建物中でも異様に光る。
「悪いな。急な呼び出しで」
男は、青年に片手を上げ言う。青年は、首を横に振りながらこちらも笑って返す。
「構わないよ。あなたからの呼び出しなら」
「そうか。じゃあ、早速で悪いが本題に入るか。で、どうだった? 何か分かったか?」
「ふふっ。親切な手紙の内容通り調べてよ。でも、何も分からない、っていうのがオレの答えかな」
青年の答えに、男は「くくっ」と声を出して笑い言う。
「だろうな。俺たちと違って、人間だと手に入る情報なんぞ少ない」
「そうだね。だけど、その分からない情報のお陰で”真実になら辿り着いた”」
「ほう。なら、紅。お前はどうする?」
男は不敵な笑み作り、青年の名を口にし問う。
青年こと、海堂紅はただ目の前の堕天使総督を真っ直ぐ見つめ返し思案する。
あの手紙のお陰で紅は、ある真実に辿り着いた。それは、神殺しとして今までやってきたこと全てが無駄であり、意味もなければ遊ばれていたということ。
紅にとって、その行為は万死に値することだった。己の命も存在さえ弄ばれ、利用され、操り人形にされていたようなもの。
――我慢にならい。故に、紅の意思は決まった。
「ああ、そうだね。これはオレの意思で決めたことだ。誰の干渉も許さない」
その目は、揺るがぬ闘志の炎が宿る。
「オレと八岐大蛇は――――……」
と、紅の言葉を吹く風に掻き消された。しかし、堕天使総督の耳には届き満足気な表情だ。
男ことアザゼルは、吹き荒れる風で乱れる髪を押さえながら天を仰ぎ見た。
「これで、また一つのピースが揃ったな」
そう独り言をもらすのだった――。
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