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第二部 第七章 終わりの始まり
悪神の子たる三男(3)
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燐と神前先輩は、二人して舌打ちをしながら距離を取る。
機械仕掛けの子の口が開き、その声は赤子のように高い。
「よくもやってくれたな人間。父上の命で地下鉄を使って来てみれば、堕天使と悪魔の気配を察知し狩りに来たっていうのに」
文句を言いながら背負っている物を見せつける。それは長さ五十センチほどの鞭だ。
それを瓦礫に向けパシンッ、と叩き乾いた音が響く。すると、叩かれた瓦礫は宙に浮き、見る見る姿を変え遂にはゴーレムの姿となり一つの目が赤く光り、岩の腕を振り上げ線路を殴る。
線路が歪み、地面にヒビが入り足元から崩しに掛かるゴーレム。
馬鹿力な岩人形が!
ヘルに視線を向ければ、美哉を抱きかかえその場から後方へ飛び退く。まだ万全ではないため、戦闘に参加させる気がない俺の指示だ。
先頭に立つのは、俺と相棒のフェンリル。ゴーレムを見つめ笑う。
「核さえ分かれば破壊するのも簡単だ」
そう呟き、突っ込むと一瞬で懐に入り込み胴体をぶん殴る。
ほら、見つけたぞ! 一発、殴っただけで貫通させ穴を空けて核となる球体を抉り出し、握り潰すと数分であっさり決着がつく。
造作もない。この程度で、殺れるとでも思ったのか?
その光景を見ても子の表情は変わらず、むしろぼやく。
「ええ~……。情報と違うじゃん、あの神殺し」
「……お前はなんだ? その見た目は、親譲りなのは分かるが」
俺の質問に子は笑いながら返答。
「ああそうだよ。父上そっくりだろう? 自慢なんだ。吾に、名前はないんだけど兄上たちからは三男って呼ばれてる。よろしく、神殺し」
へへっ、と不気味な笑みをこぼし自己紹介。
それに対して神前先輩は、
「気持ち悪い奴だわ。ヘラヘラ笑って、おまけに三男ってことはあと二体はいるってことでしょ?」
俺の隣に立ちデュランダルを構える。
「だろうな。三兄弟の末か……。とりあえずここでは殺り難い、地上に叩き出すからあとは任せる」
「オッケー、叩き斬ってあげるわ!」
神前先輩に伝え、俺は三男に向かって襲い掛かる。
右手の肘から先を氷漬けにして振り落とし斬る。三男は軽々と躱し、背後の壁が縦に筋を入れコンクリートが砕け散る。俺の視線は、三男を捉えており左手から蒼炎を蛇の形に作り替え放つ。口を開け、飲み込む勢いを衰えさせることなく地下鉄の天井をぶち破り強引に地上へ引き摺り出す。
大穴の空けた天井を使って神前先輩が飛び出して行く。そのあとへ続く仲間たち、残ったのは美哉と相棒に奏と遥だけ。
俺は、瓦礫の山を見つめ不敵な笑み作り舌舐めずり。
「フフッ。人形作りがよっぽど好きなようだ」
瓦礫の山が崩れ這い出てきたのはまたしてもゴーレム。地上に引き摺り出される瞬間に、ゴーレムを生み出していたのか。
いいだろう、粉々に破壊してやる!
軽くジャンプし着地と同時に飛び出す。顔面に飛び蹴りを打ち込み、頭を一撃で破壊するが瓦礫が集まり再生し元通り。
ふんっ。再生能力も親譲りか!
次の一手を繰り出す。尻尾で巻きつけ絞め上げると、何度も地面に叩きつける。
で、核はどこに埋め込まれている? 全身を壊せば、どこにあるのか分かるか?
そうして腕を殴り壊し、足を踏み潰し、胸に穴を空け覗き込み確かめ見つけた。
「ん? おいおい、そんなところに隠したのか下品だな」
核があったのは、ゴーレムの股間に位置するところだ。そこに目掛け、俺は氷で作った蛇に噛みつかせ瓦礫ごと核を粉砕。
「これが人形ではなく、生きたものであれば再起不能になることだろうな」
敵に容赦も情けもない。破壊する時は粉々に破壊し、殺す時は確実に殺す。
「すごっ……」
「容赦ない……」
奏と遥はただ一言、そう口々にする。
「ふふっ。冷酷な様もある意味で素敵ですね。私の夏目は」
と、美哉はヘルのそばで何故か嬉しそうに感想を述べる。
「人形遊びは終わりだ。行くぞ」
ゴーレムを片づけ、地下鉄の天井から地上へ出る俺たちも神前先輩たちの元へ合流。
神前先輩と燐によるコンビが三男と戦っている。
三男の腕は、どうやら剣と同じ硬さと鋭利さを合わせ持つのか。二人と斬り合い、周りはこれまた三男が生み出した植物の魔物とも言うべきか、触手や虫の死骸を使ったゾンビを他の仲間が相手にしている。
手こずっている様子はないようだし、俺はこのまま傍観でもするか。
機械仕掛けの子の口が開き、その声は赤子のように高い。
「よくもやってくれたな人間。父上の命で地下鉄を使って来てみれば、堕天使と悪魔の気配を察知し狩りに来たっていうのに」
文句を言いながら背負っている物を見せつける。それは長さ五十センチほどの鞭だ。
それを瓦礫に向けパシンッ、と叩き乾いた音が響く。すると、叩かれた瓦礫は宙に浮き、見る見る姿を変え遂にはゴーレムの姿となり一つの目が赤く光り、岩の腕を振り上げ線路を殴る。
線路が歪み、地面にヒビが入り足元から崩しに掛かるゴーレム。
馬鹿力な岩人形が!
ヘルに視線を向ければ、美哉を抱きかかえその場から後方へ飛び退く。まだ万全ではないため、戦闘に参加させる気がない俺の指示だ。
先頭に立つのは、俺と相棒のフェンリル。ゴーレムを見つめ笑う。
「核さえ分かれば破壊するのも簡単だ」
そう呟き、突っ込むと一瞬で懐に入り込み胴体をぶん殴る。
ほら、見つけたぞ! 一発、殴っただけで貫通させ穴を空けて核となる球体を抉り出し、握り潰すと数分であっさり決着がつく。
造作もない。この程度で、殺れるとでも思ったのか?
その光景を見ても子の表情は変わらず、むしろぼやく。
「ええ~……。情報と違うじゃん、あの神殺し」
「……お前はなんだ? その見た目は、親譲りなのは分かるが」
俺の質問に子は笑いながら返答。
「ああそうだよ。父上そっくりだろう? 自慢なんだ。吾に、名前はないんだけど兄上たちからは三男って呼ばれてる。よろしく、神殺し」
へへっ、と不気味な笑みをこぼし自己紹介。
それに対して神前先輩は、
「気持ち悪い奴だわ。ヘラヘラ笑って、おまけに三男ってことはあと二体はいるってことでしょ?」
俺の隣に立ちデュランダルを構える。
「だろうな。三兄弟の末か……。とりあえずここでは殺り難い、地上に叩き出すからあとは任せる」
「オッケー、叩き斬ってあげるわ!」
神前先輩に伝え、俺は三男に向かって襲い掛かる。
右手の肘から先を氷漬けにして振り落とし斬る。三男は軽々と躱し、背後の壁が縦に筋を入れコンクリートが砕け散る。俺の視線は、三男を捉えており左手から蒼炎を蛇の形に作り替え放つ。口を開け、飲み込む勢いを衰えさせることなく地下鉄の天井をぶち破り強引に地上へ引き摺り出す。
大穴の空けた天井を使って神前先輩が飛び出して行く。そのあとへ続く仲間たち、残ったのは美哉と相棒に奏と遥だけ。
俺は、瓦礫の山を見つめ不敵な笑み作り舌舐めずり。
「フフッ。人形作りがよっぽど好きなようだ」
瓦礫の山が崩れ這い出てきたのはまたしてもゴーレム。地上に引き摺り出される瞬間に、ゴーレムを生み出していたのか。
いいだろう、粉々に破壊してやる!
軽くジャンプし着地と同時に飛び出す。顔面に飛び蹴りを打ち込み、頭を一撃で破壊するが瓦礫が集まり再生し元通り。
ふんっ。再生能力も親譲りか!
次の一手を繰り出す。尻尾で巻きつけ絞め上げると、何度も地面に叩きつける。
で、核はどこに埋め込まれている? 全身を壊せば、どこにあるのか分かるか?
そうして腕を殴り壊し、足を踏み潰し、胸に穴を空け覗き込み確かめ見つけた。
「ん? おいおい、そんなところに隠したのか下品だな」
核があったのは、ゴーレムの股間に位置するところだ。そこに目掛け、俺は氷で作った蛇に噛みつかせ瓦礫ごと核を粉砕。
「これが人形ではなく、生きたものであれば再起不能になることだろうな」
敵に容赦も情けもない。破壊する時は粉々に破壊し、殺す時は確実に殺す。
「すごっ……」
「容赦ない……」
奏と遥はただ一言、そう口々にする。
「ふふっ。冷酷な様もある意味で素敵ですね。私の夏目は」
と、美哉はヘルのそばで何故か嬉しそうに感想を述べる。
「人形遊びは終わりだ。行くぞ」
ゴーレムを片づけ、地下鉄の天井から地上へ出る俺たちも神前先輩たちの元へ合流。
神前先輩と燐によるコンビが三男と戦っている。
三男の腕は、どうやら剣と同じ硬さと鋭利さを合わせ持つのか。二人と斬り合い、周りはこれまた三男が生み出した植物の魔物とも言うべきか、触手や虫の死骸を使ったゾンビを他の仲間が相手にしている。
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